記事公開日:2022/07/28
最終更新日:2022/09/18
不動産営業は顧客対応から内見、契約など複数の業務を同時に抱えており、業務の漏れを防ぐためにはタスク管理が欠かせません。手帳や付箋に書き込んで管理している方も多いのですが、「Trello(トレロ)」というツールを使って管理している方も少なくありません。
今回は、Trelloの活用方法や登録方法などについて解説していきますので、タスク管理にお困りの方はぜひ参考にしてください。
目次
Trelloは複数の案件でやるべきことと、進捗状況が視覚的にわかるツールで、個人だけでなくチームでの共有ができます。全世界で200万を超えるチームが使用しており、社内でのプロジェクト管理から個人のタスク管理まで幅広い使い方ができます。
運営会社 | アトラシアン |
ユーザー数 | 2,500万人以上 |
主な機能 | ・ラベルによる色分け・タスクの詳細設定・期限の設定・チェックリスト・添付ファイルの追加・進捗状況の数値化・カレンダー機能・外部アプリケーションとの連携・通知機能 |
Trelloでは、付箋をボード上で移動したり剥がしたりするような感覚でタスク管理をします。カード型に登録されたタスクをボードと呼ばれる場所で管理し、「ToDo」「進行中」「完了」といった進捗状況に合わせて移動する方法です。
登録されたタスクや進捗状況が可視化されるため業務の取りこぼしが減り、チーム内での情報共有がスムーズに行えます。シンプルな機能とアナログ的な操作方法で、運用も始めやすいのがポイントです。
またチームだけでなく、個人業務やプライベートのタスク管理にも活用できます。たとえば、「名刺管理」というボードを作成して会社ごとに名刺を登録すれば、大量の名刺をファイルで管理せずに済む他、必要な際にすぐに取り出せます。さらに資格取得といった目標に関することも、テキストの範囲や購入する参考書をタスクとして登録するなど、幅広い活用方法ができるのもTrelloの特徴です。
チームでの業務管理だけでなく、個人の仕事管理ツールとしても使えるTrelloのおすすめポイントを4つご紹介します。
それぞれ詳しく見ていきましょう。
Trelloでは、「カード」と呼ばれる付箋のようなものを使ってタスクを管理します。このカードを業務の進捗状況に合わせて移動させ、自身のタスク状況を把握するといったやり方です。
未着手の仕事や完了した仕事が何かを一目で把握できるため、複数のタスクがあっても「やるべきことを忘れていた!」というミスを減らせます。また、カードはドラッグをするだけで移動できるため、面倒な機能を使うことなく直感的に操作できる点もメリットです。
Trelloはタスクの期限設定ができますが、時間軸での管理はできません。そこで用いるのがガントチャートです。
ガントチャートとは、作業の進捗状況を棒グラフで表したもので、これにより作業全体の進捗状況が把握できます。カード単体では全体の状況を掴むのは難しいですが、ガントチャートを使えばそれも容易に叶います。
このガントチャートは、Chromeの拡張機能「Elegantt for Trello」を追加すれば表示できるため、必要に応じて使い分けていくと良いでしょう。
Trelloはパソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットにも対応しています。これにより、外出先でも進捗状況を確認したり、タスクを追加したりすることが可能です。
スマートフォンの場合は専用のアプリが必要なので、あらかじめダウンロードしておきましょう。内見などで外出する機会も多い不動産営業にとって、スマートフォンから業務ができるのはうれしいポイントです。
Trelloは個人だけでなく、チーム内での使用にもおすすめです。プロジェクトごとに「ボード」と呼ばれる管理場所を作成し、メンバーを招待すればチーム内で進捗状況の共有が可能です。
タスクごとに担当者を振り分けることもできるため、営業担当者と事務の間で進捗状況をいちいち確認する必要がありません。全員の作業状況が把握しやすく、業務をスムーズに進められるのです。
Trelloは「ボード」「リスト」「カード」の3つを使い、タスクやプロジェクト管理を行います。Trelloの使い方はシンプルで、3つのステップに沿ってタスクを作成します。
それではTrelloの基本的な使い方を確認していきましょう。
まずは、「ボード」を作成します。Trelloのボードとは、ホワイトボードやスケジュール帳のような役割であり、タスクを貼り付けて管理する場所です。
ボードは「A店舗」「営業チーム」といった店舗やチーム、「個人業務」や「名刺管理」のような個人の仕事など状況に合わせて細かく作成できます。ボードごとにメンバー登録が可能で、「非公開」を設定すれば登録されたメンバーしか共有されません。
リストは進捗状況のステータスを管理する場所です。たとえば、不動産営業の顧客管理の場合は、「未対応」「対応中」「完了」とリストを作成し、カードを進捗状況に沿ったリストに移動させます。また、リストは編集・追加ができるので、業務によってリストを変えることも可能です。
カードとは、タスク内容が書かれた付箋のようなものです。カードがボードの基本となり、このカードを進捗状況に応じてリストに移動させます。
このカードはラベルで色分けしたり、詳細説明やファイルを添付したりすることも可能です。カード内にはコメントも残せるため、チーム内でタスクに関するやり取りもスムーズに行えます。また、カードに「場所」を追加する機能もあり、これにより物件情報を記載したり取引先の場所を載せたりすることも可能です。
チームや個人の仕事管理に役立つTrelloですが、利用前には以下の3つの点に注意が必要です。
1つずつチェックしていきましょう。
Trelloを利用するにはアカウントの作成が必要です。登録は無料ででき、メールアカウントを入力して登録する方法と、Google・Microsoft・Appleのいずれかのアカウントからログインする方法があります。
すでにアカウントがあれば、選択してログインするだけなので登録も手間なく済みます。なお、Googleアカウントの場合は拡張機能やGoogleカレンダーとの連携ができるため、Trelloを使うにあたって便利です。
先述のとおり、Trelloは「ボード」「リスト」「カード」を基本に使用します。最初のうちは、この仕組みや操作方法自体に慣れるまで時間がかかる場合があります。Trelloの機能自体はシンプルですが、必要な機能を追加するために拡張機能や外部サービスとの連携をする場合、「少し難しいかも…」と感じてしまうかもしれません。
混乱してしまう方は、今まで付箋に書いて机に貼っていたものが画面上に移動しただけと考えてみてください。リストやカードはドラッグ&ドロップするだけなど直感的に使えるため、慣れれば問題なく扱えるようになるでしょう。
Trelloの基本的な作業は無料プランでも可能ですが、組織の人数や機能によっては有料プランも検討する必要があります。
【Trello料金体系】
FREE | STANDARD | PREMIUM | ENTERPRISE | |
料金 | $0USD | $5USD | $10USD | $17.50USD |
FREEプランは個人での使用や少人数でのチーム利用におすすめです。必要に応じて拡張機能を追加すれば基本的なタスク管理ができます。一方STANDARDは、FREEプランよりも人数が多い場合や作業管理が多いプロジェクト向きのプランです。
そしてPREMIUMは複数のプロジェクトがあり、メンバー数が最大100人になるようなチームの活用に向いています。このプランから、カレンダービューやマップビューといったデータを可視化する機能が使用できる他、チームボードが無制限になります。
さらに上のENTERPRISEではセキュリティ面がより強化されるため、長期にわたるプロジェクトなどを管理するときに活用すると良いでしょう。
最後に、Trelloの登録方法を見ていきましょう。いずれもスムーズにできますので、興味がある方はぜひ登録して活用してみてください。
Trelloの公式サイトへアクセスし、「アカウントを作成する」ボタンをクリックします。メールアドレスを入力するか、Google・Microsoft・Appleいずれかのアカウントでログインが可能です。
【Trello】
https://trello.com/ja
氏名とパスワードを入力し、サインアップをすると登録完了です。
アカウントを作成したら、練習として業務ごとのボードを作って名前をつけていきます。
リストを作ると、「ToDo」「作業中」「完了」と進捗状況に合わせた表示がなされます。そのまま使用しても問題ありませんが、編集して業務に沿った内容に変更することも可能です。
タスクとなるカードを作成します。カードをクリックすると、期限や添付ファイルなどを追加できます。
「さらにボードを作成しましょう!」をクリックすれば練習は終了です。最初のうちは困ってしまうこともあるかもしれませんが、少しずつTrelloに慣れていきましょう。
Trelloは、ToDoリストを付箋に記入しパソコンやデスクに貼っていたものを、そのまま画面上に移すような感覚で使えるタスク管理ツールです。複雑な進捗状況を可視化できる他、スマートフォンでもチェック可能なため、外出が多い不動産営業マンにもおすすめです。煩わしい管理の手間が少なくなれば、本来やるべきタスクに時間を割くことができるようになるので、仕事の業務管理方法に悩んでいる方は、Trelloを使って作業の効率化を図ってみてはいかがでしょうか。