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不動産業界で持っておきたい資格9選!取得するメリット、プラスαの資格も

記事公開日:2022/02/03

最終更新日:2022/02/03

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不動産業界で仕事の幅を広げたい、将来的な独立開業を目指したいと考えて、資格の取得に向けて勉強を始める方も多いのではないでしょうか。不動産業界で活用できる資格はいくつもあり、取得することで専門性を高められます。

今回は、不動産業界で持っておきたい資格9種と取得するメリットについて解説します。資格を取得する方法や難易度についても触れているので、興味をお持ちの方は是非チェックしてみてください。

不動産業界の資格を取得するメリット

不動産業界で資格を取得するメリットは主に3つあります。

就職・転職で有利に働く

資格の種類によっては独占業務に携われるため、就職・転職で有利に働きます。独占業務とは、その資格を取得している人しか携われない業務のことです。

たとえば不動産取引を行う会社の場合、各事務所に宅建士を在籍させなければなりません。必須な人材として雇う必要があるため、資格を持っているだけで就職・転職が有利になります。他の資格においても自身の能力を客観的に証明できるため、企業の求める人材像とのマッチング率アップに期待できます。

社内で優遇される場合がある

企業側が求める資格を取得していれば、社内で優遇される可能性があります。専門性の高い資格であれば、給与水準が他の社員より高くなるかもしれません。さらに、「資格所有者優遇」などが求人に記載されていれば、他の就職希望者よりも採用の可能性がアップします。

独立・開業をする際にも役立つ

資格取得により、将来的な独立・開業をする際にも役立ちます。資格は1つだけでなく、相性の良い資格を複数取得すれば、特定のジャンルにおいてスペシャリストとして活躍することも夢ではありません。幅広い知識とノウハウを持つことでお客様からの信頼性が高まれば、独立・開業した際に仕事を得やすくなります。

不動産業界で働く人が持っておきたい資格9選

ここからは、不動産業界で働く人が持っておきたい資格を9種ご紹介します。

①不動産鑑定士

不動産鑑定士は主に不動産の鑑定評価の仕事を行います。国や自治体から依頼される調査の他、不動産の証券化に関わる資産評価などが可能です。

<不動産鑑定士が役立つ仕事の例>

  • 不動産の賃貸借
  • 不動産を担保とした事業資金の借り入れ
  • 相続の適正価格の把握
  • 土地や建物の資産評価の把握

不動産鑑定士を取得するには短答式試験・論文式試験をクリアし、実務修習を受けなければなりません。これらをクリアした後、地方整備局への登録申請を行うことで不動産鑑定士として働けます。また、各試験の合格率は以下のとおりです。

<不動産鑑定士取得の合格率>※令和3年度の合格率です。

  • 短答式試験:36.3%
  • 論文式試験:16.7%

②土地家屋調査士

土地家屋調査士は不動産登記の「不動産の表示」に関わる調査や測量、手続きなどを行えます。具体的には、不動産の登記申請手続きや筆界特定の申請代理などです。

<土地家屋調査士が役に立つ仕事の例>

  • 土地や家屋の調査、測量
  • 不動産の表示に関する登記申請の手続きの代理
  • 不動産登記に関する審査請求の手続きの代理
  • 民間紛争の解決手続きを代理

土地家屋調査士を取得するには、筆記と口述試験をクリアする必要があります。口述試験は約15分の面接方式で行われ、試験合格後は土地家屋調査士名簿へ登録することで、土地家屋調査士の仕事を受ける事ができます。また、土地家屋調査士の筆記+口述試験の合格率は毎年平均して約9%です。

③マンション管理士

マンション管理士は、マンション管理の専門家としてコンサルティング業務をメインに行います。マンションの修繕工事計画作成や進行、管理規約の作成なども仕事の範囲です。

<マンション管理士が役に立つ仕事の例>

  • 住民と友好関係を築き、トラブル解決に向けた交渉ができる
  • 業務範囲が広いため、幅広い業務を経験してキャリアが積める

マンション管理士を取得するには、筆記試験に合格しなければなりません。合格後、公益社団法人のマンション管理センターにて登録を行うことで、マンション管理士としての仕事を始められます。また、試験の合格率は過去5年間でも10%未満であり、他の資格と比較して合格率が低く、難易度の高い資格です。

④管理業務主任者

管理業務主任者は、マンション管理業者が管理組合への重要事項説明や、管理事務報告などを行う際に必要となる資格です。

<管理業務主任者が役立つ仕事の例>

  • 管理組合主催の理事会をサポート
  • マンションのメンテナンス計画を実施
  • マンション住人への対応

管理業務主任者の資格は、試験に合格した後に国土交通大臣の登録を受ける必要があります。登録にはマンション管理事務への実務経験が2年必要で、もし実務経験がない場合には、国土交通大臣の登録を受けた者が行う登録実務講習を受講後、修了試験を合格しなければなりません。また、試験の合格率は近年約20%で、こちらも比較的難易度が高い試験と言えます。

➄宅地建物取引士(宅建)

宅建テキストの画像

宅地建物取引士は、不動産取引における専門家として活躍できる資格です。独占業務として、契約締結前の重要事項説明や契約書類への記名・押印などができます。

<宅地建物取引士が役に立つ仕事の例>

  • 不動産会社で行う分譲住宅の仲介や管理
  • 住宅メーカーでの物件販売
  • 銀行や保険会社における不動産の鑑定や評価

宅地建物取引士は、筆記試験に合格する事で取得できます。宅地建物取引士として働くには、試験地の都道府県で登録を行う必要があり、登録は以下にあるいずれかの条件を満たさなければならないので注意しましょう。

<登録の条件>

  • 宅地建物取引業の実務経験が2年以上ある
  • 国土交通大臣の登録を受けた者が行う実務についての講習を受け、修了する
  • 国や自治体が設立した法人にて、宅地や建物取得・処分の業務に2年以上従事している

また、試験の合格率は例年15~17%と決して高くありません。出題範囲が広いので、十分な準備と対策が必要になります。

⑥建築士

建築士は、建物の設計や工事監理などが主な仕事です。ただし、業務範囲は一級・二級・木造それぞれの資格によって異なります。

【建築士の業務範囲】

種類業務範囲
一級建築士すべての建築物に関する設計・工事監理
二級建築士比較的小規模な建築物に関するの設計・工事監理
木造建築士より小規模な木造建築物に関するの設計・工事監理

<建築士が役に立つ仕事の例>

  • 建築工事契約の事務業務
  • 指導監督
  • 建築物の調査や鑑定
  • 建築に関する法令や条例の手続き代理

建築士は、資格の種類ごとに試験に合格しなければなりません。試験区分は筆記と設計製図で、これらはどの資格でも共通しています。さらに、建築士として働くには、各都道府県の建築士会で登録申請も忘れてはいけません。

また試験の合格率は、資格の種類によって異なるので注意が必要です。

<建築士の合格率(筆記+製図)>※過去5年間の平均合格率です。

  • 一級建築士:約11%
  • 二級建築士:約24%
  • 木造建築士:約36%

⑦不動産コンサルティングマスター

不動産コンサルティングマスターは、不動産に関する多様なニーズへ対応するために、高い知識と専門性を活かして依頼者をコンサルティングする専門家です。不動産に関する意思決定の助言や提案、権利調整などができます。

<不動産コンサルティングマスターが役に立つ仕事の例>

  • 相続対策の提案
  • 不動産に関する資産運用、投資の提案
  • 借家権の処理
  • 地境の処理

不動産コンサルティングマスターは、技能試験に合格することで取得でき、近年の試験合格率は約43%です。ただし、受験するには以下のいずれか1つに該当する必要があるため、必ず事前にチェックしておきましょう。

<受験資格>

  • 宅地建物取引士
  • 不動産鑑定士
  • 一級建築士

また、試験合格後には登録申請し、認定証を発行してもらう必要があります。

⑧賃貸不動産経営管理士

賃貸不動産経営管理士は、賃貸物件管理がメインの業務ですが、トラブル対応や入居者募集なども業務範囲です。

<賃貸不動産経営管理士が役に立つ仕事の例>

  • 入居者や不動産オーナーからの要望に応えられる
  • 空き家物件の所有者に対し、賃貸物件化のメリットとデメリットを説明できる

賃貸不動産経営管理士は筆記試験に合格することで取得できます。筆記試験は令和2年度から出題数が40→50点満点に変更され、合格率30%と例年より低下しました。また、業務を行うには登録が必要であり、登録要件として以下のいずれか1つに該当する必要があります。

<登録要件>

  • 管理業務における2年以上の実務経験
  • 実務講習の修了

⑨任意売却取扱責任者(任売マイスター)

任意売却取扱責任者(任売マイスター)には、民事再生や税法、任意売却などの知識が求められます。債務者の窓口となり、任意売却の取引を主導できます。

<任意売却取扱責任者が役に立つ仕事の例>

  • 返済計画のリスケジューリング
  • 住宅ローンも含め、債務の返済計画を立案
  • 引越し先の確保

任意売却取扱責任者資格を取得するには、試験に合格して資格登録をしなければなりません。資格登録は指定講習(約6時間)を受講する必要があります。講習を受講し、修了証書と任意売却取扱主任者認定証が発行されることで登録が可能です。

また試験の合格率は約40%なので、他の資格と同様に、こちらも入念な対策が必要となります。

不動産業界でプラスαで持っておくと便利な資格5選

机の上にノートと参考書が置いてある画像

ここからは、不動産業界でプラスαとして持っておくと便利な資格を5種紹介します。

①司法書士

司法書士の業務は多岐にわたり、以下のような業務に携われます。

<司法書士のできる仕事の例>

  • 登記や供託手続きの代理
  • 法務局への提出書類の作成
  • 裁判所や検察庁へ提出する書類の作成
  • 上記に関する相談受付

<司法書士が役立つ仕事の例>

  • 多重債務整理の相談受付
  • インターネットショッピングにおけるトラブル解決(法的手続き)
  • 会社設立に関する手続きの相談受付
  • 不動産取引を中立的な立場で進める

司法書士になるためには、司法書士試験に合格する必要があります。合格率はここ数年約3%台で推移しており、他の資格と比較してもかなり難易度の高い資格です。

②社労士

社労士は、企業における「人材」に関する課題やトラブルを解決する専門家です。

<社労士のできる仕事の例>

  • 労務管理のサポート
  • 労働社会保険手続代行業務
  • 紛争解決手続代理業務
  • 年金相談業務

<社労士が役立つ仕事の例>

  • 働き方改革への対応方法をアドバイス
  • セクハラやパワハラへの対策
  • 法律への対応や説明
  • 不動産会社設立に関する書類作成や各種手続き
  • 支店配置の登記手続き

社労士資格を取得するには、試験への合格と社会保険労務士名簿への登録が必要です。登録するには、実務経験が2年以上or事務指定講習を修了することが条件となります。なお、試験の合格率は過去5年間で約6~7%(令和3年度は7.9%)と、決して簡単なものではありません。

③行政書士

行政書士は公的な書類作成や手続き、コンサルティングなどを行います。

<行政書士ができる仕事の例>

  • 官公署へ提出する書類の作成
  • 権利義務に関する書類の作成や相談
  • 事実証明に関する書類の作成や相談

<行政書士が役立つ仕事の例>

  • 不動産事業を始める際の行政手続き
  • 全国宅地建物取引業協会、全日本不動産協会への入会書類作成や届出
  • 支店配置の届出

行政書士は筆記試験を受験し、合格することで取得できます。行政書士として働くには行政書士名簿への登録を行わなければならないため、試験合格後は必ず手続きを行いましょう。また、行政書士試験の合格率は毎年約10%前後です。

④ファイナンシャルプランナー(FP)

ファイナンシャルプランナーは、依頼者の金銭面をサポートし、解決案を提案する専門家です。

<ファイナンシャルプランナーができる仕事の例>

  • 家計管理のアドバイス
  • 老後の生活資金を設計
  • 教育資金の準備方法を提案
  • 資産運用のアドバイス

<ファイナンシャルプランナーが役立つ仕事の例>

  • 不動産運用設計
  • 相続や事業継承の設計
  • タックスプランニング

ファイナンシャルプランナーになるには、ファイナンシャル・プランニング技能検定へ合格する必要があります。検定は1~3級まであり、各級では学科+実技試験をクリアしなければなりません。なお、各試験の合格率は以下のとおりです。

【ファイナンシャル・プランニング技能検定の合格率】※近年の合格率です。

学科実技
1級約10~20%約80~90%
2級約51%約66%
3級約85%約81%

➄インテリアコーディネーター

インテリアコーディネーターは、依頼者のライフスタイルに合わせた住空間を提供する専門家です。事前にヒアリングした要望から、インテリア商品や壁・天井、家具などのイメージプランを提案します。

<インテリアコーディネーターが役立つ仕事の例>

  • モデルルームを手がける
  • 住宅はもちろん、イベント会場やホテルなどの施設を空間プロデュース

インテリアコーディネーターの資格を取得するには、学科試験(一次・二次試験)をクリアする必要があり、令和2年度の合格率は約24%です。

不動産業界の資格を取得しておけば必ず有利に働く!

ビジネスマンと分岐ポイントの画像

不動産業界の資格を取得していれば、就職・転職はもちろん、独立開業などにも役立てられます。また複数の資格を取得できれば今後のキャリアアップも期待できます。

資格は専門性を高められ、客観的に自分の能力を証明できますので、今回ご紹介した内容を参考に、自分に合う資格を探してみてはいかがでしょうか。

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CHINTAI JOURNAL編集部

この記事を書いた人

CHINTAI JOURNAL編集部は、営業活動に役立つ情報や業務効率化するための工夫をはじめとして、賃貸仲介業務に「おもしろさ」と「ライフハック」を提供します。