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KPIとは?手順や質を高めるポイントなどを徹底解説!

記事公開日:2022/05/12

最終更新日:2022/04/21

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業務の効率化や目標達成のために用いられるのがKPIです。「先月よりも頑張る」といっても、具体的に何を頑張ればいいのかわからなければ、自分の目標を達成することはできません。KPIを使い、目標達成のためにどう行動すればいいのかを可視化させる必要があります。

多くの企業で導入されているKPIですが、正しく設定されていないと効果が発揮されません。今回は、KPIの目的や設定の流れ、意識するポイントについて解説します。

KPIとは?

KPIは「Key Performance Indicator」の略で、「重要業績評価指標」「重要達成度指標」と呼ばれます。企業・個人が目標達成に必要なプロセスを数値化し、順調に進んでいるかをチェックするために使われます。

KPIは、目標達成のために必要な業務を数値で「見える化」できるのが特徴です。そのため、目標達成までの距離や進捗度合いを把握でき、チーム全員が目標に向かってどのような行動を取ればいいのかが明確になります。KPIの設定は会社や部署、チームによって異なりますが、不動産営業においては、成約率や新規問合せ件数などをKPIに設定するのが一般的です。

ビジネスシーンでは、「KGI」「KFS(CSF)」「OKR」など、KPIと似たような言葉がよく使われます。それぞれKPIを設定するうえで関わってくるので、どのような役割があるのかを押さえておきましょう。

KGIとKPIとの違い

KGIは「Key Goal Indicator」のことで、「重要目標達成指標」と訳されます。企業や組織の最終的なゴールを指すもので、企業・個人が目指す目的地を設定します。この目的地(KGI)に行くために、どんな手段を使うのかを考えるのがKPIです。

KGIというゴールがなければ、その手段であるKPIは設定できません。このKGIは、売上目標や顧客数など企業や業界によってそれぞれ設定する項目が異なります。

KFS(CSF)とKPIとの違い

KFSは「Key Factor for Success」のことで、日本語では「重要成功要因」と呼ばれています。なかにはCSF「Critical Success Factor」という言葉を使って説明する方も多いのですが、こちらも「最重要な要因」となり、KFSと同じ意味だと解釈しても問題ありません。

KFS(CSF)は、目標達成のカギとなるものです。目標を達成するために特に重要な手段がKFS(CSF)となり、その手段を数値化したものがKPIにあたります。

OKRとKPIとの違い

OKRは「Objective Key Result」の略で、「目標と主要な成果」を意味します。OKRは、会社・チーム・個人それぞれで定めた目標をリンクさせ、小さな目標達成が企業の大きな目標達成に繋がるという考え方です。

KPIは、目標達成のための進捗度を把握するものに対し、OKRはスタッフ各自が自発的に目標を立て、モチベーションを高める役割を持っています。もともとOKRはIntel社が採用し、その後GoogleやFacebookで活用されたことで有名になりました。

KPIを設定するメリット・目的

「KPIが重要」といわれても、メリットや目的がわからなければ、正しくKPIを設定することはできません。KPIは何のために設定するのか、ここでは目的と得られるメリットについて解説します。

  1. 個人の目標が明確になる
  2. 統一した評価基準なので分析しやすい
  3. 社内全体のモチベーションアップに繋がる
  4. 社員の成長が期待できる
  5. PDCAサイクルがスムーズに回る

上記5点について、ひとつずつ見ていきましょう。

個人の目標が明確になる

最初のメリットは、個人がどのような行動を取ればいいのかが明確になる点です。ビジネスシーンにおいて、「とにかく訪問する」「成約率を上げるために頑張る」といったやり取りをよく耳にしているという方も多いのではないでしょうか。しかし、これではメンバー一人ひとりが何をどのように行動すればいいかがわからず、生産性が下がってしまう可能性があります。

KPIを設定することでやるべきことが明確になり、どのように行動すればいいのかがわかるため、業務スピードの向上が期待できます。

統一した評価基準なので分析しやすい

2つ目のメリットとして、評価基準の統一が挙げられます。KPIは定量的な数値を用いるため、評価基準がブレません。たとえば成約率を50%に設定した場合、50%以上であれば目的達成、50%以下は目標未達と判断できます。

社内全体のモチベーションアップに繋がる

社内全体のモチベーションアップが期待できるのも大きな魅力です。日々の業務プロセスにおいて課題が見つかった場合、社内全体ですぐに共有ができます。課題をどのように改善していくのか、全員で問題解決に向けて取り組めるため、組織の結束力が高まります。

社員の成長が期待できる

KPIの設定によって今取るべき行動が可視化されるため、契約数やアポ率など各数字への意識が高まります。また、目標達成のために必要なスキルは何か、問題点を分析する力が高まり、これによって社員の成長も期待できます。

PDCAサイクルがスムーズに回る

KPIを設定していないと、「成果が出ていない原因は何か」がわからず、問題が放置されてしまう恐れがあります。問題を分析し改善に取り組むことで、PDCAを効率よく回すことが可能です。

PDCAサイクルとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」の頭文字を取って名付けられた課題解決方法で、業界・職種問わず、多くのビジネスパーソンが活用しています。目的地に向かって有効な手段を使っているのか、正しい方向に導くための役割があります。

KPIを設定する流れ

kpiと書かれた積み木の画像

KPIのメリットや目的がわかったら、実際にKPIを設定してみましょう。KPIを設定する流れは、以下の3ステップです。

  1. KGIを設定する
  2. 具体的なKFSを考える
  3. KPIを設定する

ひとつずつ説明していきます。

①KGIを設定する

KGIが決まらなければ、KPIの設定ができないため、まずは最終目的地であるKGIを設定しましょう。KGIは、「業界でトップになる」というような曖昧な目標ではなく、業務を具体的な数値に置き換えて設定します。目標数値は、高すぎると意欲が低下し、低すぎると設定の意味がありません。

トップダウンで非現実的な目標を設定するのではなく、これまでの実績と将来の展望をふまえ、実現可能な範囲でKGIを設定しましょう。なお、KGIは達成期間も決めておきます。企業によって異なりますが、1〜5年程度で達成できるようにするのが一般的です。

②具体的なKFSを考える

KGIを決めたら、次は成功の要因となるKFSを考えます。KGIを達成するために必要な要素を分解する作業であり、正しいKPIを設定するための重要なポイントです。

KFSは、現状を分析し、自社の強みを理解したうえで設定しましょう。KFSの抽出は、以下のようなフレームワークを使うと効果的です。

■3C分析

顧客(Customer)、競合(Competitor)、自社(Company)の頭文字を取って名付けられたフレームワークのひとつです。顧客・競合・自社の3つの視点から分析をします。

■SWOT分析

自社の力を把握するための分析手法です。SWOTは強み(Strength)、弱み(Weakness)、機会(Opportunity)、脅威(Threat)を意味します。

■バリュー・チェーン分析

「価値連鎖」とも呼ばれるバリュー・チェーン分析は、サービスが顧客のもとに届くまでの事業活動を分析し、どの工程で価値を生み出すかを考えるフレームワークです。

③KPIを設定する

抽出したKFSを、KPIでは数値化して設定します。KPI項目は、業界や部署などによって異なりますが、不動産営業の場合は商談数や手数料単価、営業案件数などが設定されるのが一般的です。

KPI項目は、誰が見てもわかりやすく、達成可能な数値にすることが大切です。複雑なKPIは、それを実行する社員やスタッフが理解しづらく、行動に影響し未達成になる場合があります。

また、KPIを多数設定するのも避けましょう。KPIの数が多いと、評価基準が複雑になり、かえって作業効率が落ちてしまうため、シンプルで必要最低限のKPIを設定しましょう。

そして、KGIとKPIの整合性を確認することも大切なポイントです。KPIが達成されることで、KGIが実現されるのかを確認しましょう。なお、KPIは「SMART」を使って設定するのがおすすめです。

質を高めるKPI設定のポイントは「SMART」を意識しよう

SMARTの法則は、正しく目標設定・達成するためのフレームワークで、KPI設定においてはこのSMARTの法則を使うのが有効とされています。SMARTは、以下の頭文字を取って名付けられました。

  • Specific(明確性)
  • Measurable(測定可能)
  • Achievable(達成可能)
  • Related(関連性)
  • Time-bounded(適時性)

1981年に発表されて以来様々なアレンジがされており、ビジネスシーンだけでなく個人の目標設定にも利用されています。それでは、それぞれどのような意味なのかを見ていきましょう。

S・・・Specific(明確性)

明確性は、社内やチーム全体が目標を達成するための重要な要素です。設定した目標を、具体的な数字などで明確にします。

もし「全力で頑張る」といった目標では、どのように行動して頑張ればいいのかがわかりません。全員が共通の認識を持てるよう、具体的で明確な目標を設定することが大切なので、誰が見てもわかりやすいKPIにしましょう。

M・・・Measurable(測定可能)

目標の進捗具合がわかるように、定量的な数値で測定できるようにしましょう。数値に置き換えられない目標は評価ができず、思うような成果が出なかった場合の改善点も見つけにくくなります。なお、定期的に分析をすることで、より目標達成への効果が高まります。

A・・・Achievable(達成可能)

設定したKPIが実現可能なものかを確認するのも重要なポイントです。現実性に欠けていたり、あまりにも難易度の高い目標だったりすると、「達成できない」ことに気づき社員全員のモチベーションを下げてしまいます。

一方、簡単にクリアできるような低すぎるKPIの場合、目標達成には繋がりません。社内・チームのキャパやモチベーションなどを把握し、達成可能な目標を設定するのがベターです。

R・・・Related(関連性)

KPIは、最終ゴールのKGIとリンクしていなければなりません。KGIとかけ離れたKPIを設定した場合、たとえKPIを達成できても最終目標のKGIの達成には繋がらないのです。むしろ、コストがかかってマイナスになる可能性もあります。

1つのKPIをクリアすると、KGIに一歩近づくというイメージが大切です。設定したKPIがKGIと繋がっているかを確認し、もし異なる場合には調整しましょう。

T・・・Time-bounded(適時性)

KPIは、「どのように行動するのか」が大切ですが、「いつまでに」目標を達成するのかといった期限設定も重要です。KGIやKPIを決めても、期限が定まっていなければ、他の業務や案件によって先延ばしにされてしまいます。

また、目標達成時期が決まっていないと余計なコストがかかる他、社員の集中力も下がってしまう恐れがあります。具体的な行動設定のみで終わるのではなく、いつまでに達成するのか期限を決めましょう。

KPIを正しく設定して目標達成に役立てよう

KPIは、目標達成のための業務を数値化するものです。具体的な数字をもとに、社員全員がどのように行動しなければならないのかがわかるため、短期間での目標達成が叶います。

KPIは、KGI→KFS→KPIの順番で設定しましょう。KGIを無視したKPI設定は、目標達成どころか社内にマイナスの影響を与える可能性があります。自社・チームに合ったKPIを正しく設定し、これまで以上に業務の質を上げて目標を達成させましょう。

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CHINTAI JOURNAL編集部

この記事を書いた人

CHINTAI JOURNAL編集部は、営業活動に役立つ情報や業務効率化するための工夫をはじめとして、賃貸仲介業務に「おもしろさ」と「ライフハック」を提供します。