エピソード

新人教育のカギは練習にあり!!圧倒的成長を遂げた不動産会社の裏側に迫る

記事公開日:2023/10/23

最終更新日:2024/01/11

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開業から2年でその名を轟かす一心エステート

一心エステート 代表 高田一洋さん

2021年に開業、同年には友人・知人に紹介したい不動産会社No.1(※1)に選出された一心エステート。
代表である高田一洋さんは、前職でのコンサルティング業界や不動産会社での営業・管理職の経験から、”営業スタッフの教育”に着目されています。

深刻な人材不足が叫ばれる不動産業界。 スタッフを育て、共に会社を大きく成長させてきた高田さんが考える、 ”不動産会社における人材教育の極意”に迫ります。

「不動産業界の構造悪を正す」という夢の芽生え

熱意で人を動かした学生時代

高田さん、本日はよろしくお願いいたします!

よろしくお願いいたします!

まずは高田さんのご経歴を、生い立ちから教えていただけますでしょうか。

生い立ちからだと5時間くらいかかっちゃいます(笑)

1983年福井県あわら市生まれ、大学は金沢大学工学部に進学し、バレーボールサークルに入りました。そこで運命の出会いがあったんです。

サークルの代表をしていた一つ上の先輩にたくさんご指導いただいていたのですが、その中で、夢を追う大切さを教えてもらいました。「夢がないなら、とにかく目の前のことを一所懸命にやるんだ!そうすれば、できることが増えて、それが高田にしかできない役割を与えてくれる。その役割が夢を見つける視野・情報をもたらしてくれる」というお話を聞き、とても感銘を受けました。そして、「自分もこの先輩のような人になりたい」と感じました。
これが、私の人生が動き出すきっかけでした。

アツい先輩ですね!その方に影響を受けて、どんなことを?

先輩からサークル代表の後任に指名され、サークルの中心として活動していました。
当時はライバルサークルも多く、なかなか人が集まらなかったんです。私は『人との関わり』を一番に大切にしたいと思っていたので、そこを軸に特別熱心に勧誘を続けていました。

その結果、私の代はメインで活動してくれる人は6,7人しかいなかったのですが、「高田さんについていきたい」と20人くらい新入生が入ってくれました。
曜日とか人数ではなく、どれだけ『熱意をもって活動している人がいるか』で選んでもらえたことが嬉しかったですね…!

それからは、熱意の連鎖が続きサークルはどんどん大きくなって、私たちの追いコンの時には150人以上が集まるほどに成長しました。

150人以上も!?高田さんのカリスマ性がうかがえます。

高田さん

そんなマンモスサークルを運営していたのですが、他にも自分で街おこしのフリーペーパーを創刊してみたり、学生団体を立ち上げたりもしました。そこでの活動は新聞に4回、テレビにも1度取り上げてもらいました。

後は、友人と一緒に200人近く知り合いを集めてのイベントを企画したり、大学祭の模擬店で前売りチケットを400枚売ったりとか(笑)とにかく色々やってきました。

すごっ!人を巻き込んで一緒にやっていくプロですね…!!

仕事の楽しさにのめり込む

大学時代は熱意を元に行動してきた高田さんですが、その後はどのような道に進まれたんですか?

1社目はアチーブメント株式会社というコンサルティング会社に就職しました。
学生時代はよく船井幸雄先生(※2)の本を読んでいて、セミナーを聞きに金沢から東京へ夜行バスで行ったりしていました。その流れで参加したアチーブメントの企業説明会で、後の恩師2人と出会いました。

私の母校である金沢大学の工学部生はほぼ100%大学院に進学するんですが、私は就職する道を選びました。

ここでも運命の出会いがあったんですね!
やはり学生時代同様、就職後も熱意をもってバリバリ働かれていましたか?

そうですね、当時は壮絶でした(笑)
ただ私も気合いの入り方が違うので、卒論を年内に書き上げて、1月下旬にはアパートを解約し、上京して働き始めていました。

前倒しで!?ガッツがすごいです。

4月から新卒として働くなら、前準備をした方が絶対に有利じゃないですか。
だから早めに行動して、入社後も毎日忙しく働かせてもらいました。

高田さん、働くことに対してとても積極的ですよね。高田さんをそこまで突き動かす原動力って、何なんでしょうか?

やっぱり楽しかったんです、仕事が。
「働きたくない」「できるだけ楽したい」ってモチベーションで働く人もいるかもしれないけれど、私にとっては毎日の仕事がとても楽しくて。

あと、実は…やりたいことが明確になかったという理由もあります。後々やりたいことが見つかったとき、自分に能力がなかったら何もできない。夢が見つかった時のために一所懸命に、精一杯やるぞという気持ちでしたね。

社会人1年目の私にも刺さるお言葉です(泣)

高田さん

不動産業界の現状を変えるために起業!!

1社目を経験し、不動産業界に入るまではどのような経緯だったのですか?

コンサルティング業界で働く中で、不動産会社のお客様が増えていきました。その一つでもあったリストグループという不動産会社に転職することにしました。
1社目を辞めることを報告しに行ったときに、半ば当然のように「うちにはいつから来られる?」と言われ(笑)私も「明日から行きます!」と返しました!

驚きのテンポ(笑)
では、2社目で不動産関係のご経験を積まれたんですね。

そうですね。売買仲介・新築マンション販売・賃貸仲介・管理業務と経験しましたが、支店長としてマネジメントもやっていました。

そこで働いていくうちに「このままでは世界は変えられない」と思ったんです。
大前提なのですが、私は多くの不動産会社のやり方に対して、本当に正しいものかと疑問を持っています。
不動産業界って構造悪があるんですよ。賃貸は賃貸、売買は売買、管理は管理…という風に縦割りになっている。この状態だと、一つの分野しかできなくなってしまい、結果的にお客様を不幸にするケースが生まれるんです。

各分野に精通したプロがいないことが原因だと思っているので、不動産関係をすべてプロデュースできる人材を育てたいと考えるようになりました。それこそが不動産業界を変えるソリューションだと。

業界全体を変えるような人材育成ですか…!
言われてみれば、どの分野もわかる営業マンは少ない気がします。

ただ、前職のリストグループのような大企業だと分業が不可欠で…。
分業の先に効率はあるとは思うのですが、そのさらに先にカスタマーハピネスはない。効率を超えた『顧客満足』を目指すために、独立を決めました。

一心エステートの内観写真
一心エステートの内観

賃貸の営業マンは「最強」

高田さんは常に2,3歩先の未来を見据えて行動されていますね。

それでいうと、賃貸の営業マンって私に言わせれば最強なんですよ!

一度借りてくれたら、数年後にまた住み替えて、いつかは家を買う選択肢も出てきます。友人や会社の同僚を紹介してもらえたり、家族ができて、成長した子供が一人暮らしの物件を借りたり。そしていずれはその子供が家を買って…相続で家を売ったりもしますよね。

この流れの最初に出会うのが、賃貸仲介の営業マン。そうして生涯にわたってお客様のお手伝いができたら、それほど嬉しいことはありません。

先々を考えると、一生のお付き合いになるかもしれない存在なんですね。

でも現実はそううまくはいかない。
この謎を紐解いていくためでもあり、「不動産業界の構造悪に立ち向かう」という理想を掲げていくために創ったのが、現在の一心エステートです。

高田さん

一心エステートの教育とは

不動産会社も”練習”がモノを言う

ここまで、「不動産営業のプロを育てたい」という思いから創業されたとお聞きしました。
では、現在の一心エステートではどのように人材教育に力を入れているのでしょうか?

実はやっていることは非常に単純明快なんです。
月曜日と木曜日の朝10時から12時まで、トレーニングを行っています。

トレーニングと言いますと?

営業や不動産、組織に関しての勉強会です。
協力会社の社長さん方に講話をしていただいたりもしますが、メインはプレゼン・ロープレですね。
オープニングトーク、リレーショントーク、切り返しのトーク術、案内、クロージング技術…内容は様々です。

他の業界にも言えると思いますが、不動産業界の人って、全く練習しないんですよ。
数字を出したいとすべての営業マンが思っているはず。ところが、数字を出すために接客・案内の練習を行っている人は、ほぼいないんです。

スポーツで例えるなら、練習しないで試合に勝つことはできないですよね?監督からの素晴らしい戦術・指示があっても、練習なしで勝てることは非常に稀です。
不動産業界でいうなら、仕事のできる管理職の素晴らしい指示・レビューがあっても、営業マンの技量不足では成約にはならないってことです。

私のやっていることは、『当たり前の基礎』をみんなで取り組んで習慣化させていく教育です。

確かに、おざなりにしてしまいがちですが、練習なしに成果は得られませんよね。
練習の大切さを痛感したのはいつ頃でしたか?

1社目の頃ですね。本当にすごい会社で、当時は朝7時から有志で集まって、自主的にロープレや勉強会をしていたんです。
そんな文化の会社で育ったので、不動産業界に転職した時はギャップがありました(笑)

研修・コンサルティングで他の不動産会社のお手伝いをすることがあるのですが、たまに「俺は営業のプロだ!」と肩で風を切るような人とも出会います。
確かに、人生で一番高い買い物である不動産を営業するので、難易度の高い営業ですし、結果を出しているのですごいとも思います。でも、中身を見てみたら全然練習・勉強してきていない人って多いんです。

例外となる一部の超天才がいるのは事実なのでそこは認めますが、営業はスポーツと同じで、「練習しない人は、練習をたくさん積んできた人に勝てない」と私は思っています。
だからこそ、練習を大切にする文化・風土を作ってきました。

一心エステートのトレーニングの様子
一心エステートでのトレーニングの様子

ロープレは実際に高田さんが見て、教えていらっしゃるんですか?

そうです。私が案内の仕方とかまでレクチャーします。

案内方法って、習ったことがある人は意外といないんです。
とりあえず来たお客さんの対応をして、ただ物件を見せて帰ってくる…そういう営業が多くなると、お客様の満足度が下がり、仲介手数料の割引でしか魅力の訴求が出来なくなる。私の目指す『生涯顧客創り』とはかけ離れた結果になります。

「営業マンがいる意味って何だっけ?」という基本から教えていくことを意識しています。営業は技術なので、知識を蓄えて練習することが成長になるんです。

「まずは自分で考える」をサポート

実際、トレーニングの効果は出ていますか?

確実に出ています。私は営業に同行もするので、間近で成長を感じられるのは嬉しいです。

今までスランプになっていた子たちが、練習やアドバイスをきっかけに一気に好転していくのはよくあることで。一つ掛け違えていたボタンを正すことで、面白いくらい結果が変わってくるんです。

高田さんの教育スタイルは、「1から10まで丁寧に教える」か「最初の1をサポートして考えさせる」、この2択だとどちら寄りになるんでしょうか?

それでいうと後者かもしれません。
まずは「自分に何が足りないか、どう改善するのか」を考えてもらう。課題の設定さえできていれば、半分以上悩みって解決できていると思っているので。

ただ、不動産業に限らず営業マンって、うまくいかないときに「今日もダメだった」「自分にはできない」と思考停止から抜け出せなくなってしまうんです。
だからこそ私は、うまくいかない原因を見つける手助け、問いかけをしてあげる。「何が課題なの?」「何を解決したいの?」「じゃあそのために何が必要なのか?」って。

そうなったとき、何かを変えるためには自主練習が必要。
勉強して練習して、情報を自分の知恵にしていく。そこから成長が生まれるんです。

高田さん

一人の人間として対等に

自分で考えることを促して、かつ成長をサポートする…とても素敵な関係性です。

私も同じ道を通っているんですよ。躓いているところを見ると、「それ俺もあったな~」「わかるわかる!!」って(笑)
一応管理職という立場ではありますが、一人の人間。上下関係よりは対等な関係性を大切にした上で、私の持っている知識や経験を伝えていく気持ちでいます。

それで「契約決まりました!」とメンバーが報告してくれたりすると、本当に嬉しいです!

更なる規模拡大に向けて

一流営業マンを育て、共に夢を追う

では、今後の一心エステートでの高田さんの展望を教えていただけますでしょうか。

一心エステートは、『不動産業界の構造悪』を正すための一つのソリューションとして起業しました。売買・賃貸・管理・リフォーム・建築・買取…なんでもできる営業マンを育てることが会社の存在意義なので、その実現に向けて組織を拡大させていきたいです。

具体的には、あと5年で100人規模には成長していきたい。
どんどん人は採用していきたいですし、メンバーを徹底的に鍛え上げて、超一流の営業マンに育て上げることが夢です。

高田さんの熱意があれば、本当に業界を変える日が訪れると思います!

会社のメンバーが育って、私と同じ方向を見ている子が増えていく。その子たちがそれぞれ組織を束ねるようになって、成果を出してくれる…そんな世界ができたらいいですね。

会社って、一定の目的や価値観、理想を共有した組織じゃないですか。
メンバーが一心エステートの目指す夢にやりがいを感じ、一緒に叶えたいと言ってくれる。その分組織は、みんなが人として成長できるフィールドを用意して、刺激し合って、会社ごと大きくさせていきたい。そう思っています。

教育の裏には、叶えたい夢の存在があったんですね。

終始高田さんの影響力に圧倒されたインタビューでした。
これからも高田さん、そして一心エステートの動きに注目させてください!!
高田さん、ありがとうございました!

ありがとうございました!

■一心エステート株式会社■
〒150-0012
東京都渋谷区広尾一丁目15番6号 BRエビスAKビル4階
TEL:03-6432-5345
営業時間:10:00~19:00
定休日:毎週火曜・水曜
HP:https://issin-estate.co.jp/
Instagram:https://www.instagram.com/estate_issin/
YouTube:https://www.youtube.com/@issin_estate

■高田一洋さんプロフィール■
高田 一洋(たかだ かずひろ)
一心エステート株式会社代表取締役 不動産コンサルタント
Twitter:https://twitter.com/Takada_Issin

【保有資格】宅地建物取引士/賃貸不動産経営管理士/損害保険募集人資格/管理業務主任者/2級ファイナンシャル・プランニング技能士/住宅金融普及協会住宅ローンアドバイザー/相続診断士

1983年福井県生まれ。金沢大学工学部を卒業後、アチーブメント株式会社に入社。4年間、新規事業の立ち上げや不動産会社のコンサルティング業務に従事する。その後、当時の取引先リストグループに惹かれ入社。不動産売買仲介営美・営業管理職・支店長を経て、さらなる理想を追求するために一心エステートを創業。創業当初から金融機関・不動産会社へのコンサルティングを行い、ARUHI住み替えコンシェルジュでセミナー講師等を務める。豊富な不動産知識に加え20代で身に付けたコンサルティング技術、ファイナンス(お金・投資の知識)をもとに、東京都心の不動産仲介実績を積み上げている。2023年に著書「住んでよし、売ってよし、貸してよし。高級マンション超活用術: 不動産は「リセール指数」で買いなさい」を出版。

※1『渋谷区・港区・目黒区エリアで友人・知人に紹介したい不動産会社No.1』
  アンケートモニター提供元:ゼネラルリサーチ
  調査期間:2021年10月19~20日
  調査方法 インターネット調査
  調査概要: 不動産会社10社を対象にしたサイト比較イメージ調査
  調査対象: 全国の30代~60代の不動産売買の経験がある男女 1105名

※2 船井幸雄:
  コンサルティング会社の株式会社船井総合研究所現 船井総研ホールディングス)創業者。
  代表作に『変身商法:儲けつづけるための常識革命』(1972年 ビジネス社)など。

ひらま

ひらま

この記事を書いた人

東京都出身。無類のお笑い好きです。
大学時代はラジオ制作をしており、パーソナリティとして番組を持っていました。
ラジオでの経験を活かして、不動産会社の方々の素敵なお話が引き出せるよう努めます!

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