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不動産業界のクレーム対処方法。実際のクレーム事例も紹介

記事公開日:2021/12/16

最終更新日:2022/09/18

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「連絡が遅い」「商品が聞いていた説明の内容と違う」など、お客様からのクレームに悩んでいる方も多いのではないでしょうか。しかし、ひとくちにクレーム対応といってもさまざまなケースがあり、どのように対応してよいのかわからず単に謝るだけになっているケースも少なくありません。

クレーム対応では、お客様が納得のいく結論へと導くことが重要です。今回は、不動産業界におけるクレーム対応のポイントや実際の事例を紹介していきますので、お悩みの方はぜひ参考にしてください。

不動産業界におけるクレーム・苦情の対応方法

暮らしにおいて最も重要な要素の一つである、「住まい」を扱う不動産業界。売買や賃貸問わず、クレームが多い業界であるといわれています。

クレームの解決に重要なのは、謝罪ではなく解決です。クレームが発生した場合は、なぜクレームが起きたかを把握し迅速に対応することが求められます。

同時に複数のクレーム・苦情が寄せられた場合

違うお客様から同じタイミングでクレームが寄せられることは少なくありません。同時にクレームを受けるとなにから手をつけてよいのかパニックになりがちですが、このようなときは、なるべく緊急性の高いクレームから対処する必要があります。

たとえば、部屋の水漏れとゴミ出しルール違反についてのクレームが同時に起きた場合、部屋の水漏れはすぐに対応しないと日常生活に支障をきたします。まずは水漏れのクレームに対処し、そのあとにゴミ出しのクレームに対応するという風に、緊急性を重視しましょう。

その場でクレームの解決ができない場合

エアコンや給湯器などといった設備の交換や故障の対応は、専門の業者に依頼する必要があり、その場ですぐに解決することができません。こちらの意図をくんで迅速に対応してくれる場合もあれば、納期やスケジュールの都合でなかなか工事ができない場合もあるなど、ケースによって対応はまちまちです。

業者の都合で対応できない場合にも、クレームの矛先は窓口である不動産業者に向くことが多いです。このような場合、すぐに解決できない理由や解決予定時期などをできるだけ早くお客様に伝えるなど、できる限り誠実な対応を心がけるようにしましょう。

不動産業界のクレーム・苦情で多い内容はなに?

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不動産業界には多種多様なクレームが存在しますが、ここでは特に多いクレームを3つご紹介します。それぞれのクレーム内容を把握しておき、クレームに対する準備を整えておくようにしましょう。

管理会社や担当者からの連絡がない

見積もりや賃貸物件の空き状況など、営業担当者からお客様に連絡すべき事項はたくさんあります。これらの情報はお客様にとって早く知りたいものであるため、管理会社や営業担当者は問合せがあったらなるべく早く対応しなければなりません。しかしメールの返信や電話の折り返しが極端に遅い場合、お客様は進捗がわからず、次第に不満が溜まっていくようになります。

お客様の不信感を生まないためにも、営業担当者はこまめにお客様へ連絡を入れることが重要です。万が一事情があって遅れている場合は、お客様に状況をきちんと説明しなければなりません。

説明が不十分だった

不動産業界にはたくさんの専門知識や業界用語が存在します。社内や業界内では当たり前の知識や言葉ではあっても、一般のお客様にとってはなじみのない事実であることも多いです。「これくらい知っているだろう」「知っていて当たり前だ」といった考えをもってお客様に接してしまうと、思わぬトラブルにつながるかもしれません。

契約内容や難しい事例、計算方法などをお客様に伝える場合、なるべくわかりやすい言葉に変えて伝えることが重要です。お客様の理解度を確認しながら話を進めることで、説明が不十分といったクレームをなくすことができます。

水漏れなどの物件トラブルが発生した

主な物件トラブルとして、蛇口の水漏れや給湯器などの設備故障、騒音、ペットの異臭などが挙げられます。これらのトラブルは入居者の日常生活に支障をきたす重要な問題なので、できる限り早急に対処しなければいけません。

このようなトラブルを放置したり、おざなりな対応をしたりすると大きなクレームにつながります。場合によっては退去や裁判沙汰にもなり得るため、発生した時点ですぐに状況を確認し、対処するように心がけましょう。

時には強気の対応も大事!?実際のクレーム・苦情から対応方法を学ぶ

ここからは、不動産営業担当者の人が実際に経験したクレームの内容をご紹介します。あわせて、クレームに対する考え方や乗り越え方も紹介します。クレーム対応するとどうしても気持ちが沈んでしまいますが、この方の例を参考にして、うまく切り替えるようにしてみてください。

Q:不動産賃貸営業において、大変だったクレーム内容を教えてください。

A:賃貸マンションの1階に引越してきた女性(Aさん)に頭を悩まされました。Aさんが入居した次の日、Aさんから「2階の住人がうるさい」という苦情が入ったのですが、2階の住人の方は一人暮らしの穏やかで静かな人のはずです。おかしな苦情だと思いつつも、2階の住人の方にはクレームがあったことをお伝えし、気を付けてもらうことにしました。

しかしその次の日にも、Aさんは 「うるさい」と2階住人宅の玄関ベルを鳴らします。しかし、やがて、それだけにとどまらず怒鳴り込みに行くようになってしまったのです。連日クレームが続いた結果、2階住人の方は退去してしまいました。

次に2階に引越してきた方は2二人入居でした。前回同様、Aさんから「うるさい」と苦情が寄せられ、結局その方たちも退去してしまいました。その後も新たに2組入居しましたが、Aさんからの嫌がらせが原因で退去してしまいました。

Aさんの理不尽な苦情のせいで、立て続けに3組の入居者が退去することになり、大家さんにも迷惑をかけてしまいました。

その後、Aさんがお店に来店し、いちゃもんをつけて暴れだします。「これは脅迫です。警察呼びますよ」と伝えたところ、急におとなしくなりました。結果的に、Aさんは退去し、違うところに引越していきました。

Q:どのような対応方法で解決しましたか?

A:最初は穏便に済ませようとしましたが、結果的に増長してしまったため、警察を呼ぶこと、司法の場で戦うことを淡々と伝えました。

今回学んだことは、クレームがある程度のラインを超えた場合、戦う姿勢を見せる必要があるということです。入居者に対し「出て行ってほしい」と強く伝えることは難しいですが、理不尽なクレーマーには、感情ではなく理屈で伝えることが重要だと感じました。

クレーマーかどうかは、契約前の時点ではなかなかわかりません。契約前に少しでも「おかしいな」と思った場合、目先の売上にとらわれずに入居審査の段階でお断りすることをおすすめします。今回3組の入居者を逃してしまったように、結果的にロスが大きくなってしまいます。

Q:理不尽なクレームを受けて、沈んだ気持ちをどのように切り替えましたか?

A:ほかのことに集中することでうまくメンタルを切り変えることができました。また、この件をふまえて次からはきちんと対応できるとポジティブに捉えることで、前向きな気持ちになることができたと感じています。

この事例のように、クレームは営業担当者が100%悪いとは限りません。おかしな点に気づいた場合、時には強気な対応をすることも大切といえます。

不動産業界のクレームは早急対処が重要!

不動産業界では、業務や連絡の不備・説明の不十分・物件トラブルなどによるクレームが頻繁に発生します。不動産会社側に不備がある場合は誠心誠意対応しますが、逆に落ち度がなければ時に強気の対応をすることも必要で、その都度柔軟に行動することが求められます。関係のない人を巻き込んだ大きなトラブルにならないように、どんなクレームでも担当の方や上司にしっかり相談した上で、早急に対処するように心がけましょう。

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CHINTAI JOURNAL編集部

この記事を書いた人

CHINTAI JOURNAL編集部は、営業活動に役立つ情報や業務効率化するための工夫をはじめとして、賃貸仲介業務に「おもしろさ」と「ライフハック」を提供します。