記事公開日:2023/09/23
最終更新日:2023/10/10
新人営業マン研修を企画する際、「なるべく有意義な研修にしたい」と思うのが心情です。しかし、具体的にどんな内容にすれば良いのかわからず悩んでしまうケースも少なくありません。
本記事は、賃貸仲介の営業マン向けの研修を想定していますが、業界問わず活用できる内容となっています。「即戦力となる新人営業マンを育てたい」と考えている方は、ぜひ参考にしてください。
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目次
営業担当者はお客様と接することが多いため、まずは失礼な対応をしないように、一般的なマナーを学んでもらう必要があります。
最初からマナーを身に付けている人がいる一方、そうではない人も少なくありません。研修を行うことで、どの程度マナーを知っているのか確認することができます。できていない人にはマナーを学んでもらい、できている人には再確認してもらえる場にしましょう。
また新人研修は、チーム全員の能力を底上げするのにも有効です。何となく営業をするのと、企業理念や基礎知識を知ったうえで営業するのでは雲泥の差です。新人研修は、効率良く学んでもらうために有効な手段といえます。
新人営業マンに習得してもらいたい、6つのポイントを紹介します。
営業マンにとって身だしなみは重要です。お客様から信頼されるために、清潔感があることが重要であると説明し、気をつけるべきポイントを紹介しましょう。たとえば以下のとおりです。
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お客様には敬語、もしくは丁寧語を使うのが基本です。また、なかには間違った敬語を使っている人もいるので、実際に聞いて確認しましょう。
間違った敬語の例(二重敬語) | ・お会いになられる ・ご利用になられる | |
正しい敬語の例 | ・お会いになる ・ご利用になる |
敬語を覚える際は、単に暗記するのではなく、お客様と会話する場面でよく使う問答集を用意し、体系的に学ぶのが良いでしょう。
ビジネスの場面で行う、基本的な挨拶の仕方を知っている新人は少ないでしょう。実践で失敗しないように、基本的な挨拶の仕方を教えておくと安心です。たとえば以下のとおりです。
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新人であっても、お客様から見たら一人前の営業マンです。自社の製品やサービスの基本的な知識は、事前の研修で学んでおく必要があります。たとえば以下のとおりです。
お客様とEメールでやり取りする場面は多々あるので、あらかじめ場面を想定した書き方のほか、メールチェックの重要性を学んでもらいましょう。また、最初は上司のアドレスをccに入れて送ると大きなトラブルを回避できるのでおすすめです。大事なポイントは以下の3つなので、ぜひ押さえておくようにしてください。
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電話の対応はその会社の印象にも影響するため、名乗り方や声の大きさなども重要です。参加者同士でロールプレイングをさせ、きちんとできているかどうか確認することをおすすめします。特に、以下の3つをチェックすると良いでしょう。
次に、新人営業マン向けの研修カリキュラムを作成する流れと、大切なポイントを紹介します。
研修を開く際は、具体的な目的を設定しましょう。何を目的とした研修であり、どのような流れで進めるのかわかるようなレジュメを作ることをおすすめします。このとき、以下のようなタイトルをつけると良いでしょう。
また研修当日には、なぜ研修が必要で、研修を終えたときにはどのようなスキルを習得できているのか説明します。漠然と研修を受けるよりも理解が早くなり、モチベーションもアップするでしょう。
自己分析によって自分を理解することは、ビジネスパーソンにとって重要なことです。自分を知っている人は、自分の強みを武器にすることができます。自分にとっては普通だと思っていたことも、他の人から見たら魅力的に思える長所かもしれないので、参加者に自己分析をさせる時間を設けてください。
ビジネスマナーは基本中の基本であり、営業マンに限らず重要です。ベテランの営業パーソンなら普通にできていることでも、新人にとってはハードルが高く感じるケースは少なくありません。ビジネスマナーでポイントになるのは、以下のとおりです。
営業マンは「会社の顔」ともいわれます。なるべく早い段階で業務に慣れてもらうためにも「営業の基本」を学べる時間を新人研修に取り入れましょう。営業の基本とは、たとえば以下のような内容です。
新人研修は座学だけでなく、研修で学んだ内容を実践するロールプレイングを取り入れましょう。頭では理解できても、実際に体現するのは難しいものです。新人同士で行うのも良いですし、上司がお客様役をしても良いでしょう。
よく採用されるビジネスシーンとして、以下の3つが挙げられます。
新人研修の最後には、振り返りの時間を設けましょう。何が学べたのか、またロールプレイングで難しかったことなどを自分の言葉でまとめてもらいます。
また、ロールプレイングした中でよかった点や改善点を、仲間同士で指摘してもらうよう、指示するのも良いでしょう。相手の評価をすることで、自分がうまくできなかった点も再確認できます。
新人研修はスキルアップのためのものです。モチベーションが下がってしまっては、元も子もありません。以下の点に注意しましょう。
新人研修は新人の能力を引き出すものであって、ダメ出しをする場ではありません。また、高すぎる目標を設定するのも、モチベーションアップの観点から見て好ましくありません。最初は基本的なことを学ぶ内容にするなど、参加者のやる気をなくさせないような工夫が必要です。
なぜ研修が必要なのか、何を学ぶ研修なのか明確にします。明確なゴールが設定されていればやるべきことも具体的になり、成果も出しやすいでしょう。
新人は、新しい環境に慣れるだけでも体力を消費しています。集中しなければならない場面でも、眠気が出てしまう可能性があります。参加者が飽きてしまわないよう、途中でロールプレイングやグループワークといった体を動かす時間を設けるようにしてください。
最後に、新人研修で身に付けてほしい5つのスキルを紹介します。賃貸仲介営業向けに解説しますが、どれもあらゆる業界で必要とされるスキルなので、ぜひ参考にしてください。
新人であっても、最低限の不動産に関する知識は必要です。できれば難しい内容も押さえてほしいところですが、まずは簡単に覚えられる基本的な知識を教えましょう。
最低限習得しておいてほしい不動産の知識は以下のとおりです。
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営業職はトーク力が必要と思われがちですが、それ以上に大切なのがヒアリング能力です。お客様の要望を上手に聞き出し、ニーズを把握しなければ、的確な物件を紹介することはできません。
お客様によっては、希望を上手に伝えることができない場合もあります。ヒアリングは「聞く」ことだけでなく、要望を導き出す作業でもあります。お客様も気づいていなかった潜在的なニーズを聞き出せるような雰囲気づくりも重要な取り組みのひとつです。
お客様の希望する物件が予算内では難しいとわかっていても、否定せず最後まで聞くように指導することが重要です。予算と要望の落としどころを見つけられるようになれば、おのずと成約できるようになります。
賃貸仲介営業であれば、顧客のあげる希望や条件を共感しながらヒアリングし、話を進めながらも条件に合いそうな物件を紹介していきます。そしてその提案に対する顧客の反応を見ながら軌道修正し、希望の物件を探っていきましょう。希望や条件に対して否定してはいけません。必ず提案し、お客様が許容できる家賃や条件を広げていくことを意識することが大切です。
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ビジネスの場面において、お客様と信頼関係を築くことは非常に大事なステップとされています。
多くのお客様は、「自分の話をしっかり聞いてくれる人」「自分を理解してくれる人」「自分がした質問に的確に回答をしてくれる人」「共感してくれる人」を信頼します。そのため、まずはお客様の言葉を遮ることなく要望を聞き出すように指導しましょう。また、「なるほど」「そうなんですね」と相づちを打つことと、相手の要望に沿って答えることの2つが重要ということも教えるようにしてください。
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営業マンは、お客様が求めていることだけでなく、機転を利かせた提案をすることも必要です。ニーズと少し異なっていたとしても、希望に近い物件をメリットとともに提案できれば、成約に一歩近づくことができます。少々ハードルが高いかもしれませんが、柔軟な発想力や提案力を養うカリキュラムを組むのもひとつの手です。
お客様のペースで商談を進めることは大切ですが、なかにはいつまでも決断できないお客様もいます。ゴリ押しはいけませんが、お客様が決断しやすいように促すのも、営業に必要なテクニックのひとつです。一番避けたいのは、お客様が迷っているうちにタッチの差で他決してしまうことなので、クロージング力を身に付けられる指導も行うようにしましょう。
とくに繁忙期はすぐに物件が決まってしまいます。最終決断はもちろん顧客がするものですが、内覧した物件のメリット・デメリットを説明し、顧客が判断しやすい情報を提供しましょう。
顧客の気持ちが整理できれば、クロージングにつながります。物件ごとに自分なりの評価を説明すると良いでしょう。
新人研修の準備から開催まで、相応の時間・労力がかかります。しかし、しっかり研修を行うことで、新人の能力アップ・モチベーションアップが叶うほか、新人の定着率向上も期待できます。
本記事で紹介したポイントを意識してカリキュラムを作り、有意義な新人研修を実施してみてください。新人の営業力の底上げが叶えば、会社全体の業績アップも可能です。
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