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営業利益とは?計算方法や経常利益との違いについて徹底解説!

記事公開日:2022/05/19

最終更新日:2022/05/18

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自社商品やサービスを売ることが営業パーソンの主な仕事で、その売上は会社の利益に繋がります。自分がどれだけ会社の利益に貢献しているのかがわかれば、どのような営業活動をすればいいのか仕事の意識も変わってきます。

しかし、利益といっても「営業利益」「経常利益」「売上総利益」などそれぞれ種類があり、どのような違いがあるかわからないという方も少なくありません。今回は、営業利益について、計算方法や他の利益との違いを説明しながら解説します。

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そもそも営業利益とは?

営業利益は、会社の本業のみで得た利益を指します。営業利益は、商品を販売した代金の合計「売上高」から原価を引き、さらにそれから販売費および一般管理費を引いて残った利益のことです。

販売費および一般管理費には、以下の項目が含まれます。

  • 販売手数料
  • 広告費
  • 人件費
  • 光熱費
  • 家賃
  • 福利厚生
  • 交際費
  • 通信費

営業利益は本業での儲けを示すものなので、経営の状況を知るために必要です。営業パーソンとしては、販売費および一般管理費は身近で意識しやすい部分です。コストをかけずにいかに売上を出すかを意識すると、営業活動にも無駄が生まれません。

企業の利益には、営業利益を含めた5つの利益があります。

  1. 営業利益
  2. 売上総利益
  3. 経営利益
  4. 税引前当期純利益
  5. 当期純利益

営業利益とどのような違いがあるのかを見ていきましょう。

売上総利益と営業利益の違い

売上総利益は、売上高から売上原価を差し引いて残った利益のことです。「粗利益」とも呼ばれており、企業の大まかな利益を表しています。

売上総利益を見れば、企業が原材料などにどれだけの付加価値をつけて自社商品・サービスを販売したか把握することが可能です。この付加価値が高ければ高いほど、会社の稼ぐ力が強いといえます。

売上総利益には、販売や営業にかかった費用が加味されていません。売上総利益から見て営業利益が低い場合、販売費および一般管理費にコストがかかっているということがわかります。

■売上総利益・・・売上高−売上原価

■営業利益・・・売上高−売上原価−販売費および一般管理費

経常利益と営業利益の違い

経常利益は、営業利益に営業外損益を加算・差し引いて残った利益のことです。営業外損益には、プラスの「営業外収益」とマイナスの「営業外費用」があります。たとえば、貸付金の受取利息は「営業外収益」となり、借入金の支払利息は「営業外費用」です。

本業+財務活動の結果が経常利益となり、これにより企業の経営成績が把握できます。

税引前当期純利益と営業利益の違い

税引前当期純利益は、経常利益に特別損益を加味したものです。特別損益はプラスの「特別利益」とマイナスの「特別損失」があり、これらは毎年発生するものではなく、その年に臨時的に発生した利益や損失のことを指します。

たとえば、不動産や株式などの売却益は「特別利益」となり、火災や盗難などは「特別損失」にあたります。事業年度に発生した全収益から全費用を引いたもの(税金を納める前の金額)が税引前当期純利益となるのです。

当期純利益と営業利益の違い

当期純利益は、税引前当期純利益から法人税などを引いて、最終的に残った利益のことです。当期純利益よりも前の段階で利益が出ていても、当期純利益でマイナスになるケースもあります。

営業利益を含めた5つの利益の計算方法

ここまで営業利益を含め5つの利益をご紹介しました。次項からは、それぞれの利益の計算方法を見ていきましょう。なお、利益の計算は売上総利益→営業利益→経常利益→税引前当期純利益→当期純利益の順番で行います。

  1. 売上総利益の計算方法
  2. 営業利益の計算方法
  3. 経常利益の計算方法
  4. 税引前当期純利益の計算方法
  5. 当期純利益の計算方法

上記5つの計算方法について、詳しく見ていきましょう。

①売上総利益の計算方法

売上総利益は、以下の計算方法で算出します。

売上総利益=売上高−売上原価

たとえば、A社の売上高が1億円、売上原価が7,500万円と仮定します。売上総利益は売上高−売上原価なので以下の計算式に当てはめます。

【売上高(100,000,000)−売上原価(75,000,000)=売上総利益(25,000,000)】

売上総利益は、2,500万円となりました。

②営業利益の計算方法

営業利益は、以下の計算方法で出すことができます。

営業利益=売上総利益−販売費および一般管理費

販売費および一般管理費は、給与や広告費などにかかる費用のことです。これに2,000万円かかったとしましょう。先ほどの売上総利益2,500万円を当てはめて、営業利益を出してみます。

【売上総利益(25,000,000)−販売費および一般管理費(20,000,000)=営業利益(5,000,000)】

営業利益は500万円となりました。

③経常利益の計算方法

経常利益の計算方法は以下のとおりです。

経常利益=営業利益+営業外収益−営業外費用

営業外収益は、受取利息や受取配当金などがあります。営業外費用は支払利息や社債利息などが該当します。ここでは、営業外収益を10万円、営業外費用を30万円として計算式に当てはめてみましょう。

【営業利益(5,000,000)+営業外収益(100,000)−営業外費用(300,000)=経常利益(4,800,000)】

これにより、経常利益は480万円となりました。

④税引前当期純利益の計算方法

税引前当期純利益は以下の計算方法で出すことができます。

税引前当期純利益=経常利益+特別利益−特別損失

特別利益は固定資産売却益や株式会の売却益、特別損失には固定資産除却損や株式の売却損などがあります。ここでは、特別利益を100万円、特別損失を50万円として計算してみましょう。

【経常利益(4,800,000)+特別利益(1,000,000)−特別損失(500,000)=税引前当期純利益(5,300,000)】

税引前当期純利益は530万円です。

➄当期純利益の計算方法

当期純利益の計算方法は以下のとおりです。

当期純利益=税引前当期純利益−法人税等

当期純利益は、法人税や事業税などの税金を税引前当期純利益から差し引いたものです。ここでは、法人税等を100万円として計算します。

【税引前当期純利益(5,300,000)−法人税等(1,000,000)=当期純利益(4,300,000)】

A社の当期純利益は430万円となりました。

営業利益の活用方法

営業利益は本業の成績を表すものであるため、営業利益が大きいほど経営は安定し、反対にマイナスであれば厳しい状況ということです。

営業利益を活用することで、どの部分を改善すべきかが見えてきます。たとえば、営業利益を増やすためには売上高を上げ売上原価を下げる必要があります。また、人件費や広告費などの販売費および一般管理費を調節することが求められるかもしれません。

売上高を上げるには、売れ筋の良いものを多く販売するか、単価を上げる方法があります。売れる商品の販売数を増やせば売上が伸びる可能性が高まります。また、商品に付加価値をつけたうえで値上げをするのも有効です。

一方、売上原価を下げる方法は、仕入れ先との交渉や外注費の見直しなどが挙げられます。製造過程で外注している場合、自社でもできる業務はないか、無駄な外注をしていないかを見直すことで、外注費の削減が可能です。また、製品によっては大量発注により割引をしてもらい、売上原価を下げるという方法もあります。

営業パーソンが特に意識しやすいのは、販売費および一般管理費の部分です。先ほど利益の計算方法の例で出したA社の場合、販売費および一般管理費は2,000万円かかっていました。割合の多くは給与などの人件費ですが、交際費や通信費、交通費や消耗品費なども含まれています。

営業利益を上げるためには、売上を伸ばしながら経費を削減することが求められるため、無駄な費用がかかっていないかを見直してみましょう。

総合的な収益性を把握する

企業が効率よく稼げているかを把握するために、営業利益率の確認が重要です。営業利益率は、以下の計算式で求めることができます。

営業利益率(%)=営業利益÷売上高×100

営業利益率は、売上高のうちどれくらい営業利益が残るのかを表した数字です。業種によって平均値は異なり、たとえば不動産業は営業利益率が高く、小売業や卸売業は低くなります。

不動産業の営業利益率が高いのは厚利少売のためです。アパートやマンションなど不動産一つひとつの単価が高いため、少ない取引で多くの利益を生むことができます。これに対し、小売業などの薄利多売の業種は販売する商品一つひとつの利益は少ないものの、取引数が多いという特徴があります。

営業利益率が高ければ高いほど収益力が高く、経営状態が良好ということを覚えておきましょう。

営業マンの業績の指標として活用する

多くの企業では、経常利益または営業利益のどちらかをベースに賞与総額を決定しています。営業利益が高いほどボーナスやインセンティブに還元され、社員のモチベーションアップに繋がります。

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営業利益を意識した営業活動を!

企業には5つの利益があります。ざっくりとした利益は「売上総利益(粗利益)」で把握できますが、大切なのは販売・営業のコスト面を引いた営業利益です。

営業利益は本業の利益を示すもので、これを見れば現在の経営状態を把握できます。営業利益を把握していなければ、利益に繋がらない営業活動をするなど会社にとって有益な行動が取れず、自身の成長も見込めません。営業利益を意識しながら、質の高い営業活動を継続しましょう。

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CHINTAI JOURNAL編集部

この記事を書いた人

CHINTAI JOURNAL編集部は、営業活動に役立つ情報や業務効率化するための工夫をはじめとして、賃貸仲介業務に「おもしろさ」と「ライフハック」を提供します。