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AIDMA(アイドマ)とは?活用シーンや購入決定プロセスについて徹底解説!

記事公開日:2022/07/07

最終更新日:2024/01/11

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日々の営業活動中、AIDMA(アイドマ)の知識を使って顧客にアプローチしているという方も多いのではないでしょうか。AIDMAに詳しくなれば、今後控えている大事な商談を有利に進めることができるようになるかもしれません。

今回は、ビジネス用語のひとつであるAIDMAの概要や、具体的な活用シーンについて解説します。マーケティング施策に関心がある人や、業績を少しでも伸ばしたいと考えている人はぜひ参考にしてください。

AIDMA(アイドマ)とは

AIDMAとは、顧客の購買行動プロセスを説明するために使われるフレームワークのひとつです。顧客の消費行動・顧客心理を意味する以下の5つの言葉から構成されており、それぞれの言葉が顧客の購買プロセスを表しています。

  • Attention(注意)
  • Interest(関心)
  • Desire(欲求)
  • Memory(記憶)
  • Action(行動)

AIDMAを用いることで、顧客の購買決定プロセスが上記のどの段階であるかを把握することが可能です。顧客の行動・心理プロセスを知ることで、顧客一人ひとりに合ったマーケティング施策を行うことができるようになりますが、具体的にどのようなことを押さえておけばいいのでしょうか。上記5つの購買プロセスについて、次項で詳しく見ていきましょう。

Attention(注意)…商品やサービスの存在に気づく

AttentionはAIDMAモデルの最初の行動段階で、商品やサービスの存在に気づくプロセスを意味します。商品やサービスに気づいてもらえなければ、たとえ優れた商品であっても購入してもらうことができません。

顧客をAttentionの状態にするために大事なのは、商品・サービスの認知度を高めることです。テレビCMやSNSなどを駆使して、いかに多くの人に商品やサービスを知ってもらうかがキーポイントになります。

しかし、顧客がAttentionの段階になったとしても、商品・サービスに対する知識はほとんどなく、「ただ存在を知っている」程度に過ぎません。企業のゴールである商品・サービスの購入に繋げるためには、次の行動プロセスが必要です。

Interest(関心)…商品やサービスに対する興味が湧く

Interestは、顧客が商品・サービスに対して興味を持っている状態のことを指します。商品を認知してもらった後は、Interestの状態になってもらうよう行動を起こす必要があります。

商品・サービスに興味を持ってもらうためには、価値や魅力を伝えなければいけません。特に新しい商品やサービスは価値を理解されづらく、顧客を次の購買行動プロセスに移行するのが難しいです。

Interestの段階でも、広告は有益な方法のひとつです。印象に残りやすい有名人を起用して顧客の目を引き、商品やサービスに対する関心を高めましょう。

Desire(欲求)…購買意欲が高まる

Desireとは、顧客が商品・サービスを利用したいと思う段階です。商品やサービスへの興味があるだけでは購入にはいたりません。顧客の潜在的ニーズと商品・サービスがマッチしたときに、初めて顧客の心理プロセスはInterestからDesireにステップアップします。

しかし、多くの商品・サービスには類似品が存在します。商品・サービスに対する顧客のニーズが高まっていても、類似品との違いを伝えなければDesireの行動プロセスに進むことは難しいです。他の商品・サービスと比べてどの点がどれほど良いかを具体的に顧客に伝え、次の段階へとステップアップさせましょう。

Memory(記憶)…購入の動機を持つ

いくら商品・サービスが欲しいと思っても、すぐに購入する顧客はさほど多くありません。そのため、購入の動機を持たせるためのMemoryへのステップアップが必要です。

Memoryの行動プロセスで大事なのは、商品・サービス購入への動機付けをさせるリマインドを行うことです。広告を何度も流したり、Interest・Desireの状態にある顧客にダイレクトメールを送ったりすることで、顧客が商品やサービスのことを忘れる機会を防ぐことができます。

Action(行動)…購入するために行動を起こす

AIDMA最後の行動プロセスは、購入行動を意味するActionです。顧客をMemoryの段階からActionに移行させるには、顧客が抱きやすい以下のような障壁を事前に取り除いておく必要があります。

  • 購入して後悔するかもしれない
  • 商品をあまり使わないかもしれない
  • 今買う必要はないかもしれない

上記の不安を取り除くためには、返品・返金保証やアフターサービス、期間限定特典といった魅力的な特典をつけるのがおすすめです。商品やサービスの購入における不安や障壁が取り除ければ、顧客を購入プロセスへと導けます。

AIDMAの活用シーン

AIDMAは、業界・業種問わずさまざまなシーンにおいて活用されており、不動産業界の賃貸業務でもその力を発揮します。

  • 具体的なペルソナを設定する
  • プロセスに適したアプローチを設定する
  • 適切なタイミングで施策を実施する

上記3つの内容について、詳しく解説していきます。

活用シーン①:具体的なペルソナを設定する

ペルソナとは、商品やサービスにおける具体的な人物像のことです。ターゲットと似ていますが、ペルソナにはターゲットよりも人物像の設定が深いといった特徴があります。

ペルソナを設定する際は、以下の項目を決めておくとスムーズに進みます。

  • 年齢
  • 性別
  • 居住地
  • 職業
  • 役職
  • 年収
  • 趣味
  • 特技
  • 価値観
  • 家族構成
  • 生い立ち
  • 休日の過ごし方
  • ライフスタイル

ターゲットのように幅を持たせるのではなく、上記の項目を細かく設定して一人の人物を作り上げます。たとえば賃貸物件の入居予定者を考える場合、10~20代の学生、収入は奨学金とアルバイト、家賃の低さとインターネット環境を重視しているなどです。

AIDMAから導かれる顧客のニーズや興味・関心をペルソナに反映することで、ペルソナ設定がより強固なものに仕上がります。

活用シーン②:プロセスに適したアプローチ方法を決定する

AIDMAのプロセスごとに、顧客に対するアプローチ方法は異なります。たとえばAttentionの段階で、商品やサービスをリマインドさせるような広告やメルマガを打っても顧客の心には響きません。先述したように、Attentionの段階で大事なのは購入してもらいたい賃貸物件の内容を認知させることです。

またDesireの段階では、他の賃貸物件との差別化を図るようなアピールを行わなければいけません。家賃や広さ、設備の充実さや立地など、契約してもらいたい賃貸物件の魅力やメリットを伝え、次のMemoryに繋げていきます。

活用シーン③:適切なタイミングで施策を実施する

顧客の行動プロセスとマーケティング施策のタイミングがマッチすれば、Actionまでの誘導が容易になります。AIDMAで顧客の行動分析し、適切なタイミングで施策を実施していきましょう。

また、適切なタイミングを掴むために、顧客管理システムを利用するのもおすすめです。情報を一元化すれば、時間や手間がかかりがちな追客もスムーズに行うことができます。

AIDMA以外の購入決定プロセス

ここまでAIDMAの概要や活用シーンについて解説してきましたが、購入決定プロセスにはAIDMA以外にも数多く存在します。ここからは、AIDMA以外の購入決定プロセスを紹介していきますので、自分に合ったものがあればぜひ活用してみてください。

AISAS(アイサス)

Attention(注意)・Interest(関心)・Search(検索)・Action(購買)・Share(情報共有)の5つのプロセスで構成されるAISASは、主にインターネットを通じた商品・サービスの購入の際に用いられます。

AIDMAに見られるDesireとMemoryの代わりに、インターネット特有のSearch、Shareが含まれているのが特徴です。インターネットを通じた購買行動が増えていく中で、このAISASの重要性が徐々に高まってきているともいわれています。

AIDA(アイダ)

Attention(注意)・Interest(関心)・Desire(欲求)・Action(購買)の4つから成るAIDAは、短期間で購買行動に繋げようとする購入決定プロセスです。

比較的短期間のうちに購入してもらうのが目的のため、Memoryの段階が必要ありません。こちらは商品やサービスに自信のある企業におすすめフレームワークといえます。

AISCES(アイシーズ)

インターネットが普及した後の顧客モデルを意味するAISCESは、Attention(注意)・Interest(関心)・Search(検索)・Comparison(比較)・Examination(検討)・Action(購買)・Share(情報共有)の7つから構成される購入決定プロセスです。

インターネットの特徴といえるSearchやShareの他に、口コミサイトやレビューで比較を行うComparisonや、インターネットで得た情報をもとに商品を購入するか検討するExaminationの段階が追加されているのが特徴です。

SIPS(シップス)

Sympathize(共感)・Identify(確認)・Participate(参加)・Share&Spread(共有、拡散)から構成されるSIPSは、ソーシャルメディア対応型の購入決定プロセスです。

他の購入決定プロセスと大きく異なる点は、心理プロセスがSympathizeから始まることです。企業発信ではなく顧客が情報拡散を行うことで、信頼度が増して多くの反響を得ることができます。

DECAX(デキャックス)

コンテンツマーケティング時代を代表する顧客モデルのDECAXは、Discovery(発見)・Engage(関係構築)・Check(確認)・Action(購買)・experience(体験・共有)の5つから構成されます。

コンテンツマーケティングとは、広告ではない価値のある情報を使ったマーケティング活動のことです。たとえば、TwitterやInstagramといったSNSを使った宣伝がコンテンツマーケティングにあたります。

AIDCA(アイドカ)

Attention(注意)・Interest(関心)・Desire(欲求)・Conviction(確信)・Action(購買)の5つで構成されるのがAIDCAです。

AIDCAは、AIDMAのMemoryがConvictionに代わっているのが特徴で、特に高額商品はAIDCAの活用が有効といわれています。高額商品は、「購入しよう!」という確信を持つシチュエーションが必須になるからです。

AMTUL(アムツール)

AIDMAよりも長期的な購入決定プロセスを指すのが、AMTULと呼ばれるフレームワークです。このフレームワークは、Aware(認知)・Memory(記憶)・Trial(試用)・Usage(使用)・Loyalty(愛用)の5つで構成されています。

AMTULは、定期購買される商品やサービスによく使われている購入決定プロセスです。Usageの段階で商品・サービスの購入は完了していますが、2回・3回続けて愛用してもらうことでリピーターを獲得できます。

AISA(アイサ)

ソーシャル時代の新消費行動モデルといわれるAISAは、Attention(注意)・Interest(関心)・Social Filter(ソーシャルフィルター)・Action(購買)で構成されています。

Social Filterとは、さまざまな媒体から得る多くの情報の中から、自分にとって必要な情報のみを取捨選択する手段のひとつです。時代は情報を検索する時代からフィルターを通す時代になり、ソーシャルフィルターの反応が意思決定を大きく左右するため、このフレームワークが作られたとされています。

AIDEES(アイデス)

AIDEES は、Attention(注意)・Interest(関心)・Desire(欲求)・Experience(体験)・Enthusiasm(心酔)・Sharing(共有)から成る購入決定プロセスです。

Enthusiasmを通してSharingに移行することで、口コミが広がり拡大するという循環性を維持できます。このフレームワークは、主にこれまでの実績が豊富でファンが多い企業に有効とされています。

AIDMAは日々の営業やマーケティングに活用できる購入決定プロセス

矢印が書かれたつみきが積まれている画像

顧客の購買行動プロセスを意味するAIDMAは、以下の5つの行動・心理プロセスを意味する言葉から成り立っています。

  • Attention(注意)
  • Interest(関心)
  • Desire(欲求)
  • Memory(記憶)
  • Action(行動)

AIDMAは、営業戦略を練るうえで欠かせないペルソナ設定の際に役立つ他、顧客へのアプローチ方法に悩んだときにも使えます。なお、購入決定プロセスはAIDMA以外にも多くあるため、自身が紹介する商品やサービスの特性をあらためて見直し、望む結果が得られるような方法を選びましょう。

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CHINTAI JOURNAL編集部は、営業活動に役立つ情報や業務効率化するための工夫をはじめとして、賃貸仲介業務に「おもしろさ」と「ライフハック」を提供します。

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