記事公開日:2022/01/25
最終更新日:2023/11/16
成果を求められる営業職において、相手に良い印象を抱いてもらうことは成約につながる大事な要素です。そのためには身だしなみも重要です。スーツを着ることが多い男性に比べて女性の場合は選択肢が多く、どのような服装にするべきか、いまいちわかりにくいです。
しかし、知識がないまま服装に気をつかわずにいると、思わぬ形で営業相手に不快な思いをさせてしまい、成績に関わる事態を招いてしまうかもしれません。
そこで今回は、女性営業マンの服装における意識すべき点や、注意が必要である点を解説します。それぞれのビジネスシーンに合った服装を心がけ、より良い仕事の成果につなげましょう。
目次
営業職は、会社の売り上げを左右する重要な役割です。営業職を務める女性にとって、服装は打ち合わせや商談から成果につなげるためにも、印象を左右する欠かせない要素の1つといえます。
ここでは、女性営業マンが服装を選ぶときに気をつけたいポイントについて4つご紹介します。ご自身が日頃から意識できているか、確認しながら読み進めてみましょう。
服装から清潔感や品の良さを感じ取れると、それだけで相手から信頼を得られます。商談をうまく運びたい女性営業マンは必ず意識すべきポイントです。
服装選びによって、着心地や動きやすさも異なります。たとえ見た目が良くても着心地が悪いと動きにくかったり、不快感が残ったりして業務に集中できなくなります。動きやすさも重視して余計な悩みを減らし、商談に集中できる環境を整えましょう。
機能性の高さも重要です。たとえば理想に近い服をリーズナブルに購入できたとしても、しわになりやすく管理が大変だったり、伸縮性がなく、使い勝手が悪かったりすると元も子もありません。
しわになりにくい、ポケットの位置が使い方に合っている、伸縮性に優れているなど、購入する前に自分が求める機能性を整理して、確認してから買うようにしましょう。
営業マンという職種ならではのポイントとして、自社のみならず営業先の雰囲気に合っているかどうかも大切にしなければなりません。
たとえば、固い雰囲気の会社にオフィスカジュアルの服装で訪れると、ひと目でビジネスマナーがなっていないと判断されてしまいます。また反対に、ラフで和やかなオフィスにフォーマルな装いで訪問してしまっては、商談の雰囲気も固くぎこちないものになりかねません。
業種や相手先の雰囲気によって最適な服装は異なるので、事前に営業先の情報を確認してから服装を選ぶのがおすすめです。
それでは、営業先に良い印象を与えられる女性営業マンの服装とは、具体的にどのようなものがあるのでしょうか。
女性営業マンの服装は、大きく分けると「スーツスタイル」と「オフィスカジュアル」の2つです。主な業種ごとに振分けると、以下の表のようになります。
スーツスタイル | 保険・金融・公務員・不動産など |
オフィスカジュアル | 医療・サービス・マスコミなど |
続いて、具体的な8つの基本ルールを紹介します。こちらは原則的にスーツスタイルとオフィスカジュアル共通のものですので、どちらのスタイルにとっても見逃せない情報です。
基本的なルールの1つめとして、スーツのサイズは体に合っているものを選びましょう。初歩的なことではありますが、サイズが合っていないと誰の目にもだらしなく映ってしまい、仕事の評価もそれだけで下がってしまいます。
それぞれの部位のサイズについて、参考にすべき目安は以下の表のとおりです。
ジャケット着丈 | ヒップがちょうど隠れるくらい |
ジャケット袖丈 | シャツが出る幅は1cmくらい |
パンツ裾丈 | 靴のアッパーに軽く触れるくらい |
スカート丈 | 立ったときにひざが半分ほど隠れるくらい |
スーツの素材は季節に合わせるよう気づかうべきでしょう。たとえば、夏場はどうしても汗をかくため、消臭性や吸湿性のある素材を使ったブラウスやシャツを選ぶのがおすすめです。
また、暖かくなった時期になっても冬物のジャケットを着用していると、裏地などが目立ってしまい季節に合わなくなってしまいます。垢抜けない雰囲気になりがちなので、季節の変わり目とともに素材も変えるよう工夫をしましょう。
どのようなカラーやデザインを選べば良いのかわからないという人は、くせがあってデザイン性の強いものよりも、シンプルで落ち着いたものを選ぶといいでしょう。色は黒やグレー、ベージュ、紺などがおすすめです。職種によっては、これ以外の色をそろえても良いでしょう。
スーツは、インナーやアイテムによって印象を変えることができることもあって、ベーシックなデザインを選ぶのが無難です。あまりにも派手なものを選ぶと、ビジネスシーンにはそぐわない見た目になってしまいます。
ヒールやパンプスを着用する場合、素足は望ましくありません。ベージュのストッキングを履くようにしましょう。そのほか、寒い季節には80デニールまでの黒タイツを履くという選択肢もあります。カジュアルすぎる雰囲気にならないよう気をつけましょう。
暑い時期になると、ジャケットを着たままの外回りは汗をかいてしまうのが悩みの種です。ジャケットを脱いで過ごしたくなりますが、営業先を訪問する際は失礼にあたらないよう、必ずジャケットを着用しましょう。
これはオフィスカジュアルの場合も同様で、暑くても訪問時にはジャケットを着用するというマナーは守らなければいけません。
スーツのインナーについては、フリルやリボンといった装飾が多いものや、あまりにも胸元が開いたものは控えましょう。シャツやカットソーなどシンプルなデザインをメインとして、落ち着いた色合いのものを選ぶのがおすすめです。
上品な着こなしを心がけ、仕事ができる女性らしさを演出しましょう。
ビジネスシーンにおいては、靴にも配慮が必要です。適度な高さのパンプスがベターであり、具体的には5cm程度が推奨されています。
ただし、よく歩く仕事の場合は3cmほどの高さでも良いでしょう。近年では、女性も動きやすい靴で勤務できるよう働きかける動きが加速するなど、徐々に世の中の考え方が変わっています。
日本での抗議運動は「#KuToo(クートゥー)」と呼ばれ、複数の大企業が女性のスニーカーでの勤務を認めるようになったのです。#KuTooは、「靴」と「苦痛」という言葉に加え、「#MeToo」が掛け合わされた造語で、2019年にはユーキャンの「新語・流行語大賞」トップ10にノミネートされました。
2015年にはフランスやイギリスで、女性の服装規定や慣例への抗議運動が活発化しました。フィリピンでは2017年に、1インチ(2.5cm)以上のヒール靴を強制してはならないという行政命令が出されたのです。
このように、ヒール靴は必ずしも履くものでなく、時代の流れに合わせて柔軟に対応すべきだととらえるのが良いでしょう。
スカートに関しては、基本的にひざ丈ほどのタイトスカートがおすすめです。動きやすさについても問題ありません。女性営業マンにとってはパンツスーツも候補ではありますが、スカートよりも活動的であまりビジネスライクではない印象を与える場合もあります。
また、スカートの場合は丈が短すぎると良からぬトラブルの元になってしまいます。あまりにも丈の短いスカートは着用を避けるようにすべきでしょう。
職種によってはもう少しカジュアルなフレアスカートなどでも問題ないケースもあります。状況に合わせてチョイスすることで柔軟な対応を心がけましょう。
次に、注意すべき服装やNGコーデについて解説します。
いくら清潔感があり、落ち着いた雰囲気だとしても、デニムやTシャツといったカジュアルすぎる服装は避けるべきでしょう。特にデニムは原則的にビジネスの場では着用を避けるのが無難です。
ただしオフィスカジュアルの規則は会社によって大きく異なりますので、一概にはいえない場合もあります。まずはルールを確認するようにしましょう。
規則が明文化されていなくても、社員同士では常識になっている、いわゆる暗黙のルールのようなものが存在する会社もあります。不安が残る場合はトラブルになる前に、望ましい服装ルールを周囲の人に聞いておくようにすべきです。
先述のとおり、ビジネスの場において素足は好ましくありません。原則的にはベージュのストッキングを履くようにすれば問題ないでしょう。
また、黒いスーツに黒いタイツを履くと、冠婚葬祭の場で着用するブラックフォーマルのような印象を与えてしまいます。ビジネスシーンにおいて黒タイツの着用は控えるべきですが、職場や訪問先の雰囲気によっては問題のない場合も考えられます。
前項と同様に、こちらも社内で働く周りの人にタイツ着用のマナーや、デニール数などを前もって確認しておくと間違いありません。
会社によってはアクセサリーや髪型などについて明確なルールを設けていない場合もあります。しかし、ルールがないからといって派手な小物やアクセサリーを多用すると、営業先の会社における常識とはかけ離れてしまいます。その場合は悪い印象を与えてしまい、営業成績にも関わる問題になりかねません。
取引先に好印象が与えられることを第一に考え、小物やアクセサリーはできるだけ落ち着いたデザインのものを選びましょう。
女性営業マンは、男性と比べても服装に気つかうべきポイントが多いです。苦労することもたくさんあるかもしれませんが、服装におけるルールを把握することで相手先に好印象を与え、信頼の獲得につながります。
ルールも一度覚えて身につけば、毎日思い悩むようなものではありません。TPOに合った適切な装いを心がけ、身だしなみの良さから営業成績の向上を目指しましょう。
記事へのコメント | |