記事公開日:2022/09/01
最終更新日:2022/09/18
同じ地域に複数の不動産仲介会社が集まると、取り扱う賃貸物件や物件情報が重複するため、差別化が難しいです。数多くある不動産会社の中で競合店舗に勝つには、店舗への入りやすさを重視する必要があります。
今回は、入りやすい不動産店舗の特徴やポイントなどを解説していきますので、不動産会社の集客を増やしたいと考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
不動産店舗を入りやすくするためには、基本的に以下の3点の考え方が重要です。
入りやすい不動産会社を作ろうと考えている人は、まずはこれらの考え方から参考にしてみましょう。それぞれの詳しい内容は以下のとおりです。
不動産店舗は、ユーザーに入ってもらえなければ意味がありません。ついつい不動産業界に携わっている人間の目線で店作りを考えがちですが、ユーザーの目線に立って入りやすさを考えてみましょう。オーナーや責任者だけの感性に頼ってしまうと、かえってユーザーが入りにくい店舗になってしまうこともあるのです。
不動産会社へ来店するユーザーは、店舗の以下のような部分を見て入るかどうかを決定しています。
これらに一つでも当てはまれば、多くのユーザーは不動産店舗に対して入りにくいイメージを抱いてしまうでしょう。たとえオーナーが暗いシックな雰囲気を好きであっても、怪しいと思われてはユーザーに来店してもらえません。ユーザー目線で考えて、来店への不安を無くすような店作りを心がけましょう。
ユーザー目線で考えるにあたって、どのような層のユーザーが多いかを考えることも重要です。性別や年齢層、職業などのターゲット像を設定することで、メインユーザーに沿った店舗作りが行えます。
とくに競合他社の不動産店舗が同じエリアに数ヶ所ある場合、その中から自分の店を選んでもらわなければいけません。他店舗との差別化を図るためには、他の店舗がどのような店作りをしているかを知ることが大切です。
たとえば入り口のデザインをこだわったとしても、競合店舗と似たようなデザインであれば差別化は生まれません。自分の店舗を目立たせるためにも、近隣の競合店舗の特徴を知っておきましょう。
また、競合店舗について知ることで、自分の店舗に必要なものも見えてきます。競合店舗の良い面を取り入れながら、足りていない部分をプラスするイメージで店舗作りを行うと、他の店舗に比べて優れた店舗に仕上がるでしょう。
不動産店舗の入りやすさは、見た目だけでなくスタッフの接客にも左右されます。不動産売買や賃貸は、人生において重要な決断の一つです。そのような大切な選択の中、で接客に不安や不満があれば、再来店を考える人は少ないでしょう。
重要なのは、ユーザーに「また来たい」「また頼みたい」と思ってもらうことです。不動産を選ぶ際は、複数の不動産会社を比較する人も少なくありません。比較した結果また入店してもらうためには、ユーザーにとって気持ちの良い接客を心がけましょう。
入りやすい不動産店舗を作る際は、3つのポイントが重要です。
これらの一つでも欠けてしまうと、入りやすさが大きく損なわれてしまいます。すべてを意識して、店舗作りを行いましょう。
どれだけ有益な情報を提供してくれる不動産会社であっても、外壁が汚れていたり入り口が散らかっていたりなど、清潔感がなければ入りたいと思われません。清潔感を保つためには、毎日欠かさずに掃除を行う必要があります。とくにユーザーの目につきやすい入り口付近は、こまめに掃除することが重要です。
入り口や店内に物があふれていても、清潔感が損なわれてしまいます。業務に必要な物以外は置くのを避け、ユーザーの動線を妨いでしまわないよう心がけましょう。
不動産店舗への入りやすさは、店舗に関する情報をどれだけ伝えているかに直結します。不動産会社かどうかわからなかったり、売買物件・賃貸物件どちらを扱っているかわからなかったりすると、ユーザーは来店をためらいやすいです。
店舗の情報を知らせるには、看板や張り紙などを活用しましょう。扱っている不動産の形態・種類・価格帯を示しておくことで、来店のハードルを下げることが可能です。窓を多く設けて、外から店内が見えるような外観デザインすると、さらに入りやすさへ繋がります。
店舗の親近感とは、初めて訪れるユーザーに対して緊張せずに来店してもらうことです。店舗の親近感は、外観デザインや照明の色味などで調整できます。ドアや外壁に温かみが感じられる素材を使ったり、照明を増やして明るくしたりすると親近感をプラスすることが可能です。
入りやすさと同じく、外から店内が見えるファサードも親近感を湧かせるポイントの一つといえます。外壁に窓が多いと店内やスタッフの様子が見え、どのような店舗であるか不安に思わせる心配がありません。
不動産店舗には、大きく分けて2つの種類があります。
それぞれの種類によって入りやすくする具体的な方法が異なるため、ここからは種類ごとの概要や、ユーザーが入りやすくなるためにはどのような工夫が必要かなどを紹介していきます。
路面店舗とは、通りに直接面している店舗のことです。道を歩いていて目につくほとんどの店舗が、路面店だといえます。テナントに入っていたとしても、一階にあり道路に面していると路面店舗になり、一階であっても商業施設の中に入っているような店舗は路面店舗とはいえません。
路面店舗のメリットと注意点は、以下のとおりです。
メリット | ・集客が望める ・こだわりを表現しやすい ・宣伝効果が高い |
注意点 | ・家賃が高め ・人気が高い ・集客を自力で行う必要がある |
路面店舗の大きなメリットは、人の目に留まりやすく高い集客を見込めることです。道から直接来店できるため、ふらりと来店するユーザーも期待できるでしょう。ディスプレイや外観などにもこだわれるため、店舗の情報を伝えられたり、高い宣伝効果を発揮させたりできます。
集客率の高さが望める路面店舗は、そのぶんテナントの家賃が高めに設定されているケースが多いです。とくに人気の高いエリアや人通りの多い場所の場合は、空きが出ることも少ないでしょう。テナントに入っていない場合は、集客を自分たちの力だけで行う必要があるなどの点も注意が必要です。
路面店舗を選ぶ場合は、ターゲット層にふさわしい立地を選ぶことが重要といえます。たとえば、ファミリー向けの物件を扱っている不動産会社がオフィス街に店舗を出しても、効果の高い集客が望めません。路面店舗は外観が入りやすさに直結しやすいため、とくに入り口付近の清潔感やディスプレイを意識しましょう。
空中店舗とは、ビルの2階以上に入っている店舗のことです。ビルには雑居ビルやオフィスビルが含まれ、商業施設やショッピングモールなどの建物に入る店舗は空中店舗とは呼びません。
空中店舗のメリットと注意点は以下のとおりです。
メリット | ・家賃が安め ・空き物件を見つけやすい ・店内を好きなようにデザインできる |
注意点 | ・集客が難しい ・営業時間が制限される場合もある |
空中店舗のメリットは、路面店舗と比べてテナントの家賃を抑えられる点です。家賃だけでなく初期費用が低めに設定されている場合が多いので、コストを大幅に下げられる可能性もあります。道路に面していないぶん、周囲の環境に邪魔されず店内をデザインできるのもメリットの一つです。
ただし、路面店舗と比べると集客は簡単ではありません。空中店舗の多くが高い位置にしか看板が出せないため、ユーザーの目に留まりにくいのです。ビル自体の立ち入り時間が設定されている場合は、その時間以外に営業はできないので注意しましょう。
集客が難しい空中店舗は、店構えだけでなく自社サイトやSNS、インターネット広告などで集客を行う事が重要です。可能であれば、道路に面する場所に看板を置くと、ユーザーの目に留まりやすくなります。
数多い不動産会社の中で自社の店舗を選んでもらうためには、入りやすい不動産店舗作りが必須です。ユーザー目線を意識しながら、競合店舗よりも優れた店舗作りを心がけましょう。外観や内装だけでなく、接客にも気を配らなければいけません。
入りやすい不動産店舗に重要なのは、「清潔感」「情報量」「親近感」の3点です。路面店舗・空中店舗どちらにも当てはまるため、今回紹介したポイントを意識してみてください。