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【受験シーズン対応マニュアル】親御さんが来店したときの賃貸接客術|営業トーク例付き

最終更新日:2025/11/19

記事公開日:2025/11/20

「受験生本人ではなく親御さんが来店されたとき、何を気をつけるべき?」「ご両親に安心してもらうためには、どんな説明をすればいい?」

冬から春先にかけて続く受験シーズンは、賃貸仲介の現場でも「親主導」の部屋探しが増えるタイミングです。本人に代わって親御さんだけで来店された場合、どう対応すべきか悩んでしまう若手スタッフも多いのではないでしょうか。

「子どもの住まいは、自分が住む家以上に慎重に選びたい」と考える親御さんは少なくありません。営業担当者には、そうした想いをくみ取りながら、丁寧で信頼感のある対応が求められます。

本記事では、親御さんが重視するポイントから接客時のマナーやトーク例まで、実務で役立つノウハウを解説します。繁忙期に向けて対応力を高めたい方は、ぜひ参考にしてください!

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「親御さんの来店心理」を理解しよう

受験シーズンは、実際に住む本人ではなく親御さんが来店するケースも少なくありません。

経験の浅いうちは「どう対応すればいいんだろう」と戸惑うこともあるかもしれませんが、親御さんが子どもに代わって動く背景には、それぞれの想いや事情があります。

まずは、親御さんがどのような気持ちで物件探しに関わっているのか、3つの視点から見ていきましょう。

子どもを受験に集中させたい

受験を控えた時期は、精神的にも体力的にも大きな負担がかかるタイミングです。とくに共通テストや私立・国公立の一般選抜試験など複数のスケジュールが重なる1月以降は、物件探しに時間を割けない状況が続きます。

そのため、「物件探しは親が担って、本人は試験に集中してもらいたい」と考えるご家庭も少なくありません。

営業担当者としては、「現地に来られない本人のため、写真や資料を多めに用意する」等の気遣いを見せると喜んでもらえます。

また、親御さんが主導で物件を選ぶ場合、本人の希望が見えにくくなることもあります。「お子様のご希望など、あらかじめ伺っていることがあれば教えてくださいね」と一言を添えるだけでも、配慮のある対応として好印象を与えられますよ。

物件や地域の雰囲気を知りたい

進学を機に初めての一人暮らしに臨む受験生も多く、親御さん自身が不安を抱えながら来店されることもあります。

その際、間取りや設備といった条件以上に重視されるのが、「この街で子どもが安心して暮らしていけるかどうか」という点です。

実際に、内見中に親御さんから「このあたりって夜は静かですか?」「駅から物件まで、女性の一人歩きでも大丈夫でしょうか?」と尋ねられる場面は少なくありません。

こうした質問は、「子どもを安心して送り出したい」という気持ちの表れです。営業担当者として、地域の雰囲気や人通り、街灯の有無等、暮らしがイメージできるような説明を心がけましょう。

費用を負担するからこそ納得して決めたい

初期費用や家賃を親御さんが負担する場合は、「この物件に本当に価値があるのか」をしっかり見極めようとします。

営業スタッフとしては、金額だけに注目されがちな場面でも、設備や立地、築年数なども踏まえて総合的に提案する姿勢が大切です。

たとえば、「このエリアの相場と比べても割安です」「駅近のわりに家賃が抑えめなんです」といった補足があると、金額への納得度がぐっと高まりますよ。

賃貸物件選びで親御さんが重視するポイント

親御さんの来店心理を把握したら、次に押さえておきたいのが「具体的にどんな点を重視されるのか」という視点です。

ここからは、「物件探し中の親御さんが特に注目する3つのポイント」を見ていきましょう。

1. 物件や周辺環境の安全性

初めての一人暮らしに送り出すにあたって、親御さんが特に気にされるのが「物件や周辺環境の安全性」です。

とくに、夜道の明るさや周辺の人通り、近くに交番があるかといった情報は、来店時によく質問されるテーマです。

どれだけ条件の良い物件でも、安全性が不透明だと、親御さんの決断は重くなりがちです。

対応のポイントを解説

「駅からの帰り道は街灯が多く、夜でも比較的明るいんです」「近くに24時間営業のスーパーがあり、夜でも人通りがありますよ」といったように、「安全性」と「根拠」をセットで伝えましょう。

安全性について説明する際は、ただ「明るいです」「人通りがあります」といった印象だけを伝えても、親御さんの不安は解消されません。以下のように、「安全性」と「根拠」を一緒に示すのがポイントです。

トーク例

「駅からの帰り道は街灯が多く、夜間でも比較的明るいんです。」

「24時間営業のスーパーとコンビニが近いので、夜でも人通りがあります。」

遠方から来店される親御さんにとっては土地勘がない分、この「根拠」を伝えられるかどうかで、印象が大きく変わります。

また、設備について説明する際も、「オートロック付き」「防犯カメラ設置済み」「モニター付きインターホン完備」と伝えるだけでは不十分です。以下を参考に、設備の使い方がイメージできるような説明を心がけましょう。

トーク例

「モニター付きインターホンなので、来客時に顔を確認できて安心ですね。」

「共用部にも防犯カメラが設置されています。不審者の侵入を防ぎやすくなっており、安心して生活していただけます。」

このように、設備の有無にとどまらず「どのように安心につながるのか」まで説明することが大切です。親御さんの不安を和らげられるうえ、物件の価値もより具体的にイメージしてもらえます。

また、駅周辺の治安や近くの交番の場所など、日々の暮らしに関わる安全情報もさりげなく伝えられると、「頼もしい営業担当者」という印象を持ってもらえますよ。

2. 通学のしやすさ

進学先までの通いやすさも、親御さんにとって大きな判断材料のひとつです。

とくに遠方から通う場合や、慣れない土地での一人暮らしとなる場合は、「毎日無理なく通えるか」「朝の混雑で負担にならないか」など、学業への影響を気にする方も多くいらっしゃいます。

対応のポイントを解説

営業担当者には、最寄り駅までの距離や乗り換え回数、朝の混雑状況など、通学のイメージを具体的に描けるような説明が求められます。

たとえば、以下のように通学シーンを想像できる説明があると、親御さんの安心感につながります。

トーク例

「最寄駅が始発なので、朝の時間帯でも座って通えますよ。」

「自転車でも通える距離ですが、○○大学行きのバスも使えるので、雨の日でも通いやすいですね。」

大学の立地によっては坂道が多かったり、交通の便が悪かったりするケースもあります。通学が日常として無理なく続けられるかを意識しながら、親御さんの気になる点を丁寧にくみ取りましょう。

3. 契約の柔軟性

指定校推薦で合格が決まった場合や、早めに物件を押さえておきたい場合など、3月を待たず早めに動き出す親御さんも少なくありません。

その際、特に気にされるのが「申込後の流れをどこまで柔軟に調整できるか」という点です。

入居開始日やキャンセルの取り扱いなどは、親御さんにとってわかりづらく不安の多い部分なため、慎重かつ丁寧な説明を意識しましょう。

対応のポイントを解説

一般的に、賃貸借契約後のキャンセルは難しく、違約金が発生する可能性があります。また、オーナーの方針にもよりますが、「家賃発生日」は、申し込みから1ヶ月以内に設定されているケースが大半です。

営業担当者としては、「早めに決めたいけど、リスクは最小限にしたい」という親御さんの気持ちを理解しつつも、契約を進める立場として冷静に対応しなければなりません。

以下のトーク例を参考に、親御さんの不安に誠実に向き合いましょう。

トーク例

「気に入った物件を確実に押さえるには、入居前から家賃が発生する可能性があります。その点も含めて、物件ごとに条件を確認しながらご案内しますね。」

「3月入居開始予定の新築物件もございます。『早めに決めたいけれど家賃は遅らせたい』という方におすすめです。」

「学生向け物件の中には、合格前予約や家賃発生日を調整できるものもあります。条件を確認のうえ、あらためてご案内いたしますね。」

このように、契約条件を整理しながら、親御さんの不安を先回りして取り除くのがポイントです。

なお、契約条件に不確かな部分がある場合は、その場で無理に答えず、一度持ち帰りましょう。「確認のうえ、すぐに折り返します」と伝えるだけでも、誠実な印象を持ってもらえますよ。

親御さん対応で意識したい「賃貸営業の接客マナー」

親御さんに安心して物件選びを進めてもらうためには、スタッフの接し方や言葉遣いも大切な要素になります。ここでは、信頼を得るために意識したい接客のポイントを3つ紹介します。

1. 言葉遣いや身だしなみで第一印象を整える

「第一印象はわずか数秒で決まる」と言われており、親御さんは「子どもの住まいを安心して任せられる担当者かどうか」を最初の瞬間から慎重に見ています。

清潔感のある服装や整った髪型はもちろん、姿勢や立ち振る舞い、声のトーンなど、細かな点まで気を配りましょう。

明るい挨拶や丁寧な言葉遣いは基本ですが、緊張して話し方が固くなりがちな場合でも、「聞き取りやすさ」や「ハキハキとした受け答え」を意識するだけで、与える印象が大きく変わります。

さらに、物件案内中のさりげない心配りも、信頼を得る重要なポイントです。たとえば「こちらに段差がございますので、お気をつけくださいね」といった一言を添えるだけでも、丁寧さが伝わり、親切で温かい印象を残せますよ。

2. 名刺は両親どちらにも渡すのが基本

名刺を渡す際は、笑顔で相手の目を見て「本日ご案内を担当いたします、◯◯不動産の△△と申します」と、はっきりと名乗りましょう。

親御さんがご夫婦で来店された場合は、お父様・お母様どちらにもお渡しするのが基本です。片方にしか名刺を渡さなかった場合、「自分は軽く見られたのでは?」と受けとられてしまう可能性があり、大きなマイナスになってしまいます。

物件案内中も、どちらかだけに話しかけすぎないようバランスを意識し、双方に気を配りながら会話を進めることが信頼構築のポイントです。

どちらの親御さんが主導して物件を選んでいるのかわからない場面でも、両名に対して対等に接する姿勢が求められます。

3. 見返しやすさを意識した資料を渡す

親御さんの中には、「本人が現地を見ていない状態で部屋を決めていいのか」と迷いを感じる方もいます。

そんなときに、「あとからお子様と一緒に確認していただけるよう、資料をまとめています」とひと言を添えると、担当者としての配慮が伝わり、安心してもらいやすくなります。

また、遠方からお越しの場合や短時間で複数の物件を見て回る場合、どれがどの物件だったのか混乱してしまいがちです。

そのため、比較しやすいよう物件条件を一覧にまとめた資料を用意しておくと、時間が経ってからでも内容を把握しやすいため、非常に喜ばれます。

資料を渡す際は、「帰宅された後にお子様と見返していただけるよう、写真も多めに載せています」と付け加えると、親切で信頼できる担当者として印象づけることができます。

安心感を与える接客で親御さんの信頼を得よう

親御さんにとって、子どもの住まい探しは不安も多いものです。だからこそ、言葉遣いやちょっとした気配りなど、小さな工夫の積み重ねが「ここなら安心して任せられそう」という印象につながります。

とくに、お子様本人が現地を見られないケースでは、「本人のことまで考えてくれているかどうか」が判断材料になることもあります。

本記事で紹介した接客のポイントやトーク例を参考に、親御さんの気持ちに寄り添った対応を意識してみてください。受験シーズンならではの緊張感を理解しつつ、安心して任せてもらえる接客を心がけていきましょう!

泉 正孝

この記事を書いた人

ウェブスタジオイズミ代表。宅地建物取引士・マンション管理士・管理業務主任者・相続マイスター。東京都在住。大学卒業後、電鉄系総合不動産会社に入社し、不動産仲介事業部に所属。

不動産業界歴10年以上、ライター歴7年以上、サイト運営歴9年以上の経験を活かし、ライター兼ディレクター、SEOコンサルタントとして活動中。「住宅ローン・相続・税金・保険・資産運用」など、実体験に基づく記事を1900本以上執筆。SEO上位獲得多数。専門家として1次情報とエビデンスを重視し、読者目線の執筆を心がけている。

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