記事公開日:2024/02/20
最終更新日:2024/02/20
ホームページは、集客を左右する重要な要素です。なぜなら、お客様が賃貸仲介会社を選ぶとき、事前にどのような会社かを知るために、ホームページを訪れることが多いからです。また、ホームページの内容によっては、ポータルサイトを超える集客効果を発揮することもあります。
これらを踏まえて、今回は賃貸仲介会社のホームページについて解説します。「ホームページはあるが、どうして良いかわからない」「新しい集客販路がほしい」という悩みをお持ちの賃貸仲介会社の方は、ぜひ最後までお読みいただき、ホームページ作りの参考にしてみてください。
目次
賃貸仲介会社が魅力的なホームページを作成するために、重要な要素を5つ紹介します。
すでにホームページがあるときは、重要な要素を満たしているか確認してみてください。そのうえで、改善できるポイントから着手していくのが良いでしょう。
上記の項目について、詳しく解説します。
ホームページのデザインは、集客に大きな影響を及ぼす要素です。いくら充実した内容を盛り込んだホームページでも、見にくいという理由だけで訪問者は離脱してしまいます。
ホームページのリニューアルには費用がかかるため、根本的な変更は困難かもしれません。しかし、少なくとも、以下のポイントは最低限押さえておきたいところです。
ユーザーのアクションを促す導線になっているかを確認しましょう。賃貸仲介会社なら、物件検索や問い合わせのリンクが一目でわかるようにしておくことが求められます。
ホームページに表示されるテキストは、ユーザーへのアピールポイントとなります。文字の大小やフォント、色の濃淡や装飾の程度を客観的に確認しましょう。
ホームページがスマートフォンでの表示に対応しているかも、重要な要素になります。なぜなら、スマートフォンでPC用のサイトは見にくく、離脱の要因となるからです。
スマートフォンで閲覧できるだけでは、スマートフォンに対応しているとはいえません。スマートフォン用のサイトに、最適化されているかがポイントです。
ユーザーのニーズに応えられなければ、魅力的なホームページとはいえません。その理由は、ユーザーの購買行動に深く関係があります。
ユーザーは、購買前に情報をインターネットで調査をする傾向にあります。そのため、ユーザーがホームページを訪問した段階で、ユーザーの検索意図を満たしていないと、ユーザーはすぐに離れてしまうのです。ホームページ内のコンテンツが、検索意図とその回答になっているかどうかを確認する必要があります。
ホームページに写真・動画・イラストを用いることも、魅力的なホームページ作りに欠かせません。その理由は、以下のとおりです。
画像などがあることで、ユーザーの理解が深まり、成約率を高めることに直結します。
文章だらけのコンテンツは、ユーザーに嫌われる傾向にあります。そのため、画像などを用いてハードルを下げ、離脱率を下げることが求められます。
このように、写真や動画・イラストを活用するメリットは大きいです。ユーザーの気持ちになって、コンテンツを作成することを忘れないようにしましょう。
当然のことですが、コンテンツの内容とその更新も、適切に行われていなければなりません。ホームページを閲覧していると、お知らせや最新のニュース欄が空白のものがあります。更新をしていないことで、情報発信力がないと判断され、ユーザーの興味を引くことは困難になるでしょう。
定期的に新しいコンテンツを作成し、過去のコンテンツも、法改正や時代の流れによって更新を行うことが重要です。ホームページは完成したらゴールではなく、磨き続けることで魅力的なホームページに近づきます。
ここでは、ホームページ内に作成するコンテンツについて解説します。ユーザーの検索意図に応えるためには、コンテンツを常に最新の状態にしておく必要があります。
とりわけ最初に紹介するコンセプトについては、最初に取り組んでみてください。自社のコンセプトを明確にすることで、以降のコンテンツが作りやすくなります。
ホームページの作成や更新にあたって、まずは自社のコンセプト・強み・特徴を表示する必要があります。特徴や差別化が図られている点は、最もアピールしたいポイントです。
これらのコンセプト・強み・特徴を記載しておくことで、自社に見合ったお客様へ効果的にリーチできます。
会社概要は、ホームページのなかでも閲覧されることが多いコンテンツです。自社のことを知ってもらい、お客様への信用に関わる部分なので、間違いのない情報を記載しましょう。
また、自社店舗の場所も、地図を添付するだけでは不十分です。最寄駅からの具体的なアクセスを記載するなど、お客様目線での工夫も忘れないようにしてください。
賃貸仲介会社が取り扱う賃貸物件のページは、最も重要なコンテンツといえます。なぜなら、お客様は賃貸物件に関する情報を得るために、ホームページを訪問しているからです。
最近は、ポータルサイトと連動しているものが多いため、ホームページ単体で賃貸物件をメンテナンスする機会は少ないかもしれません。しかしだからこそ、ホームページでの賃貸物件のメンテナンスは欠かさないようにしましょう。
昨今のお客様は、購買活動の前に情報収集を行う傾向にあります。お客様は、ポータルサイトで気に入った物件を見つけたのち、物件名で検索することがあるようです。物件名を非表示にしていると、そもそもお客様に訪問していただけません。さらに、コメントをおろそかにしていると、お客様に離脱されてしまいます。
細かいポイントは多数ありますが、掲載物件のメンテナンスを欠かさないことが重要です。
お客様が自社にコンタクトをとるための窓口となるので、お問い合わせを頂戴するためのページや導線も、おろそかにしてはいけません。お問い合わせを効果的にもらうためには、効果的に窓口を設置する必要があります。
お客様が賃貸仲介会社に問い合わせをするため、個人情報を登録する必要があるなど、ハードルが高いと感じている人も少なくありません。これらの施策を講じることで、お客様はニーズや連絡できる方法に即した問い合わせを選択できます。ハードルが下がることにより、問い合わせ件数が増加することが見込まれるでしょう。
よく頂戴する質問やお客様が抱きやすい疑問を、一か所にまとめておくのも良い方法です。お客様は「こんなことを賃貸仲介会社に聞いて良いのだろうか」「女性スタッフ対応や現地待ち合わせは可能か」など、いろいろな疑問を抱いているものです。
Q&Aページを作成することで、お客様は問い合わせ前に確認をするため、不要な問い合わせが減少するでしょう。お客様の不安を取り除く重要なページですので、積極的に作成しておくことをおすすめします。
必須ではありませんが、スタッフの紹介ページも集客には効果を発揮します。営業担当者の顔が見えることで、お客様は安心して来店することが可能です。スタッフ紹介ページでは、得意エリアやキャリアに留まらず、多くの情報を盛り込むと良いでしょう。
賃貸仲介業務に対する思いや商圏とのつながりに加えて、これらのことを記載することで、お客様からの思わぬ反応があるかもしれません。お客様は、不動産会社に対して一定の警戒心があるものです。これらを払拭するためにも、可能であれば来店前に顔を見てもらい、安心感を与えるようにしましょう。
なお、男女問わずですが、顔写真をホームページに掲載することに対して、マイナスの印象を抱く営業担当者がいることも事実です。担当者が嫌がるようであれば、イラストにするなどの配慮も検討してみてください。
賃貸物件のルールや、お部屋探しの方法などをコラム形式で紹介するページも有効です。賃貸は独特のルールや流れがあるため、初めてお部屋探しをするお客様に、賃貸に関する理解を深めてもらえます。また、定期的にコンテンツを発信することには、多くの副産物もあります。
こういったコンテンツマーケティングは、成果が出るまでに時間がかかるものです。しかし、地道に続けると、ホームページは魅力的に生まれ変わり、ひいては集客に役立つものに成長します。
長くコンテンツを発信し続けている会社は、それほど多くありません。ぜひ、魅力的なコンテンツの継続的な発信を実践してみてください。
それでは、実際にホームページ集客に成功している不動産会社の事例を見てみましょう。どの会社も異なる戦略に基づいたものですが、確固たる戦略に基づき継続したことによって、成果を出しています。
大阪市西区を中心に営業されている、BRUNO不動産様のホームページです。
大阪 堀江の賃貸・中古マンション【堀江で暮らそう】
https://www.bruno.jp/horie_life/
大阪市西区エリアはおしゃれな地域であり、生活施設も整った人気が高いエリアです。そのため、若年層からビジネスマン、ファミリー層まで、幅広い層からの支持を得る必要があります。同社が西区で確固たる地位を確立している理由に、ホームページの存在は外せません。営業コンセプトやエリア特性、お客様目線のデザイン性など、多くのアイデアを盛り込んだホームページです。ぜひ参考にしてみてください。
同社のホームページの最も大きな特徴は、見たい情報へすぐにアクセスできることです。
駅やエリアの賃貸物件情報を、ワンクリックで確認できる仕様になっています。検索リンク→検索条件設定→物件閲覧というプロセスを省き、すぐに物件を閲覧できるスピーディさは、気軽に物件を見たいというお客様のニーズにマッチしています。
トップページに検索リンクが貼られている会社は多いですが、エリアと主要駅からの検索を備えている会社はそう多くありません。
同社のホームページで特筆すべきは、写真量の多さです。
このように、室内の写真はもちろん、近隣施設の写真も豊富です。近隣の生活施設は、ロゴを掲載している企業が多いのではないでしょうか。しかし、実際の写真を使うことで、より具体的な生活イメージを膨らませられます。
また、物件の地図を正確に掲載していることも大きな特徴です。賃貸仲介会社は、多くの情報を開示することを嫌う傾向にあります。しかし同社では、物件の場所を正確に開示しているところ、情報の信頼性が高いと評価できます。
特筆すべき機能ではありませんが、エリアに関する情報が非常に充実しています。足元商圏に関する情報は、ほぼホームページでそろうといっても過言ではありません。
主に掲載している情報は、以下のとおりです。
商圏に関する情報を網羅することにより、地域に対する強さを見せつけられます。お客様も安心して、お部屋探しを依頼できるでしょう。
九州にある住宅建設会社における、不動産部門のホームページをご紹介します。
【福岡県の賃貸不動産】福岡県の賃貸情報なら悠悠ホーム
https://yuyuhome-estate.com/
同社は、商圏が福岡市内および近隣地域と広い傾向にあります。広域でお客様を集客するのは、並大抵のことではありません。ホームページからの集客を得意とする同社のテクニックを見ていきましょう。
ホームページのデザインや導線は、シンプルに作成されています。
同社のデザインの特徴は、カテゴリによる物件検索にあります。同社が戸建ての賃貸物件を自社供給していることから、他社との差別化を図るためにわざと上位表示させているのです。カテゴリに「戸建て物件」や「ペット飼育可能物件」があるところが目を引くでしょう。
自社の強みに誘導するサイト設計は、とても参考になります。
間取り図面は、カーテンサイズやコンセント位置を記載するなど、ユーザーフレンドリーな見せ方が特徴です。
また、同社のホームページ集客の特徴として、物件名を開示している点が挙げられます。昨今は、物件名でお客様が検索することが多いです。物件名検索からの自社ホームページ誘導という流れにより、広域な商圏でも集客が実現しています。
多様な検索方法に、ワンクリックでたどりつける設計が魅力です。
これらの検索方法にすぐにアクセスできるのは、使い勝手の良いサイトであるといえます。また、賃貸に関する情報のみならず、入居後の生活に関する情報や、売買に関する情報が発信されている点も見逃せません。
賃貸仲介会社が発信するコンテンツは、お部屋探しのコツや商圏のお店などがメインになりがちです。多くの情報が掲載されていることで、お客様だけでなく、家主さんからも安心感と信頼性が得られているのではないでしょうか。
実店舗を持たない不動産会社である、R-STORE社のホームページも勉強になります。
【R-STORE / 不動産セレクトショップ】東京・神奈川・千葉・埼玉のデザイナーズ・リノベーション・おしゃれな賃貸・売買物件探し
https://www.r-store.jp/
ウェブサイトに、すべての情報を開示していると自負しているのが特徴です。随所に差別化が図られており、そのこだわりは細部にも宿ります。
実店舗を持たない賃貸仲介会社のホームページは、具体的にどのようなものなのでしょうか。これより細かくご紹介します。
同社のホームページは、白を基調とした清潔感のあるデザインによる検索型の構成になっています。エリアや沿線から検索する方法が主体ですが、特筆すべきはこだわり条件です。ポータルサイトでは、なかなかお目にかかれない検索条件がたくさんあります。
なぜ、独特なこだわり条件が設定されているのでしょうか。それは、スタッフが実際に訪問し、感想やレビューを書いてご紹介しているからです。同社では、現地訪問を取材と表現していることからも、独自性のあるコメントやこだわり条件が設定されていることがわかります。
左手に物件概要を、右手に写真とコメントを配置した見やすい物件紹介ページが特徴です。
写真にもこだわりがあり、窓からの風景も含まれています。共用部や外観の写真はもちろん、コメントもしっかりと触れており、実際に賃貸物件に赴いた人しかわからない空気感まで伝わってきます。
同社のホームページで特筆すべき機能は、以下の2点です。
同社のホームページには、街の紹介コラムなどの関連情報も充実しています。部屋探しだけでなく、読み物としても役立つ情報を発信し続ける姿勢が、店舗を構えずに営業を続けられる秘訣なのかもしれません。
ホームページ作りで意識すべきポイントを3つご紹介します。これまでご紹介してきた不動産会社は、以下のポイントをクリアしていることは明らかです。
今からでも遅くないので、ぜひすぐにでも実践してみてください。
ホームページを作成して達成したいゴールを明確にすることが重要です。目標や目的を定めない限り、何をすべきかなどが見えてきません。
ホームページを作成する目的や目標には、以下のようなことが考えられます。
【お客様のコンバージョンを目的としたもの】
【自社の内部的要因を目的としたもの】
【ステークホルダーをターゲットとしたもの】
各社の課題から目標や目的を定め、目的に合致したホームページの設計・デザインなどを作らないと、ホームページはうまく機能しません。まずは、目的や目標を作ることから取り組んでみてください。
ホームページ作成にあたっては、どのようなお客様をターゲットとするかを決めておくことも重要です。ターゲット設定がないと、結果的にお客様に適切なメッセージが届かなくなってしまいます。
賃貸仲介会社であれば、ターゲットによってホームページの内容も変わります。以下の点を参考にしてみてください。
単身向けであれば、キャッチーでポップ、おしゃれなホームページが良いでしょう。ファミリー向けであれば、清潔感と信頼感を併せ持ったページが好まれやすいです。
ターミナル駅のような広域な商圏では、コンテンツの量が重視されます。狭域な商圏であれば、コンテンツの質を重視すべきでしょう。
大学近辺など若年層メインのときは、カジュアルな言葉や動画をおすすめします。オフィス街など年齢層が高いときは、オリジナル画像を配置するなど差別化を意識しましょう。コンテンツには、第三者の権威性を持たせるなどの工夫も効果的です。
他社との差別化は、ビジネスの成否を左右する重要な要素です。そのため、しっかりと自社と向き合って強みを洗い出し、ホームページ上で表現しておきたいところです。
差別化できるポイントは、意外と多くあります。賃貸仲介会社が差別化しやすいポイントは、以下のとおりです。
賃貸仲介会社であれば、やはり紹介物件で勝負したいと考える会社は多いかもしれません。しかし、それ以外の方法でも差別化することは可能です。自社独自の状況によって、差別化できているポイントや差別化できそうなポイントを見極め、独自の戦略をホームページで表現しましょう。
賃貸仲介会社のホームページを魅力的に映すためには、充実したコンテンツを整理して配置し、ターゲットを絞って情報発信することが重要です。最も伝えたいメッセージは、ホームページの作成がゴールではないことです。作成してからも、継続的に見直しを図ることが求められます。
ホームページは、自社のことを知ってもらうためのツールです。自社の状況を把握することから始めてみてはいかがでしょうか。
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