記事公開日:2023/09/27
最終更新日:2023/10/12
「ウィンザー効果という言葉を聞いたことがあるけど、どんな効果があるの?」「もっと効果的に集客や売上アップにつながる方法はないかな?」という悩みを持っている営業マンも多いでしょう。
この記事では、ビジネスにおけるさまざまなシーンで活用されている、ウィンザー効果について解説しています。一般の営業マンと賃貸仲介の営業マン、それぞれの活用方法についても紹介しています。
この記事を読めば、集客アップや売上向上を目指している営業マンがとるべきウィンザー効果の施策がわかるので、ぜひ最後まで読んでみてください。
※下記の関連記事では賃貸営業で成功するためのコツを解説しているので、こちらもチェックしてみてください。
目次
ウィンザー効果とは、体験した当事者より、第三者が発した情報の方が信頼されやすい心理効果のことです。たとえば、レストランの従業員が自分の店のメニューをアピールする場合と、お客様が食事をしてレビューを発信した場合では、お客様が書いたレビューの方が信頼度は高く、来店に結びつきやすくなります。
とくに、近年は口コミサイトやSNSが普及したこともあり、商品やサービスの評判を検索してから利用する人が増えています。ウィンザー効果は、身近な場面で起こっている心理効果で、普段の行動や意思決定に大きな影響を与えているのです。
なお、ウィンザー効果は「伯爵夫人はスパイ」という米国の小説に由来するといわれています。作中でウィンザー伯爵夫人が「第三者の褒め言葉がどんなときも一番効果があるのよ、忘れないでね」といったことから、ウィンザー効果と呼ばれるようになったといわれています。
では、なぜ第三者からの情報は信頼できるのでしょうか?それは、利害関係の有無が影響していると考えられています。
具体的には、企業は自社商品の良い点ばかり宣伝しますが、消費者はなにか裏があるのではないかと疑う傾向があるので、信頼度はあまり高くありません。しかし、その企業と利害関係がない第三者であれば、嘘をつくメリットがないので、率直な意見として受け入れられるのです。そのため、匿名のレビューなどは信頼性が高いとされています。
ウィンザー効果は、マーケティングの現場で数多く組み込まれています。営業マンはウィンザー効果を活用することで、売上をアップさせることが可能です。
ここでは、一般の営業マンと賃貸仲介営業マンのパターンに分けて、活用方法を紹介します。
お客様の声を集めて効果的に提示することで、ウィンザー効果を活用できます。インターネットの発達により、お客様の声は広く拡散されるようになりました。
ここからは、お客様の声を集める方法を解説します。
アンケートに答えてもらい、口コミを集める方法です。この方法を使うことにより、簡単に集計が取れます。
メリット | ・Webで一度アンケートを作成すれば、何度も作る必要がない ・アンケート結果が自動で集計される |
注意点 | 紙面でアンケートを作成する場合は経費がかかる |
これは、お客様との取引やサービスが終了したあとに、アンケートを取る方法です。紙でアンケートを取る方法と、Webで取る方法があります。Webでアンケートを取る場合は、QRコードを用意しておくと、お客様の手間を取らせずにアンケートに答えてもらえます。
<おすすめポイント>
一般の営業マンの場合
・今後の売上アップの武器として活用できる
賃貸仲介の営業マンの場合
・アンケートに担当の営業マンの名前を書いてもらうことで信頼度が増す
・営業マンの点数をつけてもらえば具体性も増す
対面でお客様のインタビューをすることで、話を深くまで掘り下げられます。インタビューは、アンケートより手間はかかりますが、他とは違った視点での口コミを得ることが可能です。
メリット | お客様の話を聞きながら質問を臨機応変に変えることで、ケースごとの口コミを得られる |
注意点 | インタビューにはある程度の慣れや技術が必要である |
これは、お客様との取引が終わった段階で時間を取ってもらい、個別にインタビューをする方法です。インタビュー内容は、お客様の許可をもらって動画をアップしたり、文字に起こしたりして、自社サイトなどに掲載しましょう。生の声をもらえるので、信頼度がアップします。
<おすすめポイント>
一般の営業マンの場合
・アンケートで文章を書くのが苦手なお客様からも口コミをもらえる
賃貸仲介の営業マンの場合
・担当者の動きを評価してもらうことで具体性が増し、良い口コミを獲得できる
公募によるモニターから口コミを集めると、意識の高い人から意見を得られるので、より具体的な口コミを集められます。
メリット | 一般のお客様とは違う角度や視点の口コミを得られる |
注意点 | 意識が高い人からの口コミなので、少しでもミスが起こると厳しい意見をもらうことになる |
モニターは公募で人を募集し、情報収集や意見交換をする方法です。モニターに営業を受けてもらったり、商品を使用してもらったりすることで、口コミを集めます。情報収集や意見交換のために集まった人たちですので、具体的な意見を得ることが可能です。
<おすすめポイント>
一般の営業マンの場合
・通常のユーザーとは違う意見も吸い上げられるため、商品改善に役立てられる
賃貸仲介の営業マンの場合
・営業を一通り受けて良い点と悪い点を細かく見てもらえるため、他より具体的な口コミを集められる
ウィンザー効果は、インターネットやSNSの口コミが大きな影響力を与えています。これを上手く利用することにより、売上アップを狙うことが可能です。
インフルエンサーとは、インターネット上で大きな影響力を持つ人のことです。インフルエンサーを活用することで、数万から数十万のフォロワーに商品や会社、サービスを知ってもらえます。
メリット | 上手く情報が拡散されれば、通常の広告よりも大きな宣伝効果が期待できる |
注意点 | インフルエンサーのフォロワーに応じた費用がかかるので、効果が出なかった場合の費用が無駄になる。 |
インフルエンサーの活用とは、SNSで多大な影響を持つインフルエンサーに、自社商品やサービスなどを紹介してもらう口コミマーケティングです。インフルエンサーにフォロワーに応じた広告費を支払い、広告活動を行ってもらいます。それにより、商品やサービスが多くの人の目にとまり、ウィンザー効果の恩恵を得られる方法です。
<おすすめポイント>
一般の営業マンの場合
・自社商品がインフルエンサーによって拡散されれば、一気に多くの人に知ってもらえる
・SNSを利用する若い世代へ広く認知される
賃貸仲介の営業マンの場合
・会社との雰囲気が合うインフルエンサーが宣伝活動を行うことで、知名度が一気に上がり、反響数につながる。
キャンペーン企画を実施し、注目を集められれば、多くの口コミを集められます。
メリット | 良い企画を立てて、上手く実施できれば高い効果を得られる |
注意点 | 企画力がないと厳しいので、本業が忙しい場合は上手くいかないことがある |
これは、自社商品やサービス、会社を知ってもらうために独創的なキャンペーンを行い、口コミ集めるマーケティングです。たとえば、商品に関する案を募集したり、イベントを開いたりすることが考えられます。
<おすすめポイント>
一般の営業マンの場合
・自社商品を知ってもらうためのキャンペーンを大きく開催すれば、それに合わせて口コミをたくさん集められる
賃貸仲介の営業マンの場合
・「成約すれば景品プレゼント」や「仲介手数料割引」などのキャンペーンを実施してお客様を集めることで、口コミを獲得できる
ここまでウィンザー効果を活用するための具体的な例を挙げましたが、お客様の声や口コミを獲得する際に気をつけなければいけない点もあります。ここからは、ウィンザー効果活用の注意点を解説します。
口コミは老若男女問わず獲得できますが、年齢や性別に偏りがないようにしなければいけません。それは、年齢や性別が偏った口コミばかり掲載されていると、ヤラセの可能性があると疑われてしまい、信頼度が下がってしまうからです。
一般の営業マンは、すべてのお客様から口コミをもらえない場合、できるだけいろいろな層の人から口コミをもらうように心がけましょう。賃貸仲介の営業マンの場合、すべてのお客様から口コミをもらうことが重要です。もしお客様の層が偏ってしまった場合は、自社サイトに掲載するのをいったんストップし、幅広い層の口コミが集まるまで待つ必要があります。
口コミをもらう際は、具体的な数値を用いることが重要です。それは、具体的な数値があることで、嘘だと思われず信ぴょう性が高くなり、ウィンザー効果が最大限に発揮されます。
一般の営業マンは、お客様に商品を利用したことで、どれだけの効果があったのかを具体的に書いてもらいましょう。賃貸仲介の営業マンの場合は「何件くらい内覧した」や「何日かけて物件が見つかった」「この営業マンは何点です」などの数値を記入してもらうと、真実味が増して信頼度が上がります。
ウィンザー効果は、ビジネスシーンで活用すれば、大きな効果を得られることがわかりました。ウィンザー効果は身近な心理効果ですので、意識して取り組めば売上や反響数のアップにつながります。
他社との差別化を図るためにも、ウィンザー効果を最大限に発揮できる施策を積極的に取り入れていきましょう。
記事へのコメント | |