記事公開日:2021/12/17
最終更新日:2022/09/18
営業職は大変でつらいというイメージはあるものの、目標を達成することで大きな収入を得ることができる、お客様から感謝されるなど、やりがいや魅力も多い仕事です。しかし、いざ働いてみると毎日が同じ業務内容の繰り返しで、目標がないまま不動産営業をおこなっているという人も少なくありません。
今回は、そんな人たちの新たなやりがいを発見できるきっかけを作るために、さまざまな業界の営業事情を紹介していきますので、モチベーションが上がらず悩んでいる方はぜひ参考にしてください。
目次
まずは、「営業職でのやりがい」を感じる瞬間を4つ紹介します。自分自身の仕事内容と照らし合わせて、やりがいを感じられるポイントがないかどうか見直してみましょう。
営業にはさまざまな方法がありますが、多くは自分自身のトークや提案内容で商品やサービスをお客様に売るのが基本です。営業職はよく、「商材ではなく人柄を売る必要がある」といわれます。いくら商品やサービスが優れていても、そのよさをお客様に知ってもらえなければ、売上げを作ることができないのです。
商品・サービスが売れるということは、お客様に信頼していただけた証拠ともいえます。契約の決め手が自分であるということは、どの業界の営業マンにとってもこのうえない喜びだといえるでしょう。
営業マンが契約を勝ち取るためには、商品・サービスを提案する営業トークの内容はもちろん、話し方や間の取り方などさまざまなことを学ぶ必要があります。さらに、お客様からの質問に答えられるよう、商品・サービスに対する深い知識や情報も必要です。そのため、営業マンはこれらを網羅するスキルと知識を身につけなければなりません。
営業マンは、どんなときでも数字と向き合わなければなりません。職種によっては成果がわかりづらく、やりがいを感じにくい面も多くありますが、実績や目標達成率などがはっきりと数字に出る営業職は、やりがいを感じやすいといえるでしょう。
また基本給と別に、インセンティブ制度を導入している企業もあります。インセンティブ制度とは、契約件数や目標金額などに応じて追加報酬が支払われるシステムのことです。
多くの営業マンは自分の仕事内容に応じて給与が左右されるので、給与アップにやりがいを求めて働いている人も少なくありません。自分の努力が目に見える結果として返ってくることは、大きなやりがいにつながります。
取引のない会社と新規契約を結ぶ際、「◯◯社の△△さんからあなたを紹介してもらった」といわれたことがある営業マンも多いのではないでしょうか。これは商品やサービスではなく、自分の仕事ぶりが認められた証拠ともいえます。
先述のとおり、営業職の仕事内容は「商材ではなく人柄を売る」といわれています。日々の仕事を丁寧におこなっていくことで、やがてよい評判が口コミで広がり、個人指名につながっていくようになるでしょう。
営業職の場合、自分の成果を売り上げや成約率などの客観的な数値で見ることができます。そのため、自分の成長具合がわかりやすいのが特徴です。
また、たくさんのお客様と会話することによって、必然的にコミュニケーションスキルも高くなります。コミュニケーションスキルが高くなると営業活動の成果が出やすくなるほか、お客様の満足度も高くなります。このような自分の成長に気づけるということは、営業職ならではの魅力だといえるでしょう。
ここからは、実際に不動産仲介営業マンたちに聞いた「やりがいを感じる瞬間」のエピソードを紹介していきます。新しい発見があるかもしれないので、自分の経験と照らし合わせながらチェックしてみてください。
Q:どのようなモチベーションで業務に取り組んでいますか?
A:数字ではなくお客様に喜んでいただけるような提案をすることを第一に業務に取り組んでいます。
Q:不動産営業においてどんなときにやりがいを感じますか?
A:お客様から感謝されるたびにやりがいを感じます。
人から「ありがとう」といわれたときには自己肯定感が高まるものです。
また不動産の仲介営業は、お客様からの感謝が自分の成績につながることも珍しくはありません。お客様によっては、知人や友人などを紹介してくれることもあります。「どうすればお客様に満足していただけるのか?」を第一に考えて働くことで、自ずと数字も付いてくるといえます。
お客様から感謝の言葉をもらえるように真摯に取り組み、そういった行動が実ったときに大きなやりがいを感じるといえるでしょう。
Q:どのようなモチベーションで業務に取り組んでいますか?
A:ただの不動産営業マンではなく、一個人として認めてもらえるような行動を心がけています。
Q:不動産営業においてどんなときにやりがいを感じますか?
A:お客様との継続的な関係を構築できたことで、リピーターや紹介の数を増やせたことにやりがいを感じます。
不動産仲介の営業マンは多くのお客様と関わるため、つい一人ひとりのお客様とのつながりをおざなりにしてしまいがちです。しかし、お客様から見れば営業担当者は大切な住まい探しを任せる相手であり、「丁寧に接してほしい」と考えています。そのため、お客様と正面から向き合い、良好な関係が長く継続するような対応を心がけることが大事なポイントといえるでしょう。
またBさんの場合、引越しのたびに指名してくれたお客様の存在も大きいといえます。つらいことも多かったそうですが、この方のおかげで日々のモチベーションを保つことができたと話されていました。一人ひとりお客様を大切にした結果、ほかのお客様に紹介していただく数が増えたことも、やりがいの1つになっているようです。
Q:不動産営業においてどんなときにやりがいを感じますか?
A:お客様と仕事を超えた関係になれたときです。
Q:心に残っているエピソードはありますか?
A:鍵渡しのときに地元の銘菓をいただいたことです。
Cさんは、鍵渡しのときに地元の銘菓をいただいたことが心に残っているようです。営業マンは基本的に、プレゼントのような形に残るものをお客様からいただくことはありません。しかし、そのお客様はCさんの対応に非常に満足してくださっていたようで、お礼の品をどうしても渡したいと用意してくれたとのことです。
Cさんは、感謝の言葉はもちろんですが、わざわざ手間をかけて贈り物をしてくださることに非常に喜びを感じたそうです。こういった目に見える形で感謝されることも、営業職のやりがいだといえるでしょう。
Q:不動産営業においてどんなときにやりがいを感じますか?
A:毎月の予算を達成したときです。
Q:やりがいを感じたとき、どのような気持ちになりましたか?
A:感謝していただいた方や応援してくださっている方のためにも、より仕事に取り組もうと思うようになりました。
不動産の営業マンは、毎日さまざまな仕事をおこない、その月の売上目標を達成しようと懸命に働いています。そのため予算を達成できた方は、毎日続けていた業務が無駄ではなかったのだと感じることができ、それは大きな喜びにつながります。
また、お客様に「これからもがんばって!」と応援の言葉をかけられることも多く、それによってモチベーションが上がることも少なくありません。たくさんの人から期待されているという実感も湧き、来月も予算を達成しようと思えるようになるのです。
不動産業界で培ったスキルを活かし、不動産業界以外の営業職として働いている方も少なくありません。ここからは、他業種ではどのようなときに「営業職でのやりがい」を感じるのかどうか、業種別に見ていきましょう。
基本的に法人相手に取引する商社の営業には、大きく分けて3つのタイプがあります。
商社の営業は、自分が売れると見込んだ有形商材を売ったりできるだけ安く商材を仕入れたりするなど、営業マンの主体性が求められる業界です。また、仕入れ元卸先と販売先の企業同士を結びつける仲介の役目もあるため、さまざまな業界の人と関わることができる仕事だといえます。
自分が仕入れた商品が売れたり、普通なら出会うことのなかった企業に巡り合えたりすることが、商社営業の大きなやりがいです。とくに企業同士をつなぐ活動は双方の利益を尊重しなければならず、業務内容が複雑化しがちです。ハードルが高い分、乗り越えたときのやりがいも大きなものになるでしょう。
自動車ディーラーは、お客様のニーズを探りながら車を販売する仕事です。新規顧客に自動車を販売する仕事内容に加え、すでに車を購入した既存顧客に定期メンテナンスなどの連絡を入れる仕事もあります。
車が好きな人にとって、自動車ディーラーはとくにやりがいを感じる仕事といえます。好きな車に関われるだけではなく、まだ世間には発表されていない最新情報も得ることができるでしょう。好きな車の魅力をお客様に伝えられることも、自動車ディーラーが感じられるやりがいの1つです。
生命保険営業のおもな業務内容は、お客様に生命保険への加入を提案することです。生命保険は一生の付き合いになるかもしれない無形商材であるため、お客様の人生プランに見合った保険を提案する必要があります。
生命保険営業は、お客様の人生設計に大きく関わる仕事です。仕事を通じてお客様が安心して暮らすサポートができることは、大きなやりがいとなるでしょう。
広告業界における営業職の業務内容は、広告を出したい企業への企画提案、スケジューリング、コスト管理など多岐にわたります。またこのような業務のほかに、メディアの広告枠を契約してもらうよう、営業するといった業務もあります。
広告業界の場合、スケールが大きい仕事に携わることも少なくありません。クライアントによってはテレビCMや街頭ビジョンなど、多額の費用をかけてプロモーションすることもあります。大型案件や影響力が強い案件に携わっていることにやりがいを感じる方も少なくありません。
銀行や証券業界の営業は、法人と個人の2つに分かれます。法人営業は、企業などの法人に対して資金調達や運用のアドバイスをして、企業の成長を支援する仕事です。一方個人営業は、個人のお客様のライフスタイルに合わせて、さまざまな金融商品の提案・販売をおこないます。
銀行業界ではおもに預貯金を、証券業界では株式や社債をメインに取り扱うといった違いがありますが、銀行・証券業界どちらも専門的な知識が求められます。そのため、毎日動く株価や経済ニュースをこまめにチェックし、自己研鑽に励んでいる方も少なくありません。こうして得た知識を使って取引が成功したとき、営業マンとして大きな達成感を得ることができるでしょう。
自分自身の仕事に対する姿勢や努力が売り上げにつながる営業職は、結果が給料に反映されやすく、ほかの職種よりもやりがいを得やすいといわれています。クレーム対応に追われることも多いのですが、お客様から感謝の言葉をいただく機会もたくさんあります。
仕事に対するモチベーションが下がっていた方も、今回ご紹介した内容を参考にして日々の仕事に取り組んでみてはいかがでしょうか。