記事公開日:2022/06/16
最終更新日:2024/01/11
毎日着用するワイシャツですが、着るたびにアイロンをかけるのは面倒ですよね。だからといって、シワが入ったヨレヨレのワイシャツを着ていると、相手へ良い印象を与えるのは難しいものです。
そこで今回は、ワイシャツのシワを減らすポイントを、「洗濯」「干し方」「しまい方」の3つの段階に分けて解説します。それぞれのコツを覚え、面倒なアイロンがけの手間を減らしましょう。
目次
ワイシャツのアイロンがけは手間がかかるため、家事の順番でも後回しにしがちです。「着るときにアイロンがけをしよう!」と思っても、忙しい朝にそのような時間が取れず、シワの入ったワイシャツを着て出社した経験をお持ちではないでしょうか。
ワイシャツのシワは、日々の洗濯に一手間加えることで減らせます。これまでのやり方を見直し、アイロンがけの負担を軽くしましょう。
上記3つのポイントについて、詳しく解説していきます。
ワイシャツを洗濯する際には、洗濯ネットに入れます。ワイシャツを脱いでそのまま洗濯機に入れている場合、ここから見直しましょう。
洗濯時にシワができる原因のひとつが、他の衣類と絡まることです。衣類同士のこすれや絡まりを防ぐために、ワイシャツを簡単に畳み、1枚ずつ洗濯ネットに入れます。
なお、洗濯ネットに入れる前は、ワイシャツに汚れが付着していないか確認してください。襟や袖口は汚れがつきやすい箇所です。染み付いた汚れは洗濯だけでは落ちないため、事前につけ置き洗いをするなどして汚れを落としておきましょう。
全自動洗濯機の脱水時間は、5〜8分ほどに設定されていることが多いですが、脱水時間が長いと、生地に水分が残らずシワが入ってしまいます。そのため、ワイシャツを洗濯する際には脱水時間を1分以内に設定しましょう。脱水時間を短くすることでワイシャツに水分が残り、干す際に水分の重みで自然とシワが伸びます。
柔軟剤は香り付けの役割だけでなく、衣類をやわらかくする効果があります。先述したように、衣類同士が絡まることでシワが入ります。柔軟剤を使うことで衣類同士が絡みにくくなるため、シワを減らすことができるのです。
なお、柔軟剤はシワを防ぐ以外にも、毛玉・静電気防止の効果の他、速乾性も得ることができます。
ワイシャツを洗濯した後は、以下の5つのポイントを意識しながら干しましょう。
慣れればスムーズに干せるようになりますので、ぜひ実践してみてください。
洗濯が終わった後、そのまま洗濯物を放置しておくとワイシャツにシワが入った状態で定着してしまいます。また、濡れた洗濯物が入ったままでは洗濯機内に菌が増殖し、ワイシャツから嫌なにおいが発生します。
放置したままだとシワが入るだけでなく、再度洗濯をする必要があるため二度手間です。「後で干そう」と思わず、洗濯が終わったらすぐにワイシャツを取り出しましょう。
ワイシャツを取り出したら、干す前に振りさばいてシワを取ります。両手で肩あたりを持ち、数回振りさばきながらやっかいなシワを伸ばしましょう。
ハンガーにワイシャツをかけたらボタンを留めましょう。ボタンを留めることで、風でハンガーからワイシャツが外れることを防ぎ、型崩れ防止にもなります。ボタンは第3ボタンまで留め、襟は立ててください。
襟や身頃を軽く引っ張ったり、シワが気になる部分を両手で優しく撫でるようにしたりして、シワを伸ばしていきましょう。前身頃は上下に、腕の部分は左右に引っ張ると、シワが伸びやすくなります。
ただし、シワを伸ばそうと強く引っ張ると、生地が傷んでしまいます。また、強く叩くと余計にシワがついてしまうため、シワ伸ばしの際には力を入れすぎないように注意してください。
ハンガー選びにも注意が必要です。針金ハンガーにワイシャツをかけると、肩部分に跡がついてしまうことがあります。
ワイシャツの型崩れが気になる方は、厚みのあるハンガーにかけましょう。もし針金ハンガーしかない場合は、肩部分にタオルを巻いて型崩れを防いでみてください。
洗濯の仕方と干し方を変えたとしても、しまうときにシワがついてしまっては意味がありません。ここでは、ワイシャツのシワを防ぐしまい方のポイントをお伝えします。
それぞれ見ていきましょう。
ワイシャツをハンガーで吊るして収納するメリットは、シワがつきにくく、取り出しやすい点です。ワイシャツの肩幅に比べてハンガーが小さいと、型崩れやシワの原因になるため、ハンガーで収納する際には、ワイシャツの肩幅に合ったハンガーを選びましょう。
また、ワイシャツ同士のスペースにゆとりを持たせることも重要です。収納スペースが狭いからといって大量のワイシャツをしまうと、衣類に圧迫されてシワがついてしまいます。ワイシャツが重ならないよう、適度なスペースを取って収納することを心がけてください。
ワイシャツが大量にある場合は、使用頻度の高いものをハンガーにかけ、使用頻度が低いワイシャツは畳んで収納をすると、クローゼットを有効に活用できます。
ワイシャツを畳んで収納する際、たたみ方が雑だとシワが入ってしまいます。以下に、シワが入りにくいワイシャツのたたみ方を見ていきましょう。
ここまでシワがつきにくい洗濯や干し方、しまい方をお伝えしましたが、シワがつきにくい素材や機能があるワイシャツを選ぶのも、アイロンの手間を省くひとつの方法です。
シワがつきづらいワイシャツを選ぶ際には、上記のポイントをチェックしましょう。
1つ目のポイントは、ワイシャツに使われている生地の素材を確認することです。ワイシャツには、主に「綿」「ポリエステル」「麻」の素材が使われており、この中でシワになりにくい素材はポリエステルとされています。化学繊維であるポリエステルには、防シワ性や速乾性があるため、アイロンの手間を省きたい人におすすめの素材です。
綿100%は、通気性や保温性があるため着心地の良さが特徴です。また、洗濯を繰り返しても傷みにくい点もメリットのひとつです。快適にワイシャツを着たい人や、長く着られるワイシャツを望む場合にはおすすめですが、シワがつきやすいためアイロンがけをしなければなりません。
ポリエステルと綿の良いところを活かし、ポリエステルと綿が混紡されたワイシャツもあります。この混紡素材の特徴は、防シワ性が高く、なかにはアイロンがけが必要ないものもある点です。お手入れの手間がかからない一方、毛玉ができやすく静電気が起きやすい点には注意しなければなりません。
防シワ性が高く、洗濯後のアイロンがけが不要な形態安定加工のワイシャツが多く普及しています。形態安定性は、W&W性(ウォッシュ&ウェア性)の基準に沿って5つの等級に分けられています。W&W性とは、洗濯後のシワの残り具合を示す指標で、等級の数字が高いほどシワになりにくいです。
5.0級 | シワカット率100%で、アイロンの必要がない |
4.0級 | シワカット率90%以上で、アイロンはほぼ必要ない |
3.5級 | 「超形態安定」となる基準 |
3.2級 | シワカット率50%で、基本的にアイロン不要(「形態安定」の表示が可能) |
2.0級 | 洗濯後にシワが残り、アイロンがけが必要 |
1.0級 | 形態安定加工をしていない、綿100%のワイシャツ。 |
「形態安定」といえるのは、W&W性3.2級以上からです。アイロンの手間を省くには、W&W性3.2級以上のワイシャツを選ぶようにしましょう。
ワイシャツを快適に着用するために、機能性にも注目したいものです。ワイシャツの代表的な機能には、先述した形態安定加工の他に、吸汗速乾や抗菌防臭、ストレッチ性などがあります。季節や着心地によって、自分に必要な機能のあるワイシャツを選びましょう。
汗を吸収し、蒸発させる機能です。吸湿速乾機能があるワイシャツであれば、汗をかきやすい夏場でも快適に着用できます。
たとえば不動産営業マンの場合、お客様の内見に同行しますが、そのときに大量の汗をかいてしまうおそれがあります。吸湿速乾機能付きのワイシャツであれば、不快な思いをすることなくお客様を案内できます。見た目もさわやかで、お客様に不快な印象を与える心配もありません。
菌の増殖を抑えて、汗のにおいを軽減します。外回りの多い営業マンや、汗をかきやすい人におすすめの機能です。
デオドランドスプレーで汗のにおいを抑える方も多いのですが、ワイシャツの抗菌防臭効果が高ければ、そのようなものを使わずに済むかもしれません。夏場だけではなく冬場でも重宝するので、ワイシャツ選びの際にはチェックしておきましょう。
伸縮性が高いため、お客様のもとに伺う機会が多い方に向いています。また、ストレスの少ない着心地が特徴なので、長時間の会議やデスクワークの日にもおすすめです。
ストレッチ性が低い場合、階段を使うときに不便で、移動に時間がかかります。また、窮屈に感じることも多く、人によっては大きなストレスになるかもしれません。
ワイシャツにシワをつきにくくするためには、洗濯の仕方と干し方、収納方法を少し工夫することが大事です。それぞれの段階で一手間加えるだけで、やっかいなシワもつかなくなります。また、洗濯の一手間も面倒な場合は、形態安定加工がされたワイシャツも選択肢のひとつです。
ワイシャツのシワは、自ら相手に「だらしない人だ」といっているようなものです。たかが「シワ」だと思っていても、そのシワによって自身の印象が変わってしまうことを忘れてはいけません。シワのないワイシャツで清潔感を演出し、日々の仕事に取り組んでいきましょう。
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