記事公開日:2022/08/18
最終更新日:2022/09/18
営業は常に結果が求められますが、なかにはうまくいかないこともあるでしょう。「全然アポが取れない…」「今日も数字を出すことができなかった…」など、特に新人営業マンはこのような悩みを抱きがちです。
売れる営業マンになるには営業力を高めるための練習が必要です。そこで今回は、仕事に役立つ営業の練習方法について解説します。練習の目的や大事なポイントなども紹介していきますので、お困りの方は参考にしてみてください。
目次
対面営業やテレアポ営業を成功させるには知識と経験が必要です。しかし、会社に入ったばかりの新人営業マンには十分な知識や経験がないため、練習を繰り返してさまざまなことを学んでいく必要があります。
対面営業・テレアポ営業の練習には「ロールプレイング」が効果的です。ロールプレイングとは、現実に起こる場面を想定して、複数の人がそれぞれの役を演じながら擬似体験をする練習方法です。このロールプレイングの効果を高めるには、以下のポイントを押さえておく必要があります。
基本の練習を繰り返し、自身の営業能力を高めていきましょう。
単にロールプレイングをするのではなく、録画や録音を行うことでより練習の効果が高まります。録画・録音をすることで自分の姿を後から見直すことができ、自分の営業トークの内容や表情、声のトーンなどを客観的に見ることができるからです。
録画や録音は、一度だけでなく何度も見直すことで新しい発見があるでしょう。同僚のロープレの様子も録画して、見比べてみることもおすすめです。自分の悪かった点をまとめておき、次回のロープレに役立てましょう。
実際の営業活動は、顧客との関係性や提案する商品・サービスによってどんなステップを踏んでいくかを決めていきます。そのため、どんな場面でも対応できるよう、ロープレもさまざまな状況を想定して実践することが重要です。過去に起きた状況を先輩や上司に意見をもらいながら、よりリアルな状況を想定してロープレに臨みましょう。
また、ロープレではさまざまな役を体験することも大事です。営業マン役が一番勉強になると思いがちですが、顧客役になることで営業されたときの顧客の気持ちを知ることができるので、営業役・顧客役の双方を経験することも忘れないようにしましょう。
オブザーバー役とは、ロープレを客観的に見て審査する人のことです。オブザーバーにはロープレのフィードバックをする役割があるため、上司や先輩など知識や経験が豊富な人に頼むのがよいでしょう。
ロープレは、単に繰り返し行うだけでは望む成果は得られません。営業トークの内容や提案内容、話し方やスピードはどうだったかをオブザーバー役にチェックしてもらうことで、実践に活かすことができます。
オブザーバー役からのフィードバックは、ただ単に聞くのではなく記録することが重要です。人の記憶は、20分後には42%、1時間後には56%、1日後には74%忘れてしまうといわれています。ロープレ直後は鮮明に覚えていても、時間が経つにつれてせっかくもらったフィードバックを忘れてしまう可能性は高いです。
フィードバックを記録した後は録画した映像をチェックし、どんなところが悪かったのかを見つけましょう。
ロープレは、1回行うだけでは営業スキルが身につきません。定期的に繰り返し、フィードバックをもらって改善を続けることで営業能力が高まっていきます。
ただし、ただ単に繰り返すだけのルーティーンワークにならないよう注意が必要です。「今回のロープレでは前回できなかった提案をしてみる!」などといった具体的な目標を掲げることで、身のある練習が叶います。
対面営業・テレアポ営業のロープレには主に3つの目的があります。
営業資料やトークシナリオの作成も重要ですが、実際に営業とはどのようなものかを体験する練習をしておかなければ実践できません。それぞれの目的を理解したうえでロープレに励みましょう。
ロープレは実際の営業や商談を想定して行うため、全体的な営業スキルの向上に繋がります。営業シナリオや営業資料の作り方などは座学で学ぶことができますが、実際の営業活動ではマニュアルどおりの対応ができるとは限りません。
営業マンは状況に合わせて臨機応変に動くことが重要です。ロープレでは、顧客ごとに異なる質問への回答や状況に合わせた提案方法、さまざまな切り返しのテクニックなどを学べます。また、同僚のロープレを参考にし、自分の営業スタイルに取り入れることも可能です。
また、オブザーバー役からフィードバックをもらうことで、営業における改善点を発見できるのもロープレの目的のひとつです。もらったフィードバックの内容を重点的に改善することで、営業活動のウィークポイントを減らしていくことができます。
営業活動には、以下のようなさまざまな事前準備が重要です。
重要なのは、上記の事前準備をしたうえで、商品やサービスを購入・契約してもらうまでのストーリーを描くことです。「■■といった質問をされたら○○と回答しよう」などと決めておくことで、リアルな状況を想定しながら準備を進めることができます。
特に知識や経験の少ない新人営業マンは、事前準備を入念に行わなければ顧客からの想定外の質問などに答えることができません。営業活動では予想外の事態が多く起こりますが、準備を万全にしておけば問題なく対応できるでしょう。
先述のとおり、営業活動には事前準備が欠かせません。特に、提案する商品やサービスに関して知識を深めなければ、顧客のニーズや課題に対応する提案をすることが難しいです。そのため事前にロープレを行い、商品やサービスの理解度を高めておきましょう。
ただし、マニュアルどおりの商品・サービス説明では顧客の頭に残りません。顧客の悩みや課題に絡めながら、話し方や話す順番を意識して営業を行いましょう。
対面営業やテレアポ営業において、顧客の響く効果的な営業トークを行うには主に6つのポイントがあります。
これらの6つのポイントを意識して練習を繰り返すことで、実践の営業活動でも役立てることができます。それぞれの詳しい内容を見ていきましょう。
営業トークで重要なのが、最初に営業活動の目的を伝えることです。何のために営業活動を行っているのかを話すことで、その後提案する商品やサービスへの関心を高めることができます。
また、目的を伝えておけば顧客のニーズや悩みをヒアリングできるかもしれません。もし営業シナリオを作成する場合、営業の目的を伝えることを営業シナリオの冒頭に書き込みましょう。
営業トークだけでなく、ビジネスシーンのトークでは結論を先行して話すことが求められます。特に重要な結論部分までの話が長いと「この人は何が言いたいのだろう?」と顧客に思われてしまいます。そのため、まずは結論を最初に伝え、その後に根拠や理由を説明するなど顧客に関心を持ってもらうような工夫を行いましょう。
顧客に対して質問を重ねることで、顧客のニーズを探ることができます。顧客に対する質問には、オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンの2種類があります。オープンクエスチョンとは5W1Hを使った質問のことで、答えの幅が広いのが特徴です。
上記の言葉を使って質問することで、顧客との会話の幅が広がります。また顧客の考えがより深まり、提案した商品・サービスに強い関心を持ってもらえるようになるかもしれません。
一方、クローズドクエスチョンはYes・NoやA・Bで答えられる質問のことで、顧客の回答をもらえやすいのが特徴です。しかし、クローズドクエスチョンを多用すると尋問のような雰囲気になるおそれがあるため注意が必要です。オープンクエスチョン・クローズドクエスチョンの2つを使い分け、顧客との距離感を測りながらヒアリングを行いましょう。
売れる営業マンになるには印象に残る営業活動を行う必要があります。顧客の印象に残るためには、第一印象が大きなポイントです。
特に賃貸物件の契約の場合、これから長く住む事になる部屋探しなので、、「なるべく信頼できる人に紹介してもらいたい」と思うのが心情です。表情や声のトーン、話すスピードやジェスチャーなど、明るく丁寧な印象となるように意識しながら自己紹介を行いましょう。
顧客は営業マンに比べ、商品・サービスに関する知識が乏しいため、どの内容が重要かわからないことが多いです。そのため特に伝えたい要点を復唱させ、重要であることを印象付ける必要があります。重要なポイントを何度も伝えることで、自然と顧客の頭にも内容がリマインドされます。
また、顧客が発したフレーズを復唱するのも効果的です。「この営業マンは私の話を聞いてくれている」と思ってもらえるきっかけになり、営業マンへの信頼度が高まるからです。ただし、復唱ばかり行うのはナンセンスなので、あくまでも重要なポイントのみを復唱しましょう。
営業は、顧客から否定的なリアクションを取られることが大半です。しかし営業活動で重要なのは、たとえ否定的な意見であっても真摯に受け止めて「これからどうするか?」を考えることです。
相手の意見をいったん受け止めた後は、別角度からの提案を伝えましょう。これはYes But法と呼ばれる会話術のひとつで、ビジネスシーンにおける交渉や話し合いの場でも有効です。「あなたの意見も理解できます」という態度を見せるだけで、次に話す内容に耳を傾けてもらいやすくなります。
売れる営業マンになるには、ロープレを行って実践練習を重ねることが重要です。オブザーバーの方にチェックしてもらい、悪かった点を改善していくことで自身の営業能力は高まります。
どんなに優れた営業マンも、最初から完璧にできていたわけではありません。うまくいかないときは今回ご紹介したポイントをおさらいし、自身の目標達成に向けて練習を重ねていってください。