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革靴の正しい手入れ方法とは?頻度・タイミングやクリームの選び方も紹介

記事公開日:2022/02/09

最終更新日:2023/11/16

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革靴は、賃貸仲介の営業マンにとって欠かせない仕事道具のひとつです。汚れた革靴は初回のヒアリングや内見にネガティブな影響を及ぼす恐れがあるため、定期的なメンテナンスが欠かせません。しかし、日々の業務で疲れてしまい、革靴の手入れができずに悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

今回は、革靴の正しい手入れ方法について解説します。ベストなタイミングやクリームの選び方などもご紹介しますので、革靴の手入れに困っている、どんな道具を使っていいのかわからないという方はぜひチェックしてください。

※下記の関連記事では賃貸営業で成功するためのコツをまとめてますのでこちらもチェックしてみてください。

革靴の手入れを怠る2つのリスク

革靴の手入れを怠ると、以下のようなトラブルが発生します。

  1. 見た目が悪くなる
  2. 劣化しやすくなる

まずは上記の内容について詳しく見ていきましょう。

見た目が悪くなる

革靴が汚れていると、細部まで気を使えない人というイメージをお客様に持たれてしまいます。お辞儀をするときなど、足元は相手の目に入ることが多いので注意が必要です。

特に、賃貸仲介営業など高額な商品や商材を扱う場合、革靴の状態で営業成績が変わってくることも少なくありません。細部にまで気を使えない人は、仕事もいい加減と思われたり、靴を磨く余裕もない人だと思われたりして、お客様からの信頼を失ってしまうのです。

「成約率の低下」や「競合他社にお客様を取られる」といった事態に陥らないよう、革靴の手入れは欠かさないようにしましょう。

劣化しやすくなる

革靴は手入れをしないとただ劣化していくだけであり、長年履いていない状態が続くとカビが生えてしまうことも少なくありません。

人間は、1日歩くだけで両足から約コップ1杯分の汗をかくと言われています。手入れをせずに湿気が抜けないまま履き続けると、カビが発生しやすくなるのです。

賃貸仲介の営業マンは、お客様に安心感を持ってもらわなければ、潜在的なニーズをヒアリングできません。「この人なら任せて大丈夫」と思ってもらえるよう、革靴のメンテナンスを欠かさず行い、ポジティブな第一印象を持ってもらいましょう。

革靴の手入れに必要なもの

一般的に、革靴の手入れには以下のものが必要です。

  • ブラシ(馬毛ブラシ・豚毛ブラシ)
  • クリーナー
  • クロス
  • クリーム
  • ワックス
  • シューキーパー
  • 防水スプレー

ブラシ(馬毛ブラシ・豚毛ブラシ)

馬毛ブラシは毛先が柔らかく、ホコリなどの汚れ落としに使用します。また、豚毛ブラシは毛先が硬く、クリームを馴染ませるために使います。

クリーナー

汚れを落とすためのもので、メイクを落とす際のクレンジングのような成分が含まれています。

クロス

汚れ落としやクリームを塗る際に使用します。靴磨き専用のクロスも販売されていますが、着古したコットンのTシャツでもかまいません。

クリーム

革靴に栄養を与えるために使います。

ワックス

革靴に光沢を出すために使用します。

シューキーパー

革靴にできる履きジワや反り返りを復元します。

防水スプレー

雨や汚れを防ぐスプレーです。
上記の商品をそろえることで革靴のケアができるので、値段や使いやすさなどを考慮し、自分に合ったものを使ってみてください。

革靴の基本の手入れ方法

革靴の画像

ここからは、革靴の基本の手入れ方法を5つのステップで解説していきます。

  1. 馬毛ブラシで簡単な汚れ・ホコリを落とす
  2. クリーナーで細かな汚れを落とす
  3. クリームを塗る
  4. 豚毛ブラシでクリームを馴染ませる
  5. 防水スプレーをかける

上記の順番で行うことで、今まで使っていた革靴がきれいになる他、傷や劣化なども抑えられます。大事なポイントもあるので、ひとつずつ見ていきましょう。

➀馬毛ブラシで簡単な汚れ・ホコリを落とす

革靴についた汚れやホコリは、馬毛ブラシでブラッシングします。馬毛ブラシは毛先が柔らかいものの、力を入れすぎると表面に傷がついてしまうため、肩の力を抜いて靴全体をブラッシングするのがポイントです。なお、縫い目にもホコリが溜まっているため、忘れずにブラッシングしましょう。

②クリーナーで細かな汚れを落とす

ブラッシングでホコリを落としたら、指に巻いたクロスにクリーナーをつけます。かかとなどの目立たない部分から汚れを落としていき、その後全体に薄く塗っていきます。

ここでの注意点は、クリーナーを直接革靴に塗ったり、適量以上に塗りすぎたりしないことです。シミになる可能性があるため、適量を必ず布に取ってから塗布するようにします。

➂クリームを塗る

クリーナーで汚れを落とした後は、クリームで革に栄養を与える工程に入ります。コーヒー豆1粒分をクロスに取り、満遍なく塗っていきます。履きジワは、シワの流れに沿って塗り込んでいきましょう。

クリームを塗る際には、過剰に塗らないよう注意してください。ツヤを出すためにたくさん塗ってしまうと、反対にツヤが出にくくなります。クリーナーで汚れを落とした際、クロスに前回のクリームがべっとりと付着していたらクリームの塗りすぎなので、量を調整しましょう。

④豚毛ブラシでクリームを馴染ませる

クリームを塗って革靴を保湿したら、豚毛ブラシでクリームを馴染ませます。このブラッシングにより、余分なクリームを弾くことも可能です。

ムラにならないよう、ミシン目や履きジワに溜まったクリームも忘れずにブラッシングしましょう。豚毛ブラシがなければ、布で乾拭きしてもかまいません。

⑤防水スプレーをかける

最後に防水スプレーをかけて仕上げます。防水スプレーは、水分はもちろん油分からも守るので、汚れがつきにくくなる効果があります。

今すぐ革靴を手入れしたい!短時間でできる手入れ方法

今すぐ革靴の手入れがしたいとき、短時間でできる簡単な手入れ方法を4つのステップで解説します。

<簡単な手入れ方法>

  1. 必要な道具をそろえる
  2. 古い靴下で革靴の汚れを落とす
  3. クリームを塗る
  4. 靴下のきれいな部分で磨く

簡単な方法を知っているだけでも、きれいな状態を保ちやすくなります。

➀必要な道具をそろえる

短時間の手入れには、以下の道具が必要です。

<必要な道具>

  • 古くなった靴下
  • シューキーパー
  • 乳化性のクリーム

靴下は、ブラシやクリーナーの代用品として利用します。靴下がなければ、Tシャツやストッキングなどでもかまいません。どれも革靴を傷つけにくく、表面の汚れを落としやすい代用品です。

②古い靴下で革靴の汚れを落とす

古い靴下を使って、革靴の汚れを落としていきましょう。

<靴下を使った汚れの落とし方>

  • 先にシューキーパーを入れて型崩れを防止する
  • 靴下の中に手を入れる
  • 指先で汚れた箇所を拭き取る
  • 力みすぎないよう、優しく触るように革靴の表面をこする

靴下といえども、強くこすると傷をつけてしまう恐れがあります。表面の汚れを優しく落とすイメージでこすりましょう。

➂クリームを塗る

乳化性のクリームを指先につけて、革靴に塗っていきましょう。少量ずつ指に取り、クリームがつきすぎないよう注意してください。

「革靴の基本の手入れ方法 ➂クリームを塗る」でも解説したとおり、塗りすぎてしまうと逆にツヤが出なくなります。全体に満遍なく、薄い膜を張るイメージで塗っていきましょう。

④靴下のきれいな部分で磨く

最後は、靴下のきれいな部分で全体を磨いて完了です。靴下の汚れた部分で磨くと、逆に汚れをつけてしまう恐れがあるので、注意してください。余分なクリームを拭き取りつつ、クリームを全体に伸ばしながら磨いていきましょう。

また、前述したTシャツやストッキングの場合、余分なクリームを吸い取りながら磨けます。ストッキングは表面に静電気を帯びるので、表面についたホコリも吸着してくれます。専用の道具がないときでも、代用品を使えば十分に革靴を手入れ可能です。

革靴が雨に濡れてしまったときの手入れ方法

仕事中、突然の雨で革靴が濡れることも少なくありません。革靴を濡れたまま放置すると、カビが生えたりシミになったりするため、帰宅後の手入れは欠かせません。

革靴を少しでもきれいな状態に保てるよう、次項から解説する手入れ方法も頭に入れておきましょう。

新聞紙やタオルなどを革靴の中に詰める

新聞紙やタオルなど、吸水性に優れたものを革靴の中に入れて、中の水分を取り除きましょう。具体的には、以下の流れに沿って対処してください。

<革靴の水分を取る流れ>

  1. 革靴表面の水分をタオルなどで拭き取る(表面を押さえつけるように)
  2. 新聞紙やタオルを丸めて革靴の中に詰める
  3. 新聞紙やタオルが濡れた場合は、すぐに取り換える

表面の水分を拭き取るときは、傷がつかないよう、優しく押し当てるように拭き取ってください。そして、中に詰めたものを放置すると、逆に乾きにくくなってしまいます。適度に中の状態をチェックしながら、こまめに取り換えましょう。

何度か同じ工程を繰り返して、新聞紙やタオルが濡れにくくなったときは、革靴を乾燥させてください。

シューズハンガーを使用する

革靴を乾燥させる際は、シューズハンガーを使うと乾きやすくなります。シューズハンガーは、靴をフックに引っかけて乾かせる専用のグッズです。

ただし、乾かす際は以下の点に注意しましょう。

<革靴を乾かす際の注意点>

  • 靴ひもや中敷きまで濡れている場合は、外して個別に干しておく
  • 靴が完全に乾ききる前にハンガーから外す

濡れたままの靴ひもや中敷きをそのままにしていると、カビが発生する可能性もあります。乾かすときは必ず外して、個別に干すようにしましょう。

また、革は水分が蒸発するときに収縮します。完全に乾くまで放っておくと型崩れを起こすため、乾く前にハンガーから外してシューキーパーを入れましょう。

踵を下にして陰干しする

シューズハンガーがない場合は、靴の踵を下にして陰干ししましょう。つま先を浮かせることで、底面の乾きが早くなり、カビの発生を抑えられます。

くれぐれも以下の干し方はしないように、注意しましょう。

<革靴のNGな干し方>

  • 天日干し
  • ドライヤーを使って乾燥させる

革靴は紫外線の影響により、表面を傷める可能性があります。そのため、革靴を干す際は、必ず陰干しで行ってください。また、ドライヤーで乾燥させると急激に水分が飛んでしまうため、表面にひび割れを起こす恐れもあります。風通しの良い場所を選んで、じっくり乾燥させましょう。

クリームを塗って仕上げる

革靴を十分に乾かした後は、クリームを塗って仕上げです。水分が乾燥する際、一緒に革の油分も抜けてしまいます。革は水分・油分のバランスを保たなければ、ひび割れを起こす恐れがあります。指でクリームを塗り込んで、革を柔軟な状態に保ちましょう。

革靴を手入れする頻度・タイミング

革靴の手入れは、10回程度履いたら基本の手入れを1回行うのが良いと言われています。クリーナーやクリームを毎日塗ってしまうと、反対に革を傷めてしまいます。

しかし、クリームなどは塗らなくとも、基本の手入れは毎日欠かさずに行ってください。シューキーパーを入れて馬毛ブラシでブラッシングし、最後に布で乾拭きをするだけです。数分で終わるので、毎日の手入れを習慣化しましょう。

革靴の手入れに使うクリームの種類・選び方は?

手入れに使うクリームには、主に以下の4種類があります。

  1. 乳化性クリーム
  2. 油性クリーム
  3. ワックス
  4. デリケートクリーム

それぞれの特徴について詳しく見ていきましょう。

乳化性クリーム

乳化性クリームは、水・油・ロウを主成分としてできています。水と革に栄養を与える油、ツヤを出すロウが混ぜ合わさっており、それぞれの特徴を活かしたバランスの良いクリームです。肌のスキンケアにたとえるなら、保湿クリームと言えます。

乳化性クリームは伸びが良く、革に栄養を与えツヤも出ます。乳化性クリームだけで革靴のケアができるので、靴磨きに慣れていない方や、新卒の営業マンの方などにおすすめです。

油性クリーム

乳化性クリームがスキンケアなら、油性クリームはメイクにあたります。油とロウが主成分で、光沢を出すためのクリームですが、革に栄養を与えるものではないため、「乳化性クリームだけでは光沢が足りない」「もっとツヤを出したい」という場合に使用します。また、水分も含まれていないため、乳化性クリームと一緒に使うようにしましょう。

油性クリームは、乳化性クリームよりも硬くて伸びにくいため、塗りムラができる可能性があります。初めて油性クリームを使う際には、かかとなどの目立たない部分で試してから使ってみてください。

ワックス

ワックスは光沢を出すためのクリームですが、油性クリームよりもさらにツヤを出す鏡面磨きのために使います。油性クリームと同じく主成分は油とロウですが、油性クリームは油の量が多い一方、ワックスはロウの割合が大きくなります。

ワックスは保湿効果がなく、あくまで光沢を出すためのものです。傷や雨から守る役割も多少ありますが、通気性が悪くなる点には注意が必要です。

ワックスは使い方がほかのクリームと異なり、つま先とかかとだけに塗ります。使い方にコツが必要ですが、革靴をピカピカに光らせたい人はワックスの使用がおすすめです。

デリケートクリーム

デリケートクリームは、革靴に水分と油分を与えるものです。主成分は水と油で、約8割が水分とされており、スキンケアでたとえるなら化粧水のイメージです。乳化性クリームと異なりロウが入っていないため、ツヤ出し効果はありません。

また、デリケートクリームは革靴以外の革製品にも使用できます。ただし、スエード革・ヌメ革・エナメル革には使えないため注意しましょう。デリケートクリームは、革靴が雨に濡れたときや新しく革靴を購入したときなど、集中的に潤いを与えたいときの使用におすすめです。

手入れした後は革靴の保管方法にも注意しよう

革靴は手入れだけでなく、保管方法にも注意が必要です。以下の2つのポイントを押さえて保管しましょう。

  1. シューキーパーを使用する
  2. 靴箱に湿気が溜まらないよう工夫する

それぞれ詳しく解説していきます。

シューキーパーを使用する

毎日使っている革靴を休ませるために使用するのがシューキーパーです。靴の形状を保つために、靴に似た形の器具を装着します。特に革は変形しやすいため、型崩れを防ぐためにも、シューキーパーに入れて保管することが大切です。

シューキーパーを使うことで、型崩れだけでなく履きジワによるひび割れも防げます。また、木製のシューツリーであれば吸湿効果があり、場合によっては悪臭を抑える効果もあります。

革靴を長持ちさせたり、型崩れを防いで履き心地を良くしたりするためにも、シューキーパーを装着する習慣をつけましょう。装着が面倒であれば、靴を取り出した場所にシューキーパーを置いて、帰宅後に無理なく装着できる環境を作るなど、習慣化させるための工夫に努めましょう。

靴箱に湿気が溜まらないよう工夫する

靴箱は湿気が溜まりやすく、カビが繁殖しやすい環境です。数日置きに使う革靴であれば、手入れをしてシューキーパーに入れればいいのですが、長期的に保管する場合は注意が必要です。

湿気が溜まらないように靴箱を開けて換気をしたり、靴箱に除湿剤を入れたりしましょう。また、風通しの良い場所で定期的に陰干しするのも有効です。やっかいなカビが生えないように、自分にできる方法と実践してみてください。

一般・賃貸仲介営業マンが革靴の手入れをすべき理由

一般・賃貸仲介の営業マンはお客様からの第一印象が重要なので、革靴といえども手を抜かずに手入れしましょう。手入れされていない靴をお客様が見た場合、「この人に任せて大丈夫?」「あまり仕事ができないのでは?」と思われる恐れがあります。

このような現象を「ハロー効果」と呼びます。ハロー効果とは、目立つ特徴に印象が引っ張られてしまい、相手の能力など別の要素も評価してしまう現象です。

営業マンは、お客様からの信頼を得られなければ、契約に結びつきません。特に賃貸仲介営業は競合他社とも比較されるため、自社で契約してもらうためにも革靴は日頃から手入れしておきましょう。

革靴の手入れを行い、お客様から信用される営業マンになろう

ボロボロの革靴を履くのはお客様への信用にもかかわってくるため、定期的に磨いたり、汚れを取ったりする必要があります。シューキーパーに入れる、ブラッシングをするなど簡単な手入れを毎日行い、10日に1回ほどはクリームを用いた基本の手入れをしましょう。手入れされた革靴は、長持ちするだけでなく、お客様への好印象に繋がります。

自分は見られていないと思っていても、気づかないところで多くの方がチェックしています。営業成績をアップさせるためにも、毎日の手入れを習慣化し、きれいな革靴でお客様に対応してみてください。

下記2本の関連記事もチェックすると好印象・信頼感アップにつながります。

記事の監修者_藤井けんたろう

藤井けんたろう

この記事を書いた人

不動産系記事を中心に執筆しているWebライターです。特殊派遣事業の会社を退職後、心機一転してライター業へ。ライター歴は約4年、賃貸仲介業を中心に賃貸営業マン・オーナー・入居者向けのノウハウ系記事を執筆中。スポット紹介やライフスタイル系の記事にも対応しています。趣味は筋力トレーニングで、-15㎏のダイエットに成功しました。筋トレの楽しさ・苦しさも併せて伝えられる記事の作成にも、注力していきたいと考えています。

■現在の職業・肩書き・資格など
不動産ライター

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