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新規開拓には営業メールを活用しよう!書き方や例文、成功に導くポイントを解説

記事公開日:2022/04/14

最終更新日:2023/11/17

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営業メールは、より大勢の人にアプローチができる営業手法のひとつです。訪問営業やテレアポよりも効率的に営業ができる一方、メールの内容によっては開封されず思うように成果が上がらないといったデメリットもあります。
そこで今回は、営業メールを成功に導くポイントについてお伝えします。また、賃貸仲介営業向けの例文もご紹介しているので、気になる方はぜひ参考にしてください。

※下記の関連記事では状況別のビジネスメール文例(訪問後お礼/返信マナー/催促/謝罪/遅れた時のお詫び/日程調整/新規開拓など)をまとめてますのでこちらもチェックしてみてください。

目次

新規開拓に営業メールを送る基本マナー

多くの顧客に対して効率的なアプローチが可能となる営業メールですが、使い方を間違えてしまうとせっかくのビジネスチャンスを逃してしまうことにもなりかねません。営業メールを送信する際の基本的なマナーを心得ておく必要がありますので、この機会に整理しておきましょう。

※下記の関連記事は返信マナーについての記事ですが、ビジネスメールにおける基本的なマナーやコツなども紹介してますので、こちらも一度読んでおくと良いでしょう。

一目で用件が伝わる件名にしている

メールの件名(タイトル)は、受信者が開封するかどうかを決定する重要な要素です。具体的で興味を引く内容にすることで、受信者の興味を引くことが可能になります。

文章が簡潔的でわかりやすい

メールの内容は簡潔で明確に伝えることが大切です。何を提案したいのか、どのような価値を提供するのかを明確に示すことが重要です。

結論から述べている

メールを送信するとき、できるだけ多くの情報を盛り込みたいという気持ちはわかりますが、情報が多いと受信者の行動に迷いを生じさせることがあります。リンクを上部に配置し、ワンメール⇒ワンアクションを心がけましょう。

迷惑メール対策

スパムメールとして扱われてしまわないよう、メールの頻度や送信のタイミングに注意しましょう。また、受信者の迷惑にならないよう、丁寧な書き方を心がけるのも重要です。

押しが強すぎない

受信者が興味を持たなかった場合でも、丁寧に断りやすいように配慮しましょう。強引なアプローチは、関係を悪化させる原因になります。

新規開拓に営業メールを活用するメリット

タイピングする手の画像

新規開拓をする際に営業メールを活用すると、以下の6つのメリットが得られます。

  1. 自社の名前やサービスを知ってもらえる
  2. 業務効率化ができる
  3. 時間に縛られない
  4. 資料を同時に送れる
  5. ログを残せる
  6. 個別性が出せる

ひとつずつ見ていきましょう。

自社の名前やサービスを知ってもらえる

訪問営業は顧客のもとに足を運ぶ必要があり、移動に時間や手間がかかります。また、テレアポは、社名を名乗った瞬間に断られる場合もあり、サービス内容を伝えられないまま終わることが多いです。

一方、営業メールはオンライン上で完結できるため、訪問営業では回れない場所にも自社の名前を届けられます。また、テレアポでよくある「ガチャ切り」などもないため、嫌な思いをすることなく自社のサービスを知ってもらえるのもメリットです。

業務効率化ができる

営業メールは、複数の顧客に一斉送信できるため、業務効率化を図れます。テレアポのように1件ずつ電話をしたり、訪問営業をするために移動したりするなど、面倒でわずらわしい手間が省けるからです。細かい内容については相手によって変える必要がありますが、雛形を作っておけば営業メールの作成にかかる時間も減ります。

時間に縛られない

営業メールは送る側・受け取る側双方の時間を必要以上に制限しないのがメリットです。送る側のタイミングでアプローチが可能であり、受け取る側も好きな時間に読めるので、お互いに時間を確保する必要がありません。

資料を同時に送れる

自社の名前・サービスとともに、詳しいサービス内容を記載した資料も一緒に送ることが可能です。テレアポの場合は、資料を送るための了承を得る必要がありますが、営業メールなら「了承を得る」という手間が省けるため効率的です。

ログを残せる

電話や対面の場合は、言った・言わないのトラブルが発生しやすいものです。しかし、メールであれば内容が残るため、トラブルの際にも対処できます。また、顧客ごとにどのようなアプローチをしたかを振り返られるため、営業活動の分析や引き継ぎにも便利です。

個別性が出せる

営業メールでは、顧客の属性に合わせ、文章やニュアンスを変えることができます。たとえば、個人宛てであればお客様の誕生日やご家族に関する情報を盛り込みましょう。こうすることで、お互いの関係を深めることが可能になります。

新規開拓に営業メールを活用するデメリット

一方で、営業メールを新規開拓に活用するには、以下の4つのデメリットを考える必要があります。

  1. 想定より効果が出ない場合も多い
  2. 迷惑メールとして扱われてしまう可能性がある
  3. 相手の反応が見えない
  4. セキュリティに関するリスクがある

それぞれの内容についてひとつずつ見ていきましょう。

想定より効果が出ない場合も多い

一度に複数の相手にアプローチできますが、想定通りの効果が得られないことも少なくありません。対面の場合、サービスに対する情熱のほか、相手にどのようなメリットをもたらすかを言葉やボディランゲージなどを使って伝えられますが、文章だけで相手に刺さるメリットを伝えるのは難しいといわれています。メールの内容によっては、本文を読まれないままゴミ箱に捨てられる可能性もあります。

迷惑メールとして扱われてしまう可能性がある

営業メールは迷惑メールとして扱われる可能性があります。何度も営業メールを送っているとうっとうしく思われ、迷惑メールに振り分けられてしまうのです。

顧客や企業の担当者は、1日に多くのメールを受け取ります。優先順位が高いものから処理していくため、そもそも開封されないこともあるでしょう。

相手の反応が見えない

訪問営業やテレアポは、相手の表情や声で興味があるのかを判断します。しかし、メールは文章を一方的に送るため、相手がメールを読んだかもわかりません。顧客の反応があるまで待機する必要があることも覚えておかなければなりません。

セキュリティに関するリスクがある

メールはハッキングやフィッシングの対象になることがあります。機密情報や個人情報の漏洩のリスクについては十分な対策が求められるでしょう。

新規開拓の営業メールの書き方・例文

パソコンの画像

新規開拓のための営業メールは、開封をして中身を読んでもらわなければ意味がありません。ここからは、効果的な営業メールの書き方と例文を紹介していきますので、ポイントを押さえてアレンジしてみてください。

件名の決め方

営業メールで重要なのが件名で、何を伝えたいのかが一目でわかる件名でなければいけません。たとえば、「株式会社◯◯です」とだけ書かれた件名では、内容がわからず開封されにくいです。「【100社が導入済み】◯◯の管理は△△システムにお任せください」など、開封したくなるようなキャッチコピーを件名に入れましょう。

メールのタイトルを作成するにあたって、考えなければいけないポイントは以下の4つです。

  1. 有益な情報であることを強調すること
  2. リアルタイムで必要性や緊急性が感じられるものであること
  3. 他社との差別化・独自性があること
  4. 具体性があること

これらを想定して考えられるタイトルは、以下のようなものになります。

【一般的な営業職がサービスを売り込もうとするときの例】

  • 定時退社を実現するシステムのご案内
  • 先着20社限定 業務改善セミナー開催のご案内
  • 1週間限定 弊社商品導入企業のご案内

【賃貸仲介業者がエンドユーザーに賃貸物件をご案内しようとするときの例】

  • 良い賃貸物件が見つからないときに押さえたい3つのポイント
  • 1日3組限定 新築賃貸マンション内覧のご案内
  • 土日限定 宿泊体験施設ご利用のご案内

本文の書き方

本文の最初が回りくどいと、その時点で読むのをやめてしまいます。本文の内容を簡潔にわかりやすくし、本文にある商品・サービスを利用することで、どのようなメリットがあるのかを手短に伝えることが大切です。

具体的には、顧客に問題提起をして興味を引き、サービス内容を提案します。自社サービスによってできる課題の解決策を提示し、資料請求や問合せなど、顧客に取ってほしい行動を記載します。

その他、本文テキストで注意すべきポイントは、以下のようなところです。

  • 有益性がある情報
  • 信頼できる情報
  • 緊急性や限定性がある情報
  • 数字的根拠がある情報
  • 独自性がある情報
  • 話題性がある情報
  • 意外性がある情報
  • ストーリー性がある情報

なお、賃貸仲介営業なら、以下のような構成にするのが望ましいでしょう。

・導入部分(お世話になっておりますなどの挨拶パート)

・結論(内覧会やセミナー開催、新築物件情報案内など)

・顧客に求めるアクション(来場予約・セミナー予約・内覧予約など)

・商品やサービスの優位性(どのような利益が顧客にあるか)

・アクションに対するインセンティブ

・結論(内覧会やセミナー開催、新築物件情報案内など)

リンクの貼り方

「メールをきっかけに多くの情報に触れてほしい」と考えている方は、リンクを貼って自社ホームページや専用ページに誘導すると良いでしょう。掲載する情報量は少ないうえに、見た目も非常にスマートです。

リンクを貼るときは、そのままアドレスを掲載しないように注意しましょう。冗長に感じられるほか、「長いアドレスをクリックするのは怖い」という人が一定数いらっしゃるためです。おすすめなのは、ハイパーリンクの挿入機能を利用して、文字列でリンクを貼る方法です。

署名の書き方

署名には、最低限以下の情報を記載しましょう。

  • 会社名
  • 所属部署
  • 氏名
  • 電話番号
  • 住所
  • メールアドレス
  • WebサイトのURL

SNSなどもあれば一緒に記載をし、どのような会社で何を扱っているかを伝えましょう。

新規開拓の営業メール例文【サービスを提案したい場合】

件名:【100社が導入済み】◯◯の管理は△△システムにお任せください

株式会社◯◯
ご担当者様

【導入部分】
突然のご連絡にて失礼いたします。
◯◯株式会社にて△△を担当しております、□□と申します。

【結論部分】
この度、貴社のHPを拝見し、弊社の◯◯サービスがお役に立てるのではないかと思い、ご連絡いたしました。

【優位性・インセンティブ】
◯◯サービスは、△△に特化したツールで、これまでに100社以上の企業様に導入いただいております。

◯◯サービスにより、△△を◯%削減した実績がございますので、もし同様の課題をお持ちでしたら、直接ご説明にお伺いしたく存じます。

【結論部分】
つきましては、下記の日程にてご都合のよろしい日時をご教示ください。

【候補日】
・●月●日(●)●:●〜●:●
・●月●日(●)●:●〜●:●
・●月●日(●)●:●〜●:●

1時間ほどお時間を頂戴できればと存じます。上記の日程が難しい場合は、お気兼ねなくお申し付けください。

ご多用の中恐縮ですが、何卒よろしくお願いいたします。

—————————————
◯◯株式会社
△△部 □□□□
住所:
電話:
メール:
https://〜〜〜〜〜〜
SNS:〜〜〜〜〜〜
—————————————

新規開拓の営業メール例文【エンドユーザーに物件を提案したい場合】

件名:【週末限定】 安価でホテルライクな新築賃貸物件の内覧会のお知らせ

◯◯様

【導入部分】
突然のご連絡にて失礼いたします。
◯◯ハウス 賃貸営業担当の〇〇と申します。

【結論部分】
この度、コンシェルジュ常駐型「新築賃貸物件の内覧会」をご案内させていただきます。
内覧会予定日:2023年◯月◯日(土)~◯月◯日(日)
内覧会時間:10:00~ 15:00
対象物件:対象物件の詳細はこちらから(リンク)

【優位性・インセンティブ】
今回ご紹介させていただく◯◯マンションですが、◯月に竣工予定の新築賃貸物件です。
相場賃料ながら1階にコンシェルジュが常駐しており、サービスやセキュリティの面で類を見ないハイグレードの物件となっております。

【メリット】
また、この機会に内覧会にご参加いただき、アンケートにご協力いただいた方については、素敵なプレゼントをさせていただいております。
内覧会参加特典を見る(リンク)

【結論】
ぜひこの機会に内覧会にご参加くださいますよう、よろしくお願いいたします。

—————————————
◯◯株式会社
△△部 □□□□
住所:
電話:
メール:
https://〜〜〜〜〜〜
SNS:〜〜〜〜〜〜
—————————————

新規開拓の営業メール例文【大家さんにセミナー受講を促したいとき】

件名:【先着20名様限定】 インボイス導入前の最後のチャンス 無料税制セミナー&相談会

◯◯様

【導入部分】
突然のご連絡にて失礼いたします。
◯◯ハウス 賃貸営業担当の◯◯と申します。

【結論部分】
この度は弊社がお世話になっている大家様に向けて、無料で税理士によるセミナーと相談会をご案内させていただきます。
内覧会予定日:2023年◯月◯日(日曜日)
内覧会時間 :10:00~ 12:00
開催場所  :開催場所はこちらから(リンク)
担当税理士 :◯◯税理士事務所 ◯◯ ◯◯

【優位性・インセンティブ】
今回は、2023年10月より本格稼働するインボイス制度に向けての最終セミナーとなります。
インボイス制度について理解していないと、ご入居いただいている入居者の方々へ支払う経費に大きな差が出てしまいます。

【メリット】
通常はセミナーのみの開催ですが、今回はご予約いただいた方限定で税理士の無料相談会も実施いたします。

【結論】
ぜひこの機会にセミナーにご参加くださいますよう、よろしくお願いいたします。
税理士に無料相談してみる(リンク)

—————————————
◯◯株式会社
△△部 □□□□
住所:
電話:
メール:
https://〜〜〜〜〜〜
SNS:〜〜〜〜〜〜
—————————————

新規開拓の営業メールを書く際のポイント

営業メールは、以下の点に注意して作成しましょう。

  1. 自社ドメインを取得する(送信元の設定)
  2. ベネフィットがわかりやすい文章にする
  3. 相手の気持ちを考えて書く
  4. わかりにくい表現や特殊文字を使わない
  5. 商談候補日も提案する
  6. ネクストアクションを提示する

上記6点について詳しく解説していきます。

自社ドメインを取得する(送信元の設定)

営業メールを送る際には、フリーアドレスではなく自社ドメインを使ったアドレスにします。自社ドメインはフリーアドレスよりも信用がある他、会社名も目につきやすいため相手の印象に残りやすいです。

ベネフィットがわかりやすい文章にする

メールを読むことで、具体的にどのようなベネフィットが得られるかがわかる文章にします。毎日多くのメールが届くため、相手は営業メールを読まない可能性があります。長々と書かれた文章では途中で読むのをやめてしまうため、本文の冒頭部分でベネフィットが伝わるようにしましょう。

相手の気持ちを考えて書く

メールの向こう側には受け取る人がいます。非対面だからこそ、相手の気持ちを考えたメールの内容にすることが大切です。最低限のビジネスマナーを守り、読みやすい文章を心がけましょう。

わかりにくい表現や特殊文字を使わない

表現がわかりにくいと、何を伝えたいかがわからず興味を持ってもらえません。また、機種依存文字や特殊文字を使うと文字化けしてしまい、せっかくの営業メールが読まれなくなってしまいます。

商談候補日も提案する

商談候補日をこちらから提案し、「一度説明を聞いてみようかな」という気持ちにさせましょう。商談候補日は複数挙げるなど、アポイント率を高める工夫も重要です。

※下記の関連記事で日程調整メールの例文をまとめているのでこちらもチェックしてみてください。

ネクストアクションを提示する

顧客に対して営業メールでオファーをお出ししたとき、次に顧客にどのようなアクションを起こしてほしいのかを具体的かつシンプルに提示しましょう。繰り返しになりますが、アクションに選択肢を持たせるべきではありません。

また、ネクストアクションに至らせるためのメリットを提示すると、顧客がネクストアクションに移行する可能性を高めることができます。具体的なメリットとして、限定性(◯組のみ)、緊急性(◯月限定)、割引(キャッシュバックや一部無料化)などが考えられます。

新規開拓の営業メールを送る際の注意点

次に、新規開拓の営業メールを送る際の注意点を2つお伝えします。

  1. 何度も送らない
  2. 営業時間内に送る

それぞれ見ていきましょう。

何度も送らない

営業メールや必要のない広告などを何度も送ってしまうと、相手に嫌がられて信用を失ってしまいます。訪問営業の場合、稀に熱意が伝わり成約に繋がることがありますが、メールは何度も送ると単なる迷惑にしかならないため注意しましょう。

営業時間内に送る

深夜や早朝に営業メールを送ると非常識と思われ、良い印象にはなりません。また、夜送っても朝のメールチェック時には流れてしまい、そのまま埋もれてしまう可能性もあります。いつでも送信できる点がメールの特徴ですが、相手のことや読まれやすい時間を考え、営業時間内に送るようにしましょう。

新規開拓の営業メールで結果を出すための方法

新規開拓の営業メールは、単に数をこなしても成果には繋がりません。結果を出すためには、以下の6つのポイントを押さえましょう。

  1. KPIを設定する
  2. 効果測定を行い、PDCAサイクルを回す
  3. 営業先リストを作成する
  4. 返信にはすぐに応答する
  5. 送信内容や送信先は部内で共有する
  6. 商談前にヒアリングを行う

ひとつずつ見ていきます。

KPIを設定する

KPI(Key Performance Indicator)は、事業成功のカギを数値化したもので、「重要達成指標」と訳されます。

営業メールにおけるKPIは、以下の指標が設定できます。

  • 開封率
  • クリック数
  • 送信数
  • コンバージョン数
  • 到達数

KPIを設定しても目標に達しない場合、早期の改善が必要です。開封率が低い場合は魅力的な件名に変更する、あるいは読まれやすい時間帯に送付するなど、状況に合わせて工夫しましょう。

効果測定を行い、PDCAサイクルを回す

PDCAとは、「Plan(計画)」「Do(実行)」「Check(評価)」「Action(改善)」の頭文字を取って名付けられた業務改善方法のことです。営業メールでは、送信したメールをそのままにせず、効果測定を行うことが大切です。クリック数やメールの開封率を調べ、メールの内容を改善し効果的な営業メールにしていきましょう。

営業先リストを作成する

営業先リストは、SNSやHP、展示会などのイベントをもとに作成しますが、返信率を高めるためには送信先のターゲットを絞る必要があります。必要な相手に必要な情報が届くよう、事前に送信先の候補を考え、それらをわかりやすく分類しておきましょう。

返信にはすぐに応答する

相手から返信があったときはすぐに対応しましょう。対応が遅いと、相手が不安になったり不信感を抱いたりします。回答が難しい内容であれば、「現在確認中です」など、どのような状況かを伝えることで安心感を与えられます。

送信内容や送信先は部内で共有する

返信スピードを高めることは重要ですが、四六時中メールを確認・返信できるわけはありません。そのため、送信内容や送信先、対応方法は部内で共有しておくなど、なるべくスムーズな対応ができる体制を整えておきましょう。

特に賃貸仲介営業では、営業メールを送信したお客様からの回答がメールであるとは限りません。メールではなく電話が入ることも十分ありえます。お客様からのアクションは営業メールの成果ですので、決して逃してはいけません。

商談前にヒアリングを行う

商談前にヒアリングを行い、相手が抱えている課題を引き出します。ニーズに合った提案ができれば、成約に繋がる可能性が高まります。

※下記の関連記事でヒアリングシートに取り入れるべき項目や、効果を高めるポイントについて解説しているのでこちらもチェックしてみてください。

賃貸仲介営業歴20年の私が教える、新規開拓の営業メールでのクレームの種類と対処方法

ここでは、新規開拓営業メールにまつわるクレームとその対処方法をご紹介します。

メールの配信をやめてほしい

特に多いクレームの内容は、メールの配信停止に関するものです。「配信をやめてほしい」という段階なら単なるリクエストですので、特に大きな問題はありません。しかし、配信停止の依頼を頂戴したにもかかわらず、配信が停止されなかったときは大きなクレームになります。

この場合は完全に自社内のヒューマンエラーですので、丁寧に謝罪を行い、速やかに配信停止処理を行ってください。

配信日時が適切ではない

営業時間内に送信する方が良いとされていますが、それ以外にも避けた方が良い配信日時があります。たとえば大災害が発生したときなどは、先方企業やお客様が被災されていたり、その対応に追われたりしている可能性も考えられます。そのような状況の中で自社商品やサービスの配信を行うのは、炎上リスクが高まるため避けるべきでしょう。

内容が適切ではない

自社商品やサービス、賃貸仲介営業であれば物件やセミナーなどの紹介をすることが考えられますが、他社の欠点や弱点をことさらに記載するような内容は避けるべきです。「他社には○○といった短所があるので、弊社にお越しください」などという文章は、誰が読んでいるかわからないメールマーケティングでは適切ではありません。「弊社は他社には負けない○○がある」といった考え方を軸に据えるべきといえます。

もし賃貸仲介営業であれば、「他社でご紹介できる物件はすべて弊社でご紹介可能なので、一括してお任せいただけないでしょうか?」といった表現に留めておきましょう。

誤字・脱字・リンクミスがある

内容以前のお話ですが、新規開拓営業では、誤字・脱字はNGです。また、リンク先に不備があっては話が前に進まないため、送信・配信前に必ず内容の確認を行いましょう。

とりわけ、誤字脱字はエンドユーザーたる個人顧客が非常に敏感に感じられる傾向にあります。なかには「謝罪に来い!」と激しく怒る方もいらっしゃるので注意が必要です。

賃貸仲介営業における新規開拓の営業メールのポイント

賃貸仲介営業における営業メールは、一度問合せがあった顧客に対するアプローチが重要で、新規開拓ではなく追客対応に近いといわれています。以前の問合せに沿った物件を紹介し、顧客に特別感を与えましょう。

また、賃貸仲介営業でのメール営業活動は、あくまでもお客様との接点を持つ作業に過ぎず、最後には何かしらの形で刈り取らなければなりません。そのため重要なのは、メールを送信することではなく、その後の追客にあるといえるでしょう。

特に、「当初定めた新規開拓営業メールに関するKPIは達成しているのに実際の営業数値は悪い」といった状況なら、メール送信後の追客に問題があると考えられます。マネージャーの方は、正しいKPIの設定・可視化と正しい追客の両輪を意識するようにしてください。

効率的な新規開拓に営業メールを活用しよう!

営業メールは、時間や場所を問わず複数の顧客にアプローチができる営業方法です。時間調整の必要がなく、広い範囲で営業ができるため、業務の効率化にも繋がります。

ただし、件名や内容には注意が必要で、開封したくなる件名、わかりやすい本文でなければ興味を持ってもらえません。送信して終わりではなく効果測定をしながら改善を図り、新規顧客の獲得に繋げましょう。

KS

この記事を書いた人

大学卒業後、賃貸仲介業や管理業を約4年間経験したのち、知人の独立を手伝い賃貸仲介会社を2社立ち上げ。後に賃貸管理業のプロパティマネージャーやアセットマネージャー、総合不動産会社での経営企画室室長としてのキャリアを積む。
現在は、賃貸事業、管理事業、注文住宅事業の立て直しのため、店舗店長を兼任し、マネジメントを行っている。

■現在の職業・肩書き・資格など
宅地建物取引士 / 賃貸不動産経営管理士

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