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営業戦略で活用できる11のフレームワーク、策定で重要なポイントを解説!

記事公開日:2022/01/25

最終更新日:2024/01/11

自社やそれを取り巻く外部環境などについて効率的に分析し、より良い営業戦略を立てるのに役立つのが「フレームワーク」です。

今回は、フレームワークを用いて効率よく営業戦略を立てるために意識したいポイントや実際に使える7種類のフレームワークをご紹介します。賃貸仲介の営業マンとして、個人・事業所それぞれの営業成績・業務効率アップを目指しましょう。そもそも「営業戦略」とは何か、という点から解説しているので、基礎から知りたい方はぜひ参考にしてください。

※下記の関連記事では反響営業に求められるスキル・考え方などをまとめてますのでこちらもチェックしてみてください。

営業戦略における「フレームワーク」について

まずは、そもそも「営業戦略」とは何か、営業戦略を立てるために欠かせない「フレームワーク」とは何かを解説していきます。

営業戦略とは?

「営業戦略」とは、自社の利益向上や事業規模の拡大といった大きな目標を達成するための作戦のことを指します。また、どんな製品・サービスを、どんなターゲットに向けて、どのくらいの期間をかけて展開していくかを計画するものです。

企業の営業戦略は上層部によって決定され、各事業部へそれぞれ通達されることが多いです。各事業部では、営業戦略をもとに具体的にどんな取り組みを行っていくか、所属するチームや個人で練っていきます。これが「営業戦術」です。

営業戦術は営業戦略に比べて短期~中期的な計画であり、思ったような成果をあげられなかったり、失敗したりした場合にはその都度別の営業戦術へと切り替えていきます。

営業戦略と混同されやすいものに、もう一つ「販売戦略(マーケティング戦略)」があります。この2つの違いを比較してみましょう。

営業戦略販売戦略(マーケティング戦略)
戦略の趣旨自社の目標を達成するために、企業としての行動指針を決めるより多くの人に自社に興味をもってもらうにはどうすればいいかを考え、製品・サービスの展開の方法を決める
ターゲット既存の顧客+見込み顧客市場全体(現在自社に興味のない人を含む)

営業戦略では主に、すでに自社の製品・サービスを利用している顧客や、自社に興味をもっていて将来的に顧客となる可能性がある見込み顧客に、どのような価値を提供していくかを決めます。それに加えて、自社に興味のない・存在を知らない人たちにも製品・サービスをアピールし、既存顧客の興味をひきつけながら、新たな顧客も作り出すことを目的とするのが「販売戦略」なのです。

フレームワークとは?

ビジネス用語としての「フレームワーク」は、企業の経営に関する戦略を考えるときに、欠かせない分析に使われる枠組みのことです。ある程度決められた型にそって分析・計画を進めることで、より効果的な良い戦略を、効率的に生み出せます。

ビジネスにおけるフレームワークは「このような場面ではこのように対処する」といったマニュアルの役割も果たします。何か問題が起きたときにも、状況に合ったフレームワークにそって対応していくことで、スムーズに解決へ導くことができるでしょう。

営業戦略においてフレームワークが重要な理由・メリット

ビジネスマン後ろ姿とグラフイメージの画像

営業戦略を立てるにあたって、フレームワークを用いることが重要である3つの理由について解説します。

効率的に営業戦略を立てられる

営業戦略を立てるとき、まったく無の状態からアイデアを絞り出し、必要な情報は何かをその都度考えて進めていくのは大変な作業です。ここでフレームワークを用いて、ある程度決まった手順にそって計画を進めることで、戦略会議の結論(効果的な戦略)へ最短でたどり着けます。

戦略の見直しを行いやすい

フレームワークを活用すれば、これまでの営業戦略の内容や、それにそった取り組みの内容・結果を整理できます。さまざまな角度から自社の現状を見直し、さらなる成果をあげるために改善できる部分はどこか、新たに取り組むべきことは何かが見つけやすくなるのです。

戦略の提案において説得力が増す

フレームワークにそった順序を立てて計画を進めることで、多くの人に納得してもらえる、理にかなった戦略を練ることができます。明確な根拠のある戦略によって企業の行動指針を固めれば、取引先・顧客のニーズに寄り添った製品・サービス展開をしやすくなります。そうすることで、戦略の提案において説得力が増し、受け入れてもらいやすくなるでしょう。

営業戦略においてフレームワークを活用する注意点

営業戦略において、フレームワークを活用する注意点を2つ解説します。活用の仕方によっては期待する成果が得られないので、実践の際は必ず注意点にも目を通しておきましょう。

使い分けが難しい

フレームワークは種類が豊富で、それぞれの特徴を活かして使い分けるのは、簡単ではありません。各フレームワークの特徴やメリット・デメリットを理解するのはもちろん、自社の弱み・強み、どの業務に活かせるのかを把握することが大切です。

競合他社との比較や課題の洗い出しも行い、適切なフレームワークを絞り出しましょう。

新しいアイデアが生まれにくくなるかもしれない

フレームワークの活用により、新しいアイデアが生まれにくくなる恐れもあります。フレームワークは、過去に成功したパターンをパッケージ化したものです。課題攻略や目標達成などを効率的に行える反面、思考が限定されるので、新しい方法を生み出しにくくなります。

あくまでもフレームワークはツールであり、目的は営業戦略の策定にあることを忘れないようにしましょう。フレームワークに注力しすぎないよう注意することで、広い視点から戦略のアイデアを生み出しやすくなります。

賃貸仲介営業における営業戦略の立て方

賃貸仲介営業における営業戦略の立て方を5つのステップで解説します。社内の現状・業務内容と照らし合わせつつ、順に実行してみましょう。

①目的を定義する

賃貸仲介営業においては、まず目的・目標を定義して、営業戦略の柱としましょう。「何を・いつ・どれくらい」など、具体的なレベルで目標を定め、何のために達成するのか目的を決めます。たとえば「1年後までに成約率を2倍にアップさせる」という目標に対し、目的は「意識改革によるサービス向上のため」などです。

目標が定まることで、自社がどのくらい成長しているのか定量的に把握できます。さらに、目的があればモチベーションを維持しやすく、立案した営業戦略を安定したクオリティで実行可能です。

②現状の課題を洗い出す

現状の課題を洗い出し、何が不足しているのかを明確にしましょう。目的・目標を掲げて闇雲に動いても効率が悪いほか、現状を把握できないため、課題への取り組み方もわかりません。

課題を洗い出す際は、可能な限り具体的な内容まで落とし込むことが大切です。たとえば、追客による成約率が芳しくない場合、「アプローチが間違っている」「顧客のフェーズを把握できていない」などの課題が挙げられます。どのポイントが課題となるのか、何を補えば課題をクリアできるのか、明確化されるまで検討を重ねましょう。

③顧客の理解を深める

顧客の理解を深めなければ、今後の営業戦略における指針が明確化されません。賃貸仲介営業の場合、希望条件以外にも、以下のポイントを確認しましょう。

<ヒアリングの確認項目>

  • 顧客の属性(年齢や性別、業種など)
  • 引越しの理由
  • 顧客が抱える悩みや不安(現状の住まいに対する不満など)

上記のヒアリングにより、以下のような分析が可能です。

<顧客情報から分析できること>

  • どのような客層が、どのようなニーズをもっているのか
  • なぜ成約に至ったのか
  • なぜ成約に至らなかったのか

これらを分析することで、顧客へのアプローチ方法や優先順位なども明確になり、営業戦略の指針として活用できます。

④内部・外部環境を分析する

内部・外部環境の分析により、営業戦略の中身をより具体的に策定できます。

<内部・外部環境の分析とは?>

  • 内部環境分析:自社の営業活動に割けるリソースを分析
  • 外部環境分析:自社を取り巻く環境を分析

内部環境分析によって、顧客対応に割ける人材や営業活動に使えるツールなどの詳細を把握できます。一方、外部環境分析は市場などを分析し、客観的に自社の状況を把握できる分析方法です。内外の環境変化を把握できれば、今後の営業活動を根本的に見直せるほか、現状にマッチした戦略立案につながります。

⑤施策を実行&成果を振り返る

営業戦略を立案できたら、さっそく施策を実行しましょう。戦略はあくまでも机上の演習であり、実際に稼働させてみなければ得られる成果がわかりません。

また、実行した施策は評価を行い、今後の課題や方針転換の有無を判断する必要があります。評価の基準を明確に定め、施策の成功・失敗を判断してください。可能であれば複数の施策を用意して、トラブル発生時に切り替えられるよう準備しておきましょう。

目標達成に向けて、検証・改善による営業戦略のブラッシュアップが大切です。

営業戦略で活用できる11のフレームワークを解説!

営業戦略を立てる場面でも役に立つフレームワークについて、11の例を挙げて解説していきます。

3C分析

「3C分析」とは、「Company(自社)」・「Customer(顧客)」・「Competitor(競合)」という3つの観点、およびこの3つの関係性をふまえて自社について分析する手法です。

3C分析が多く用いられるのは、新製品・サービスの開発、新規店舗の出店、新事業の展開など、企業として新たな一手を打ち出そうとするタイミングです。自社の現状を的確に把握し、より良い選択ができるよう導き出すのに役立ちます。

下記の関連記事でも詳しく解説しているので、こちらも一度読んでおくと良いでしょう。

SWOT分析

「SWOT分析」とは、「Strength(強み)」・「Weakness(弱み)」・「Opportunity(機会)」・「Threat(脅威)」の4つの観点から、自社の現状やそれを取り巻く環境について分析する手法です。

前述した3C分析によって導き出された結果をSWOT分析に反映させ、業界内での自社の立ち位置について把握したうえで、より詳しい営業戦略を練ることができます。

4P・4C分析

「4P分析」とは、「Product(製品)」・「Price(価格)」・「Place(流通)」・「Promotion(販促)」の4つの観点について、製品・サービスをどのように展開していくかを企業側の視点から考えていく手法を指します。

「4C分析」は、「Customer Voice(顧客価値)」・「Cost(経費)」・「Convenience(顧客利便性)」・「Communication(コミュニケーション)」の4つの観点について顧客側の視点から考えていく手法です。

4P分析を行うときは、4C分析の内容も同時に取り入れることで、顧客の立場に寄り添った営業戦略に近づけることができます。

ロジックツリー

ロジックツリーは、ある1つの問題に対して「なぜ」・「どのように」の質問を繰り返しながら、問題を要素分解して最終的に改善すべき・新たに取り組むべき事柄を見つける手法です。実際に図を作成しながら行うため、直感的でわかりやすく、他者にも分析の経緯・結果を共有しやすいのが利点といえます。

5W1H

「5W1H」とは、「When(いつ)」・「Where(どこで)」・「Who(誰が)」・「What(何を)」・「Why(なぜ)」・「How(どのように)」の順に、要点を明確にしながら話したり構成を考えたりする手法です。営業戦略を練る場面では、他のフレームワークと合わせて用いて、分析結果や導き出した結論を万人へ伝わりやすい形にまとめるのに役立ちます。

PEST分析

「PEST分析」とは、「Politics(政治)」・「Economy(経済)」・「Society(社会)」・「Technology(技術)」の4つの観点から、自社の立ち位置や自社を取り巻く環境について分析する手法です。中長期的に将来を見据え、企業としてどのように動いていくべきかを判断して営業戦略に反映させることができます。

TOWS分析

「TOWS分析」とは、前述したSWOT分析の4要素を縦横に配置し、それぞれかけ合わせながら多角的に戦略を立てる手法です。自社の強みを活かしたり、できる限り弱みをカバーしたり、できる手段を考えて明確にしておくことで、隙の少ない営業戦略を立てやすくなります。

STP分析

STP分析とは、以下3つのポイントから、自社あるいは自社サービスが市場でどの位置にいるか把握できるフレームワークです。

<STP分析のポイント>

  • セグメンテーション:市場の全体像
  • ターゲティング:自社が狙うべき顧客層
  • ポジショニング:競合他社との位置関係

新たにビジネスを展開する際、上記3点を把握することで、今後の営業戦略や期待される利益などを把握することが可能です。賃貸仲介業の場合、新規店舗立ち上げの際に、周辺の競合・市場調査で役立ちます。

VRIO分析

VRIO分析とは、企業としての経営資源を分析し、競合他社と比較した際の優位性を把握できるフレームワークです。具体的には、以下4つのポイントから分析を行います。

<VRIO分析のポイント>

  • 価値(Value):企業としての経済的な価値
  • 希少性(Rareness):他社と比較したときの独自性
  • 模倣可能性(Imitability):競合他社が自社の経営資源をどのくらい模倣できるか
  • 組織(Organization):経営資源を活用できる体制が整っているか

競合となる不動産会社との差別化を強化できるほか、営業戦略の精度向上にも役立ちます。

バリューチェーン分析

バリューチェーン分析とは、企業活動が自社の商品やサービスに与える影響を分析するフレームワークです。バリューチェーン分析は、主に以下2つの要素から分析を行います。

<バリューチェーン分析を構成する要素>

  • 主活動:製造や物流、マーケティングなど企業活動の主な内容
  • 支援活動:人事や調達、技術開発など主活動を支える企業活動

上記の構成要素をベースに、商品・サービスが顧客の手に渡るまでの流れを分析します。この分析により、どの活動が利益をもたらし、どこで問題が発生しているのか明確化することが可能です。

賃貸仲介営業の場合、物件情報は不動産専用のデータベースからでも調達できるため、マーケティングやサービス提供、契約成立などの流れを分析しましょう。利益を得られる活動、得られない活動がわかれば、営業戦略の精度向上に期待できます。

ファイブフォース分析

ファイブフォース分析とは、自社の収益に影響する要素5つを分析し、業界内の状況を客観的に把握するフレームワークです。

<ファイブフォース分析5つの要素>

  • 業界内における競合の脅威
  • 新規参入企業の脅威
  • 買い手(顧客)の交渉力
  • 売り手(仕入れ先)の交渉力
  • 代替品の脅威

賃貸仲介業の場合、新規参入や競合となる不動産会社、顧客と物件オーナーの交渉力などが上記の要素に該当します。代替品とは、入居希望者とオーナーを直接つなげるサービスなど、仲介の代替となるサービスです。これらを分析することで、自社の強みや業界内での脅威を発見できるほか、収益減少の対策方法立案などが可能です。

一般・賃貸仲介営業の戦略を立てるうえで必ず実践したいこと

ネットワークを指差すビジネスマンの画像

営業戦略を立てるとき、必ず取り入れたい8つの事項について解説します。

現状を分析し、課題をまとめる

営業戦略を立てるために、自社やそれを取り巻く環境の現状を分析することは基本中の基本といえます。このとき重要なのが、分析結果を可視化・数値化することです。たとえば、以下のように現状・課題をまとめます。

<一般営業の例>

  • 現状:東京都を中心に30~40代の顧客層を獲得している
  • 課題:ターゲットとなる顧客は全国規模でいるものの、交通費や営業リソースの問題でアプローチできない

<賃貸仲介営業の例>

  • 現状:広報活動により集客は成功しているが、成約率はあがっていない
  • 課題:顧客ニーズやトレンド、自社の強みを理解していないため、アプローチ方法を間違えている

データを客観的にまとめ、営業戦略の決定にかかわる人たちが同じ認識を共有しながら自社の課題を見つけて戦略に反映させていくことが大切です。

目的・目標を明確化する

営業戦略を立てる前には、企業としての大きな目的・目標を決めるという段階があります。この時点で、目的・目標を明確にしておくことが大切です。

たとえば、一般営業であればリピーターへの移行率を前年比130%にアップ、賃貸仲介営業は営業スタッフの顧客対応数を月間35組に設定などが挙げられます。

売り上げを伸ばすことが目標であれば、数字を用いて具体的に目指したいラインを定めましょう。これが曖昧であったり、ぶれていたりすると、営業戦略もあまり意味をなさない形だけのものになってしまいます。

顧客を理解する

企業は、顧客のニーズにそった商品やサービスを提供しなければなりません。そのためには、顧客の年代・性別といったプロフィールデータや、顧客が自社に求めていることは何かを理解することが必要です。顧客ニーズを把握する方法の例を見ていきましょう。

<一般営業の例>

  • 商品購入後にアンケートメールを送って、顧客の悩みを把握する
  • SNS上での発信をキャッチして、顧客の本音を探る

<賃貸仲介営業の例>

  • 引越しの背景や人間関係から潜在的なニーズを探る
  • アンケートやクレーム内容、口コミサイトなどから営業担当者に求めるニーズを把握する

顧客に関する分析によって得たデータをもとに、既存の顧客層に新たに提案したい製品、新たな顧客層をつかむために打ち出したい製品などの詳細を考えていきます。

自社のコアコンピタンスを理解する

「コアコンピスタンス」とは、自社にしかない独自の強み・魅力、他社には真似できない核となる能力のことです。数多くある製品の中から顧客に自社のものを選んでもらうには、競合他社の製品にはない魅力をアピールしていく必要があります。コアコンピタンスの活用や確立する例は、次のとおりです。

<一般営業の例>

  • 最先端のバイオ技術をコアコンピタンスとして、海外へも営業アプローチをかけている
  • 企業としての存在意義や顧客から得た評価をもとにコアコンピタンスを洗い出し、競合他社との差別化を図る

<賃貸仲介営業の例>

  • 一人暮らし向け物件の情報を多くもち、顧客にも認識してもらっている
  • SNSの専任担当者を設け、若年層を中心に認知力を拡大している

目新しいというだけでは簡単に真似されてしまうこともあるため、他社では実現できない、自社製品ならではの魅力を軸に据えて、各種戦略を練ることが求められるのです。

フレームワークを使い分ける

営業戦略を立てるときは、1つのフレームワークだけに頼るのではなく、場面に合わせて適切なフレームワークを選び使い分けることが大切です。『営業戦略で活用できる7つのフレームワークを解説!』でご紹介したフレームワークの中にも、始めに戦略の大筋を立てるのに適したものや、大まかな方向性が決まった戦略の、より詳しい部分を練っていくのに適したものがあります。では、一般営業と賃貸賃貸仲介営業での使い分けを見ていきましょう。

<一般営業の例(4P・4C分析)>

  • 「4P・4C分析」により製造~販売、顧客にとっての価値を分析
  • 今後の製品開発や顧客アプローチの方法を策定する

<賃貸仲介営業の例(VRIO分析)>

  • 商品(物件)による差別化が難しいため、「VRIO分析」を活用してどこに優位性があるのか把握する
  • サービス内容や品質による差別化を狙う

フレームワークをより効果的に用いるために、それぞれの使いどころを見極めましょう。

成果の評価基準を明確化する

営業戦略を立てるために自社の現状を見直すときは、一定の基準を設けて毎回それをもとに評価をしていくことが重要です。その時々によって評価基準が異なると、過去のデータを見返したときに比較がしにくくなってしまいます。

一般営業であれば、1ヶ月あたりの契約件数10%増、賃貸仲介営業は追客や反響営業の活動量10%増など、定量的な評価基準を設けます。自社について的確に把握するため、ある程度の型を決めておきましょう。

時間をかけすぎない

分析やその結果をまとめる作業に時間をかけすぎると、最終的に非常に狭い範囲の選択肢しか見えなくなってしまいます。内容を詰めすぎた営業戦略のもとでは、達成の困難な厳しい施策が生まれやすくなってしまうので、戦略会議には時間をかけすぎないようにしましょう。

戦略立てにフレームワークを用いるのも、時間を節約しながら効率的に分析をする取り組みの1つです。

PDCAサイクルをまわす

本記事では営業戦略を立てる場面で役立つさまざまなフレームワークをご紹介しましたが、それらを用いれば必ず良い成果を生む戦略が立てられるわけではありません。常にPDCA(Plan(計画)→Do(実行)→Check(測定・評価)→Action(対策・改善))のサイクルをまわし、途中で問題が生じた際はすぐに対処や方針転換ができるようにしましょう。

適切なフレームワークを使い分けて営業戦略を立案しよう

ビジネスマンのプレゼンや交渉イメージの画像

営業戦略を立てるときは、状況に合わせてその都度適切なフレームワークを選ぶことが重要です。今回ご紹介したもの以外のものも含めて、さまざまな選択肢を用意しておくことをおすすめします。

説得力のある戦略案を出せるよう、ぜひフレームワークをうまく活用してみてください。

記事の監修者_藤井けんたろう

藤井けんたろう

この記事を書いた人

不動産系記事を中心に執筆しているWebライターです。特殊派遣事業の会社を退職後、心機一転してライター業へ。ライター歴は約4年、賃貸仲介業を中心に賃貸営業マン・オーナー・入居者向けのノウハウ系記事を執筆中。スポット紹介やライフスタイル系の記事にも対応しています。趣味は筋力トレーニングで、-15㎏のダイエットに成功しました。筋トレの楽しさ・苦しさも併せて伝えられる記事の作成にも、注力していきたいと考えています。

■現在の職業・肩書き・資格など
不動産ライター

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