最終更新日:2025/10/10
記事公開日:2025/09/08
家族構成やライフスタイルの変化により、住まいへのニーズが多様化している今「戸建て賃貸」が新たな選択肢として注目されています。しかし、アパートやマンションに比べて物件の流通が少ないため、若手営業スタッフが経験する機会は限られがちです。
そこで本記事では、戸建て賃貸のメリット・デメリットから営業トークのポイントまで、実践的なノウハウをお届けします。一戸建ての内見案内時に自信を持って対応できるよう、ぜひ参考にしてください!

目次
戸建て賃貸が注目されている背景には、住宅市場やライフスタイルの変化があります。まずは、戸建て賃貸のニーズが高まっている理由を、3つの観点から考えていきましょう。
近年、「住宅は必ずしも買うものではない」という考え方が広がってきています。
国土交通省の意識調査によると、「土地・建物を両方所有したい」という回答が減少する一方、「賃貸でも構わない」という声は増加傾向にあります。
出典:国土交通省「令和5年度「土地問題に関する国民の意識調査」の概要について」
特に若い世代ほどこの傾向は強く、18〜29歳では26.4%、30〜39歳では23.2%が「借家で構わない、または借家が望ましい」と回答し、全体平均を上回る結果となりました。
「一軒家に住みたいけど、買うのはまだ不安…」という層にとって、戸建て賃貸は「理想と現実をうまく両立できる選択肢」となりつつあるのです。
賃貸市場では1Rや1Kなどの単身者向け物件が中心で、ファミリー層が求める広さや間取りの物件は限られているのが現状です。
加えて、家族が多くなるほど住まいに求める条件は複雑になります。「子ども部屋が欲しい」「収納スペースが多い方がいい」「車を持ちたい」「ペットと暮らしたい」など、すべてを満たす集合住宅はなかなか見つかりません。
そこで注目されているのが、戸建て賃貸です。戸建て賃貸なら十分な広さや間取りを確保できるうえ、庭付きや駐車場付きの物件も多く、家族のライフスタイルに合わせた柔軟な暮らしが実現できます。
このように、自由度の高い戸建て賃貸はファミリー層の多様なニーズに応えられる貴重な住まいとして、注目が高まってきているのです。
在宅勤務やオンライン学習の普及により、コロナ禍以降自宅で過ごす時間が大幅に増えました。
その結果、住まいに求める条件も「通勤利便性」だけでなく、「快適さ」や「暮らしの質」への関心が高まっています。
代表的な例として、以下のようなニーズが挙げられます。
・家族それぞれのプライベート空間
・静かで集中できる書斎
・家事や子育てがしやすい生活動線
・室内運動を楽しめるスペース
・ペットと快適に暮らせる間取りや設備
リモートワーク対応やペット可などの条件は、マンションでも対応している場合がありますが、複数の条件を同時に満たす物件は多くはありません。
その点、戸建て賃貸はゆとりある間取りや専有スペースを確保しやすいため、プライベート空間やペット専用スペースなど、複数のニーズを組み合わせて実現しやすいのが魅力です。
戸建て賃貸には、マンションやアパートにはない独自の魅力があります。営業時には、こうしたメリットについてわかりやすく伝えることが重要です。
戸建ては上下や隣接住戸がないため、集合住宅のような騒音トラブルが少なく、生活音を気にせず過ごせます。子どもやペットが自由に動き回れる点は、大きな安心材料です。
「お子さんが走り回っても大丈夫」「ペットの鳴き声も響きにくい」といった日常シーンを例に出すと、のびのび解放的な生活のイメージが伝わります。
また、リモートワークの多い方には「在宅勤務中の電話やWeb会議も、音漏れを気にしなくて済む」といったアプローチも効果的です。
戸建ては建物同士の距離が離れているため、隣の生活音や視線が気になりにくいのが特徴です。壁1枚を挟んで暮らす集合住宅に比べ、暮らしに落ち着きを感じられます。
お客様への提案時には、「庭先やバルコニーを気楽に使えるメリット」を伝えましょう。
「玄関が隣家と離れており、来客や宅配対応時に気を遣わない」「洗濯物を干すときに視線を感じにくい」といったように、生活シーンがイメージできる説明を添えると効果的です。
戸建て賃貸には庭やガレージ、駐車場などの付帯設備がついている場合が多く、生活の幅が広がります。
子どもの屋外遊びや家庭菜園、バーベキューなどのレジャーを自宅で手軽に楽しめるのは、戸建てならではの大きな魅力です。
近年は「自宅時間の充実」を重視する傾向が強く、庭や駐車場といった付帯設備の価値が見直されています。
「ご家族でのバーベキューパーティーも気兼ねなく楽しめますね」「自転車やベビーカーの置き場にも困りません」といったように、設備の利用例を具体的に提案しましょう。
戸建て購入では頭金や登記費用などまとまった資金が必要ですが、賃貸であれば敷金や礼金、仲介手数料などの初期費用だけで入居できます。そのため、購入に比べて大幅にコストを抑えられるのが魅力です。
購入も視野に入れている方には、「賃貸なら戸建ての暮らしを気軽に試せる」「出費を抑えてライフスタイルを見極められる」といった伝え方が効果的です。
さらに、「転勤や家族が増えた場合に住み替えやすい」など、ライフプランに合わせて柔軟に対応できる点もアピールしましょう。
給湯器やエアコンといった設備は経年劣化による故障であれば、原則として貸主が修繕を負担します。
また、屋根や外壁など大きなメンテナンスも同様で、入居者が高額な修理費を負担する必要はありません。
「戸建ては維持費がかかるのでは?」と不安を持つ方には、修繕費が基本的に貸主負担であることを伝えると安心してもらえます。
さらに「長く住んでも大きな修繕コストがかからないのは賃貸ならでは」と付け加えることで、費用面のメリットが際立ちます。
メリットだけでなく、デメリットも正直に伝えることで、お客様の信頼を得られます。マイナスな印象で終わらないためにも、対策も含めて説明できるようにしっかりと準備しておきましょう。
戸建て賃貸は広さや付帯設備が充実している分、家賃が高めに設定される傾向があります。同じ広さのマンションより数万円高くなるケースもあり、費用面で悩まれるお客様も少なくありません。
お客様が家賃の高さに難色を示している場合は、広さや付帯設備を含めた費用対効果を丁寧に説明することが重要です。
マンションでは得られない自由度やプライバシーといった価値を併せて伝えると、納得感を持ってもらいやすくなります。
戸建て賃貸はそもそもの流通量が少ないため、希望条件を満たす物件に出会うのが難しい場合があります。特に人気のエリアでは、好条件の物件がすぐに決まってしまうケースも多いです。
物件数が少ないというデメリットを逆手にとって、「出会えてラッキーな物件」として希少性をアピールしましょう。
お客様には希望条件に優先順位をつけてもらい、「何を最優先するか」を整理してもらうことで、早めの決断につながります。
庭付き物件は暮らしの幅を広げる魅力がある一方で、雑草取りや落ち葉掃除といった日常的な手入れが必要です。
集合住宅にはない維持管理の手間が発生するため、人によっては負担に感じることもあります。
広めの庭付き物件では、維持管理の手間についても触れた上で、対策もあわせて説明しましょう。
人工芝や防草シートを活用すれば、庭の手入れはぐっと楽になります。そのうえで「家庭菜園やガーデニングを楽しめる空間」として提案すると、ただの手間ではなく暮らしを豊かにする要素として魅力を感じてもらいやすくなりますよ。
戸建てはマンションのようにオートロックや共用カメラがないため、防犯対策は入居者自身で工夫する必要があります。
侵入経路も複数あることから、対策を怠ると空き巣などのリスクが高まる点に注意が必要です。
セキュリティを気にされる方には、まず物件に備わっている設備をしっかり伝えるのが基本です。
例えば、防犯シャッターやセンサーライトが設置されている物件なら「夜でも安心して過ごせます」と付け加えることで、ファミリー層にも響きやすくなります。
さらに、見守りカメラや防犯ジャリ、補助錠など手軽に導入できるグッズも紹介しておくことで、「必要に応じて自分で対策できる」と前向きな印象を持ってもらいやすくなります。
戸建て住宅は地域との距離が近いため、マンションに比べて近所付き合いが発生しやすい環境です。また、町内会やゴミ出しルールなど、地域ごとの慣習に合わせて生活しなければなりません。
地域ならではのルールや慣習があることを正直に伝えつつ、その先にあるメリットについてもさりげなく触れることが大切です。例えば「ご近所とのつながりが自然に生まれる」「地域の見守りやサポートが受けられる」といった点を伝えると、安心感につながりますよ。
あわせて、営業担当としてゴミ出しルールや町内会の活動頻度などを事前にリサーチして伝えられると、より親切です。
お客様が新しい暮らしをイメージしやすくなるよう、周辺環境や生活情報も提供できるようにしておきましょう。
戸建て賃貸を検討するお客様は、それぞれのライフスタイルや家族構成によって重視するポイントが異なります。営業の場ではその違いをしっかり理解し、ニーズに合ったメリットを提示することが大切です。
ここからは、戸建て賃貸に関心を持ちやすいお客様層ごとに、効果的なアプローチ方法を見ていきましょう。
集合住宅では生活音に気を遣うことが多いですが、戸建て賃貸なら上下階や隣室を気にせず、子どもがのびのび過ごせます。
また、一軒家は広さがある分キッチンやリビングの動線も取りやすく、家事をしながら子どもの様子を見守れる安心感があります。玄関から駐車場や庭までの動線もシンプルなため、買い物や出勤時の出入りがスムーズになる点も大きな魅力ですよ。
営業時には生活のしやすさに加え、近隣の保育園や小学校の情報も伝えられるように準備しておきましょう。
「お子さんが室内で遊んでも、下の階を気にしなくていいので、のびのび過ごせますよ」
「玄関から駐車場までの動線が短いので、買い物帰りの荷物運びも楽ですよ」
「リビングと庭がつながっているので、家事をしながらお子さんの様子を見守れるのも安心です」
「このエリアは、徒歩圏内に保育園と小学校がそろっていて、子育て環境としても非常に人気が高いんです」
戸建て賃貸はマンションに比べて隣家との距離があるため、ペットの鳴き声や足音が周囲に響きにくく、トラブルの心配もぐっと少なくなります。
庭付きの物件なら、毎日の散歩に加えて日光浴や軽い運動もしやすいため、ペットの健康面にもプラスです。
屋外用のおもちゃを設置したり、小さなドッグランスペースを設けたりと、ペット用設備を設置しやすい点も魅力として伝えていきましょう。
「鳴き声のトラブルが起きにくいので、気兼ねなくペットと一緒に過ごせます」
「お庭付きなので、ワンちゃんも毎日ストレスなく走り回れますよ」
「これだけゆとりのあるお庭なら、ちょっとしたドッグランスペースも作れそうですね」
「いつかは戸建てを購入したい」と考えているものの、価格やライフプランの変化に不安を感じて、なかなか踏み切れないというお客様も多くいらっしゃいます。そういった方にとって、戸建て賃貸は「購入前に生活を試せる」という大きな価値があります。
頭金や登記費用といった初期費用が不要なうえ、住み替えも柔軟に対応できるため、「今は様子を見たい」「子どもの成長を見ながら考えたい」というご家庭にもぴったりです。
営業トークでは、「戸建て暮らしのお試し期間」としての提案を軸に、金銭面のメリットとライフスタイルへの柔軟性についてもわかりやすく伝えましょう。
「将来的に購入を検討している方が、まずは戸建て賃貸で生活を体験するケースも増えてきているんです」
「戸建て購入に比べて初期費用が大幅に抑えられるので、買う前に『本当に必要な条件』を見極める機会にもなりますよ」
「お子さんの進学や転勤など、ライフステージに応じて住み替えられるのも、賃貸の大きな強みです」
住まいに求める条件が多様化する中で、戸建て賃貸は新たな選択肢として注目されています。しかし、物件数が限られているからこそ、営業スタッフの提案力が問われるジャンルでもあります。
戸建てならではの「広さ」や「自由度」といった魅力は、ファミリー層やペット世帯など幅広いお客様に響くポイントです。営業時には物件の特徴だけでなく、日々の暮らしがイメージできるような提案を意識すると効果的です。
本記事で紹介した戸建て賃貸のメリット・デメリットや営業トーク例を参考にしながら、お客様のライフスタイルや将来設計に寄り添った提案を目指していきましょう。
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