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【例文あり】成約率を高めるテストクロージングのポイントを紹介!

記事公開日:2022/06/23

最終更新日:2022/09/18

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「成約率が上がらない」「商談をうまく進められない」など営業活動における悩みを抱える人は、テストクロージングを実践してみてはいかがでしょうか。テストクロージングは成約率アップに欠かせないテクニックのひとつであり、習得すればトップ営業マンへの道を切り開けるかもしれません。

今回は、テストクロージングの基礎+実践する際のポイントやコツについて解説します。また、テストクロージングにおける営業トークの例文も紹介していきますので、自分の業務内容と重ね合わせながらチェックしてみてください。

営業におけるテストクロージングとは?

営業におけるテストクロージングとは、商談中に「契約をする意思があるか」を顧客に確認することとされています。また、このテストクロージングは商談をこのまま進めるべきか判断する指標のひとつとしても用いられています。

まずは、営業活動(賃貸仲介)のフローを見ながらどのタイミングでテストクロージングを行えばいいのか見ていきましょう。

<営業活動のフロー>

  1. 来店
  2. 顧客対応
  3. ヒアリング(希望条件やイメージなど)
  4. 物件紹介
  5. 物件案内
  6. テストクロージング
  7. 顧客側で再検討orクロージング
  8. 入居申し込み

たとえば賃貸仲介営業の場合、紹介した賃貸物件の条件に問題がないか、気になる点がないかテストクロージングを行います。条件的に問題のない賃貸物件があれば、具体的な契約の話へ移行できます。

また、テストクロージングの段階で金額面へ難色を示す顧客に対しては、該当地域の家賃相場も伝えることが大切です。相場に対し、どのくらい安い・高いのか伝えられれば意思決定もしやすくなります。最終的なクロージングへ持ち込むためにも、顧客の不安を解消して入居申し込みへ至りやすい状況を作りましょう。

成約率を高めるテストクロージングのポイント

ここからは、成約率アップが期待できるテストクロージングのポイントを紹介していきます。具体的なノウハウを習得し、実際の現場で使ってみましょう。

行うタイミングを見極める

テストクロージングを行うタイミングは次のとおりです。

<テストクロージングのタイミング>
  • 商品説明の前
  • 全額提示の前

商品説明の前にテストクロージングを行うことにより、条件次第で購入・契約の意思があるかを確認できます。さらに、商品説明の前に条件をヒアリングしていれば、その後の商談はその条件に沿って進められます。

また、金額提示の前のテストクロージングは顧客の不安を解消していくフェーズです。商品・サービスの説明後、問題点や疑問点などを確認します。

金額面について質問された場合、先述した市場相場も併せて解説しましょう。商品・サービスの金額のみを伝えてしまうと、顧客によっては「予想より高い」と感じてしまうかもしれません。相場に近い金額もしくは相場より低い金額であることを理解してもらえるよう、市場相場を伝えて安心させることが大切です。

商品やサービスの価値を提示する

商品やサービスの価値を提示して、顧客が納得できるよう導くことも意識しましょう。どの顧客も同じ価値基準を持っているとは限りません。同じ商品・サービスを各顧客に紹介しても、人によっては「価格に見合わない」と感じる可能性があります。

顧客に合わせて商品説明を行ったり市場相場を説明したりするなどして、価値基準の共有を図りましょう。

顧客に不快感を与えない尋ね方を徹底する

テストクロージングを行う際は、顧客に不快感を与えない尋ね方を徹底しましょう。たとえば、金額面の話をする場合、顧客の懐事情に踏み込んで話をします。聞き方や言葉の表現を間違えると、相手を不快にさせるおそれがあるため注意しなければなりません。

ただし、会話に気をつけるあまり、曖昧な表現を使うのは避けましょう。テストクロージングは購買意欲を確認するテクニックなので、曖昧な尋ね方では購入・契約へ至るかどうか判断できないおそれがあります。「購入」「導入」「契約」など具体的なワードを使い、大事な意思確認を行ってください。

テストクロージングのトーク例文

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テストクロージングの際に困らないよう、ここではトーク例文を4つのパターンにわけて解説します。どれも活用しやすいものなので、実際の商談をイメージしながらチェックしてみてください。

例文①:沈黙するテストクロージング

沈黙するテストクロージングとは、検討する時間・余裕を顧客に与えるテクニックです。一方的に商品説明や購買意欲の確認を続けていては、顧客が検討する時間を奪いかねないため、以下のような「会話の間」を意識して沈黙するテストクロージングを実践してみましょう。

<沈黙するテストクロージングの例>

営業マン「質問や不安な点はございませんでしょうか?」
顧客「特にありません」
営業マン「ありがとうございます。では、購入についてはいかがでしょうか?」
営業マン「…(沈黙)」
顧客「…(検討中)」
顧客「条件はピッタリですが、予算がギリギリで…」

会話中の沈黙は不安に感じるかもしれませんが、スムーズに商談を進めるためにも我慢しましょう。続けざまに会話を挟んでしまうと、顧客は次の会話内容に耳を傾けてしまいます。顧客の様子を見つつ、検討する時間・余裕を設けることも意識してみてください。

例文②:強引に提供しないテストクロージング

商品・サービスに対し興味を示す顧客には、強引に提供しないテストクロージングを実践してみましょう。こちらからはあえて購入・契約を促さず、顧客側から「購入・契約したい」という意思を引き出すテクニックです。

「商品・サービスへ興味があるものの費用面がネックになっている顧客」を例に挙げ、強引に提供しないテストクロージングのテクニックを見ていきましょう。

<強引に提供しないテストクロージングの例>

営業マン「ここまでの説明でご質問等ございますか?」
顧客「特にありませんが、費用が高いですね」
営業マン「たしかに、判断が難しいとおっしゃるお客様も多くおられます」
顧客「…(検討中)」
営業マン「もちろん無理に購入していただく必要はございません」
営業マン「私としては、お客様に後悔なく購入していただきたいと考えておりますので、今回はご縁がなかったということで」
顧客「ちょっと待ってください、もう一度よく検討させてください」

必ずしも上記のような流れになるとは限りませんが、「もう一押しで購入・契約してもらえるかもしれない」と感じたときは実践してみてください。あえてこちらが一歩引くことで、顧客側の購買意欲を高められる可能性があります。

例文③:想像力を高めるテストクロージング

顧客の想像力を高めることで、成約率アップに期待できるテストクロージングもあります。以下の具体例を参考に、自身の商談の場で実践してみてください。

<想像力を高めるテストクロージングの例>

営業マン「○○を契約して、1日あたり1~2時間の余裕が生まれたとしたら生活はどう変化されますか?」
顧客「普段は子どもの世話で自分の時間が取れていないので、取得したいと思っていた資格の勉強が進められそうです」
営業マン「なるほど!趣味に費やす時間も増やせそうですし、資格取得後は新しい仕事にもチャレンジできそうですね」
営業マン「お客様ご自身を含め、ご家族のためにも○○はおすすめできるサービスですよ」

購入・契約するか否かを確認する前に、購入・契約したい気持ちを高めることで成約へ繋げられるテクニックです。より具体的に想像できるよう、数字やデータなども活用しましょう。

例文④:選択肢を与えるテストクロージング

選択肢を与えるテストクロージングとは、自然に購入・契約する方向で商談を進めるテクニックです。次の具体例から、どのようにして購入・契約へ至るのか見ていきましょう。

<選択肢を与えるテストクロージングの例>

営業マン「○○様の場合、セキュリティのことを考えてオートロック付きか、管理人常駐の物件がおすすめです」
顧客「困ったときは気軽に相談したいので、管理人常駐の物件でお願いします」

上記のように、「契約するかどうか」ではなく「どちらを契約するか」という流れで商談を進めます。選択肢を絞ることで選びやすくなる他、自然に契約する方向に話を持っていけます。

テストクロージングのポイントを押さえて成約率をアップさせよう

テストクロージングは成約率アップに効果的な営業テクニックのひとつです。うまく活用できれば、顧客が抵抗感を覚えることなく成約へ繋げられます。テストクロージングのポイントを頭に入れて、実際の商談で活用できるよう準備しましょう。

<テストクロージングのポイント>
  • タイミングを見極める:商談説明の前、金額提示の前
  • 商品やサービスの価値を提示する:顧客の価値基準を理解する
  • 不快感を与えない尋ね方を徹底する:言葉や表現に気をつける

より実践的なノウハウを身につけたい人は、今回ご紹介したトーク例文を参考にしてみてください。自分の業務をイメージしながら、テストクロージング用のトークスクリプトを用意しましょう。

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CHINTAI JOURNAL編集部

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CHINTAI JOURNAL編集部は、営業活動に役立つ情報や業務効率化するための工夫をはじめとして、賃貸仲介業務に「おもしろさ」と「ライフハック」を提供します。