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質問の基本フレームワーク「BANT」とは?活用方法やポイントを徹底解説!

記事公開日:2022/07/07

最終更新日:2022/07/06

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BANTは、BtoB営業において有効なヒアリング手法とされている、営業質問の基本フレームワークです。営業担当者が法人営業をする場合、契約締結前には確認しなければならない項目があります。BANTは、営業担当者が「確認しなければならない項目」をまとめたものであり、実際の現場に導入することで、商談相手の要望を自然に引き出すことが可能です。

今回は、営業戦略のひとつとしても導入されている、BANTについて解説していくので参考にしてみてください。

「BANT」とは、法人営業における質問の基本フレームワーク!

BANTは、成約に必要な条件とされる「Budget」「Authority」「Needs」「Time frame」の頭文字を取った略語で、4つの基本フレームで構成されています。アメリカのIBM社で考案されたBtoB取引管理プロセスで、営業の経験が少ない人でもすぐに活用できるのが特徴です。まずは、それぞれのフレームを具体的に解説していきます。

Budget…商品やサービスの予算

Budgetは、商品やサービスを購入する際に必要な予算のことで、これはできるだけ早い段階で確認しなければなりません。見込み客の予算がわかれば、それに合わせた商品やサービスの提案が叶い、営業活動の効率がアップします。

ただし、見積もりを提示する前に予算を聞くと、正直に答えてくれないこともあります。また、会社によっては予算を確保していないことも少なくありません。このような場合は、競合の事例の金額を提示してみるなどの工夫をしながら質問しましょう。

Authority…決裁権の所在

Authorityは決裁権のことで、決裁権を持っている人へのアプローチを行うプロセスです。中小企業の場合、担当者が決裁権を持っていることもありますが、大企業の場合は担当者と最終的な決裁者が異なることも珍しくありません。

いくら予算が確保できていて、見積もりを予算に合わせたとしても、決済権を持っている人の判断がなければ成約にはいたりません。決済を待てば成約できるかもしれませんが、あまり時間をおいてしまうと競合他社が営業活動をしてきて逆転されるという可能性もあります。

もちろん、決裁権がない担当者の意見をないがしろにしてはいけません。しかし、成約前の段階になったときには、決裁権を持っている人と直接交渉した方がスムーズです。クロージングの確実性を高めるために、決裁権の所在をはっきりさせておくことが重要なのです。

Needs…顧客ニーズや必要性

BANT におけるNeedsは、顧客のニーズや問題に対するソリューションの必要性を確認するプロセスのことです。一口にニーズといっても、ニーズの範囲は人それぞれ違います。担当者の個人的なニーズなのか、担当部署だけのニーズなのか、組織全体におけるニーズなのかによって、提案内容やアプローチ方法を変えていく必要があるといえます。

また、自社の商品やサービスがソリューションに関係している場合は、その必要性も確認しなければなりません。提案内容が見込み客の問題の解決策に一致していれば、成約に繋がります。しかし、顧客の必要性からずれた提案をしてしまうと信頼を損ねてしまうおそれがあるため、ニーズや必要性を確認することも重要なのです。

Time frame…導入時期

BANTにおいては、サービスや商品の導入時期も初期段階で確認するのがベストとされています。導入時期は成約時に聞くものというイメージを持つ方も多いのですが、もし導入時期が決まっていないようであれば、商品やサービスを導入する優先度が低いと判断できます。優先度が低い場合、「より積極的に営業をかける」「アプローチの頻度を減らす」など営業戦略の変更を検討しなければなりません。

具体的な導入時期が決まっていれば、商談の初期段階からクロージングまでのスケジュールを組み立てられるので、スムーズに営業活動を進めることが可能です。また、スケジュールを立てておけば、競合に先を越されるリスクも軽減できるので一石二鳥といえます。

なお、新商品やサービスの導入に関しては時期も絡んできます。たとえば決算期の場合、企業によっては予算を消化することを優先にし、新規の契約を後回しにしていることも珍しくありません。たとえ導入時期が曖昧になっているとしてもおおよその時期を確認し、柔軟に対応できるよう準備しておくことが重要です。

営業におけるBANT活用の流れとポイント

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基本フレームワークの内容を把握した後は、実際の営業活動に活かしてみましょう。ここからは、営業におけるBANTの流れと大事なポイントについて解説していきます。

①まずは商品やサービスに充てられる予算を確認する

まずは商品やサービスに充てられる予算を確認しましょう。たとえば不動産営業マンの場合、事業用マンションの購入のために組んだローンの詳細について顧客に詳しく質問します。顧客が希望する賃貸物件やマンションがあったとしても、顧客の予算に見合うものでなければ紹介できません。

最初に予算を確認するのは抵抗があるかもしれませんが、予算の規模によって提案内容は変わります。また、予算は開発や製造のプロセスにも関わってくるので、予算については定量的に確認できるよう、必ず具体的な数字を聞き出しましょう。

②稟議承認フローで最終決裁者を確認する

担当者に決裁者を聞いても、「自分を通さず決裁者にアプローチするかもしれない」と思われてしまうため、ほとんどの場合答えてもらえません。しかし、ゴールがわからないとアプローチの戦略を立てられないので、稟議承認フローで最終決裁者を確認してください。

稟議承認フローを聞けば、最終決裁者を推測できます。「決裁者」というワードは使わず、「最終決定はどのようなプロセスで・・・」など、相手が構えず答えてくれるような聞き方をしてみましょう。

③導入する目的を正確に把握する

導入する目的を正確に把握すれば、どのようなサービスや情報を提案すればいいのかを掴むことができます。いくら営業トークがうまくても、導入目的とずれていれば成約には繋がりません。些細なことも聞き漏らさずに顧客の話を聞き、最終的な成約に繋げましょう。

④最後に購買プロセスのスケジュールを把握する

最後に、購買プロセスのスケジュールを把握しましょう。たとえば見込み客の場合、商談が始まった時点では、商談成立までどれぐらいの購買プロセスがあるのかがわからないため、新規顧客にできるかどうかの判断が難しくなります。一方、購買プロセスのスケジュールを把握できれば相手の購買意欲の高さがわかるほか、商談成立のための準備も進めることができます。

BANTを活用する際に確認すべき注意点

BANTを活用すれば、営業活動で必要な情報を漏らさずヒアリングできます。しかし、機械的にBANTを使うだけでは高い効果は見込めません。最後に、BANTを実践する際に確認すべき注意点を紹介していくので、商談の前にチェックしておきましょう。

BANTの4条件ばかりに引っ張られない

BANTを活用するときは、4条件の情報集めに意識を引っ張られてしまいがちです。しかし、顧客の情報はただ集めれば良いというものではなく、相手の本音を引き出すことが重要です。

いくら情報が集まっても、それが建前であれば営業活動に活かせません。顧客のことを思いやり、生の空気感を大切にしながらリアルな情報を引き出すようにしてください。

あくまで顧客情報を把握するための手段の認識でいる

BANTは質問のワークフレームであり、営業戦略に適した手法ですが、頼りすぎないように注意しましょう。BANTで有効な情報を得られたとしても、思わぬハプニングが起きてしまった場合、柔軟に対応できなくなってしまうおそれがあります。

BANTは、あくまでも「重要な顧客情報を把握するための基本手段にすぎない」というスタンスで行うのがベターです。営業に関する知識を学び、実践することは大事ですが、テクニックだけで乗り切れるシーンはさほど多くありません。急な変更があってもうろたえず、臨機応変に対応できるよう準備しておきましょう。

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BANTをうまく活用して目標を達成させよう

営業活動の際、確認事項で抜けているものがあった場合、場合によっては大きなトラブルに発展する可能性があります。そのトラブルを回避できるのが、営業質問の基本フレームワークであり、商談で有効なヒアリング手法となるBANTです。

BANTだけを意識していれば良いというわけではありませんが、うまく活用することで見込み客との良好な関係を構築できるかもしれません。顧客からの信頼を得ることができれば、その後に行う商談もスムーズに進みます。

業界・業種問わず、あらゆる商談シーンに対応できるフレームワークなので、ぜひ自身の営業活動に取り入れてみてください。

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CHINTAI JOURNAL編集部

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