イケノウハウ

新人営業スタッフ必見!好印象を与える名刺交換の流れと名刺管理術

記事公開日:2025/06/05

最終更新日:2025/06/04

営業職に就いたばかりの方にとって、名刺交換は戸惑いやすい場面のひとつです。名刺の渡し方や受け取り方、管理方法について十分に学ぶ機会がないまま現場に出ることも多く、不安を感じる方も少なくありません。さらに近年では、名刺アプリの普及により、紙の名刺だけでは対応しきれない場面も増えています。

この記事では、名刺交換の基本的な手順や注意点に加え、名刺を効率的に管理する方法も具体的に解説します。正しい知識を身につけることで、第一印象の向上や信頼の獲得につながる営業スキルを習得できます。名刺対応に不安のある新人営業スタッフの方は、ぜひ参考にしてください。

この時代だからこそ大事にしたい!名刺交換の重要性

デジタル化が進み、オンライン会議やチャットでのやり取りが主流となった今、「名刺交換は時代遅れ」と感じる若手営業スタッフも少なくありません。

しかし実際の現場では、名刺の渡し方ひとつで第一印象が決まることも多くあります。特に年配の取引先や形式を重んじる業界では、丁寧な名刺交換が「信頼できる人物」として評価されることもあります。

名刺は単なる連絡先ではなく、自分自身を象徴する存在として記憶に残るものです。その扱い方から、ビジネスマナーや誠実さまでも伝わります。紙の名刺が減少した今だからこそ、1枚に込められる印象の重みは以前にも増して大きくなっています。

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好印象を与える名刺交換の流れ(マナー)

不動産営業ではお客様に名刺を渡す機会が多く、自らの印象を良くする手段として有効です。ここでは、名刺の渡し方から交換後の置き方、しまい方まで、実際の接客現場で役立つ具体的な流れを解説します。

基本の名刺交換の流れ

名刺交換は、立った状態で相手の正面に行き、対面で行うのが基本です。

机越しに名刺を渡すのはマナー違反とされており、たとえ商談スペースであっても机の上で名刺を交換しないよう注意が必要です。名刺はあらかじめ名刺入れに準備し、名刺入れの上に軽く浮かせて持ち、相手に敬意を込めて差し出します。

以下の手順を押さえておくことで、落ち着いて対応できます。

名刺交換手順

①名刺はすぐに出せるよう名刺入れの上段にセットしておく

②相手に正面を向け、胸の高さで両手で持って差し出す

③「〇〇不動産の〇〇と申します」と名乗りながら渡す

④相手が名刺を受け取っていない場合は、焦らず待つ

⑤相手からも名刺を受け取る場合は、丁寧に両手で受け取る

名刺は、法人・個人を問わず、すべてのお客様に対して丁寧に渡すのが基本です。

ただし、個人のお客様の中には名刺交換に慣れていない方もいるため、「よろしければお受け取りください」など、控えめな言い回しを添えると、より自然で柔らかい印象を与えられます。

名刺交換後の置き方(並べ方)

名刺交換が終わったら、すぐに名刺をしまわず、相手の名刺をテーブルの上に丁寧に置くのが基本です。とくに複数人と名刺交換をした場合は、名刺の並べ方に気を配ることで、相手への敬意が伝わります。以下のような配置を心がけましょう。

並べ方の注意点

・1人だけの場合:自分から見て左側に名刺入れを置き、その上に名刺を乗せる
・複数人の場合:相手の座っている順番に合わせて並べる
・上席者が分かる場合:最も上の立場の方の名刺を名刺入れの上に置く

不動産営業では、相手が個人で名刺を持っていない場合もあります。そのような場面でも、自分の名刺を丁寧に差し出し、名刺入れをそのままテーブル上に置いておくことで名刺を大切に扱う姿勢を示すことが可能です。

商談終了後の名刺のしまい方

名刺は、相手の氏名・会社名・役職などが記載された商談相手の情報を示す大切なツールです。そのため、商談が終わった後も丁寧に扱うことが基本マナーです。

名刺をぞんざいに扱ったり、無言でしまったりすると、相手に不快感を与える恐れがあります。以下のようなスマートなしまい方を心がけましょう。

しまい方のポイント

・名刺入れにしまう前に軽く一礼する
・右手で名刺を持ち、左手で名刺入れを開いて静かに収める
・名刺入れが出しづらい状況でも、慌てず落ち着いて対応する

また、お客様の名刺を商談後にカバンのポケットなどへ無造作に入れると、「雑に扱われた」と感じられる恐れがあります。たとえ相手が名刺を持っていなかった場合でも、名刺を丁寧に扱う姿勢を示すことが、営業スタッフとしての信頼につながります。

名刺交換で注意すべき5つのポイント

名刺交換では基本マナーだけでなく、現場での細やかな配慮も求められます。たとえば、ご夫婦やカップルで来店された際に男性だけに名刺を渡すと、女性が不快に感じることがあります。

営業では「誰が決裁者か」よりも「全員を平等に尊重する姿勢」が大切です。名刺交換の所作ひとつが接客全体の評価につながることを意識し、丁寧に対応しましょう。ここでは、ありがちな失敗と対策を詳しく解説します。

夫婦での来店時、奥様への名刺渡し忘れが招いた失注事例

ある不動産会社での出来事です。ご夫婦で来店された際、営業担当者はご主人には名刺を渡しましたが、奥様には渡しませんでした。結果として、その案件は契約に至りませんでした。後日、お客様に失注理由を尋ねると、「名刺の渡し方が不快だった」というご意見をいただいたのです。

名刺を切らしてしまわないようにする

名刺を切らしてしまうと、それだけで信頼を損なうことがあります。特に飛び込み営業や店舗での対応時には予期せぬタイミングで名刺を求められることもあるため、常に備えておくことが重要です。

以下の点は常に意識しておきましょう。

意識しておくポイント

・名刺入れには常に10枚以上をストックしておく
・週の始めや外出前に補充することを習慣化する
・名刺入れとは別に、カードケースなどに予備を持っておく

「名刺を切らしている」という状況は、相手に準備不足と受け取られ、信頼を損なう要因になりかねません。あらゆる場面で名刺を適切に取り出せるよう、日頃からの備えを怠らないことが重要です。

名刺入れ以外から名刺を出さないようにする

名刺は信頼を築くための大切なツールであり、その取り出し方にもマナーが求められます。名刺入れ以外の場所から名刺を取り出すと、相手に不快感を与えることがあります。以下の行為は避けるようにしましょう。

①財布から名刺を取り出す

お金と一緒に扱っているように見え、不衛生な印象を与える場合があります。

②ズボンやジャケットのポケットから直接取り出す

雑に保管していたように見え、信頼感を損ねる可能性があります。

③スマートフォンケースに挟んだ名刺を出す

名刺を業務用の正式なツールとして扱っていない印象を与えてしまいます。

名刺入れから丁寧に取り出すことで適切に管理していることが伝わり、相手に対する礼儀や誠意が感じられます。名刺交換の所作ひとつで印象が大きく変わるため、基本を大切にしましょう。

名刺上の相手企業ロゴに指を置かないようにする

名刺を受け取る際、無意識にロゴの上を指で押さえてしまうことがありますが、これは相手の社名や役職を「踏みつける」ように感じさせてしまう失礼な行為です。営業の現場では以下の点に注意しましょう。

注意すべきポイント

・名刺を受け取るときは、基本的に両端を持つ
・ロゴや社名、名前の上には絶対に指を置かない
・両手で受け取った後は、一礼してから軽く目を通す

名刺には相手の「会社の誇り」と「個人のアイデンティティ」が詰まっています。その扱いひとつで、相手との距離感が変わる可能性があります。丁寧に持ち、視線を落とすだけで、相手への敬意が伝わります。

名刺で手遊びしたり持ち帰るのを忘れたりしない

商談中や終了後に名刺で手遊びをしてしまうと、落ち着きがなく、相手への関心が薄い印象を与えてしまいます。また、名刺をテーブルに置いたまま退出するのは、「相手の情報を軽んじている」と受け取られることもあります。

商談中および終了時には、以下の点に注意しましょう。

注意すべきポイント

・名刺は手に取ったままいじらない
・書き込みをする場合は、商談後に相手が退席してから行う
・商談終了後は名刺を忘れずに丁寧にしまう

名刺は相手から預かった大切な情報です。その扱い方ひとつで信頼を損なうこともあれば、逆に誠実な姿勢として伝わることもあります。最後まで丁寧に扱う意識を持ちましょう。

名刺入れの見た目に注意する

名刺入れは、営業スタッフにとっての「小さなスーツ」ともいえる存在です。使い込まれて傷んだ名刺入れは、それだけで「だらしない人」という印象を与えることがあります。以下のような状態の名刺入れは避けましょう。

避けるべき名刺入れの状態

・角がめくれている
・合皮が剥がれている
・色あせが目立つ
・内部が汚れている

若手営業スタッフには、シンプルでスリムなレザー素材の名刺入れがおすすめです。黒やネイビーなど落ち着いた色を選ぶと、どんな場面にも対応できます。機能性よりも「清潔感」と「品格」を重視することが大切です。

名刺管理におすすめのアプリ

営業活動を続けると、名刺はあっという間に数百枚単位に増えていきます。紙の名刺をホルダーに保管するだけでは管理しきれず、必要なときに見つからないことも少なくありません。こうした課題を解決できるのが、スマートフォンで使える名刺管理アプリ「Eight(エイト)」です。

Eightは、名刺をスマホで撮影するだけで、精度の高い文字認識と専任オペレーターによる補正により正確にデータ化されます。また、名刺に登録された相手のプロフィールが更新されると通知が届くため、転職や部署異動などの変化にも自動で対応できます。

さらに、外出先でも名刺ファイルを持たずに連絡先を即座に検索できるという点は、営業現場で非常に重宝されます。若いうちから名刺をデジタルで管理する習慣を身につけることで、情報の整理だけでなく、信頼関係の維持や再アプローチのチャンス拡大にもつながります。

参照:名刺アプリ「Eight」

まとめ

デジタル化が進む今だからこそ、名刺交換の丁寧さが相手の印象に残ります。名刺の渡し方や管理方法ひとつで、「信頼できる営業担当かどうか」を判断されることもあるため、日頃からの意識が結果を左右するでしょう。

名刺は、自分を印象づける最初のツールです。基本的なマナーを押さえ、適切に管理するだけで、ビジネスチャンスは確実に広がります。

今日から実践できる小さな工夫を積み重ね、信頼される営業スタッフを目指しましょう。

不動産ライター 岩井 佑樹

合同会社ゆう不動産/岩井 佑樹

この記事を書いた人

これまで不動産関連SEO記事を500本以上作成。
日ごろから心がけていることは、記事を読む人が「どんなことで悩んでいるのか」「どんなことを知りたいのか」など。不動産業界10年の経験と知識、アパート大家の観点から書く記事で不動産の悩みを解決している。現役で不動産業に携わり、現場の「リアル」に触れているからこそ発信できる記事作成が強みの「不動産特化Webライター」

■現在の職業/肩書き/資格など
不動産会社代表/宅建士資格

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