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営業用ヒアリングシートについて徹底解説!取り入れるべき項目や効果を高めるポイントとは?

記事公開日:2022/04/28

最終更新日:2022/04/20

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営業活動で重要な役割を持つのがヒアリングですが、緊張や話の脱線などで必要な情報を聞きそびれることがあります。そのようなトラブルを防ぐために使われているのがヒアリングシートです。

ヒアリングシートには確認すべき内容がまとめられています。聞きそびれが減り、効果的な提案に繋がるツールですが、どのように作成したらいいのかわからず困ってしまう方も少なくありません。そこで今回は、ヒアリングシートに取り入れるべき項目や、効果を高める5つのポイントについて解説します。

営業用ヒアリングシートを作成する目的

営業用のヒアリングシートとは、顧客から何を聞き出したいかをまとめたチェックシートのことで、商材の提案をする前に活用されます。顧客の個人情報だけでなく、顧客自身も気づいていないニーズや課題を引き出すことも可能です。

営業用ヒアリングシートを作成する目的は、以下の4つです。

  1. 必要な情報の聞き忘れを防止する
  2. 顧客への理解度を高める
  3. ヒアリングの精度を一定に保つ
  4. 後から見返しても理解できるようにする

ひとつずつ見ていきましょう。

必要な情報の聞き忘れを防止する目的

商談中に関係のない話で盛り上がってしまい、商談後に「必要な情報を聞くのを忘れた」という失敗事例も少なくありません。ヒアリングシートにあらかじめ必要な情報をまとめておくことで、やりがちな聞き忘れを防止できます。また、会話の内容が逸れても話を戻せるなど、ヒアリングシートは様々な面で活用できます。

顧客への理解度を高める

商談の早い段階で顧客の基本情報を把握できれば、実際の打ち合わせの際により魅力的な提案をすることが可能です。限られた時間の中でより顧客の理解を得る時間が取れるため、隠れたニーズを引き出すことができます。

ヒアリングの精度を一定に保つ

ヒアリングシートをチームで活用すれば、営業担当者によるヒアリングのバラつきを防げます。ヒアリングシートに聞くべき項目を記載すれば、誰が営業をしても精度を一定に保つことが可能です。ヒアリング内容が不十分であれば、その先の提案内容も不十分になり、顧客の課題解決には至りません。

ヒアリングに悩んでいる部下がいる場合には、上司が作成したヒアリングシートを使ってもらうのもひとつの方法です。提案内容の質が向上すれば、チーム全体の営業成績も上がります。

後から見返しても理解できるようにする

商談を振り返ったときに、詳細な内容を忘れてしまうことも少なくありません。これでは解決すべき課題がわからず、提案内容の質が下がる可能性があります。

ヒアリングシートを活用すれば、万が一忘れた場合にも後から見返して思い出すことが可能です。また、その場では解決策が思い浮かばなくても、ヒアリングシートを見返したときに良いアイディアが浮かぶこともあります。

営業用ヒアリングシートに取り入れるべき必要最低限の項目

営業用ヒアリングシートを作成する際には、どのような項目を記載すべきなのでしょうか。ここでは、ヒアリングシートに取り入れるべき必要最低限の項目を5つご紹介します。

  1. 現状や課題点
  2. 予算や希望価格
  3. 意思決定権
  4. 商品やサービスに対する印象や反応
  5. 疑問を抱いている点

ひとつずつ見ていきましょう。

現状や課題点

顧客が現在どのような商材を使っているのかという現状と、それに対してどのような悩みを抱えているか、課題点を聞き出します。最初のうちは、顧客自身も具体的なニーズを理解していないことが多いため、ヒアリングにより顧客の課題点を整理してニーズを確認しましょう。

不動産営業の場合は、顧客の希望する物件条件だけが本当のニーズではない可能性があります。「動線や間取りの使い勝手はどうか」「今のアパートで気になるところはないか」といった質問を投げかけ、顧客の本当の課題やニーズを探りましょう。これにより、顧客の潜在的ニーズに訴えられる魅力的な提案ができる可能性が高まります。

予算や希望価格

予算や希望価格がどのくらいかを把握することも重要です。顧客の収入を把握できれば、現実的な金額で予算内の物件を紹介できます。予算の範囲内から顧客に見合う物件を提案できれば商談もスムーズに進みます。

意思決定権

最終的な決定権を持っている人は誰なのかを確認します。たとえば不動産仲介営業の場合、ご夫婦に物件を紹介する際、どちらに決定権があるかを把握せずに説明を続けていると、最終的な決定の段階で成約に至らないことがあるからです。決裁者が誰なのかを把握できれば、提案内容もキーマンに合わせたものに変えられます。

また、企業にサービスを導入する場合、どのような決済フローがあるかを知ることも大切です。多くの企業では、候補選定→絞り込み→選考→決裁者による最終決定という流れで導入に至ります。ただし、企業によっては決裁フローまでに関わる部門が多いこともあり、状況に応じて上長の方の同席を依頼しなければなりません。

決裁フローをを事前に確認し、現在がどの段階かをヒアリングしましょう。

商品やサービスに対する印象や反応

顧客が商品やサービスに対してどのような印象を持ったのか、どのような反応をしたかを記載します。顧客が感じた印象から離れ自分の印象だけで商談を進めると、相手は商品やサービスに対して違和感を覚えてしまうので、相手が持った印象や反応に合わせて商談を進めることが大切です。

疑問を抱いている点

商品やサービスの提案後に、相手が抱いた疑問点を聞き出します。相手から質問が多ければ多いほど、商品・サービスに対して興味を持っていると判断できます。疑問点があれば解消し、顧客が抱くイメージを具体的なものにしていきましょう。

ここで注意したいのは、顧客からの質問に曖昧に答えることです。今後のトラブルに発展する恐れがあるため、分からない点は持ち帰り回答をします。返答に時間をかけすぎると「この人に任せて大丈夫か」と不信感を持たれてしまうため、予想できる質問ならあらかじめ回答できるように準備しておきましょう。

営業用ヒアリングシートの効果を高めるポイント

項目に沿って営業用ヒアリングシートを作成した後は、その効果を高める工夫を行いましょう。

  1. 4W2Hを意識した情報収集を行う
  2. 顧客側の時系列を把握する
  3. ニーズの仮説を立てる
  4. ヒアリング項目を網羅する
  5. SPIN話法を活用する

質の高いヒアリングにするために、5つのポイントを押さえてヒアリングシートを活用してみてください。

4W2Hを意識した情報収集を行う

ヒアリングシートで顧客の基本情報を把握できますが、これだけでは曖昧な部分もあり不十分です。追加の情報を聞き出したり、顧客の業界の状況などを把握したりするなど情報収集に努めれば、提案内容も顧客にとってより良いものになります。

情報収集をする際には、「4W2H」を意識して行いましょう。「4W2H」とは、質の高い提案内容にするために必要な質問事項の頭文字を取って構成された造語で、以下のような意味があります。

  • Who:誰が決済者なのか
  • When:いつまでに導入したいのか、次の商談日はいつか
  • Where:どこで商品やサービスが必要なのか
  • What:抱えている課題は何か、何を求めているのか
  • How:どのように必要なのか、活用するのか
  • How much:予算や希望価格はいくらか

基本項目と併せて「4W2H」を意識した質問をすれば、顧客のニーズを叶える提案が叶います。

顧客側の時系列を把握する

ヒアリングの際には、現在→過去→未来の順に聞きましょう。もし最初の段階で、「商品・サービスを導入することで将来的に〜」といった未来の話から始めてしまうと顧客もイメージしづらく、質問にうまく答えられなくなります。

「現在」についての質問は答えやすく、「現在」から離れれば離れるほど答えるのが難しいとされています。顧客の目線に立ち、現在→過去→未来の順にヒアリングをしてください。

ニーズの仮説を立てる

ヒアリングに必要なのは、仮説を立てて検証をすることです。仮説のないヒアリングは、質問をして情報を得るだけであり、貴重な時間が無駄になる恐れがあります。「本当は別の原因で悩んでいるのではないか」など、ありとあらゆる仮説を立てて検証を繰り返すことで、顧客のニーズの解像度が上がっていきます。

ヒアリング項目を網羅する

ヒアリング項目はすべて網羅するのがポイントです。たとえば、顧客が「家賃の予算を決めていない」といった場合でも、提案できる物件には幅があります。顧客がイメージしていた予算から大きく離れた物件を紹介してしまうと、困惑して商談が進まなくなるかもしれません。

ヒアリングシートを白紙の状態で提出されないよう、ヒアリング項目はこまかく設定しておく必要があります。また、仮に具体的な内容がわからない場合でも、商談を進めながら顧客が持つ要望を引き出しましょう。

SPIN話法を活用する

「SPIN話法」は、顧客の潜在ニーズを引き出すための、ヒアリングの代表的なフレームワークのひとつです。また「SPIN」は、以下の4つの頭文字から構成されています。

  • S:Situation Questions(状況質問)
  • P:Problem Questions(問題質問)
  • I:Implication Questions(示唆質問)
  • N:Need-payoff Questions(解決質問)

上記4つの内容は以下のとおりです。

S:Situation Questions(状況質問)

顧客の現状を把握するための質問。

P:Problem Questions(問題質問)

顧客が抱えている悩みを引き出すための質問。

I:Implication Questions(示唆質問)

顧客が抱える悩みや課題を自覚してもらうために投げかける質問。

N:Need-payoff Questions(解決質問)

顧客の悩みが解決された、理想の状態をイメージさせる質問。

「SPIN話法」は「S」の状況質問から順番に行い、徐々に顧客の本音を引き出していくのが特徴です。不動産営業の場合、「現在の住まいで不安に感じていることはありますか?」など、現在の状況を把握できる質問をしましょう。次に問題質問を投げかけ、多くの潜在ニーズを見つけてみてください。

そして示唆質問を行い、潜在ニーズを顕在ニーズに変えていき、顧客に納得感を持ってもらいます。最後に解決質問を投げかけ、顧客側から答えを出してもらうように促しましょう。顧客に課題や解決策を自覚してもらえれば商談に前向きになり、成約に繋がりやすくなります。

営業用ヒアリングシートで顧客の全体像を把握しよう!

物件のヒアリングをする画像

営業用ヒアリングシートは、顧客のニーズを引き出すために必要な大事なツールのひとつです。顧客の基本情報や潜在的ニーズが把握できなければ質の良い提案も叶わず、商談もうまく進みません。

顧客の全体像を把握して商談の成功率を上げるためにも、営業用ヒアリングシートをうまく活用しましょう。

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CHINTAI JOURNAL編集部

この記事を書いた人

CHINTAI JOURNAL編集部は、営業活動に役立つ情報や業務効率化するための工夫をはじめとして、賃貸仲介業務に「おもしろさ」と「ライフハック」を提供します。