記事公開日:2022/03/17
最終更新日:2023/11/16
「高い営業成績を収めたい」「営業マンとしてもっと活躍したい」といった人は、褒め言葉の「さしすせそ」を身につけることがおすすめです。トップ営業マンは上手に褒め言葉を使い、商談を成功に導きます。
特に賃貸仲介営業マンは、これから長期間にわたり、居住や仕事場として使用する空間の利用を検討しているお客様に対する商談となります。褒め言葉を駆使してお客様の潜在意識をくみ取ることで、的確な提案・アドバイスに繋がり、成約へと進められるでしょう。
今回は、褒め言葉の「さしすせそ」について解説します。例文や注意点、実際に使えるシーンなどを解説するので、最後まで目を通すと実践でも活用できる褒め言葉が習得可能です。まずは、褒め言葉の基本的なところから押さえていきましょう。
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目次
成績トップの営業マンは仕事だけでなく、相手の「褒め方」まで心得ています。相手を褒めるというのは、会話の調子を上げたり、緊張感をほぐしたり、商談をスムーズに進める効果が期待できます。
トップ営業マンは相手を自然に褒められるので心の距離を縮めやすく、商談の成功率も高いです。トップ営業マンを目指す人は、「褒める」というテクニックの習得にも注力しましょう。
トップ営業マンの褒め言葉は「さしすせそ」から成り立っています。言葉の意味や使い方を見ていきましょう。
単語 | 意味・例文 |
さ | ・さすがですね ・最高ですね |
し | ・知らなかったです。 |
す | ・すごいですね ・素敵です ・素晴らしいです |
せ | ・センスがありますね |
そ | ・そうなんですか |
「さ」は「さすがですね」「最高ですね」など、相手の会話に共感しつつ賞賛するときに使います。上から目線にならず、自然に使いやすい言葉です。
<一般的な営業マンの例>
<賃貸仲介営業マンの例>
「し」は「知らなかったです」など、相手を褒めた理由を伝える言葉として使います。褒め言葉に信憑性を持たせ、本心から話していることを伝えられます。
<一般的な営業マンの例>
<賃貸仲介営業マンの例>
「す」は「すごいですね」「素敵です」「素晴らしいです」など、ストレートに相手を褒めるときに使います。相手の使ったワードや表現を交えると、話を理解して褒めていることをアピールできます。
<一般的な営業マンの例>
<賃貸仲介営業マンの例>
「せ」は「センスがありますね」など、相手のスキルや感性といった、これまで積み重ねてきたことを褒めるときに使います。この言葉は相手に興味があることを示せますが、持ち物などを褒めてしまうと「物」に対する褒め言葉になるので注意しましょう。
<一般的な営業マンの例>
<賃貸仲介営業マンの例>
「そ」は「そうなんですか!?」など、相手の話に驚嘆して褒める際に使います。過去の大変だったできごとや努力してきたことなどを褒めるときに使うと、相手に興味がある・理解を示していることをアピールできます。
<一般的な営業マンの例>
<賃貸仲介営業マンの例>
営業トーク中に「さしすせそ」を使う前に、ここから解説する注意点をチェックしておきましょう。「さしすせそ」は、使い方を間違えると逆効果になってしまう恐れがあります。
気持ちを込めて相手を褒めなければ、自分の感情が伝わらないので注意しましょう。褒め言葉は「とりあえず使っておけばいい」というものではなく、自分の感情をより相手に伝えやすくするための言葉です。
以下の点に注意して、褒め言葉の効果が発揮できるようにしましょう。
心理学上、人は視覚情報・聴覚情報・非言語情報(見た目や表情など)から会話の意図を一致させ、理解するとされています。つまり、褒め言葉を使っていても気持ちがこもっていなければ、こちらの意図は相手に伝わらない可能性があるということです。
言葉に合わせて抑揚や表情などを変え、あらゆる感覚にアプローチするつもりで褒め言葉を使いましょう。
「本心から褒めている」ということを伝えるには、第三者に対して褒め言葉を使うことも意識しましょう。営業トーク中に褒め言葉を使っても、「ビジネス目的で褒めている」と考えられるかもしれません。ネガティブなイメージを持たれる可能性があるので、第三者に対しても褒め言葉を使い、「本心から相手を褒める人」という認識を持ってもらうことが大切です。
たとえば雑談の最中に「以前、○○様にもお世話になりまして、本当に助けられました」と第三者に向けて褒め言葉を使います。このような使い方であれば、褒め言葉に真実味が出て、好印象を得られる可能性があります。
褒め言葉を乱用すると、馬鹿にしている印象を与えてしまうので注意しなければなりません。以下のような褒め方は逆効果となってしまう可能性があるのでチェックしておきましょう。
褒められた側が嬉しく感じるのは、経験や成果、感性などが認められたときです。どんなことに対しても褒め言葉を使ってしまうと「嘘を言っているのでは」と疑われてしまう恐れがあるので注意してください。
営業トーク中に、相手を不快にさせる言葉や印象を与える表現として、「たちつてと」という言葉が挙げられます。
一部ニュアンスによるところもありますが、できれば営業トークにおいては避けるべきで、以下にその理由を示します。
「たちつてと」といった言葉は、相手に対して興味や関心を失わせる可能性があります。これは営業活動において、成約率の低下に繋がる要因となります。相手のニーズや要望に対して真摯に向き合い、具体的な提案や解決策を示すことが重要です。
「たちつてと」といった言葉は、お客様からの信頼や信用度を低下させる可能性があります。相手に対して適当であることや、つまらないと思われることを連想させる言葉は避けましょう。
お客様が、適当にあしらわれている・ないがしろにされている・向き合おうとしていないと、勘違いされる可能性があります。
専門知識や誠実さを丁寧にアピールすることが重要です。信頼関係を築くことは、長期的な顧客関係を構築するために不可欠と言えます。
営業マンが「たちつてと」といった言葉を使用すると、その営業マンが所属する会社全体に対しても疑念が生じる可能性があります。
お客様は、営業マンを通じて、会社全体の信頼性や信用度を判断することがあります。不注意な言動が、営業マン自身の人格や会社の姿勢に疑問を抱かせる原因となってしまうのです。言葉を選んだ的確なアプローチ・アドバイスなどを通して、プロフェッショナリズムや品質への信頼を築く必要があります。
営業活動においては、お客様との信頼関係を構築し、成約率を高めることが重要です。そのためには「たちつてと」を使う代わりに、褒め言葉「さしすせそ」を積極的に使うようにしましょう。また、相手のニーズに合わせた誠実な提案や、積極的なアプローチを心がけることも重要です。
実際の営業マンから聞いた、褒め言葉におけるテクニックと成功例を紹介します。
褒め言葉を使う際のテクニックは、世間話をしながら顧客のニーズを探ることです。何気ない会話で相手を褒めつつ緊張感を和らげ、旧居への不満や転居理由などを導き出します。それらを解消できる賃貸物件を提案することで、成約率アップに期待できます。
また、ニーズを引き出す際は、顧客の求める条件を明確化することがポイントです。条件がぼんやりとしか決まっていない場合、こちらから2択の条件を提示して、無意識の具体化を図ります。
褒め言葉における成功例では、実際に物件を見てもらい、顧客の反応を伺いながら契約に繋げたケースがあるようです。具体的には、あまり話さない人・要望を言わない人に物件を見せて、最初の反応を確認します。
良い反応があれば、「いいですね」「さすがですね」と褒めつつ、会話しやすい空気を作って具体的な要望を引き出します。ヒアリングした条件とマッチした物件を紹介し、契約に繋げたようです。
褒め言葉の「さしすせそ」は、営業トーク以外の場面でも活用できます。具体的なシーンと活用方法を見ていきましょう。
商談の場だけではなく、顧客との雑談においても「さしすせそ」が活用できます。アイドリングトーク(本題に入る前の雑談)で褒め言葉を使うと、会話の調子が上がりやすく、スムーズに本題へ入れます。
雑談中においては、相手が自発的に話してきた内容や、こだわりがありそうなポイントを褒めましょう。
顧客「この前の休み、思い切ってマラソン大会に出たんだけど、思うような結果が出なくて残念だったよ」
自分「そうだったんですね。でも、マラソンを3年間続けてこられたことも含めて、挑戦しようという気持ちを持たれていることが素敵だと思います。」
上記の場合、ネガティブな内容ではあるものの、過去から現在にかけて努力し、挑戦したことを褒めています。事前に顧客のプライベート情報を把握し頭に入れておけば、「3年間の努力」というこだわりのあるポイントを褒められます。褒め言葉を使う際は、根拠となる情報をチェックしておくことも大切です。
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飲み会や忘年会の場においては、社内での人間関係を築くために褒め言葉が活用できます。ある程度お酒が入っていれば、多少大げさな表現で褒め言葉を使っても受け入れられる可能性があります。
上司「うちの課の成績が上々だったから、社長に褒められたよ!」
自分「そうなんですか!やっぱり○○さんの人望とリーダーシップがあってこそだと思います」
上記の場合、プライベートな感覚もある飲み会・忘年会だからこそ、大げさな表現を使って褒めています。商談の場においてはわざとらしく感じてしまうため気を付けましょう。
社内における上司や部下との何気ない会話では、「さしすせそ」を使ってより密な関係性が構築できます。ポイントは「相手に興味を示している」というのをアピールすることです。
部下「先週の日曜、○○っていうところへ家族と遊びに出かけたんですけど、妻と子どもが喜んでくれたんですよ!」
自分「知らなかった!そんな場所あるんだね!今度うちの家族も連れて行ってみるよ。教えてくれてありがとう」
上記の場合、会話の内容に興味があることを示しつつ、最後にお礼も述べることで相手への関心や敬意を忘れていないことも表現しています。社内での会話であれば、さらに深掘りして話を続けられるため、「さしすせそ」を上手に使いつつ人間関係を構築していきましょう。
褒め言葉を学び習得して、成績トップの営業マンへ近づきましょう。トップ営業マンは「褒め方」が上手く、顧客との距離をスムーズに縮めます。
基本は以下の「さしすせそ」なので、まずはここから押さえていきましょう。」
注意点として、上記の言葉はただ使えばいいわけではありません。「営業トーク中に「さしすせそ」を使う前に確認したい注意点」では褒め言葉の注意点を解説しているので、実践するまでにチェックしておいてください。
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