ツール・ガジェット

賃貸仲介会社こそTikTok(ティックトック)を活用しよう!理由や機能、集客効果を高める方法とは

記事公開日:2023/09/24

最終更新日:2023/10/11

賃貸仲介会社向けtiktok集客

TikTokは主に若者向けのサービスと呼ばれており、「楽しそうにダンスをしている動画」など娯楽目的で見るためのコンテンツが多い傾向にあります。しかし、TikTokは企業の売上アップに有効な集客ツールでもあり、実際にビジネスシーンで利用されることも少なくありません。また、最近は賃貸仲介会社による活用が増えてきています。

上述の通り、TikTokは若年層に人気のサービスですので、大学や専門学校・新入社員をお客様として多く取扱う賃貸仲介会社にはもはや欠かすことのできない集客ツールということができます。

今回は、賃貸仲介会社の宣伝に効果的なTikTokについて解説します。TikTokの機能やTikTokの動画投稿テクニックなど詳しく紹介していますので、ぜひ最後までお読みください。

※下記2本の関連記事では各SNSの特徴、物件動画の活用方法・ポイントなど紹介しているので、こちらもチェックしてみてください。

TikTok(ティックトック)とは?

TikTok(ティックトック)は、若年層を中心に人気を博している動画プラットフォームです。ダンスや美容、料理などの動画が人気で、TikTok内で有名人になった動画投稿者はインフルエンサーとなり、若年層に多大な影響を与えています。

ビジネスシーンにおいては、マーケティングのプラットフォームとして注目されています。メインターゲットである若年層に刺さる動画を投稿し、新たな顧客を開拓する企業も少なくありません。

不動産業界でTikTokが注目されている理由

若年層に人気のあるTikTokは、さまざまな企業やブランドから注目を集めています。それは不動産業界に属する企業も同様で、TikTokへ参入する賃貸仲介会社は増加するといわれています。では、なぜTikTokが不動産業界で注目されているのか、その理由について詳しく見ていきましょう。

若年層に対してアプローチができるから

TikTok for businessは2022年10月に「Z世代白書2023〜自由に自遊するZ世代〜」というレポート(※)を発表しています。これによると、TikTokのメインユーザーが若年層であることを、TikTokの運営企業自体が認めていることがわかります。

Z世代は、1996~2015年生まれの世代の方々です。若年層というと学生などをイメージしがちですが、Z世代には社会人も相当数含まれていることがわかります。そのため、賃貸物件での一人暮らしや、人によっては結婚によりマイホームを購入してもおかしくない年齢の方も、TikTokのヘビーユーザーに含まれると考えられます。

このような背景があることから、不動産業界でもTikTokが注目されているのです。

TikTok for Business「Z世代白書2023」を発表〜TikTokはZ世代の「自分の遊び方を見つける、自由に自遊する遊び場」〜

広告宣伝費用がほぼかからないから

自社のブランドや商材を宣伝しようとすると莫大な広告宣伝費用がかかります。一方、TikTokへの動画投稿は無料で行うことができ、費用対効果が高い宣伝ができる点が魅力です。

また、ユーザーが若年層メインということもあり、共感を得た動画が信じられない勢いで拡散される爆発力を秘めていることもTikTokの魅力といえます。どのような動画にバイラル効果がもたらされるかは、若年層特有の感性によるものですので予測することは困難ですが、一夜にして多くの若年層に自社の名前が知れ渡る可能性はゼロではありません。

親近感が湧きやすいから

TikTokでは、ユーザーによるコミュニティが形成されています。お互いの価値観を認め合うといったダイバーシティ的なマインドがTikTokには根付いており、そこに居心地の良さを感じるユーザーも少なくありません。

また、TikTokには提案型のアルゴリズムが搭載されており、動画を通じて「新しい何かに出会いたい」というユーザーの好奇心を満たす仕組みになっています。TikTokには、「自分の好きなものに囲まれつつも、新しい何かを常に探し続けたい」というユーザーの欲求を満たす仕組みが構築されているため、提案された動画や動画に紐づくコミュニティに対し、一定の親近感を持たれやすいのです。

TikTokでは、不動産の物件紹介やルームツアーなどのダイレクトな表現に限らず、付帯するインテリアや近隣施設の紹介も有効です。関連領域の広い不動産業とTikTokの親和性は高いため、自社の訴求ツールとして十分な役目を果たしてくれる強い味方になるといえるでしょう。

賃貸仲介会社がチェックしておきたいTikTokの機能

TikTokにはさまざまな便利機能が実装されています。以下に、基本的な機能から、ビジネスでも活用できるアクションまでまとめていますので、ぜひチェックしてみてください。

動画投稿

TikTokでは、15~60秒の短い動画や、撮影した写真を投稿することになります。また、多くのエフェクトやフィルターが標準装備されているため、動画にさまざまな変化・演出を加えることができます。

ハッシュタグ

物件紹介動画を投稿する際、「〇〇マンション」という物件名はもちろんのこと、「賃貸」「デザイナーズ」「システムキッチン」「〇〇駅」という関連するワードをタグとしてつけることができ、これを「ハッシュタグ」と呼びます。ハッシュタグをつけることで動画のカテゴリー分けが叶い、これにより興味のあるユーザーへ効率的に訴求できるようになります。

デュエット

デュエット機能とは、他のユーザーが投稿した動画と自分が投稿した動画を並べて投稿し表示させることができる機能です。この機能は、「過去に紹介した物件が成約になり代替物件を紹介しなければならないとき」などに重宝されています。

コメント

投稿した動画やライブ配信にはコメントをすることができます。コメント機能により、投稿者と視聴者の双方向のコミュニケーションが実現しています。なお、コメント機能を利用して質疑応答を行うケースも少なくありません。

シェア

TikTokの動画は他のSNSにシェアすることが可能で、投稿した動画が幅広く拡散されることも珍しくありません。なお、多数のシェアにより動画が爆発的に拡散されることを、「バズる」と表現します。

ライブ配信

TikTokにはライブ配信機能があります。寄せられたコメントを読み上げたり、それに回答したりすることで、自社と視聴者の距離感を縮めることができます。

リンクシェア機能

TikTokのビジネスアカウントでは、プロフィール欄に自社ホームページやECサイトへのリンクを添付することができます。ただし、過度な誘導をすると、場合によってはアカウントが削除されてしまうこともあるので注意しましょう。

賃貸仲介会社必見!TikTokで集客効果を高める具体的な方法

ここでは、賃貸仲介会社がTikTokを活用して集客するための方法を紹介します。

物件をダイレクトセールスする

まず、物件をダイレクトセールスするという方法が考えられます。一棟専任でお預かりした賃貸物件や、自社でプロデュースしたリノベーション物件の紹介をTikTokの動画上で行います。

前述のとおり、TikTokの動画は比較的短いものになり、さらに視聴者のメインは若年層です。そのため、インパクトを重視しつつ必要なことについて動画を通じて表現し、自社ホームページなどに誘導するといった工夫が必要になります。

動画の投稿は自由にできますが、成約した物件がいつまでも動画として掲載されているという状況は好ましくありません。

ポータルサイトと同様に、宅建業法などに抵触しないよう、掲載動画のメンテナンスも並行して行うようにしましょう。

店舗で働く人を投稿することで親しみやすさを与える

不動産業のホームページやポータルサイトで意外と見られているのがスタッフの紹介ページです。スタッフ紹介を充実させることには、来店前の見込み顧客に対して親近感を持たせるという効果があります。

TikTokの場合、単に自己紹介するだけではおもしろくありません。あまりにも奇抜なものは好ましくありませんが、仕事中の様子を撮影して投稿するなど、少し遊び心を持ってコンテンツ制作をすると良いでしょう。また、社員同士の仲の良さをアピールするのもひとつの手です。

お役立ち情報を発信する

物件や店舗の周りの情報を投稿することも可能です。たとえば、ランチのときに活用できるお店や、最近オープンしたお店などを紹介してみてください。相互フォローの関係になることができれば、お客様の紹介をいただく可能性がグッと高まります。

コメントバックする形で質問に答える動画を投稿する

動画サイトを閲覧している中、「こんなコメントが来ていた」というワードで始まる動画を見たことはありませんか?動画投稿サイトの双方向性を利用して、投稿する動画でコメントされていた質問に答えたり、ライブ配信で伝えることができなかった内容を補足したりすることで、見込み顧客との距離を縮めることができます。

賃貸物件の場合、設備の細かい説明や共用部分の機能説明などが有効です。また、結露の防止方法や騒音対策など、通常の物件紹介ではあまり見られない情報を提供することで、他社との差別化が叶うケースもあります。

TikTokで再生数を高めるために行うべきこと

TikTokにはさまざまな業種の企業が参入しており、自社のエンゲージメントを高めるために日々動画を投稿しています。そこで、他の動画に埋もれてしまわないよう、具体的な施策やテクニックを紹介しますので、活用できるものがあればぜひ実践してみてください。

動画最初のインパクトを高める

膨大な数の動画から自分の投稿した動画を見てもらうためには、つい見たくなるように工夫することが必要です。たとえば、「動画の最初の数秒間で動画の全容がわかるテキストを挿入する」などです。できるだけインパクトのある惹きつけを行うことに注力しましょう。

何回か見返してしまう動画を投稿する

たとえば、「今から紹介するお部屋にある、女性に嬉しい設備とは何でしょうか?わかったらコメント欄で教えてね」などというクイズ形式の動画を投稿してみましょう。スルーされてしまうケースもありますが、気になったユーザーは複数回にわたってその動画を見返すことになります。

再生回数が増えると、TikTokのアルゴリズムは「この動画は良い動画だ」と判断します。これにより、他のユーザーのおすすめ動画に表示される可能性が高くなるためぜひ実践してみてください。

ニッチな領域に刺さる動画を投稿する

TikTokでは、好奇心や共感が非常に重要となります。そのため、地元の人しか知らないような小さなエリアの紹介動画がバズることも珍しくありません。大きいマーケットを狙うことも大事ですが、ニッチな領域に刺さる動画を投稿するのも戦略として有効といえます。

流行りの音楽を挿入する

投稿する動画に流行りの音楽を採用すると、おすすめに表示されやすくなります。このようなアルゴリズムを利用して、流行りの音楽を動画内で流すことも有効な施策のひとつといえます。

しかし、「動画に音楽を流したくない」というケースも少なくありません。そのような場合、楽曲を挿入・選択してから音量をゼロに設定してみてください。これにより、「音楽は流れていないけど音楽を採用している」という形で動画を投稿することができます。

なお、楽曲は可能な限りTikTokの公式が提供しているもの、もしくはフリー音源のものを利用するようにしてください。勝手に他人の楽曲を利用することは著作権法に違反する行為なので、くれぐれもご注意ください。

まとめ

TikTokのユーザーは主に若年層です。若年層の行動心理を理解することで、若年層に特化した自社オリジナルの集客方法として確立する可能性があります。

事実、TikTokを運営している企業も、主要ユーザーであるZ世代をターゲットとしたマーケティングを推奨しています。TikTokによる宣伝に興味をお持ちの方は、ぜひアカウントを作って魅力的なコンテンツを投稿してみてください。

KS

この記事を書いた人

大学卒業後、賃貸仲介業や管理業を約4年間経験したのち、知人の独立を手伝い賃貸仲介会社を2社立ち上げ。後に賃貸管理業のプロパティマネージャーやアセットマネージャー、総合不動産会社での経営企画室室長としてのキャリアを積む。
現在は、賃貸事業、管理事業、注文住宅事業の立て直しのため、店舗店長を兼任し、マネジメントを行っている。

■現在の職業・肩書き・資格など
宅地建物取引士 / 賃貸不動産経営管理士

記事へのコメント
1
2
3
4
5
送信
     
キャンセル

コメントを書く

CHINTAI JOURNAL
レビュー:  
 0 コメント