記事公開日:2022/03/24
最終更新日:2023/11/17
トークスクリプトとは、テレアポなどの営業活動をする際に使用する営業トークの台本のことです。営業電話にとってトークスクリプトは、新規顧客を獲得するための鍵になるといっても過言ではありません。
今回は、不動産営業におけるトークスクリプトの重要性や、質の高いトークスクリプトの作り方、活用方法を詳しく解説していきます。「顧客相手に満足な営業トークができない…」とお悩みの営業マンは、ぜひ参考にしてください。
目次
不動産会社の営業方法の一つに、電話営業を行うテレアポがあります。しかし、一言で「テレアポ」といえど、不動産会社の種類や目的、営業戦略によって2つの種類に分けられます。
不動産仕入れ営業とは、物件を欲している顧客のためにマンションや戸建て住宅を仕入れるための営業方法です。住居用の物件だけでなく、投資用不動産を仕入れることもあります。
不動産仕入れ営業にとって、顧客は土地や物件を所有している地主やオーナーです。地主・オーナーの情報は名簿としてまとめられているケースが多いため、そのような名簿を活用して売却の意思があるかを確認する営業電話を行います。
事情がない限り、不動産の所有者は簡単に物件や土地を売ってくれません。そのため、不動産の処分に困っている顧客に狙いを定めるのがポイントです。相続として不動産を預かる人もいるため、税理士や司法書士から顧客情報をリサーチする手段もあります。
追客業務とは、不動産仲介会社などで行われる顧客を追うための営業活動です。顧客がすぐに物件を決めるケースはあまり多くないため、時間をかけて顧客の行動を促すために、追客業務は重要な営業方法の一つなのです。
直接コミュニケーションを取ることで関係性を築くことができ、顧客の不安や悩みをヒアリングできるため、テレアポは追客業務のために効果的な手段です。はじめは契約に渋っていた顧客も、時間が経つことでスムーズに進むこともあります。そのため、一度断られただけで諦めず、その後も追客業務を続けていくことが大切です
不動産営業の追客業務において重要なのは顧客リストです。どのような顧客とどんな関係づくりを行なっているかが一覧で確認でき、進捗状況も明確なので社内で営業活動を共有する際にも活用できます。
主に2つの種類がある不動産営業において、営業トークの台本的役割があるトークスクリプトは3つの理由で欠かせません。それぞれの内容を見ていきましょう。
不動産会社において、知識や経験、コミュニケーション能力など多くの理由で営業マンごとの営業スキルは異なります。会社全体の売り上げをアップするためには、すべての営業マンが安定したハイクオリティな営業活動をする必要があります。そこで活用できるのが、トークスクリプトです。
不動産営業に対するトークスクリプトを作ることで、すべての営業マンの営業トークが統一され組織内で安定する効果があります。会社全体の信頼度を高めるためにも、営業マンごとに営業スキルに大きな差があるのは良い状態とは言えません。
アイスブレイクや必ず説明すべき事柄、顧客の反応への対応など、テレアポ時に想定される基本的な内容は、トークスクリプトとして全社員で共有しましょう。売れる営業マンのつかみや言い回しなどを参考にするのもおすすめです。
誤った商品・サービス説明やタイミングがずれたプッシュなど、営業マンにはさまざまなミスが予想されます。このようなミスを重ねることで顧客からの信頼度が下がり、失注に繋がってしまいます。トークスクリプトを用意しておくことで適切な説明ができる確率が高くなるので、ミスによる失注率を削減することが可能です。
また、トークスクリプトを作ることで失敗した原因を見つけることもできます。正しいトークスクリプトと自分の行った営業トークを照らし合わせることで、どの部分のどのような言い回しに失注の原因があったかを把握することが叶います。失注原因を知ることで、次回の営業で同じようなミスを減らすことができるのです。
トークスクリプトは、営業マンの教育にも役立ちます。不動産営業には、不動産だけでなく金融・建築・法律といった幅広い知識が必要です。営業マニュアルのようにトークスクリプトを活用することで、実際のテレアポ時も専門知識を間違えることなく伝えることができます。
このようにトークスクリプトを活用しながら営業活動を続けることで、営業マンのスキルが自然と高まります。やみくもに知識を入れ込むのではなく実際の業務で使うことで、生きた知識を身に着けることが可能です。
このようにトークスクリプトを使いながら営業活動を進めることで、会社内のすべての営業マンのスキルがアップし、会社全体の営業力が強まります。
不動産営業でトークスクリプトを作るには、3つのポイントに意識しましょう。これらに気を配ることで、営業活動に効果的なトークスクリプトが完成します。それぞれの内容を解説するのでご覧ください。
先述のとおり、不動産営業のテレアポには大きく分けて2つの種類があります。仕入れと追客業務では営業トークの内容が大きく異なるため、それぞれに伴った内容のトークスクリプトを作らなければいけません。
また、同じ目的のトークスクリプトであっても、内容が異なるケースもあります。たとえば追客業務の営業電話であっても、2回目と5回目では営業トークの内容は異なります。
数パターンのトークスクリプトを作成することで、どんな内容の営業活動であってもスムーズなトークが叶います。トークスクリプトを作る際は、考えられる営業トークをすべてピックアップし、それに合わせた内容のものを作りましょう。実際に顧客との営業トークを録音して、内容を分析することもおすすめです。
数種類必要なトークスクリプトには、ペルソナ設定が欠かせません。ペルソナとは、顧客の年齢や性別、年収などを具体的にまとめた架空の人物像のことです。ペルソナ設定をすることで、実際にすべきコミュニケーションを具体化させる効果があります。
ペルソナの設定には、ターゲットよりも具体的な以下のようなイメージが必要です。
このような具体的なペルソナを設定することで、具体性のあるトークスクリプトを作ることができます。
効果的なトークスクリプトの作成には、会話のクロージングを設定するのも重要です。テレアポの目的は、必ずしも新規契約・商談アポイントの獲得だけとは限りません。たとえば追客の場合最終ゴールは新規契約の獲得ですが、毎回新規契約や商談を目的とした営業トークは顧客が離れる要因となります。
不動産売買の契約には長期間かかるため、「今回は顧客の不安をヒアリングする」「今回は顧客に有益な情報を伝える」など都度のクロージングを設定することで、新規契約に繋がる可能性が高くなります。テレアポの目的を設定したトークスクリプトを作ることで、逆算して営業トークを構成できるのです。
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