最終更新日:2025/10/10
記事公開日:2024/12/05
在宅ワークの普及やワークライフバランスの見直しが進む中、住まいに求める機能や快適性への関心が年々高まってきています。不動産営業の現場においても、こうした変化に対応した「リフォーム提案」が重要な役割を果たすようになりました。
そこで今回は、不動産営業におけるリフォーム提案の重要性や、オーナーへのアプローチ方法について解説します。リフォーム提案におすすめなタイミングやトーク例など、実践的な内容となっていますので、明日からの営業活動にぜひ役立ててください!
目次
経営に悩むオーナーに適切なアドバイスができるよう、まずはリフォームの重要性について理解しておきましょう。リフォームで期待できる主なメリットは、以下のとおりです。
1. 物件の資産価値向上
2. 入居率の向上
3. 賃料の引き上げ
リフォームで物件の魅力が高まれば、空室期間が短くなり賃料アップも可能です。その結果、安定した収入が確保でき、物件の資産価値も自然と上がっていくという好循環が生まれます。
営業担当者としては、このようなリフォームがもたらす相乗効果について、オーナーに分かりやすく伝えることが大切です。
ここからは近年の入居者ニーズをもとに、2025年も引き続き需要が見込まれる「3つのリフォームトレンド」を紹介します。
1. ワークスペース対応リフォーム
2. 光熱費を抑える省エネリフォーム
3. 便利で安心なスマートホーム化
それぞれの特徴とメリットについて、詳しく見ていきましょう。
リモートワークが推進される近年、自宅で快適に仕事ができる環境を求める入居者が増えています。そのため、賃貸物件でもワークスペースを確保したリフォームが人気です。リビングや寝室の一角を活用して、ちょっとした作業スペースを設けることで、入居者の快適性が格段に上がります。
単身者や若いカップルに好評なリフォーム案です。
環境への関心が高まる中、省エネ設備を導入したリフォームへのニーズも大きくなっています。高性能な断熱材やエネルギー効率の良い家電製品の導入は、光熱費の節約と快適さの両立を実現。また初期投資は必要ですが、太陽光発電システムの導入も長い目で見ればコスト削減につながる選択肢です。
こちらは長期での入居を考えているファミリー層に好評なリフォーム案です。
スマートホーム技術の進化により、賃貸物件でもIoT機器を取り入れたリフォームが注目を集めています。スマートフォンによる遠隔操作により、鍵の閉め忘れや電気の消し忘れ防止など、安心・安全な暮らしをサポートします。
「外出先でも安心して過ごせる」と、若い世代をはじめとするデジタル機器に敏感な入居者に好評です。

実際に行われた工事実績の中から、大きな成果を上げた2つの事例を見ていきましょう。
1. 単身向けアパート(1K)
2. ファミリー向けマンション(2LDK)
それぞれの改修事例をもとに、リフォーム成功のポイントを解説します。

築40年の1Kアパートを、現代の単身者ニーズに合わせて生まれ変わらせた事例です。
コンパクトながらも、使いやすさを重視したキッチンにリフォーム。IHクッキングヒーターを採用することで、安全性も高めました。さらに、浴室・トイレ・洗面台などの水回りもまとめて改修。セット工事にすることで、費用を抑えながら現代的な生活スタイルにしっかり対応しています。これらの改修により、築年数を感じさせない快適な住空間が実現しました。
その結果、賃料1.4万円アップを実現し、募集開始からわずか2週間で成約となりました。

築25年の3DKマンションを、開放的な2LDKへと生まれ変わらせた事例です。
キッチンからリビングが見渡せる対面式のプランを採用し、家族との団らんを重視するニーズに対応しました。また、キッチン周りの収納スペースを効率的に配置することで、すっきりとした暮らしやすい空間を実現。水回りの設備も一新し、省エネ性能の高い機器を採用することで、ランニングコストの削減も達成しています。
その結果、賃料を12万円から14.5万円に見直すことができ、募集開始からわずか2週間での成約となりました。
このように、物件の特性や入居者のニーズに合わせた適切なリフォーム提案が、具体的な成果につながっています。
リフォーム提案の成功率を上げるためには、タイミングが重要です。特に、以下の3つの機会は大きなチャンスです。
1. 入居者から同じ要望が寄せられたタイミング
2. 入居者が退去したタイミング
3. 大型設備の保証期間が終わるタイミング
入居者の要望にしっかりと応えることで、満足度の向上につながり、結果として長期入居を促すことができます。
また入居者が退去する際は、次の入居者獲得を見据えたリフォーム投資のチャンスです。物件の魅力を高めることで、より好条件での募集が可能となります。
さらに、給湯器やエアコンなどの大型設備の保証期間終了時期もリフォーム検討の好機です。ただし、製品や施工会社によって保証期間は様々ですので、管理物件ごとに保証内容と期間を確認しておきましょう。
効果的なリフォーム提案には、丁寧な事前準備が欠かせません。オーナーに納得してもらえる提案を行うため、以下の3つのステップを押さえておきましょう。
1. 物件の現状を把握する
2. 費用対効果を数字で示す
3. 提案資料を準備する
それでは、各ポイントについて詳しく説明します。
まずは物件の状態を確認することから始めましょう。建物の外観や室内の状態、設備の使用状況などを実際に見て回り、気になる箇所は写真で記録しておきます。周辺の類似物件と設備や賃料を比較することで、管理物件の改善点が見えてきます。
また、内見者や退去者からの「収納がもう少しあれば」「水回りが新しければ」といった意見も、リフォーム計画を立てる際の重要なヒントです。
リフォーム提案では、投資効果を具体的な数字で示すことが重要です。複数の工事業者から見積もりを取り、品質と費用のバランスを考慮しながら予算を検討します。
オーナーの最大の関心事である投資回収については、リフォーム後の想定賃料や空室率の改善効果を計算し、分かりやすく説明します。さらに、リフォーム費用の減価償却や修繕費用の税務上の取り扱いについて税理士や税務署にヒアリングしておくことで、より説得力のある提案が可能です。
提案資料には、視覚的な工夫を取り入れるのがポイントです。実際のリフォーム事例の写真やビフォーアフターの写真などを用意することで、効果を具体的にイメージしてもらえます。
さらに、省エネや耐震改修に関する「補助金制度」についても整理し、オーナーの実質的負担額を明確に示しましょう。

リフォーム提案を成功に導くには、オーナーの投資に対する考え方や運営方針を理解することが重要です。ここからは、オーナーの特徴を以下の3つのタイプに分類し、それぞれに適したアプローチ方法をご紹介します。
1.収益重視型オーナー
2.資産価値重視型オーナー
3.アイディア重視型オーナー
トーク例も紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
収益性を重視するオーナーには、投資効果の高いリフォームプランを提案します。家賃アップが期待できる間取り変更や設備投資が効果的です。
「このエリアでは、広めの1LDKの需要が高く、2DKからの間取り変更で大きな収益改善が見込めます。壁を取り払って開放的なリビングにすることで、若い世代を中心に人気の高い間取りが実現できますよ。近隣で同様の改修を行った物件は満室が続いており、賃料を2万円上げられた事例もございます。」
資産価値の維持にお悩みのオーナーには、省エネ性や断熱性をアップさせるリフォーム提案がおすすめです。
「今回ご提案する断熱改修とハイブリット給湯器の導入により、光熱費の削減効果だけでなく物件の資産価値アップも期待できます。リフォーム後の光熱費削減効果と物件価値の変動予測についてシミュレーションを作成しましたので、ご覧ください。」
限られた予算で効果的な改善を目指すオーナーには、コストパフォーマンスの良いアイディアを活かした提案が効果的です。
「スマートロックやIoT家電を導入した物件が、若い世代を中心に注目を集めています。同様の改修を行った物件では2年以内での投資回収を実現し、入居者からも非常に好評でした。導入可能な最新設備のカタログと、他物件での導入事例をご覧いただけますでしょうか。」
不動産営業において、リフォーム提案は物件の魅力を引き出す重要なスキルです。ワークスペースの設置やスマートホーム化といったトレンドを意識しながら、物件タイプと入居者ニーズに合わせた提案をしましょう。その際、競合物件の成功事例を参考に、ビフォーアフターの写真や図解を用いた資料を提供することで、説得力が増します。 この記事を参考に、オーナーや入居者に喜ばれるリフォーム提案を実践していきましょう!
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