記事公開日:2022/04/21
最終更新日:2023/11/17
「名刺が溜まってうまく整理できない」と悩んでいる賃貸仲介の営業担当者も多いのではないでしょうか。紙の名刺はファイルで管理することが多く、仕分けに時間がかかったり、必要なときに取り出せなかったりするなど業務効率が落ちてしまうことも少なくありません。そこでおすすめなのが、スマホやパソコンで名刺を管理する名刺管理アプリです。
今回は、名刺管理アプリの選び方と注意点を踏まえつつ、おすすめの名刺管理アプリを12個ご紹介します。「名刺管理アプリが賃貸仲介営業にどう役立つのか?」ということも含めて見ていきましょう。
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紙の名刺をスマートフォンで読み取り、データとして保存するのが名刺管理アプリの特徴です。従来の名刺管理は、ファイルに仕分けする必要がありました。しかし、アプリを使えばデータで管理できるため、業務の効率化の他、社内共有による新たなビジネスチャンスの創出に繋がります。
名刺をデータ登録するには、「自動入力」と「オペレーターによる手入力」の2つの方法があります。自動入力は、OCR機能を使い自動で名刺の文字を読み取るもので、多くの名刺管理アプリで利用されており、データ化に時間がかかりません。しかし、精度によってはテキストがうまく変換されない場合もあり、補正を自分で行う手間がかかります。
手入力は、オペレーターの元にデータが送られ、手入力で内容をテキスト化するものです。精度は高いですが、アプリによっては時間や費用がかかる場合があります。
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名刺管理アプリのメリットを3つ解説します。
<名刺管理アプリのメリット>
賃貸仲介営業は雑務の多い仕事です。管理業務の効率化や社内共有の活性化などにより、コア業務へ集中しやすくなるでしょう。
普段の業務と照らし合わせつつ、具体的なメリットについて次項から詳しく解説します。
営業担当者は多くの人と名刺交換を行います。日々の業務に追われ、名刺の整理をする時間がなく、溜めてしまいがちです。名刺管理アプリを利用すれば、登録も簡単でファイルを用意したり仕分けたりする必要がなく、名刺管理にかかる時間が減ります。
外出先からアポイントを取ろうとしたり、打ち合わせ前に相手の情報を確認したりしたいときに、相手の情報を電話帳に登録していない場合には社内の人に名刺を探してもらう必要があります。お互いに業務が滞ってしまいますが、名刺管理アプリがあれば外出先から名刺情報が閲覧可能です。内見などで外出することが多い不動産営業にとって、外出先でも名刺を確認できるのは大きなメリットといえます。
法人利用の場合、データ化された名刺は社内で共有が可能です。名刺情報が登録されている場合は、すでに社内の誰かが相手に営業活動をしている可能性がありますが、名刺のデータ化によって社内で同じ相手にアプローチをしていたというミスの削減に期待できます。
名刺管理アプリを活用する前には、以下の5つの点に注意が必要です。
ひとつずつ見ていきましょう。
無料アプリの場合は、名刺登録の枚数や使える機能に制限がかかっていることがあります。名刺交換が多い営業職の場合は、枚数制限があると使いにくいため、無制限のものや有料版のものを利用しましょう。
先述のとおり、名刺管理アプリは個人情報を登録するため、セキュリティ対策に細心の注意を払わなければなりません。安全性を確認するためには、プライバシーマークの取得があるものが安心です。
プライバシーマークは、個人情報の取り扱いが適切かどうかを評価する証拠として活用されています。プライバシーマークを取得している事業者は個人情報を適切に取り扱っていると認められているため、事前にチェックしておきましょう。
名刺交換をした相手が昇進や異動した場合、その情報が自動的に配信されることも少なくありません。そのような場合、送られた情報を確認し、こまめにメンテナンスを行う必要があります。自分と相手が同じアプリを使用していれば自動で更新されるものもありますが、できるだけ放置せずにこまめに見直しましょう。
名刺情報をデジタル管理する場合、情報漏洩のリスクがあることも理解しておきましょう。社内のサーバーはもちろん、クラウドサーバーの管理においても、サイバー攻撃により情報を盗まれる恐れがあります。情報漏洩を防ぐため、以下の対策を行いましょう。
<情報漏洩への対策>
名刺管理アプリを提供する業者から、どのようなセキュリティ対策が提供されているかも確認して契約しましょう。
名刺管理アプリ導入時は、すべての名刺をデータ化する必要があるため、管理者の業務負担が増えます。スキャンによりデータを取り込めますが、数百枚規模の量になると簡単には終わりません。
名刺の読み取り方法は、名刺管理アプリの種類によって異なります。可能な限り手軽な方法を選び、管理者の負担を減らすよう心がけましょう。
ここからは、名刺管理アプリを選ぶ5つのポイントについて解説していきます。
ひとつずつ見ていきましょう。
名刺管理アプリを使ったことのない人でも、簡単に操作できるアプリならストレスなく利用できます。無駄な機能がないものや、見やすい画面のものなど、実際に試しながら扱いやすいアプリを活用しましょう。
アプリによっては、多言語対応や外部機能との連携が可能な機能があります。グローバル企業や、海外の方とのやり取りが多い場合には、多言語対応の名刺管理アプリを選ぶと便利です。
名刺管理アプリには、無料で利用できるアプリが多くあります。しかし、なかには保存枚数に制限があったり、セキュリティの安全性が低かったりする場合があります。無料でも機能性が十分なアプリもありますが、有料版なら無制限で名刺を登録できたり、自分に必要な機能を利用できたりするため、操作性や機能性を確認したうえで有料版のアプリも検討しましょう。
名刺管理アプリは個人情報を扱うため、セキュリティの安全性の確認は必須です。個人情報が漏洩してしまうと企業としての信頼が失われるため、アクセス制限がかかるものやデータの暗号化など、セキュリティ対策がされた名刺管理アプリを使いましょう。
名刺管理アプリによっては、iPhoneもしくはAndroidにしか対応できないアプリがあります。社内でデータを共有する場合は、利用できるOSを確認しましょう。
名刺管理アプリを選ぶ際には、操作性や機能性、セキュリティ面がポイントです。ここからは、おすすめの名刺管理アプリを12種ご紹介していきます。
それぞれの特徴を見てみましょう。
ウォンテッドリーが提供している無料の名刺管理アプリです。最大10枚の名刺を一度で読み込めるため、忙しい業務の合間の時間を使って登録できます。
提供 | ウォンテッドリー株式会社 |
対応OS | iOS/Android |
登録可能枚数 | 無制限 |
登録方法 | 自動読み取り入力 |
料金 | 無料 |
有料版 | なし |
URL | https://people.wantedly.com/ |
相手の部署名や役職、さらには過去の職歴や学校名から検索できます。また、相手がWantedlyに登録していれば、名刺以上の情報を得られるため、話のきっかけづくりにも便利です。昇進や異動で情報が変わった場合にも、アプリを開くだけで必要な情報が確認できるのは大きなメリットといえます。
【Wantedly Peopleのおすすめポイント】
「Eight」は、スマートフォンで名刺を撮影するだけで、AIと手入力により情報を正確にデータ化できる名刺管理アプリです。名刺情報を正確に登録できるため、自分で補正をする手間が省けます。
提供 | Sansan株式会社 |
対応OS | iOS/Android |
登録可能枚数 | 無制限 |
登録方法 | AI・手入力 |
料金 | 無料 |
有料版 | ・Eightプレミアム月額600円/年間6,000円 |
URL | https://8card.net/ |
「Eight」には、オンラインの名刺交換機能があります。相手が「Eight」を使用していなくても、URLやQRを送るだけで簡単に名刺交換ができるため、オンライン内見・会議にも対応できます。
また、「Eight」で繋がっていれば、相手の昇進や転職情報が通知される他、メッセージのやり取りも可能です。なお、ほとんどの機能を無料で利用できますが、有料プランでは名刺データの再データ化や、画像メモ機能などの機能を使用できます。
【Eightのおすすめポイント】
1億人以上のビジネスパーソンに愛されており、日本語の他、16ヶ国の言語に対応した名刺管理アプリです。個人向けの「CAMCARD」と、法人向けの「CAMCARD Business」の2種類があります。
提供 | INTSIG Information Corporation |
対応OS | iOS/Android |
登録可能枚数 | 500枚(有料版は無制限) |
登録方法 | 自動読み取り入力 |
料金 | 無料 |
有料版(個人) | ・プレミアムアカウント月額480円/年額5,000円 |
有料版(法人) | ①STANDARD1,700円/月 ②PROFESSIONAL2,500円/I月 |
URL | https://www.camcard.jp/lite/ |
高精度の読み取り入力が特徴で、複数の名刺を連続スキャンできます。16ヶ国語に対応しているため、海外の人とやり取りが多い営業担当者にもおすすめです。他の名刺管理アプリと異なりSNS機能がないため、純粋に名刺管理をしたい人に向いています。また、名刺データにメモやリマインダー、やり取りの履歴や地図が残せるため、営業活動に便利です。
【CAMCARDのおすすめポイント】
「myBridge」は、LINEが運営する名刺管理アプリです。スマートフォンで名刺を撮影すれば、文字認識技術と人による手入力により、正確にデータ化できます。
提供 | LINE株式会社 |
対応OS | iOS/Android |
登録可能枚数 | 無制限 |
登録方法 | 自動・手入力 |
料金 | 無料(個人名刺帳、共有名刺帳 ベーシック) |
有料版 | 共有名刺帳 ・プレミアム 990円/人/月(1~10人まで)、490円/人/月(11人以上) ・プレミアムプラス 1,490円/人/月 |
URL | https://jp.mybridge.com/home |
「myBridge」は、名前以外にも役職や部署名などのさまざまなキーワードで検索、さらに登録した名刺情報をLINEで共有できるのが特徴です。また、スマートフォンやGoogleの連絡帳に登録もでき、Excelでのダウンロードも可能です。
もし電話帳に登録していない相手でも、「myBridge」に名刺を登録していれば、着信があった際に名刺情報が一緒に表示されます。オンライン上の名刺交換にも対応しており、URLをLINEやメールで送ることも可能です。またオンライン内見の際、顧客に名刺を渡すことができるのも大きな魅力です。
【myBridgeのおすすめポイント】
メモアプリで知られているEvernoteが提供する名刺管理アプリです。名刺だけでなく、領収書や資料を素早くスキャンし、データとして保存ができます。
提供 | Evernote Corporation |
対応OS | iOS |
登録可能枚数 | 無制限 |
登録方法 | 自動読み取り入力 |
料金 | 無料 |
有料版 | 記載なし |
URL | https://evernote.com/intl/jp/products/scannable |
カメラをかざすだけで名刺をスキャンできる使い勝手の良さが特徴です。読み込んだ情報は連絡先に登録され、電話やメールができます。
また、「Evernote」と連携をすれば、保存された情報はiPhoneやiPadだけでなく、Androidのモバイル端末やブラウザ版から閲覧が可能です。「Evernote」ユーザーや、紙の名刺や資料をデータ化したい人におすすめです。
【Evernote Scannableのおすすめポイント】
金融機関向けと同等のセキュリティ基準を満たした、安全性の高い名刺管理アプリです。無料で利用でき、名刺を100枚まで登録できます。
提供 | 株式会社 NTTデータNJK(NTT DATA NJK Corporation) |
対応OS | iOS/Android/Windows |
登録可能枚数 | 100枚 |
登録方法 | 自動読み取り入力 |
料金 | 無料 |
有料版 | あり |
URL | https://cloud.mediadrive.jp/ |
データ化された情報はクラウドで保存されるため、端末に個人情報を残さず、万が一スマートフォンを紛失した場合にも安心です。電話やメール送信の他、地図検索も名刺情報からワンタッチでできるため、営業活動の効率的が図れます。有料版では、複数人のユーザーで情報を共有が可能です。
【名刺ファイリングCLOUDのおすすめポイント】
個人向け名刺管理アプリ「Eight」と同じ、Sansan株式会社が提供する法人向けの名刺管理アプリです。導入実績は8,000社の利用実績を誇ります。
提供 | Sansan株式会社 |
対応OS | iOS/Android |
登録可能枚数 | 不明 |
登録方法 | 自動読み取り入力 |
料金 | 見積もりで確認 ※無料トライアル版あり |
有料版 | あり |
URL | https://jp.sansan.com/function/online-meishi/ |
名刺交換をした相手だけでなく、社内の連絡先も「Sansan」ひとつでまとめて管理できます。オンライン名刺交換にも対応しており、web会議やオンライン商談の場で、誰とでも名刺交換が可能です。また、GoogleやMicrosoftとの外部サービスとの連携により、オンライン名刺交換をスムーズに行えます。
【Sansanのおすすめポイント】
「トーニチネクスタメイシ」は、月々660円の低料金から導入できる名刺管理アプリです。シンプルかつ扱いやすい機能で、日々の業務効率アップが期待できます。
提供 | 東日印刷株式会社 |
対応OS | Windows/macOS/Android/iOS |
登録可能枚数 | 制限なし |
登録方法 | 自動読み取り入力 |
料金 | ・基本プラン(月額):660円/ユーザー ・ネクスタ・メイシプラス(月額):990 円/ユーザー※無料トライアル版あり |
有料版 | ・営業支援機能:330円/ユーザー ・セールスフォースとの連携:16,500円~/法人 |
URL | https://tnexta.com/ |
トーニチネクスタメイシはExcelとの連携が可能なので、これまで管理していたデータがあれば簡単に移行可能です。さらに、オンライン名刺交換機能が搭載されており、自身のプロフィールページを紙の名刺代わりに相手へ送信できます。相手の名刺データを受け取れば、完全オンラインで名刺交換が完結する仕組みです。
【トーニチネクスタメイシのおすすめポイント】
「SmartVisca」は名刺交換だけではなく、顧客管理アプリとしても活用できます。公式HPには、活用ノウハウなどのコンテンツも多数用意されているので、初めての利用でも安心です。
提供 | 株式会社サンブリッジ |
対応OS | Windows/Android |
登録可能枚数 | 年間1,600枚×ID(ライセンス)数分 |
登録方法 | 自動読み取り入力 |
料金 | 1,300円/ID※無料トライアル版あり |
有料版 | オペレーター校正(情報の補正):見積もり次第 |
URL | https://www.sunbridge.com/smartvisca/ |
SmartViscaは、読み込んだ名刺データに対し、タグ付けやグルーピングができることが特徴です。情報の上書き更新も可能なので、名刺データ管理から顧客管理まで行えます。さらに、チャット機能との連携やメール配信など、幅広い業務までカバーできるアプリです。
【SmartViscaのおすすめポイント】
「WorldCard Mobile Lite」は、スマホカメラのみで名刺を読み取れるアプリです。Liteバージョンは無料なので、お試し感覚で利用できます。
提供 | PenPower TECHNOLOGY |
対応OS | iOS/Android |
登録可能枚数 | 50枚 |
登録方法 | 自動読み取り入力 |
料金 | 無料 |
有料版 | あり※登録可能枚数が無制限 |
URL | https://www.penpowerinc.com/en/ |
WorldCard Mobile Liteは、スマホカメラで撮影すると、名刺情報(名前や会社名、部署など)をすべて登録します。登録した名刺情報により、ワンタッチで電話もかけられます。さらに、クラウドサーバーでバックアップも取れるので、万が一スマホが壊れた際も安心です。
【WorldCard Mobile Liteのおすすめポイント】
「名刺バンク」は、国内最高クラスのデータセンターで運用されており、セキュリティ対策が万全の名刺管理アプリです。スマホやタブレット、複合機など、幅広い種類の端末から名刺を読み取れます。
提供 | 株式会社アイネット |
対応OS | iOS/Android |
登録可能枚数 | 制限なし※枚数に応じて課金 |
登録方法 | 自動読み取り入力 |
料金 | 無料 |
有料版 | なし※アプリ内課金あり |
URL | https://www.inet.co.jp/product/cloud/card-bank2.html |
名刺バンクは名刺の枚数に応じて課金されますが、実質的に無制限で名刺データを入力できます。登録したデータはCSV形式での出力も可能なので、顧客リスト作成に役立てることが可能です。
【名刺バンクのおすすめポイント】
「アルテマブルー」は名刺管理機能だけではなく、人脈マップや日報作成など、営業活動を支える機能も搭載されたアプリです。有料アプリではあるものの、幅広い業務の効率化を目指せます。
提供 | キヤノンエスキースシステム株式会社 |
対応OS | Windows/iOS/Android |
登録可能枚数 | 5,000枚/ID(ライセンス) |
登録方法 | 自動読み取り入力 |
料金 | 2,750円/ID |
有料版 | ・オペレーターによる文字修正:55円/枚 ・メール配信機能:11,000円/5,000通~ |
URL | https://ultimablue.jp/ |
アルテマブルーには、名刺の読み取り以外に、名刺情報の整理や人脈マップ(関係性の整理)作成、メール配信など豊富な機能が搭載されています。オプション追加により、読み取った名刺の修正をオペレーターに依頼できるため、使い方次第で業務効率アップが目指せます。
【アルテマブルーのおすすめポイント】
名刺管理アプリは、溜まりがちな名刺管理をデータ化することで、整理や管理の手間が省けます。機能によってはオンライン名刺交換にも対応しているため、自分に合った機能が備わった名刺管理アプリを使いましょう。
また、個人情報の取り扱いには注意が必要です。セキュリティ対策が万全な名刺管理アプリを選び、大切な名刺をトラブルなく管理してください。
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