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不動産賃貸仲介会社がインスタグラムのリールを活用して集客するには?

記事公開日:2024/02/07

最終更新日:2024/02/07

インスタグラム(リール活用)

昨今、不動産業界においても、インスタグラム運用による集客が活発に行われています。しかし、成功している同業他社を真似しようとしても、簡単に上手くいくとは限りません。

そこで今回は、インスタグラムのリールを活用した集客のポイント、リールの機能や特徴、注意点を解説しています。「SNSのリスクを知っておきたい」「運用しているけど上手くいかない」といった担当者の方は、ぜひ参考にしてみてください。

インスタグラム(Instagram)などのSNSを使って物件を探している人が増えている!

インスタグラムなどのSNSアプリを使って、不動産情報を得る人が増えています。その主な理由は、画像(写真)や動画など視覚的に楽しめるコンテンツを利用し、無料で物件情報をチェックできるためです。トレンドを簡単に把握できるほか、間取りや設備なども、写真・動画で具体的にイメージできます。

また、総務省の資料によれば、20~30代のSNS利用率は50%を超えており、若い層を中心に利用者が増加中です。SNSの発展により、物件探しのオンライン化は今後さらに加速する可能性があるため、不動産賃貸仲介会社も積極的にSNSを活用していきましょう。

インスタグラムのリール機能とは

インスタグラムのリール機能とは、最大90秒の動画を作成・発信・共有できる機能です。リール機能の特徴を見ていきましょう。

<リール機能の特徴>

  • テキスト挿入やARフィルター、オーディオツールによる編集などが可能
  • リールタブやメッセンジャー機能、ストーリーズなど多彩な共有方法がある

リール機能は、編集機能や共有・拡散能力に優れているため、個人ユーザーが楽しめることはもちろん、企業の広告・集客などにも活用できます。

リールがなぜ集客につながる?

リールは表示される場所が多く、ユーザーの目に留まりやすいため、不動産系アカウントは集客につなげられます。

<リールの表示先>

  • リールタブ(リール画面)
  • フィード(タイムライン)
  • 発見タブ
  • プロフィール画面
  • ストーリーズ

たとえば、不動産賃貸仲介会社の場合、物件の内装や外観などを撮影して発信することで、視覚的な訴求効果を発揮します。「ハッシュタグ」や「いいね」などの活用により、不特定多数のユーザーはもちろん、ターゲットを絞ったアプローチも可能です。

リールとストーリーズの違い

リールとストーリーズの違いは、次のとおりです。

リール

■動画時間:
最大90秒
■表示先:
・リールタブ(リール画面)
・フィード(タイムライン)
・発見タブ
・プロフィール画面
・ストーリーズ
■視聴ユーザー:
・自分のフォロワー
・発見タブで検索するユーザー
■掲載期間:
自分で削除しない限り公開され続ける

ストーリーズ

■動画時間:
最大60秒
■表示先:
・プロフィール画面
・フィード
・ダイレクト受信箱
■視聴ユーザー:
・主に自分のフォロワー※シェア
・検索などの経由でも視聴可能
■掲載期間:
公開後24時間

<リールとストーリーズの使い分け>

  • リール:物件情報の紹介(周辺環境や外観・内装など) 
  • ストーリーズ:ユーザーとのコミュニケーション(メッセージのやり取り)や店舗・社内の様子などを発信

それぞれの特徴を活かしつつ、ユーザーに自社サービスをPRしましょう。

インスタグラムでリールを見る方法

同業他社のリールを参考にする際は、以下の方法で確認してみましょう。

<フォローしている人のリール>

  1. 相手のアイコンをタップ 
  2. プロフィール画面からリールタブをタップ
  3. リール一覧が表示される

<フォローしていない人のリール(検索する場合)>

  1. 画面下の発見タブをタップ
  2. 検索窓に特定のキーワードを入力
  3. 検索すると、関連する投稿とともにリールも表示される

画面下のリールタブをタップした場合は、自身と関連性のある(興味のある)リールが表示されます。

インスタグラムのリールの作り方

リールの作り方を流れに沿って解説します。

<リールの作り方>

  1. ホーム画面で左上の「ストーリーズ」をタップ
  2. 画面下部のオプションから「リール」を選択
  3. 画面左側から好みのクリエイティブツール(音源やエフェクトなど)を選択
  4. 撮影ボタンを長押し(もしくはタップ)して撮影開始
  5. 撮影終了後、編集画面でテキスト・スタンプを追加

撮影画面で画面左下をタップすると、テンプレート(撮影用のフォーマット)が選択できます。簡単にクリエイティブなリールを作成できるので、初めてリールを作成する際は、見本としても活用してみましょう。

賃貸仲介会社がインスタグラムのリールで集客をするポイント4つ

不動産賃貸仲介会社がインスタグラムのリールで集客するポイントを4つ解説します。

①冒頭~3秒でユーザーを惹きつける

リールの冒頭~3秒においては、以下のポイントを押さえて、ユーザーの興味を惹きつけましょう。

<興味を惹くポイント>

  • 何の動画なのか、誰に向けた動画なのかなどを伝える
  • 興味がそそられるフレーズをテキストで表示する(ペット可なのにこの値段など)
  • 物件紹介の場合は部屋のストロングポイントを強調する(内装や景色、間取りなどの写真・動画)

ユーザーに興味を持ってもらえなければ、リールは簡単にスクロールされて見てもらえません。ただし、誇大広告にならないよう注意が必要なので「おとり物件や誇大広告に注意」にも目を通しておきましょう。

②気軽に内見をしているような部屋紹介リールを作る

気軽に内見をしているような部屋紹介リールを作り、ユーザーの潜在ニーズにアプローチしましょう。

<部屋紹介リールのポイント>

  • 玄関や外からスタートする
  • 各部屋の内装や物件のPRポイントを紹介する
  • 設備やデザインなども紹介する
  • ナレーション、テキストでわかりやすく解説する

疑似的な内見を体験してもらうことで、ユーザーの持つ漠然とした願望・希望(潜在ニーズ)へ的確にアプローチできます。

③ハッシュタグを利用して確度の高いユーザーの注目を集める

ハッシュタグにより、リールを検索するユーザーにアプローチできれば、確度の高いユーザーを集客できます。不動産会社の場合は「#ペット可」「#デザイナーズ物件」などがあります。ただし、ハッシュタグを付ける際は、以下のポイントも押さえておきましょう。

<ハッシュタグを付けるポイント>

  • 狙うキーワードは投稿数10万件未満(投稿数が多いと検索結果に表示されにくい)
  • 投稿数が少ないほど検索されづらいが、検索結果の上位に表示されやすい

投稿数は、発見タブの検索窓にキーワードを入力するだけで確認できます。

④リールの情報は満遍なく配置する

リールの情報は動画内に満遍なく配置して、冒頭部分で離脱されないよう心がけてください。たとえば、部屋紹介リールを作る場合、動画の後半に家賃や入居条件などを挿入します。

このような編集を行うことで、最後まで動画を閲覧してもらいやすくなり、期待する訴求効果を得やすくなります。大切なのは、動画のテンポ(映像の速度を保つ、無駄な情報を削るなど)を落とさずに、一番見てほしいポイントまで誘導することです。

賃貸仲介会社がインスタグラムのリールを作る際の注意点

不動産賃貸仲介会社がインスタグラムのリールを作る際は、情報発信者として注意すべきポイントを押さえましょう。

間違えた情報を提供しないように注意する

企業アカウントが間違えた情報を発信した場合、信頼・信用を損なうほか、内容によっては法的な問題にまで発展するため注意が必要です。不動産会社の場合、物件の家賃や条件、設備などの情報を正しく発信しましょう。

また、間違いに気が付いた、もしくはユーザーから指摘があった際は、即時対応して正しい情報を発信してください。情報を受け取ったユーザーは、その内容を信じて行動を起こす恐れがあるので、迅速な対応が求められます。

リールのクオリティを維持しなければ「おすすめ」に表示されにくい

以下の要素が含まれるリールは、リールタブや発見タブで「おすすめ」に表示されにくいので、注意が必要です。

<おすすめに表示されにくいリールの要素>

  • 映像がぼやけているなど、解像度の低い動画
  • 他のコンテンツから再利用されている
  • 映像のほとんどがテキストで覆われている

上記の要素が含まれているリールは動画としてのクオリティが低く、おすすめ表示されにくくなります。リールによる集客力低下につながるため、リール作成時は注意してください。

成果を得られるまでには一定の工数がかかる

リールを使った集客には定期的な投稿が欠かせないため、一定の工数がかかることも理解しておきましょう。インスタグラムのユーザーは、日々新しいコンテンツを求めています。リールを一度投稿してフォロワーが増えたとしても、飽きられてしまうとユーザーの集客は叶いません。

安定したクオリティのリール作成、動画内容の検証、コメントへの返信など、SNSの運用業務は多岐にわたります。社内での人員配置や専門業者への外注など、人的リソースの確保が必要です。

おとり物件や誇大広告に注意

リールで部屋紹介などを行う際は、おとり物件や誇大広告とならないよう注意しましょう。たとえば、契約済みの物件を「残り○件のみ」と投稿する、駅からの所要時間を短く記載するなどはNGです。

SNSの運用においても「宅地建物取引業法」や「不動産の表示に関する公正競争規約」は適用されます。物件情報や写真は正確なものを掲載して「絶対」「極上」といったワードも安易に使用しないようにしましょう。

まとめ

インスタグラムのリール機能は、視覚的に商品・サービスを訴求できるツールです。不動産会社の場合、簡易的な内見動画を配信できるため、物件探しをするユーザーに対して積極的にアプローチできます。ただし、闇雲に動画を投稿しても、期待する集客効果は得られません。「賃貸仲介会社がインスタグラムのリールで集客をするポイント4つ」で解説したポイントを押さえつつ、ユーザーニーズを満たせるリールを作成することが重要です。

自社のブランドイメージとマッチさせたリールを作成し、ユーザーの認知度拡大、新規顧客獲得を目指しましょう。

記事の監修者_藤井けんたろう

藤井けんたろう

この記事を書いた人

不動産系記事を中心に執筆しているWebライターです。特殊派遣事業の会社を退職後、心機一転してライター業へ。ライター歴は約4年、賃貸仲介業を中心に賃貸営業マン・オーナー・入居者向けのノウハウ系記事を執筆中。スポット紹介やライフスタイル系の記事にも対応しています。趣味は筋力トレーニングで、-15㎏のダイエットに成功しました。筋トレの楽しさ・苦しさも併せて伝えられる記事の作成にも、注力していきたいと考えています。

■現在の職業・肩書き・資格など
不動産ライター

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