記事公開日:2022/05/26
最終更新日:2022/09/18
クールビズを取り入れている企業は多いですが、クールビズに関するマナーをご存じでしょうか。クールビズには取り入れるべきマナーやおすすめの服装があり、それらを守らなければかえって印象が悪くなってしまうかもしれません。
今回は、ビジネスマンが押さえておくべきクールビズ期間のマナーやコーディネートなどをご紹介します。「もうすぐクールビズが始まったら何を着れば良いのだろう…」と不安な人は、ぜひ参考にしてください。
目次
今では広く世間に定着しましたが、クールビズとは、2005年から始まった夏の働き方に対する取り組みのことです。クールビズ期間は、スーツではなく快適で動きやすい軽装で働くことで、無駄な冷房の使用を控えるのが主な目的です。
クールビズがスタートした2005年の実施率は30.9%でしたが、2017年の実施率は61.5%と今では多くの企業がクールビズを導入しています。クールビズを導入して軽装にした結果、仕事の生産性が上がったと感じる人も多いのではないでしょうか。
また、服装以外にも省エネ型エアコンへの買替えや日除けのブラインドなどさまざまなアクションが推奨されています。そんなクールビズですが、個人の好きな服装を着て良いわけではありません。実施時期と服装の範囲について、次項から詳しく解説していきます。
参考:環境省 「令和3年度 クールビズについて」
参考:内閣府 「平成17年7月調査 地球温暖化対策に関する世論調査」
参考:一般財団法人 日本気象協会 「クールビズに関するアンケート調査」
今までクールビズの実施期間は、5月1日~9月30日の約半年間と定められていました。しかし、地域によって気候や気温が異なるため、2021年からは全国一律の期間設定は廃止されています。
また、地球温暖化が原因とされている気候変動の影響で年々暑さが上昇しており、地域性や気温に合わせて10月以降のクールビズの継続も推奨されています。
クールビズで推奨されている服装は以下のとおりです。
クールビズ | スーパークールビズ | |
ノーネクタイ | ◯ | ◯ |
ノージャケット | (◯) | ◯ |
半袖シャツ | ◯ | ◯ |
かりゆしシャツ | (◯) | ◯ |
ポロシャツ | × | ◯ |
アロハシャツ | × | ◯ |
Tシャツ | × | △ |
ランニングシャツ | × | × |
チノパン | (◯) | ◯ |
ジーパン | × | △ |
ハーフパンツ | × | × |
スニーカー | × | ◯ |
サンダル | × | △ |
参考:環境省 「環境省におけるクールビズの服装の可否」
ノージャケット、かりゆしシャツ、チノパンは一部の企業では推奨されていません。そのため、半袖シャツ・ノーネクタイ・ノージャケットのセットが無難です。
また、クールビズは6月1日からスーパークールビズと呼ばれ、より服装の範囲が広くなります。この期間中は、通常のクールビズでは推奨されていなかったポロシャツやスニーカーなども容認されます。
一部の企業ではTシャツの着用も認められていますが、無地のものや部屋の中だけの使用に限定されているので注意しましょう。
クールビズは主にビジネスシーンで実施されます。そのため、適切な服装マナーを意識しなければいけません。ここからは、クールビズにおける3つの服装マナーを紹介していきます。
クールビズには清潔感が重要で、特に男性はシャツから覗く下着に注意する必要があります。ノーネクタイが基本のクールビズでは、襟元がゆるくなり下着が見えやすくなります。下着を着ていないと肌が直接見えるため、清潔感が損なわれてしまうかもしれません。
とはいえ、下着が襟元から出ていても清潔感を損ねてしまいます。ワイシャツであれば、襟元から見えないVネックの下着を選ぶことで、清潔感を意識した着こなしが叶います。
初めにお伝えした通り、クールビズの大きな目的は、清涼感ある服装を身につけて冷房の使用を控えることです。清涼感は、服装の色や服の生地素材に大きく左右されます。
青・紺・白などの清涼感のある色や、リネンや触れるとひんやり冷たいアイスコットン、吸汗速乾性に優れた素材などがおすすめです。このようなものを身につけているだけで、着心地だけでなく見た目の印象も涼やかになります。
ただし、青や紺のシャツは汗ジミが目立つ可能性があります。特に不動産営業などの顧客相手の仕事では、汗ジミがあると印象が悪くなるかもしれません。汗ジミが気になる人は、白シャツを選んだり肌着を重ねたりなど自分なりに工夫しましょう。
清涼感が重要だからといって、露出のしすぎはNGです。特に女性の場合、暑いからといって短すぎるスカートやはだけすぎる胸元はだらしなく見えてしまいます。顧客からの印象も悪くなってしまうため、肌見せのしすぎには注意しましょう。
ボトムス選びには、膝下のスカートがおすすめです。ストッキングの着用も必要ですが、クールビズの期間は体にぴったりと張り付くような素材は避けましょう。
また、トップスの下にインナーを着用するのもマストです。汗をかくと下着が透けてしまうおそれがあるため、下着とインナーの色選びも意識しましょう。
ここからは、男性におすすめのクールビズの服装を紹介します。年代によっておすすめのスタイルは異なるため、自身の年代に合った服装のポイントをチェックしてみてください。
新卒から入社2年目までのフレッシャーの場合、まずは上司や先輩の服装を参考にアイテムを選びましょう。クールビズの間の服装は、企業の雰囲気によって大きく異なります。自分の会社にはどんなスタイルが合っているかを知ったうえで、雰囲気に合うようなアイテムを徐々に用意しましょう。
一般的におすすめなのが、フォーマル感を意識しながら清涼感を保てるノーネクタイ+ノージャケットのスタイルです。フォーマルな雰囲気の強い企業の場合は白シャツが無難ですが、カジュアルな雰囲気でもOKの企業なら、カラーシャツやストライプシャツなどを取り入れてみるのも有効です。
入社して数年が経ち、アラサーになるとフレッシャーのお手本になるスタイルが求められます。仕事の幅が広がり、顧客や取引先と会う機会も増えるため、理想の先輩を演出できる服装を選びましょう。
ノーネクタイ+ノージャケットのスタイルでも問題はありませんが、フレッシャーと差別化をつけるためにビズポロスタイルがおすすめです。先輩の威厳を保ちながら、シャツスタイルよりもカジュアルな印象を与えることができます。
青や紺のポロシャツにベージュのパンツ、足元はローファーにすると軽快な雰囲気に仕上がります。ポロシャツは簡単に洗濯でき、シャツよりも通気性や伸縮性に優れているのでおすすめです。
管理職の立場になることも多いアラフォー世代は、カジュアルすぎないスタイルが重要です。だらしなく見えないよう、ポロシャツやTシャツよりもシャツスタイルがおすすめです。
ノーネクタイ+ジャケットで、清涼感を保ちながらかっちりした印象のスタイルを選びましょう。ジャケットを着ると重くなりがちなので、色や素材で清涼感をプラスするのが重要です。高級感ある素材を取り入れることで、アラサーとの差別化を図ることもできます。
次は、女性におすすめのクールビズの服装です。男性同様、年代別の服装のポイントをご紹介します。
女性のフレッシャーの場合、強みであるフレッシュで清潔な印象を与えることが重要です。そのため、白やパステルカラーのシャツにパンツやスカートを選びましょう。
また、男性フレッシャーと同じように、女性のフレッシャーも上司や先輩の雰囲気を真似る必要があります。スカートを選ぶ場合は、短すぎない膝下以上の丈を選びましょう。
アラサー世代の服装は、仕事でもプライベートでも使えるスタイルがベターです。ワイシャツだとかっちりしすぎる印象があるため、やわらかなブラウスやきれいめのカットソーを選びましょう。
クールビズの時期は、エアコンの設定次第で寒さを感じる可能性もあります。自由に温度調節ができるよう、上に羽織れるカジュアルなジャケットやカーディガンを持ち歩くと安心です。爽やかな色味のアイテムを選ぶことで、より上品なスタイルが叶います。
女性の場合、アラフォー世代は仕事・プライベートともに多忙を極める時期です。男性と同じように責任が増す立場のため、きれいめの中にもキチッとした印象を与えることが重要です。
社内ならジャケットは不要ですが、大事な顧客との商談のような重要な場面ではジャケットを持参するのをおすすめします。特におすすめなのが七分丈のジャケットです。比較的フォーマルな印象を与えることができるので、クールビズの期間でも暑苦しさを軽減できます。
クールビズの主な目的は、スーツではなく快適で働きやすい軽装で働き、無駄な冷房の使用を控えることです。そんなクールビズには、3つの服装マナーがあります。
性別や年代によっておすすめの服装は異なるため、今回ご紹介したポイントを参考にして自分に合った服装を見つけましょう。