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【接客のタネ】優柔不断なお客様は、押すだけではダメ!ゲスト/実演販売士ヒロコさん #03

記事公開日:2022/08/16

最終更新日:2022/09/18

優柔不断なお客様は押すだけではダメの見出し画像

不動産業界以外の方をゲストでお招きし、 他業界のプロ目線で様々なアドバイスを頂く企画です。 4人目は、実演販売士の「ヒロコ」さんです! 実演販売士目線から不動産業界について色々聞いていきたいと思います。 全部で5本の3本目! どうぞご覧ください。

お客様が買いたくなるクロージングのコツがあれば教えて下さい。

ヒロコさん
追わないこと。皆さん追うでしょ?
人って不思議なもので余裕のない人から買わないんですよ。
「どうぞどうぞ、いいですよ。」、「ここがダメだったら他の不動産もありますし。」、「他の物件もありますし。」、「ご自由にどうぞ。」っていうちょっとゆとりを見せたほうがクロージングに入りやすいです。
さっき言ったようにラポールが築きにくかった場合に勧められると人って他人じゃないですか。「こいつ、金欲しいんだろうな。」、「こいつ成績上げたいんだろうな。」とかっていう風に思う人も結構いるといるんですよ。
その時に、あまりプッシュしないっていうことが最終的なクロージングに繋がる、確立があがると思います。
手放しに逃がせというわけではないです。情熱をもって説明をした上で、最後の最後で主っと引く、それってすごく大事だと思います。

CHINTAI丸塚
恋愛とすごく似ていますね(笑)

ヒロコさん
押して押して最後にヒュっと引く、そうすると気になるでしょう。ましては今この物件どうしようと悩んでいるのであればより成約率上がると思うし、強いて言えばよく使う方がいるんですけど、ちょっと使い方が下手だなと思うのは、「早く決めないと無くなっちゃいますよ」みたいな。

CHINTAI丸塚
よく聞きますね。

ヒロコさん
そうじゃなくて、「お考えになっても結構ですが、その間に他の方からお申込みが入ったらごめんなさいね。」っていう。やんわりいうと逆に、他の人に取られるかもしれないなって。
人間って不思議なものなんですよ。同じこと言ってるんだけど、言い方によって全然違ってくる。私だったらそうしますね。

笑顔で話す二人の画像

お客様に立ち止まってもらうためにやっているテクニックを何か一つ教えて下さい。

ヒロコさん
人にはそれぞれ特徴があって、視覚野優位・聴覚優位・体感優位があって、例えば視覚優位の方に立ち止まってもらうには存在を見せなきゃいけないんですよ。声だけ聞こえてもその方は立ち止まらないです。
逆に聴覚優位の方は姿は見えなくても音が聞こえれば反応するんです。なので人それぞれ違うということはすべての手を使って止めるようにします。身振り手振りで大きく動かしながら説明するときもそうですね。身振り手振りで説明しながら声も出して。その声も 例えば「この化粧品は」、「サラサラして」、「スーっとしみわたりますよ」とこの「サラサラ」と「スー」という擬音が聴覚の人に響くんです。「サラサラ スーっとしみわたる化粧品ですよ」これで視覚と聴覚優位の方入ってきます。

あとは体感触覚とか味覚とかいろいろありますよね。その部分でプラスα付け足していけばいいんですけど、ほとんどの人が聴覚と視覚なのでここだけ意識しても変わると思います。私たちはすべての五感を感じられるように匂いとかも含めて言葉に出しながら身振り手振りで人を引き止めるようにしますね。

ヒロコさんと丸塚さんの画像

人を説得するにあたり話し方の練習方法があれば教えて下さい。

ヒロコさん
私思うんだけど、そういうこと考えていると売れなくなると思う。練習方法っていうよりもさっき言いましたけど自分が得意なものを伸ばして得意な範囲の中でさっき言ったような心理学のテクニックを使ってった方が喋れない人に喋れって喋る練習を教えてもなかなか難しいし。喋っている人が黙って売るのも難しいし、共通の練習方法は無くて、さっき言った心理学序破急とかを使ってそのベースに自分の個性、そこにエッセンスとしてそれを入れていけばいいと思います。話し方の練習とかマニュアルは無いと思うし、もうマニュアルの時代じゃないと思う。
マニュアルって面白くないでしょ?(笑)

CHINTAI丸塚
面白くないですね(笑)

ヒロコさん
マニュアルしゃべる店員も面白くないでしょ?マニュアルじゃないと思う一律の練習ではなくて、自分らしさを さっき言った序破急などを使って自分らしさを出していくという方向でいんじゃないでしょうか。
練習というよりも今の自分で大丈夫なのでそこにどういう心理学を組み込んでいくかが大事なんですね。それがオリジナリティだから。すべてが同じになっちゃったらオリジナリティもなにもないもの。

トークする二人の画像

話ている際の目線や仕草で気を付けていることやポイントを教えて下さい。

ヒロコさん
ミラーリングとかね、相手の言うことや動作から形・姿勢、そういったものあとは、うなずく。同意・共感しているという意味のうなづく、相手の言ったことをオウム返しする、それは馬鹿にしてるという意味ではなく、例えば「ねぇねぇ あそこのご飯おいしいよね」、「あそこのご飯おいしいよね」、これだけですかね。 意識してるのは。それ以外無いかな。
あんまり視線とか仕草は大きく気にしてはないけどミラーリングという部分で少しずつ相手の動きを真似て共感してることを伝える。気づかれないようにね。あまりにもわざとやり過ぎると気づかれちゃうから。

CHINTAI丸塚
例えば頭をかいたりしてる時に同じように真似するとかはどうですか?

ヒロコさん
OKですけどやっぱりこれもセンスなのかしらね。人によって気づかれる人、気づかれない人いるからあんまりにも気づかれるならそれはやめた方がいい。その場合は他の部分でやっていくとか、1回実験してみて1回挑戦してみてコツを掴んでくればどんどん取り入れて大丈夫ですね。

優柔不断なお客様のご購入の決め手を作る方法があったら教て欲しいです。

ヒロコさん
さっきとまったく一緒なんだけど優柔不断な人って勧められれば勧められるほど決められなくなる。本当に優柔不断な人だったら押せば決めれる人もいるけどそうじゃなければ、
むしろさっき言ったような言い方「今決めなかったら流れますよ」じゃなくて「他からも明日以降申し込が入ったら」、「申込順にさせていただきますので」、「それだけはご理解の上 考えてください」言い方で 、でも流れる可能性あるがあることを伝えるだけでいいんじゃないですか。
その方が決まりやすいと思いますよ。優柔不断な方も皆さん商売やるとどうしても勘違いしてるのは仕方ないんでしょうけど自分の成績を上げたい、自分の報酬をアップしたいと思うからどうしても自分本位になりますよね。でも自分本位のところから買いたいと逆の立場は思わないんですよ。むしろ本当に収入を上げたかったり、自分の成績を伸ばしたかったら、お客さん本位に考える。
綺麗ごとにみえるかもしれないけど実際は本当にこの方が長い目でみて短期じゃなくて長い目でみて必ず成績上がりますから。
お客さんが決めかねてるんだったら余裕かまして、「まぁしょうがないか」と「ゆっくり決めてくださいよ」と「その代わりお客様、先に申込があったらお許しください」っていう風に言うのがベストだと思いますね。

CHINTAI丸塚
ありがとうございます。

話をお聞きした人

ヒロコさん

2000年に日本初のゲイコメンティーターとしてキー局のゴールデンで大活躍。 文化・政治・評論家であり、コンサルティング会社代表、社団法人代表理事の肩書きを持つ異色の実演販売士兼文化人。

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CHINTAI JOURNAL編集部

この記事を書いた人

CHINTAI JOURNAL編集部は、営業活動に役立つ情報や業務効率化するための工夫をはじめとして、賃貸仲介業務に「おもしろさ」と「ライフハック」を提供します。