記事公開日:2022/01/27
最終更新日:2023/11/16
ビジネスを行ううえでミスやトラブルはつきものなので、謝罪メールを送らなくてはいけないこともあるでしょう。そこで、さまざまなビジネスシーンにおいて、謝罪メールを送るためのポイントや例文などの情報をまとめました。最近は対面やメールだけでなく、LINEやチャットツールでのやりとりもありますが、考え方の基本は同じです。
さらに賃貸仲介業者が活用できる、よくあるシチュエーションでの謝罪メールの例文まで、盛りだくさんの内容になっています。ぜひ最後までお読みいただき、誠意の伝わる謝罪メールを送りましょう。
※下記の関連記事では状況別のビジネスメール文例(訪問後お礼/返信マナー/催促/謝罪/遅れた時のお詫び/日程調整/新規開拓など)をまとめてますのでこちらもチェックしてみてください。
目次
ビジネスの場面で謝罪のメールを送る際に意識したいポイントを解説します。なお、ビジネスシーンでの謝罪は基本的に対面、もしくは電話で行うことが基本です。謝罪メールを送信するのは、あくまでも直接的に連絡が取れないときに行うものであることを理解しておきましょう。
また、謝罪が必要な状況では、手ぶらや無策であることを不安に思うかもしれませんが、何よりスピード感をもって対応することが重要です。あれやこれやと考えている時間はないので、すぐに謝罪の対応をすることを一番に考える必要があります。
メールでだらだらと長い文章をつづるのは、どんな場面でも望ましくありません。特に謝罪メールでは「言い訳が長い」と受け取られてしまう可能性があります。
どんな問題が発生したのか、その問題をどう対処した・する予定なのか、メールを送る相手に対応してもらいたいことはあるのかなど、相手に伝えなければならない内容だけを厳選した、簡潔な文章を心がけましょう。謝罪の意を強く伝えたいあまり、「申し訳ございません」を重ねすぎるなど、しつこい文章になっていないかを、送信する前に必ずチェックしてください。
起こった問題やその原因などを正確に伝えるために、曖昧な表現は避け、メールを読んだ誰もが同じ解釈しかできない表現を使いましょう。後ろめたさを感じて表現をにごしたり、自分でも把握しきれていない情報について大雑把な記載をしたりしないようにしてください。
ビジネスメールを送るにあたって、誤字脱字は常に入念なチェックをするべきです。謝罪などの重要な内容のメールでは特に大切で、”誤字脱字がある=チェックが甘い、重要なものと思っていない”という印象を与えてしまいます。
謝罪のメールは迅速に送るべきものですが、誤字脱字や文章表現のミスにはいつも以上に注意して、念入りなチェックをしましょう。
謝罪のメールを送っても、それで完了になるわけではありません。問題が解決するまで、少なくともあと何度かのやりとりは必要になります。
そのときに、送りっぱなしにならないよう、次の連絡やアクションには必ず期日(必要に応じて時間まで)を設定しましょう。期日を設定することで、謝罪のメールを受け取った相手方もただ待たされることがなくなります。いつになれば次の連絡をもらえるかがわかるため、安心感につながるでしょう。
なお、設定した期日や時間に新しい情報を提供できなかった場合は、その旨も必ず連絡するようにしてください。謝罪メールに限らずですが、社会人として最もやってはいけないミスの一つが、連絡がないという連絡を受けることです。
トラブルの種類を問わず使える、謝罪のビジネスメールにおける基本的な構成について解説します。
読み手が件名をチェックしたとき、何に関するメールなのかが一目で伝わるような内容を設定しましょう。
【】で囲んだワードには読み手の注目を集められるので、重要な内容であることやメールの趣旨を一言でごく簡潔に入れ込むと効果的です。
ビジネスメールでは、内容にかかわらず始めにあいさつを入れるのが鉄則です。
”お世話になっております”や”お疲れ様です”から切り出し、続いて社名や自分の所属・氏名を名乗ります。その後本題となる謝罪に移っていきますが、この流れをスムーズにするため、状況に応じて「お問い合わせいただいた~~の件について回答いたします。」というようなフレーズを入れてもよいでしょう。
メールの本題に入るときは、まず真っ先に謝罪の意を示すのが基本です。自分(自社)のミスを認め、相手に迷惑をかける結果となってしまったことについてお詫びする旨を記載してください。
このあとに続けて記載すべき内容である”原因”や”対応策”よりも前に、謝罪のフレーズを入れることで、連絡事項のついでではなく謝罪の意思があっての連絡であることを全面に示せます。
謝罪に続いて、メールをした理由である問題が起こった経緯や原因を、相手に簡潔に伝えます。
このとき、個人的な感情や真偽不明な推測は含まず、客観的な事実だけを記載してください。原因を述べる部分が簡潔にまとまっていないと、だらだらと言い訳がましい印象を抱かせてしまいます。
起こってしまった問題に対してどう対処したのか、あるいは今後どう対処していく予定なのかを伝えます。
相手に確認・対応してもらいたい事柄があるときは、この段階で相手にどうして欲しいのかを伝えてください。
※下記の関連記事では返信が遅れてしまった場合のお詫びメールについて詳しく解説しているので、こちらもチェックしてみてください。
相手にお詫びの気持ちを伝えるフレーズは、起こってしまった問題・ミスの重要度や自分(自社)の責任の重さによって使い分けましょう。
特に大きな被害はない、程度の軽いミスをしてしまったときや、自分と相手の両方に責任があり全面的にへりくだる必要はない場合などに使うフレーズです。
言葉のニュアンスとしては「ごめんなさい」に近いですが、「ごめんなさい」は口語表現なので、ビジネスメールにおいてはいかなる場合も使用してはいけません。
自分のミスが原因で相手に多少の迷惑をかけてしまったときや、自分に大きな非があるわけではないけれど、相手が怒っている場合などに使うフレーズです。
事態を冷静に分析し、相手に責任がある場合にはそれをはっきりと伝えることも大切です。相手の怒りをいったん受け止めて丁寧な謝罪フレーズを添え、強すぎない言葉で自分の意見も主張しましょう。
自分に100%非がある大きなミスをしてしまったとき、被害者である相手に向けて使うフレーズです。
軽い・中程度の謝罪フレーズがあるからこそ、上記のような重大な場面でのみ使う重い謝罪フレーズによってより誠意を伝えることができるのです。
謝罪メールを作成するときは、焦っていたりパニックになっていたりすることが考えられます。そんなときは、冷静に誠意をもった文章を作成できる可能性は低いと考えるのが普通です。
ここでは、謝罪メールを少しでも不備なく作成するためのテクニックをいくつかご紹介します。
謝罪メールを作成するとき、主にメールソフトやWordを使うことが多いのではないでしょうか。しかし、誤字や脱字があったときに、自分では気づきにくいという弱点があります。
そこでおすすめするのは、Googleドキュメントで作成する方法です。Googleドキュメントを利用すると、誤字や脱字があれば、赤い波線が表示されるという機能があります。この機能を使うだけで、かなりの誤字と脱字を軽減できるでしょう。
また「ツール」→「スペルと文法」→「スペルと文法のチェック」から確認することでも、誤字や脱字、文法やスペルの正誤を確認することが可能です。謝罪メールの作成のみならず、さまざまな文書作成で活用できますので、ぜひ覚えておいてください。
文書を作成していると、誤字や脱字以外にも、意外と伝わりにくい文章になっていることがあります。謝罪メールなど、特に相手に伝えなければいけないことがあるとき、このような文章では少し心もとないものです。
謝罪メールは早い方がよいですが、必ず上司や同僚に内容をチェックしてもらうことを心がけましょう。少なくとも当事者でない第三者に伝わらない文章が、当事者に伝わるとは到底考えられません。
謝罪メールを作成したら、最後に自分宛に送信してみましょう。文章は、書く側と読む側でまったく異なる受け取り方をするものです。
一生懸命書いた謝罪メールであっても、行間が詰まっていたり、段落がおかしかったりすると読みづらく感じるものです。そういったことを防ぐためにも、一度自分宛に送信してみましょう。可能であれば、パソコンとスマートフォンの両方で試してみると、よりわかりやすいと思います。
相手に送信する前に改行や段落を整えることで、謝罪メールを受け取った相手方が読みやすい文章になるのです。
賃貸仲介業者の方々がさまざまな場面で使える、お詫びの文面例をご紹介します。
賃貸仲介営業に限らず、謝罪の必要なアクシデントが発生したときに「会社として書面を出せ」と言われることがあります。この場合においても、基本的な考え方は謝罪メールと同様です。メールと異なるのは、会社の捺印をした文書を相手方にお送りするという重さにあります。
謝罪メールや対面での謝罪で事なきを得た場合であっても、最終的な落としどころとして、会社からの書面を要求された場合の対応方法についても確認しておきましょう。
会社の規模にもよりますが、誰の名前で送るかを検討・確認しましょう。会社の規模が小さい場合は代表者名でも構いませんが、複数店舗を運営している賃貸仲介業者であれば、店長名やマネージャー名にすることもあり得ることです。
一般的には、所属部署の責任者や、捺印権限のあるマネージャークラスになるでしょう。
謝罪メールの場合は、時々刻々と変動する状況によりリアルタイムで文言が変わりますが、書面においては事後に提出することが一般的です。そのため、これらの時系列・対応策・謝罪をすべて簡潔かつ正確にまとめる文章力が求められます。
原案を当事者が作成し、責任者に対して時系列がわかる資料を添付して、責任者が最終的に加除訂正を行い作成するという手順が必要です。必要に応じて、中間管理職もチェックを行います。
内容に漏れや認識の齟齬はないか、誤字脱字はないか、相手方の心情を汲みとった内容になっているか、すみずみまで何度も確認を行いましょう。
複数の担当者および責任者によるチェックが完了したら、速やかに捺印した書類を送付しましょう。作成には時間がかかりますが、できる限りスピード感をもって対応してください。
また、会社の体制によっては、捺印に2~3日の時間を要することも考えられます。その場合は、相手方にあらかじめスケジュール感をお伝えしておくことも重要です。それが困難な状態であれば、イレギュラーな対応が必要であることを責任者に伝え、早期に捺印がもらえるように準備もしておきましょう。
ビジネスの場面における謝罪メールは、第一にお詫びの気持ちを相手に伝えると同時に、問題が発生した原因や対応策を連絡します。
普段のメールと同様、丁寧で読みやすい文章を練ることも大切ですが、謝罪メールにおいて何より重要と言えるのは迅速に対応することです。
ただし誤字脱字のチェックはいつもより入念に行って、相手に自分の誠意を伝えるように意識してください。
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