記事公開日:2022/04/14
最終更新日:2023/11/17
ビジネスシーンには欠かせないネクタイですが、適当に選んでいたり、ローテーションで回したりしているビジネスパーソンも多いかもしれません。しかし、ネクタイの色や柄によって相手に与える印象を変えることができるため、普段から手を抜くことなく選ぶ必要があるといえます。
今回は、ビジネススーツに合うネクタイの選び方について解説していきますので、色や柄に悩んでいる方はぜひチェックしてみてください。
目次
ネクタイは、ビジネススーツの着こなしを左右する大事なアイテムです。ネクタイの色と柄によって、スーツの着こなしの幅が広がりますが、ネクタイの合わせ方は難しいものとされています。
ネクタイを選ぶ際には、シャツやスーツとの色のバランスを考えましょう。おしゃれなネクタイをしていても、全体とのバランスが悪ければセンスがないように思われてしまいます。
比較的無難なのは、スーツやシャツと同色系のネクタイにすることです。全体的にまとまり、落ち着いた印象に仕上がります。一方、暗めのスーツに明るめのネクタイを合わせるとアクセントになり、明るいイメージへと変わります。
また、ネクタイの柄にも注目しましょう。スーツやシャツが柄入りだった場合、ネクタイも柄入りでは全体のバランスが崩れます。スーツやシャツに柄物が多い人は、ネクタイは出来るだけ無地を選びましょう。
色には心理的効果があり、色によって人に与える印象は大きく変わります。ネクタイの色を変えることで、相手に与えたいイメージに近づけることも可能です。ネクタイの色には、主に以下の8つがあります。
それぞれのネクタイの色が与える印象について、詳しく見ていきましょう。
ビジネスの定番色であるネイビーは、知的さや誠実さの他、素直で爽やかな印象を与えます。相手に「些細な約束も守ってくれそう」など良い印象を与えられるため、目上の人と会うときや商談の場におすすめです。また謝罪に訪れる際も、濃い青系のネクタイを着用することで相手に誠実さを伝えられます。
ネイビーよりも明るいブルー系は、ネイビーのイメージに加え、謙虚さやフレッシュなイメージを与えるため、就活で着用する方も少なくありません。
ブラックは、重厚感が増す効果がありシックな印象を与えます。また、周囲の色を引き立たせ、存在感をアピールするのに効果的です。ただし、黒のネクタイは冠婚葬祭の印象が強いため、ビジネススーツに合わせる際にはニットやウールなど素材で選んだり、柄物のネクタイにしたりして取り入れましょう。
ブラウン系は大地を想像させる効果があり、安心感や信頼感に繋がります。協調性や居心地の良さを感じるため、大人の余裕を演出したいときに活用されます。また、商談の場など余裕を見せたいときに着用するのも効果的です。
ブラウン系でも、光沢のあるものや少し赤みのあるものを選べば華やかな印象に仕上がります。ブラウンの色味や素材によっても印象を変えられるため、与えたいイメージを基準に選びましょう。なお、ブラウン系は秋冬のコーディネートに最もおすすめです。
シルバー・グレー系は、控えめで上品さを醸し出します。また、クールで慎重なイメージを与えるため、交渉の場での着用におすすめです。
シルバー・グレー系は、どんなビジネススーツとも合わせやすいため1本持っておくと便利です。ネクタイによっては地味な印象を与える場合もありますが、柄入りのネクタイを選ぶとおしゃれな印象に仕上がります。
赤は情熱的で、行動力やリーダーシップがあることをアピールできる色です。勝負の日に情熱さをアピールするとき、あるいは後輩との外回りでリーダーシップを発揮したいときに向いています。赤系のネクタイは、ビジネススーツの基本であるネイビーとも相性が良く、合わせやすいのもポイントです。
一方、赤は主張が強いため、初対面の人との打ち合わせには向いていません。また、はっきりとした赤色は攻撃的な印象を与えてしまうため、ワインレッドなど色味を抑えた色を選びましょう。
ビタミンカラーのオレンジ系は、社交的で陽気な印象があります。また、フットワークの軽さをアピールできるため、お客様に提案する際や、会食などで場を盛り上げるときの着用におすすめです。ただし、明るいオレンジはカジュアルな印象が強いため、初対面の人と会う際には落ち着いたオレンジ系のネクタイを選びましょう。
オレンジ系と同様に、イエロー系は明るくて活発なイメージを与えます。向上心が強く知的さを演出できるので、来客対応や大勢の前で発言をするときにぴったりです。また、会食や接待に着用すると、親しみやすさによって円滑なコミュニケーションが叶います。
ピンク系のネクタイは、相手に温和なイメージを与えます。特に女性のお客様に対応する日に着用すると、相手を過度に緊張させず、スムーズなコミュニケーションが期待できるためおすすめです。ビジネススーツの基本であるグレーやネイビー、ブラウンと合わせやすく、コーディネートしやすい点も見逃せません。
ネクタイの柄には、以下の6種類があります。
色と同じく、柄によって相手に与える印象は異なります。ここではそれぞれの柄にどのようなイメージがあるのかを見ていきましょう。
ストライプはバリエーションが多く、ビジネススーツと合わせやすい定番の柄です。カジュアルからフォーマルまで使えるので、2~3本持っておいても損はありません。
ストライプは、知的でフレッシュな印象を与えます。しかし、派手なストライプはカジュアルな印象になるため、ビジネスシーンではストライプの色数が少ないものを選びましょう。
また、ストライプは幅の広さで与えるイメージが変わります。ストライプの幅が広ければ広いほど、カジュアルな印象になるため、ビジネススーツと合わせる際には幅が狭いものを選ぶのがおすすめです。
コーディネートが簡単で合わせやすいのがソリッド(無地)です。スーツの柄を選ばず、どんなビジネススーツにも合わせやすいのが特徴で、真面目な印象を与え、大人の品格を演出できます。無地のネクタイは、色や素材を変えることでカジュアルからフォーマルなシーンまで活躍します。
ドットの柄が小さいほど、フォーマルで上品さが出ます。エレガントさや格式の高さを演出したいときにおすすめです。
色味の少ないデザインを選べば、落ち着いた印象になりコーディネートもしやすくなります。ドット柄の中でもピンドットは控えめで、初めて柄物のネクタイに挑戦したい人にも取り入れやすい柄です。
小紋とは着物の種類のひとつで、上品でモダンな印象があり、ネクタイにもその柄が取り入れられています。幾何学模様やフラワーなどがあり、柄の並びは不規則なものから規則的なものまでさまざまです。
ドット柄と同じく、小紋柄が小さいほどフォーマルになり、大きいほどカジュアルな印象に仕上がります。ビジネススーツではアクセントになり、年代問わず好印象を持たれる柄です。
チェック柄は、相手にカジュアルな印象を与えます。親しみやすさを演出できますが、色数が多いと派手で悪目立ちする場合もあるため、ビジネスシーンでは落ち着いた色を選ぶようにしましょう。
なお、チェック柄の中でも、グレンチェックは上品なイメージがあります。適度な華やかさと品格をもたらすため、ビジネスシーンにも向いています。ただし、カジュアルさが目立つおそれがあるため、大事なプレゼンテーションの日ではなく、オフィスでの作業が多い日の着用がおすすめです。
ペイズリー柄は、日本では勾玉模様ともいわれています。華やかな印象を与えることができますが、独特な模様から、ビジネスシーンでの着用に抵抗を感じる人もいるかもしれません。
しかし、ダークカラーのものや、柄が小さいものを選べば、スーツのアクセントになります。時代を問わず、トレンド感があるワンランク上のおしゃれを演出できます。
ビジネススーツに合わせるネクタイは、シーン別に色と柄を選ぶと、相手から好印象を持たれます。以下の4つのシーン別に、おすすめのネクタイをご紹介します。
それぞれのネクタイの色と柄を見ていきましょう。
大事な商談や契約の際には、相手に「誠実」や「安心感」といった印象を与える事が大事です。知的なイメージを醸し出せるブルー系のネクタイを選ぶと、相手に信頼と落ち着きのある営業担当者というイメージを与えられます。また、安心感や信頼感の他、温かみを演出できるブラウン系のネクタイもおすすめです。
相手に安心してもらうために、ブルー系やブラウン系の色を選びますが、柄の選択には注意しましょう。柄は、ドット柄や小紋柄、またはソリッド(無地)がおすすめです。
ドットや小紋柄を選ぶ際には、柄が大きいほどカジュアルさが増すため、柄が小さめのものにしましょう。よく見ないとわからない程度の柄は、落ち着きのある印象を与えられます。
オフィスで仕事をする際には、やわらかい印象のあるピンク系や、居心地の良さを感じるブラウン系がおすすめです。特にピンク系は女性社員ともコミュニケーションが取りやすく、ブラウン系は周囲と協調する効果があります。
オフィスでの仕事がメインの日は、チェック柄やペイズリー柄にしてカジュアルさやおしゃれさを出す方も少なくありません。ただし、カジュアルすぎると悪目立ちするため、派手なものは避けましょう。
プレゼンテーションでは、情熱やアクティブさが伝わる赤系のネクタイがおすすめです。相手に強い意思を伝えられ、提案したい商品・サービスをアピールできます。
また、赤色には気持ちが前向きになったり、モチベーションが上がったりする効果があります。赤色のネクタイで自分を奮い立たせることができるため、勝負の日の着用に向いているのです。なお、濃い赤色だと信頼感、明るい赤色は親しみやすさが増します。
しかし、カジュアルな柄を選ぶと説得力がなくなるため、柄は無地か柄の小さいドットを選ぶようにしましょう。
相手との親交を深めるための食事会や、もてなすための接待では、イエロー系やオレンジ系など、ポジティブで明るいイメージのある色がおすすめです。親しみやすい印象を与えるため、コミュニケーションがスムーズになり、お互いの親睦も深まります。柄は小紋柄やドット柄、場合によってはチェック柄でもかまいません。
一方で、フォーマルな雰囲気や目上の人が集まる食事会では、カジュアルすぎないネクタイを着用しましょう。フォーマルな場では、色は落ち着いたネイビーや赤、柄はソリッド(無地)か目立たない柄物がおすすめです。目上の人が多い場合は、ネイビーとストライプ柄など、シックさと親しみやすさを併せ持ったネクタイを選びましょう。
ネクタイの色と柄は、自分の印象を大きく左右するものです。色や柄の特徴を把握できれば、商談やプレゼンテーション、会食などで使い分けができ、望む結果を得やすくなります。ローテーションでネクタイを選ぶのではなく、スーツやシャツとの全体のバランスを見ながら、それぞれのシーンに合わせてネクタイを選びましょう。
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