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宅地建物取引士(宅建士)の登録手順やかかる費用とは?履歴書に書く際のポイント

記事公開日:2022/07/21

最終更新日:2022/07/12

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不動産業界でキャリアアップできる資格の中でも、特に難関といわれているのが宅地建物取引士です。その難関を突破して、宅地建物取引士(宅建士)として働きたいと思っていても、どのように登録をすればいいか、費用はいくらかかるのかなどわからないことがあるせいで不安な方もいるかもしれません。そこで今回は、宅地建物取引士の登録手順や費用、履歴書に書く際のポイントなどをご紹介します。

宅地建物取引士(宅建士)合格後の登録は必須?

宅地建物取引士(宅建士)の登録は必須ではなく任意であり、宅地建物取引士資格試験に合格しても、登録をするかどうかは自分で決めることができます。また、たとえ宅地建物取引士の登録をしなくても、合格資格が失われるようなことはありません。宅建士証が必要になったり、自分が登録申請したくなったりしたときなど好きなタイミングで登録できます。

ただし、宅建士として活動する場合には、宅地建物取引士証が必要のため登録が必須です。宅地建物取引士試験に合格しただけでは、宅建士の仕事のひとつである重要事項説明や重要事項説明書への記名・押印などの業務はできないので、宅建士として働くのであれば手順を踏んで登録手続きを済ませましょう。

履歴書に記載する場合は登録が必須!

履歴書に資格を記入する際にも資格登録が必須とされています。当たり前のことですが、登録をしていなければ宅建士として働くことができません。そのため、登録をしないまま履歴書に「宅建士」と書いてしまうと虚偽の記載として扱われてしまいます。

もし申請登録が完了していない場合は、「宅地建物取引士資格 試験合格」と記載しましょう。不動産業界では重宝されている資格なので、試験に合格しているだけでも十分にアピールできます。しかし、即戦力になれることをアピールしたいのであれば、登録や宅地建物取引士証の交付を受けている必要があるので注意してください。

宅地建物取引士(宅建士)の登録をするとできる業務

宅建士でなければできない業務も多いため、宅地建物取引士(宅建士)の資格を持っていると、転職や就職に有利といわれています。ここからは、そんな宅建士の業務について詳しく解説していきます。

重要事項説明書の説明や記名押印

まずは重要事項説明書の説明や記名・押印の業務です。不動産の売買契約では、契約を結ぶ前に契約内容の重要な部分を説明します。契約書に書かれている文章の内容によっては難しい単語があり、場合によっては質問を受けることも多いので、知識を持った宅建士が行うと決められています。

また、口頭で説明をした後には、重要事項を説明した証として重要事項説明書に記名と押印しなければなりません。これは、顧客への理解を促す他、「説明をした」ことを客観的に証明するためです。いずれも大事な仕事なので、再度重要事項説明に関する内容を復習しておきましょう。

契約書(37条書面)の記名押印

契約書(37条書面)の記名・押印の業務も宅建士だけができる仕事です。不動産取引が成立すると、宅地建物取引業法に則って契約書(37条書面)を作成します。宅建士は不動産取引契約の専門知識を持っているので、ただ作成するだけでなく内容を確認し、記名・押印という契約の締結までを担当できるのです。

宅地建物取引士(宅建士)の登録を行う流れ

書き物をするビジネスマンの画像

宅地建物取引士(宅建士)になると、契約に関わる重要な業務を担当できるので、試験合格をしたら登録を行っておくのがベストです。登録自体は難しいことはないので、手続きのやり方について一度目を通しておくようにしましょう。

①登録条件を満たす

登録の申請をするには、以下2つの条件のうち1つを満たす必要があります。

  1. 2年以上の実務経験
  2. 実務講習を修了している

宅建士は、重要事項説明や契約書の作成を行いますが、そのためには実務経験が必要です。2年以上実務を経験していれば、説明や契約書の作成を行うスキルを身に付けていると判断されるので、試験合格後すぐに登録を申請できます。

もし2年以上の実務経験がない場合、登録実務講習を受けてから登録申請を行いましょう。登録実務講習は、約1ヶ月間の通信講座と2日間の演習(ライブ講義)が実施され、2日目の講義終了後に修了試験が行われます。この試験に合格すれば登録条件を満たしたことになるため、試験合格に向けて勉強しておくと良いでしょう。

②必要な書類を揃える

登録申請をする条件をクリアしたら、次は必要な書類を揃えます。

【書類一覧】

登録申請書登録に必要な書類(縦3cm×横2.4cm スピード写真不可の顔写真を貼る)
誓約書暴力団員などでないこと、破産者で復権を得ないものでないことの誓約書面
身分証明書本籍地の市区町村が発行しているもののみ有効
登記事項証明書被保佐人や成年被後見人に登録されていないことを証明するため
住民票写しの原本
合格証書コピー可(窓口申請の場合は原本)
登録資格証明書類実務経験証明書もしくは登録実務講習の修了証明書

一度に全部用意するのはとても手間になるので、休日などを利用して少しずつ揃えておくようにしましょう。

③各都道府県の登録窓口での手続きを進める

上記の書類を揃えたら、各都道府県の登録窓口で手続きを済ませましょう。登録窓口は、たとえば東京都では「住宅政策本部民間住宅部不動産業課」、神奈川県は「建設業課横浜駐在事務所(宅建指導担当)」といったように都道府県ごとに提出する課が異なるので、ホームページなどで事前に調べておきましょう。

宅地建物取引士(宅建士)の登録にかかる費用

宅地建物取引士(宅建士)の資格は国や行政機関に登録します。登録には登録料がかかり、これは37,000円と決められています。さらに、宅地建物取引士証の交付を希望する場合、申請手数料として4,500円が必要になることを頭に入れておきましょう。

ただし、登録条件である「2年以上の実務経験」を満たしていない場合は登録実務講習を受講する必要があります。受講費用は予備校によって異なりますが、約20,000円が相場とされているので、受講する方はその分も予算に入れておいてください。

また宅地建物取引士証を交付してもらった場合、5年に1回更新をしなければなりません。更新をするには、法定講習の受講料16,500円と交付手数料の4,500円がかかります。5年に1回ですが、登録後にも費用がかかるということを覚えておきましょう。

宅地建物取引士(宅建士)の登録前に確認したい注意点

宅地建物取引士試験に合格し、登録条件を満たせば登録の申請ができます。ただし、単に申請すれば良いというわけではないので、これから解説する注意点をチェックしてから手続きを行いましょう。

登録ができない場合がある

宅建士には登録基準が設けられています。その基準の中には「欠格事由」があり、それに該当すると登録ができない場合があります。以下に、欠格事由の一部を抜粋するので自分が該当しないかチェックしてください。

  • 心身の故障により適正に宅建士の仕事を行うことができない人
  • 破産者で復権を得ない人
  • 暴力団員または暴力団員を辞めてから5年経過していない人
  • 免許を取り消された日から5年経過していない人
  • 宅建業に関して、明らかに不正もしくは不誠実な行為をする可能性がある人

もし上記のいずれかに当てはまると判断された場合、試験に合格しても登録できないため気をつけましょう。

5年間の有効期限がある

前述のとおり、宅建士証の交付には5年間という有効期限があります。そのため、更新をせずに有効期限を過ぎてしまうと免許は自動的に失効されます。

失効しても、新たに交付の申請はできますが、交付されるまでの間は宅建士として仕事をすることができなくなるので注意しましょう。

また、宅地建物取引業者としての免許の更新回数もリセットされてしまいます。更新回数が多ければ、それだけ長く営業しているという証拠になり、顧客からの信頼も得やすくなるので、更新手続きは忘れずに行うということを心がけてください。

登録完了までに時間がかかる

登録申請をしても、完了までには時間がかかります。そのため、宅建士の資格を持って転職を希望する場合は、転職活動をする前に登録を済ませておくことをおすすめします。申請時期などによって違いはあるものの、登録されるまでには約1ヶ月かかると思っておいた方が良いかもしれません。

宅建士として働くなら早めに登録申請をしよう

人差し指を立てた営業マンの画像

宅地建物取引士の試験に合格した後に行う登録申請は任意とされています。しかし、宅地建物取引業者として仕事をするには資格を取得した後に登録を行い、宅建士証の交付を受けることが必須です。

また、登録のためにはあらかじめ設定されている登録条件を満たさなければなりません。場合によっては登録実務講習を受けなければならないので、申請までに時間がかかる可能性もあるということを頭に入れておきましょう。

「宅建士」と履歴書に記入できることは、転職や就職の際に有利に働くので、不動産業界でのキャリアアップを目指している場合は早めに登録申請を行っておくことをおすすめします。

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CHINTAI JOURNAL編集部

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