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レジリエンスとは?意味や得られる効果、高める方法など徹底解説!

記事公開日:2022/08/04

最終更新日:2022/07/29

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現代社会を生き抜くビジネスパーソンは、顧客・上司との人間関係や数字のプレッシャーなどさまざまなストレスを受けることが多いです。そんなストレスを放置したまま仕事を続けると、精神的に参ってしまって仕事が続けられないという状況になるかもしれません。

ストレスケアを考える際、レジリエンスを高めることが重要とされていますが、「レジリエンスって何?」と疑問に思う方も少なくありません。そこで今回は、レジリエンスの概要や具体的な高め方について解説していきますので、不安や悩みを多く抱えて悩んでいる方は参考にしてみてください。

レジリエンスとは

レジリエンスは、さまざまなストレスに対して自分の気持ちを回復させるという意味を持つ心理学の用語です。ストレスなどの圧力に対する精神的回復力や、外的環境に順応する能力などが当てはまります。

元々は、第二次世界大戦のホロコーストで孤児になった子どもに対して、トラウマから抜け出すことができたかどうかという調査の過程で注目されました。トラウマから抜け出せた孤児たちはレジリエンスの力が高く、大きなストレスを受けてもはね返すことができるとされています。

レジリエンスとストレスの関係

レジリエンスとストレスは、相反するものです。特に物理学では、両者は以下のように定義されています。

  • レジリエンス:外的な力による歪みをはね返す力
  • ストレス:外的な力による歪み

ストレスよりもレジリエンスが高い場合、外部からくる歪みをはね返すことができます。そのためレジリエンスが高い方は、たとえ上司からひどい叱責を受けてもあまり落ち込む事がなく、深く考えずに前に進む事ができやすいといえます。

レジリエンスとメンタルヘルスの違い

ストレスに対応する力と聞いて、「メンタルヘルス」という言葉を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。メンタルヘルスとは、ストレスや精神的負担を軽くしてくれるためのサポート、または心の健康状態のことを指します。

メンタルヘルスは他者が自分に対して行う精神的負担のサポート、レジリエンスは自分自身で行う外レスからの回復力と考えると、差別化しやすいかもしれません。

レジリエンスとハーディネスの違い

レジリエンスと似た言葉に「ハーディネス」があります。ハーディネスとは、ストレスに対する防衛力の一部であり、日本語では頑健性と訳されることが多いです。

ストレスをはね返す力という点では、レジリエンスとハーディネスはほとんど一緒です。しかし、レジリエンスはストレスをはね返して良好な精神状態を維持するために、さまざまな能力が複数共存していると考えられています。少々難しい概念ですが、ハーディネスはレジリエンスの一部であると認識すると良いかもしれません。

レジリエンスにおける「危険因子」と「保護因子」

レジリエンスは以下の2つの因子によって成り立っています。

  • 危険因子:ストレスを発生させる原因になる
  • 保護因子:ストレスのはね返しを促進する

ここからは、レジリエンスを構成する2つの因子について詳しく見ていきましょう。

レジリエンスにおける危険因子の具体例

レジリエンスの危険因子とは、ストレスをはじめとする精神状態を乱す元凶にあたるものです。危険因子の具体例には、以下のものが挙げられます。

  • 病気や怪我
  • 人間関係のトラブル
  • 害悪な家庭環境
  • 貧困
  • 戦争

これらの危険因子は誰でも日常的に遭遇する可能性があるものばかりで、実際に大きなストレスを抱えている方も少なくありません。しかし、レジリエンスを高めることでこれらのストレスに対して適切な対応を取ることができます。

レジリエンスにおける保護因子の具体例

レジデンスの保護因子とは、上記の危険因子がもたらす過酷な環境やネガティブ思考から脱却するために必要な要素とされています。保護因子と聞くと難しく感じますが、具体的には以下のようなものが保護因子に該当します。

  • 個人の性格や思考
  • 良好な対人関係
  • 周囲の支援

保護因子の数が多ければ多いほど、レジリエンスの力も高くなります。また、レジリエンスをさらに高めるためには、自分の性格や思考を見直すのもひとつの手です。

レジリエンスを高めることで得られる効果

レジリエンスの向上によって得られるメリットは、「日常的なストレスから回復しやすくなる」といったものだけではありません。レジリエンスを高めると、ビジネスシーンにおいて以下のような良い影響が出るといわれています。

  • 集中力やパフォーマンスの向上
  • 営業能力の向上
  • 社内における人間関係の良化
  • 社員の負担軽減
  • 業務遂行能力の向上

どれも魅力的なものばかりなので、次項で詳しく見ていきましょう。

①集中力やパフォーマンスの向上

ストレス過多の状態になると、集中力が落ちたり肉体的や精神的に悪影響をきたしてしまう他、最悪の場合は仕事を続けられなくなるかもしれません。しかし、レジリエンスが高いとストレスに邪魔されることなく、任された仕事を達成させるための集中力やパフォーマンスが向上します。

②営業能力の向上

上記のとおり集中力が向上すると、次第に営業における能力も高まります。営業マンの多くが数字のプレッシャーに追われていますが、レジリエンスが高いとプレッシャーに負けることなく乗り越えることが可能です。営業能力が向上すれば営業成績も上がり、自分の自信にも繋がるでしょう。

③社内における人間関係の良化

仕事でストレスを感じている人の中には、人間関係でのストレスを抱えている人も少なくありません。しかし、レジリエンスを高めれば些細なことでは凹まなくなり、今まで感じていた上司や同僚からのストレスもあまり気にならなくなります。従業員一人ひとりのレジリエンスの向上に努めればストレス耐性に強い組織になり、企業内の人間関係も今までより改善されるでしょう。

④社員の負担軽減

仕事内容によって状況が変化しやすい営業マンは、業務が予定通りに進まず肉体的・精神的に大きなストレスを抱えがちです。特に不動産営業マンは顧客の都合に合わせて対応しなければならず、貴重なプライベートの時間を削って仕事に励む方も珍しくありません。

レジリエンスを高めることで、いつ起こるかわからない状況変化にも対応しやすくなります。社員の負担が大きくなると仕事のパフォーマンスも低くなるため、企業全体の業績を高めるためにも個人の負担を軽減することが重要です。

⑤業務遂行能力の向上

レジリエンスを高めると、自分自身の感情をコントロールしやすくなります。自分を客観的に見ることができるため、どんなときでも冷静に判断できるようになる他、上司からの信頼を得やすくなります。

レジリエンスが高い人の特徴

レジリエンスの高さは人によって異なります。ここからは、レジリエンスが高い人における5つの特徴を見ていきましょう。

①思考に柔軟性がある人

レジリエンスを鍛えるには、さまざまな変化や危険因子に対して柔軟に考える力が必要です。凝り固まった考えだと狭い思考に陥ってしまい、それが大きなストレスとなって自分自身を苦しめます。柔軟な思考力があれば、たとえ困難な環境に直面したときもポジティブな一面を見つけることができるでしょう。

②感情の起伏が激しくない人

感情の起伏が激しいと、何か問題に直面した際にやっかいなマイナス感情に襲われてしまいます。一方、レジリエンスが高い人は自分の感情をコントロールすることが得意です。目の前の事象に振り回されるのではなく、感情の起伏を抑えて長期的に捉えることで本質と向き合うことができます。

③自尊感情が養われている人

自尊感情は「自分自身の評価」とも呼ばれ、自己肯定感に近い意味合いを持つものでもあります。仕事や人間関係に関して大きなストレスを抱えている人は、この自尊感情の低さが原因にあるかもしれません。

自尊感情が低いと自分自身に対する評価が低くなり、自己効力感も失われていきます。レジリエンスが高い人は、自尊感情が高く自分を受け入れているという特徴を持っています。

④常に挑戦し続けられる人

レジリエンスが低い人は失敗を避ける傾向にあり、新しいチャレンジをするのが苦手です。一方、レジリエンスが高い方は失敗を恐れることなく挑戦し続けることができます。困難にぶつかっても挑戦できるのは、もしかするとレジリエンスが高いおかげなのかもしれません。

⑤楽観的な思考を持っている人

楽観的とは、言い換えるとポジティブ思考であるということです。楽観的な思考を持っていると、たとえ嫌なことがあっても軽く受け流せるためストレスも溜まりにくいです。また、困難な環境でもポジティブな一面を見つけることができるため、頭の中に浮かんでくる不安や恐怖にも打ち勝つことができるでしょう。

レジリエンスを高める方法

もし自分のレジリエンスが低いと感じたときは、以下に挙げる5つの方法を試してみてください。

  • ABCDE理論を理解する
  • 自尊感情を高める
  • BCPに取り組む
  • 自分を律して精神を整える
  • ポジティブな面を見つけようという姿勢を取る

レジリエンスが高まれば日々の仕事もスムーズに進んでいくようになるので、無理のない範囲で鍛えていきましょう。

①ABCDE理論を理解する

ABCDE理論とは、感情のコントロールに有効な理論のことを指します。Aという事象に対して、BからEのプロセスを辿ることで自分の感情をコントロールしていきます。

  • A(Activating Event):できごと
  • B(Belief):Aに対する認識
  • C(Consequence):Bに対する感情の結果
  • D(Dispute):Cに対する反論
  • E(Effect):Dに対して選んだ感情の効果

すでに起こったAという事象は変えられませんが、それをポジティブに捉えるかネガティブに捉えるかはその人の考え方次第です。Bでの認識によって、Cの結果も大きく異なります。仮にB・Cでネガティブな思想に陥っても、Dで多面的に捉えることができればEで適切な感情を生むことができるのです。

物事をネガティブに捉えがちという人は、このABCDE理論を試してみましょう。この理論を活用することで、ネガティブな感情が薄まり自己否定の数も少なくなります。

②自尊感情を高める

前述した自尊感情は、日々の訓練によって養うことも可能です。自尊感情を高めるためには、周囲の環境づくりが重要となります。たとえば社員同士がお互いに尊重して認め合う社風がある場合、心理的安全性が高まり自尊感情が育まれやすくなるでしょう。

自尊感情が高まると自分に自信を持つことができ、自分の特性を冷静に判断できます。マネジメントに携わっている人は、社員の自尊感情を育てるためにも社内環境から調整してみましょう。

③BCPに取り組む

BCPとは、Business Continuity Planningの略称で、災害や緊急事態における企業の事業継続計画のことを指します。単なる防災対策ではなく、事業を継続させるための具体的な行動指針を示す必要があり、完成にはある程度時間がかかります。しかし、組織全体のレジリエンスを高めるにはこのBCPに取り組むことが重要です。

災害などの非常事態は、企業にとっては避けたいトラブルです。もし具体的な指針がなければ、そこで働く社員・スタッフのストレスも増えてしまうでしょう。心理的安全性の観点からも、BCPといった事前の準備が必要といえるのです。

④自分を律して精神を整える

目の前の感情に流されないようにするには、自分を律する必要があります。ネガティブ思考に陥りやすい衝動や欲求を抑えてコントロールすることで、日々の精神安定に繋がります。

自分を律するためには、自分自身を客観的に見ることが重要です。感情に飲み込まれる前に、抱えているストレスや悩みを客観的に見るクセをつけることで、自分自身のレジリエンスを高めることができます。

⑤ポジティブな面を見つけようという姿勢を取る

レジリエンスを高めるには、ネガティブ思考からポジティブ思考への変換が欠かせません。いきなりポジティブ思考になるのは難しいですが、ポジティブな面を見つけようと心がけるだけでもネガティブ思考から脱却できます。

どんな物事にも、良い面・悪い面の双方を持ち合わせているものです。何か悪い問題に直面してしまった際は、その中にポジティブな一面がないかを考えてみましょう。

レジリエンスはストレス社会で生き抜くために必要な考え方

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レジリエンスとは、「強いストレス状態から回復する」「日々溜まっていくストレスに負けない力」といった意味で使われている言葉です。外力の歪みであるストレスに対し、それをはね返す力がレジリエンスです。レジリエンスが高いとストレスに強くなるだけではなく、仕事のパフォーマンスが上がる他、人間関係のトラブルも少なくなります。

もしレジリエンスが低くても、日々のトレーニングによって高めることも可能です。ストレスとうまく付き合っていくためにも、今回ご紹介した方法を参考にしながらレジリエンスの力を養ってみてはいかがでしょうか。

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CHINTAI JOURNAL編集部

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