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失敗しないデザイナーズ賃貸物件の選び方とは?メリットや注意点等を解説

記事公開日:2022/09/01

最終更新日:2024/01/11

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おしゃれ物件の代名詞ともいえる「デザイナーズマンション(賃貸物件)」。デザイン性の高さが売りの賃貸物件ですが、具体的なメリット・デメリットを理解していなければ、入居後に後悔する恐れがあります。

不動産の営業マンは顧客に後悔させないためにも、今回解説するメリット・デメリットについて理解しておきましょう。選び方についても解説しているので、案内の際は参考にしてみてください。

一通り目を通せば、デザイナーズマンションをスムーズに案内しつつ、顧客が納得できる賃貸物件を紹介できます。

デザイナーズの賃貸物件(マンションタイプ)とは

デザイナーズの賃貸物件(マンションタイプ)とは、通常の賃貸物件(デザイナーズとして分類されない物件)よりもデザイン性が高い物件を指します。建築デザイナーや建築士などによって、内装・外装が特定のコンセプトに沿ってデザインされているのが特徴です。

ただし、デザイナーズ賃貸物件には明確な定義がありません。以下のような物件がデザイナーズとして分類されます。

<デザイナーズ賃貸物件として分類されるケース>

・「見た目がおしゃれ」「他にはない個性がある」などの賃貸物件

・建築士が設計した賃貸物件

・立地や敷地の特徴を活かした設計の賃貸物件

デザイナーズ賃貸物件は、使用されるインテリアや資材などにもこだわられているため、通常の賃貸物件とは機能性における違いもあります。

デザイナーズの賃貸物件(マンションタイプ)に住むメリット

デザイナーズ賃貸物件は、内装・外装・インテリアへのこだわりやデザイン性の高さによるメリットがあります。次項からはデザイナーズの賃貸物件に住むメリットを3つ解説するので、物件案内の際は参考にしてみてください。

デザイナーズ賃貸物件のメリット①:デザイン性が高くおしゃれ

デザイナーズ賃貸物件は通常のマンションよりもデザイン性が高いため、内装やインテリアにこだわりたい人にとってメリットのある物件です。デザイナーズ賃貸物件の場合、各所に建築家や建築デザイナーのこだわりが反映されています。

入居者の感覚に合う物件が見つかれば、内装・インテリアはデフォルトのままでも満足感を得ることが可能です。家具・インテリアなどに力を入れたい入居者には、デザイナーズ賃貸物件も候補に入れてもらいましょう。

また、同じ価値観を持つ人が集まる可能性もあるため、住民間の交流にも期待できます。

デザイナーズ賃貸物件のメリット②:開放感のある間取り

デザイナーズ賃貸物件は開放感のある間取りも多く、圧迫感などを気にせずに生活しやすい物件です。具体的な事例から、デザイナーズ賃貸物件の開放感についてイメージしてみましょう。

<デザイナーズ賃貸物件の事例>

・仕切りや壁を取り除き、建物の奥行と高さを活かしている

・一つのフロアに3つの層を作り、空間にゆとりを持たせる

・ベッドルームを吹き抜けにして大きな窓を付けることで開放感を出す

デザイナーズ賃貸物件は、敷地の形状や特徴に合わせてコンセプトが決められることもあります。敷地が狭い賃貸物件でも、開放感のある生活環境が整えられているのです。

デザイナーズ賃貸物件のメリット③:特殊な設備が備え付けられているかも

デザイナーズ賃貸物件の場合、特殊な設備が備え付けられている物件もあるため、快適な環境が整っている可能性があります。たとえば、以下のような設備です。

<デザイナーズ賃貸物件の設備例>

・防音や耐火性に優れたコンクリート打放し

・バスルームの周囲に貼られた一面のガラス

・アンプやスピーカーを標準搭載

・高純度の水が飲める浄水器

デザイナーズ賃貸物件のコンセプトによって、設備の種類やグレードは異なります。不動産営業マンが顧客を案内する際は、希望の設備や機能性についても事前にヒアリングしましょう。

デザイナーズの賃貸物件(マンションタイプ)に住むデメリット

デザイナーズ賃貸物件には、費用面や生活環境に関するデメリットがあります。主なデメリットを3つ挙げるので、顧客を案内する際の参考にしてみてください。

デザイナーズ賃貸物件のデメリット①:相場より家賃が高いかも

デザイナーズ賃貸物件の場合、デザイン性の付加価値によって相場より家賃が高額に設定されている可能性があります。通常の賃貸物件とどのくらい差があるのか、東京都渋谷区を例に比較してみましょう。

間取りデザイナーズ賃貸物件通常の賃貸物件
1R15万円14万円
1K17.4万円13.5万円
1DK14.4万円14.4万円
1LDK18.4万円17.8万円

※参考:CHINTAI

※専有面積30~35㎡で比較

※2022年8月時点

1DKについては同額ですが、デザイナーズ賃貸物件は家賃相場が高い結果となりました。しかし、数十万円単位の差があるわけではないため、デザイナーズ賃貸物件だからといって高級マンションではないこともわかります。

顧客を案内する際は、数万円単位の差があることも伝え、経済的な負担に問題ないか確認しましょう。

デザイナーズ賃貸物件のデメリット②:光熱費が高くなりがち

デザイナーズ賃貸物件は、間取りや設備の種類によって光熱費が高くなる恐れもあります。光熱費が高くなる主な理由は次のとおりです。

<デザイナーズ賃貸物件で光熱費が高くなる理由>

・天井が高い:空間が広いためエアコンが効きにくくなる

・窓のサイズが大きい:外気温の影響を受けやすいため、室温を調整するために空調設備を稼働させる必要がある

・照明の数が多い:デザイン性を重視するあまり間接照明などが多くなると、その分の電気代が高くなる

※照明に関しては、LED電球などであれば電気代が抑えられる

上記以外にも、備え付けの家電・インテリアなどの稼働によって光熱費は高くなります。顧客にはデザイン性・利便性だけに注目するのではなく、ライフスタイルも具体的にイメージしてもらうことが大切です。

デザイナーズ賃貸物件のデメリット③:間取り的に生活しづらいときも

デザイナーズ賃貸物件を案内する際は、間取りが原因で入居者のライフスタイルに合わず、生活しづらい可能性も考慮しましょう。以下のような内装・間取りの場合、生活のしづらさを感じる可能性があります。

<生活しづらい内装や間取りの例>

・生活動線が悪い(洗濯機からベランダまでが遠いなど)

・収納が少なく、ものが置けない

・バスルームが全面ガラス張りで友人や知人を自宅に呼べない

・ベランダがなく、洗濯物が干せない

デザイナーズ賃貸物件は、物件のコンセプトによって内装や間取りがそれぞれ異なります。たとえば、収納が少ないデザイナーズ賃貸物件の場合、「余計なものを置かない」がコンセプトとなっており、収納をあえて減らしているかもしれません。

デザイナーズ賃貸物件を案内する際は、入居希望者のライフスタイルと照らし合わせながら、生活に支障をきたさないか確認しましょう。

デザイナーズの賃貸物件(マンションタイプ)がおすすめの人

デスク上の画像

前述したメリット・デメリットを踏まえて、デザイナーズ賃貸物件がおすすめの人を解説します。

<デザイナーズ賃貸物件がおすすめの人>

・日々の暮らしに「おしゃれ」を取り入れたい

・インテリアや家具にこだわりたい

・住宅にかかる出費が生活費を圧迫しない

デザイナーズ賃貸物件は、建築家や建築デザイナーの作品ともいえる物件です。デザイン性の高さはもちろん、統一感のある空間に仕上がっています。そのため、「おしゃれな生活に憧れる人」「家具やインテリアにこだわりたい人」には、デザイナーズ賃貸物件がおすすめです。

また、「デザイナーズの賃貸物件(マンションタイプ)に住むデメリット」で解説したように、デザイナーズ賃貸物件は生活するだけでも高額な費用がかかる可能性もあります。家賃以外のランニングコストも考慮したうえで、経済的に余裕のある人であればデザイナーズ賃貸物件をおすすめできます。

デザイナーズの賃貸物件(マンションタイプ)を選ぶポイント

デザイナーズ賃貸物件を選ぶ際は、顧客にマッチしているかを十分に検討しなければ、生活に支障をきたす恐れがあるので注意が必要です。次項からは、費用や生活面からデザイナーズ賃貸物件を選ぶポイントについて解説します。

デザイナーズ賃貸物件の選び方①:家賃

デザイナーズ賃貸物件は、収入とのバランスを考えて適切な家賃の物件を選びましょう。「デザイナーズ賃貸物件のデメリット①:相場より家賃が高いかも」でも解説したとおり、デザイナーズ賃貸物件は家賃が高額に設定されがちです。希望するエリア内にて、同程度の専有面積・設備の賃貸物件と比較しながら、家賃が高額すぎないかチェックしてみてください。

また、デザイナーズ賃貸物件の家賃は居住に必要な費用だけではなく、デザイン性に対して支払う費用という面もあります。提示する家賃を支払ってでも住みたい物件か、入居希望者のこだわりにマッチしているかなども考え、デザイナーズ賃貸物件を選びましょう。

デザイナーズ賃貸物件の選び方②:使い勝手(生活動線)

デザイナーズ賃貸物件はデザイン性だけではなく、使い勝手(生活動線)も検討して選ぶことが大切です。使い勝手が考慮されていない賃貸物件では、日常生活で不便に感じる面が出てくる恐れもあります。

たとえば、一つのフロアが複数の階層にわかれている場合、階段の上り下りが多くなり、身体への負担が大きくなるかもしれません。住み始めた後のことも具体的にイメージしつつ、生活上問題のある箇所がないか、問題があっても許容できるかを顧客に確認してください。

デザイナーズ賃貸物件の選び方③:周辺施設

デザイナーズ賃貸物件を選ぶ際は、周辺施設の充実具合もチェックして生活しやすい環境か判断しましょう。デザイナーズ賃貸物件はデザイン性や機能性に目がいきがちですが、実際に生活すると買い物できるお店や医療施設なども必要です。

物件チェックの際は写真や動画だけではなく、実際に足を運んでもらうことも提案してください。なかでも、日常的に利用頻度の高いコンビニやスーパーの有無は要チェックです。さらに、医療施設が徒歩圏内にあると、体調不良のときも安心できます。

可能であれば駅や周辺施設までの道中にある街灯の有無もチェックして、夜間に安心してアクセスできるか確認しておきましょう。

デザイナーズの賃貸物件(マンションタイプ)も候補のひとつに入れてみては?

デザイナーズ賃貸物件(マンションタイプ)はデザイン性に優れているだけではなく、間取りの広さや機能性などのメリットもあります。ただし、高額な家賃や光熱費がかかってしまうデメリットもあるので、経済的に問題がないか入居前に確認しておきましょう。

理解しておくべきポイントは、建築家や建築デザイナーによるデザイン性(付加価値)に対してお金を払うことです。住みたい理由や入居希望者のライフスタイルと照らし合わせながら、お金を払ってでも住みたいと思えるかどうかを確認しましょう。

また、「よりスムーズに物件案内を進めたい」「デザイナーズ賃貸物件の成約率をアップさせたい」という人は、以下の記事にも目を通してみてください。

<賃貸不動産営業マン向けの記事>

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CHINTAI JOURNAL編集部は、営業活動に役立つ情報や業務効率化するための工夫をはじめとして、賃貸仲介業務に「おもしろさ」と「ライフハック」を提供します。

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