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賃貸仲介会社こそInstagram(インスタグラム)を活用すべき理由とは?集客効果を高める方法や機能を紹介

記事公開日:2023/09/24

最終更新日:2023/10/11

賃貸仲介会社向けインスタグラム集客

インスタグラムは多くの人が活用しているSNSのひとつであり、個人的に利用している方も多いのではないでしょうか。また、なかには「インスタグラムを自社のマーケティングに活用している」という方もいるでしょう。インスタグラムなら、ユーザーの視覚に訴える形で独自のブランドイメージを構築できるため、多くの特に賃貸仲介会社がインスタグラムを活用しています。

インスタグラムは写真や画像を必ず投稿しなければならないため、写真や画像の見た目が非常に重要です。裏を返せば、気の利いたコメントがなくとも成立するのがインスタグラムです。自社や預かり物件のブランディングにうってつけのSNSと言えます。自社で新たに預かることとなった新築賃貸物件などは建築進捗状況や設備・部材をアップするだけでも大きなイメージアップに繋がるでしょう。

そこで今回は、賃貸仲介営業マンに向けて、現代のマーケティングに欠かすことのできないインスタグラムについて解説します。初歩的な機能の説明や、ターゲットに合わせたマーケティングを実現する具体的な方法などを紹介しますので、ぜひ最後までお読みください。

※下記の関連記事では各SNSの特徴、物件動画の活用方法・ポイントなど紹介しているので、こちらもチェックしてみてください。

目次

Instagram(インスタグラム)とは?

インスタグラムは、画像や動画を共有するSNSであり、全世界で数十億人のユーザーが利用しています。最大の特徴は、画像や動画を投稿した際、良い反応が共感を呼ぶことです。

自分が投稿した画像や動画を見た別のユーザーが、その投稿を「すごく良い投稿だよ」と紹介することで、日本全国に広がっていくこともあります。ある投稿を見たときの「良い反応」のことを「いいね」、投稿を誰か別のユーザーに紹介することを「シェア」といいます。

また、インスタグラムを活用し、全世界のユーザーに自身の商品を紹介する方も少なくありません。自社のマーケティング・広告について考えたとき、インスタグラムは非常に有効なツールとなるでしょう。

Instagram(インスタグラム)活用が不動産業界でも注目されている理由

ビジネスシーンでインスタグラムが活用される主な理由はマーケティングにあります。不動産業界でもインスタグラムの活用が叫ばれていますが、具体的にどのような利点があるのでしょうか。不動産業界の方々が頭を悩ませる問題点と絡めて確認しましょう。

Instagram(インスタグラム)を情報収集ツールとして活用する人が多いから

インスタグラムは、世界中にいるユーザーが投稿したコンテンツを自由に閲覧することが可能です。子どもの成長、美しい風景、日々のレシピなどユーザーが投稿する情報は多岐にわたります。

このように各コンテンツが充実しているため、インスタグラムを情報収集のツールとして利用するという方法が一般化しています。観光地のおすすめランチや隠れ家的スポットのほか、税金や法律の解説など、情報収集ツールとしてもインスタグラムは非常に有能といえるでしょう。

広告宣伝費用がほぼかからないから

インスタグラムへの投稿は、基本的に無料で行えます。費用対効果をアップさせたり、販路を拡大させたりするためのツールとしては非常に有効といえます。

興味があるユーザーへリアルタイムで訴求できるから

あるユーザーのインスタグラムに表示される投稿内容は、ランダムに決められているのではありません。ユーザーの過去の行動や検索内容をもとに、「こういうことに興味がありませんか?」と関係性が高いと思われるものが優先的に表示される仕組みになっています。

また、「フォロー」機能を使うことで、特定のユーザーの投稿を優先的に表示させることができます。自社のアカウントをフォローしているユーザーには、新規物件の紹介やセミナーの案内など自社の情報がリアルタイムに流れるので、より効果的なアピールが叶うでしょう。

視覚的に訴えるツールとして最適だから

「インスタ映え」という言葉を聞いたことはないでしょうか。その名のとおり、インスタグラムはおしゃれな画像や動画にユーザーが価値を見出すという特徴があります。

賃貸仲介会社がインスタグラムに投稿することで、ポータルサイトでは伝えきれない説明を画像や動画という形で表現できます。ユーザーに対して視覚的な訴求が可能になるため、集客をするうえで、インスタグラムの活用はほぼ必須といえるでしょう。

新たな情報発信ツールとして活用できるから

ホームページや広告媒体に依存して自社をアピールし集客を募ることは間違いではありませんが、いつまで経っても広告宣伝費がかかり続けるという体質から脱却することはできません。

その点、インスタグラムへの投稿は定期的に行うことでいつまでもインターネット上に情報が残ることとなりますので、ホームページやポータルサイトに次いで自社の情報を告知する有力なツールとして活用することが可能です。

賃貸仲介会社がチェックしておきたいInstagram(インスタグラム)の機能

賃貸仲介会社がインスタグラムを導入するにあたって、事前に知っておくべき機能について解説します。よくわからないうちに使うのは好ましくないため、この機会に整理しておきましょう。

フィード投稿

フィード投稿とは、インスタグラムにログインしたときに表示される「最も一般的な投稿」のことをいいます。フィード投稿での投稿可能写真は、1投稿につき10枚までと決まっています。なお、インスタグラムの写真加工機能を使うことで、明るくしたりコントラストを変化させたりすることが可能です。

ストーリーズ

Instagramのストーリーズは一時的な写真や動画の投稿形式であり、日本では単に「ストーリー」と呼ばれることもあります。フィード投稿との違いはその表示形式にあり、フィード投稿は画像をスライドさせて初めて次の画像や動画を閲覧するのに対し、ストーリーズは自動的に画像や動画が切り替わるのが特徴です。また、投稿後24時間経過すると自動的に消えるため、一時的な情報発信に活用されるケースが多いです。

インスタライブ(IGTV)

インスタライブとは、インスタグラムを利用して行うライブ配信のことです。スマートフォンがあれば、場所や時間を問わずにライブ配信をすることが可能です。賃貸仲介会社であれば、新築物件の紹介などを検討者に向けてライブ配信をするなどの活用方法が考えられます。

一方、ライブの視聴者は、コメントを使って配信者とコミュニケーションを取れます。リアルタイムで感想を知ることができるほか、質問を受けることも可能です。

リール

リールとは、インスタグラムにおいて「消えることのないストーリーズ」のことです。ストーリーズは、投稿後24時間経過すると閲覧できなくなりますが、リールはいつでも投稿者ページから確認できます。現在実施しているキャンペーン情報や、店舗営業内容、サービス内容などを訴求する際に活用するのが良いでしょう。

位置情報の挿入

インスタグラムでは、物理的な位置情報を投稿に紐づけることができます。位置情報挿入のメリットはさまざまですが、特に「ユーザーが投稿者の投稿を見て店舗の場所(位置情報)を探そうとするとき、グーグルマップなどの別アプリを立ち上げて住所検索をする必要性がなくなる」ことが挙げられます。ユーザーに対して店舗情報をいかに少ない手数で知ってもらうかは、SNSのみならずWebマーケティングにおいて不可欠な要素ですので、投稿と位置情報はワンセットと考えた方が良いでしょう。

ハッシュタグ

ユーザーの興味と投稿内容を紐づけるワードがハッシュタグです。賃貸仲介であれば、店舗名・物件名・エリア・間取りなどがこれにあたるでしょう。ハッシュタグは、投稿画像の下や本文に「♯○○」といった形で記載されています。

インスタグラムを情報収集ツールとして利用する際、ハッシュタグで検索することがメインの方法になりますので、ハッシュタグの設定をおろそかにしてはなりません。しかし、ハッシュタグを設定する際、数が多すぎるのは好ましくなく、一般的には10個前後が理想とされています。

また、幅広いキーワードで最小公倍数的にユーザーに認知を広げる方法も必要です。さらに、わざと長めのキーワードや独自のキーワードをハッシュタグとして採用し、ニッチな層にダイレクトに訴求するのも有効です。さまざまなハッシュタグを試して、より効果のある方法を見つけましょう。

賃貸仲介会社必見!Instagram(インスタグラム)で集客効果を高める具体的な方法

ここからは、賃貸仲介の方々がインスタグラムを活用するための具体的な方法を紹介します。どれも具体的に実践できるアイデアばかりですので、ぜひ取り入れてみてください。

インスタ映えを意識した周辺情報を掲載する

インスタグラムに物件情報を投稿して、すぐに反響が得られることはほとんどありません。重要なことは、インスタグラムならではの機能やユーザーの好感度を考えて投稿することです。

たとえばポータルサイトへの投稿であれば、物件情報と近隣のスーパーやコンビニ・銀行や郵便局情報も掲載します。しかしインスタグラムの場合、神社仏閣などのパワースポットや、隠れ家的ランチスポットなどポータルサイトにはあまり載せないような情報を掲載しましょう。さらに、写真がインスタ映えを意識したものであれば、より好意的なリアクションを得ることができるでしょう。

オリジナルのハッシュタグを活用する

インスタグラムにおけるハッシュタグの重要性は、情報収集ツールの網羅性に限った話ではありません。商品やサービスのブランディングをハッシュタグで表現することで、ハッシュタグそのものが話題を集めることも少なくありません。

たとえば、自社オリジナルの賃貸ブランドがあるときは、そのブランド名をハッシュタグにすると良いでしょう。また、担当者名や店舗名の場合「イチオシ」「おすすめ」といった表現を加えるのも有効です。

動画やライブ配信で他社にはできない物件紹介を行う

新築物件や大規模にリノベーションした物件は、いつでも自由に内見することができません。施工会社や工事業者と相談しつつ、さらにお客様の希望日時と擦り合わせる必要があります。

しかし、インスタグラムの動画投稿機能やライブ配信機能を活用することで、好きな時間に内見を設定することができます。特にライブ配信機能は不特定多数に対して一斉に物件紹介をすることができますので、業務効率化にも役立つことでしょう。

さらに、インスタグラムで行ったライブ配信は、後で投稿することも可能です。投稿することで、配信時間にオンラインで視聴することができなかった方々にもアプローチできるので、ライブ配信と投稿はセットで考えておくべきでしょう。

Instagram(インスタグラム)に広告を掲載する

インスタグラムの利用は原則無料ですが、コストをかけて広告を掲載することも可能です。インスタグラム広告の特徴は、特定のユーザーに対してアプローチできることです。

アプローチしたいユーザーの年齢や性別、職種などで絞り込みを行い、ターゲティングすることで効果的な広告掲載が叶います。たとえば、繁忙期前後は高校や大学卒業見込み者をターゲットにしてみたり、繁忙期明けはジューンブライドを狙って新婚をターゲットにしたりするなど、使い方はさまざまです。

インフルエンサーとタイアップする

インスタグラムには、そのライフスタイルや考え方が人気を博し、多数のフォロワーを持ち、そのフォロワー達に対して大きな影響力を持つ人たちがいます。そのような人たちのことを「インフルエンサー」と呼び、これを目指す若者も少なくありません。

インフルエンサーとのタイアップにより、多数のフォロワーへ向けてアプローチできるようになります。インフルエンサーは極めて独創的なコンテンツを作成する能力に長けていることが多いため、独自コンテンツの差別化という観点からも有効な方法といえるでしょう。

ただし、タイアップするには相応の費用がかかります。そのため、自社のブランドイメージとインフルエンサーが合致しているかどうか、フォロワーの属性が自社の求める顧客層にマッチしているかなどを総合的に判断しながら話を進める必要があります。

関連商品の紹介やタイアップを狙う

賃貸仲介営業マンは、希望者の部屋探しをサポートするのが主な仕事なので、それに関連した商材を定期的に投稿するのも良いでしょう。家具や家電はもちろんのこと、収納やカーテンに至るまで、紹介できる商材は多数存在しています。また、付帯商品を販売している場合、付帯商品の紹介や有効性を紹介することで、売上単価の向上が見込めます。

建物に関する知識や商品の紹介をする

賃貸の部屋探しでは、どうしても見た目に重きを置いてしまいがちです。しかし、建築業界では日々新しい商品や商材が導入されており、もちろん賃貸住宅にも活用されています。

たとえば、建物本体の断熱の仕組みや、ガラスの種類による遮熱性能の違いなどを説明したコンテンツを作ってみましょう。これにより、お客様への誠実な対応が叶うほか、営業担当者の知識レベルが向上するという副産物も得ることができます。

積極的にコメントに返信を行う

慣れてくるとおろそかになりがちなのが、コメントに対する返信です。インスタグラムは投稿がメインのツールですが、コメント機能による双方的なコミュニケーションツールであるという認識を忘れてはなりません。良いコメントや質問だけとは限りませんが、どのようなコメントにも真摯に回答し、自社のファンになってもらえるようにしましょう。

※下記の関連記事では写真撮影のコツをまとめてますので、こちらもチェックしてみてください。

賃貸仲介会社用Instagram(インスタグラム)を始めるなら「プロアカウント」がおすすめ

個人でインスタグラムを楽しむのであれば、何も気にすることなく投稿し、ユーザーの投稿を見るだけで何の問題もありません。しかし、不動産会社としてインスタグラムを活用するのであれば、通常のアカウントでは不十分です。以下の項目で、プロアカウントでできることや注意点を確認しておきましょう。

インサイトを活用してユーザーアクションを確認できる

プロアカウント(ビジネスで用いるための専用アカウント)を取得することで、インサイトと呼ばれる公式分析ツールを利用できるようになります。インサイトでは、フォロワーの属性を知ることができるほか、投稿ごとのユーザー属性やユーザーのアクション傾向まで把握可能です。投稿を分析し背景を知ることで、よりユーザーに対する遡及力を高める施策を講じることができます。

注視すべき数値

インサイトで注視すべき数値は主に以下の4つです。

  • フォロワーに投稿が表示されたホーム率
  • 投稿を保存してくれた保存率
  • 投稿からプロフィールに遷移したプロフィールアクセス率
  • プロフィール閲覧からフォローに至ったフォロー転換率

投稿の表示や投稿内容の保存、投稿からプロフィールの確認やプロフィールからフォローと、ユーザーのアクションに関するKPIを把握することで、具体的に何を改善すればインスタグラムによる集客効果が見込めるのかがわかります。

分析のセオリーは、伸びている投稿をもとに、伸びている背景を分析して今後の投稿の参考にすることです。自社のフォロワーを増やすためにも、こういった分析は定期的に行うことが必要でしょう。

なお、フォロワーが100人に満たないアカウントの場合、フォロワーに関する分析ができません。投稿に関する情報なら分析表示できますが、まずは100人以上のフォロワーを集める施策を講じた方が賢明といえます。

賃貸仲介会社がInstagram(インスタグラム)を活用するうえで注意すべきこと

インスタグラムをはじめとしたSNSを導入するにあたり、注意すべきポイントもあります。特に、不動産会社が注意すべきポイントもありますので、導入前に確認しておきましょう。

炎上リスクに注意する

炎上はさまざまな要因で発生します。そのため、コメントにおける言葉遣い、批判的なコメントに対する対応に留意することが求められます。可能であれば、SNS利用にあたるガイドラインや投稿フローなどを策定して、炎上リスクを回避できる仕組みを構築すると良いでしょう。

不動産関連の法律に抵触しないようにする

広告を打ち出す際、宅建業法や不動産の表示に関する公正競争規約に抵触してはいけません。ポータルサイトやホームページに物件掲載を行う際には、ある程度意識が高まるため大きな問題はあまり起こりません。しかし、インスタライブ中での「発言」となれば、ちょっとした気の緩みからオーバートークになり法律に触れてしまう可能性もあるので、十分に注意してください。

まとめ

インスタグラムは集客にも活用できる便利なツールです。何か1つの投稿がきっかけとなり、自社の名前が全国的に知れ渡るということも珍しくないため、利用する価値は大いにあるといえます。「詳しくないから」「どうせ効果がないから」という理由で今まで手を出してこなかったのであれば、この機会にぜひインスタグラムを導入してみてください。

KS

この記事を書いた人

大学卒業後、賃貸仲介業や管理業を約4年間経験したのち、知人の独立を手伝い賃貸仲介会社を2社立ち上げ。後に賃貸管理業のプロパティマネージャーやアセットマネージャー、総合不動産会社での経営企画室室長としてのキャリアを積む。
現在は、賃貸事業、管理事業、注文住宅事業の立て直しのため、店舗店長を兼任し、マネジメントを行っている。

■現在の職業・肩書き・資格など
宅地建物取引士 / 賃貸不動産経営管理士

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