記事公開日:2022/01/27
最終更新日:2022/09/18
ビジネスメールの中でも、謝罪のメールの書き方は社会人にとって必須のスキルです。どれだけ上の役職に就いたとしても、謝罪メールを送ることになる場面は存在するものです。
今回は、ビジネスにおける謝罪メールを送るためのポイント・使える例文などの情報をまとめました。相手に誠意が伝わるメールの文面を考えるための参考にしてください。
※本記事について※
▼内容をより理解するために、事前に下記記事のご一読をオススメいたします。
▼ケース別の謝罪メールのテンプレートは下記にてご確認いただけます。
ビジネスの場面で謝罪のメールを送る際に意識したいポイントを解説します。
問題が発覚した際に非常に重要なのが、できるだけ早い段階で、その問題に関わる人たちへ事実を共有することです。問題が起きたことやその原因を早く伝える事で、被害の拡大を防ぐための対応にも早く取り掛かれます。
謝罪はとにかく迅速に行うことが鉄則です。丁寧なメールの文面を考えるために時間を使いすぎるよりも、万が一の場合は相手にかける負担を極力減らすようにしましょう。
もちろんメールの文面が丁寧であるに越したことはありませんが、”すぐに対応をした”という事実によっても相手に誠意を伝えられます。
本来ならば、お詫びはこちらが相手先に出向いて対面で、もしくは電話で述べるのが理想です。まずは自分の姿勢や表情、声などを通じて謝罪の意思が伝えられるような手段をとりましょう。
ただし、先述したとおり謝罪は迅速に行うことが非常に重要です。対面あるいは電話で行うことを優先して謝罪が遅くなっては元も子もありません。
相手のスケジュールの都合上時間をとれないなどのやむを得ない事情があり、すぐに対面あるいは電話での謝罪ができそうにないときはメールを活用しましょう。
また、対面や電話で謝罪ができた場合でも、その後メールでも連絡をし、謝罪の意を改めて示す事が望ましいです。
メールでだらだらと長い文章をつづるのは、どんな場面でも望ましくありません。特に謝罪メールでは「言い訳が長い」と受け取られてしまう可能性があります。
どんな問題が発生したのか、その問題をどう対処した・する予定なのか、メールを送る相手に対応してもらいたいことはあるのかなど、相手に伝えなければならない内容だけを厳選した、簡潔な文章を心がけましょう。謝罪の意を強く伝えたいあまり、「申し訳ございません」を重ねすぎるなど、しつこい文章になっていないかを、送信する前に必ずチェックしてください。
起こった問題やその原因などを正確に伝えるために、曖昧な表現は避け、メールを読んだ誰もが同じ解釈しかできない表現を使いましょう。後ろめたさを感じて表現をにごしたり、自分でも把握しきれていない情報について大雑把な記載をしたりしないようにしてください。
ビジネスメールを送るにあたって、誤字脱字は常に入念なチェックをするべきです。謝罪などの重要な内容のメールでは特に大切で、”誤字脱字がある=チェックが甘い、重要なものと思っていない”という印象を与えてしまいます。
謝罪のメールは迅速に送るべきものですが、誤字脱字や文章表現のミスにはいつも以上に注意して、念入りなチェックをしましょう。
トラブルの種類を問わず使える、謝罪のビジネスメールにおける基本的な構成について解説します。
読み手が件名をチェックしたとき、何に関するメールなのかが一目で伝わるような内容を設定しましょう。
【】で囲んだワードには読み手の注目を集められるので、重要な内容であることやメールの趣旨を一言でごく簡潔に入れ込むと効果的です。
ビジネスメールでは、内容にかかわらず始めにあいさつを入れるのが鉄則です。
”お世話になっております”や”お疲れ様です”から切り出し、続いて社名や自分の所属・氏名を名乗ります。その後本題となる謝罪に移っていきますが、この流れをスムーズにするため、状況に応じて「お問い合わせいただいた~~の件について回答いたします。」というようなフレーズを入れてもよいでしょう。
メールの本題に入るときは、まず真っ先に謝罪の意を示すのが基本です。自分(自社)のミスを認め、相手に迷惑をかける結果となってしまったことについてお詫びする旨を記載してください。
この後に続けて記載すべき内容である”原因”や”対応策”よりも前に、謝罪のフレーズを入れることで、連絡事項のついでではなく謝罪の意思があっての連絡であることを全面に示せます。
謝罪に続いて、メールをした理由である問題が起こった経緯や原因を、相手に簡潔に伝えます。
このとき、個人的な感情や真偽不明な推測は含まず、客観的な事実だけを記載してください。原因を述べる部分が簡潔にまとまっていないと、だらだらと言い訳がましい印象を抱かせてしまいます。
起こってしまった問題に対してどう対処したのか、あるいは今後どう対処していく予定なのかを伝えます。
相手にも確認・対応してもらいたい事柄があるときは、この段階で相手にどうして欲しいのかを伝えてください。
相手にお詫びの気持ちを伝えるフレーズは、起こってしまった問題・ミスの重要度や自分(自社)の責任の重さによって使い分けましょう。
特に大きな被害はない、程度の軽いミスをしてしまったときや、自分と相手の両方に責任があり全面的にへりくだる必要はない場合などに使うフレーズです。
言葉のニュアンスとしては「ごめんなさい」に近いですが、「ごめんなさい」は口語表現なので、ビジネスメールにおいてはいかなる場合も使用してはいけません。
自分のミスが原因で相手に多少の迷惑をかけてしまったときや、自分に大きな非があるわけではないけれど、相手が怒っている場合などに使うフレーズです。
事態を冷静に分析し、相手に責任がある場合にはそれをはっきりと伝えることも大切です。相手の怒りをいったん受け止めて丁寧な謝罪フレーズを添え、強すぎない言葉で自分の意見も主張しましょう。
自分に100%非がある大きなミスをしてしまったとき、被害者である相手に向けて使うフレーズです。
軽い・中程度の謝罪フレーズがあるからこそ、上記のような重大な場面でのみ使う重い謝罪フレーズによってより誠意を伝えることができるのです。
さまざまな場面で使える、お詫びの文面例をご紹介します。
件名:○○(製品名)の納期遅延に関するお詫び
平素よりお世話になっております。
株式会社××の△△です。
弊社製品「○○」の納品遅れによって、貴社にご迷惑をおかけしてしまい誠に申し訳ございません。
詳しい調査の結果、この度の納期遅延は~~が原因であると判明いたしました。
早急に該当商品の手配をし、○月○日に貴社へお届けできる予定です。
今後またこのような問題が起こらないよう管理を徹底してまいりますので、
何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
まずはメールにて、今回の件のお詫びとご連絡を申し上げます。
件名:【お詫び】~~(クレーム内容)について
平素より、弊社のサービスをご利用いただき誠にありがとうございます。
株式会社○○の××です。
お問い合わせいただいた~~について、弊社従業員△△の不手際により
▲▲様にご不快な思いをさせてしまいましたこと、謹んでお詫び申し上げます。
このような事態に至りましたのは、弊社の従業員教育不足および監督不行き届きが原因でございます。
該当の従業員△△には、弊社より厳重注意を行いました。
本人もこの度のことを猛省しておりますので、何卒ご容赦くださいますようお願い申し上げます。
これからも、何かお気づきになった点がございましたらなんなりとご指摘くださいませ。
この度は大変申し訳ございませんでした。
件名:メール誤送信のお詫び
いつもお世話になっております。
株式会社○○の××です。
○月○日○時○分にお送りしたメールについて、宛先に誤りがございました。
つきましては、ご多忙の折大変恐縮ですが、該当メールの削除をお願い申し上げます。
この件は私の確認ミスが原因です。
△△様にお手間をおかけしてしまう形となったことを深くお詫び申し上げます。
今後このようなことが発生しないよう、十分留意してまいります。
誠に申し訳ございませんでした。
件名:○○に関するお詫び
お疲れ様です。××部の△△です。
先ほど共有した□□の資料について、内容に誤りがありました。
大変失礼いたしました。
私の情報確認ミスが原因です。
修正版のデータファイルを改めて添付いたしますので、こちらをご参照ください。
今後はこのようなことがないよう、今一度気を引き締めて業務にあたってまいります。
件名:本日の飲み会欠席のお詫び
お疲れ様です。○○部の××です。
本日予定されている飲み会ですが、~~(欠席理由)により急遽欠席することとなりました。
急なキャンセルで、幹事の△△様にはご迷惑をおかけしてしまい、申し訳ございません。
つきましては、キャンセル料をご教示いただけますと幸いです。
私としても本日の飲み会を楽しみにしておりましたので、次回はぜひ参加させていただきたく存じます。
取り急ぎメールにて、欠席のご連絡とお詫びを申し上げます。
ビジネスの場面における謝罪メールは、第一にお詫びの気持ちを相手に伝えると同時に、問題が発生した原因や対応策を連絡します。
普段のメールと同様、丁寧で読みやすい文章を練ることも大切ですが、謝罪メールにおいて何より重要と言えるのは迅速に対応することです。
ただし誤字脱字のチェックはいつもより入念に行って、相手に自分の誠意を伝えるように意識してください。